「ビリジアン」の版間の差分
削除された内容 追加された内容
編集の要約なし |
Isoginchaku (会話 | 投稿記録) m編集の要約なし |
||
| 3行目: | 3行目: | ||
'''ビリジアン'''(ヴィリジアン、Viridian)は、3価の[[クロム]]化合物を含む[[緑|緑色]]の[[顔料]]。Colour Index Generic NameはPigment Green 18である。 |
'''ビリジアン'''(ヴィリジアン、Viridian)は、3価の[[クロム]]化合物を含む[[緑|緑色]]の[[顔料]]。Colour Index Generic NameはPigment Green 18である。 |
||
[[水酸化クロム]]（化学式はCr<sub>2</sub> |
[[水酸化クロム]]（化学式はCr<sub>2</sub>O(OH)<sub>4</sub>）もしくは含水[[酸化クロム]]（Cr<sub>2</sub>O<sub>3</sub>）から構成されると考えられ、澄んだ青緑色をしている。クロム(III)塩に水酸化アルカリを加えると得られるが、[[水溶液]]の沈殿は[[コロイド]]状になりろ過しにくいので、工業的には[[二クロム酸カリウム]]（K<sub>2</sub>Cr<sub>2</sub>O<sub>7</sub>）あるいは[[二クロム酸アンモニウム]]（(NH<sub>4</sub>)<sub>2</sub>Cr<sub>2</sub>O<sub>7</sub>）に[[ホウ酸]]（H<sub>3</sub>BO<sub>3</sub>）を重量比で4倍以上配合し、600℃～750℃で焼成し、溶融物を熱湯で洗浄後、乾燥して得られる。 |
||
[[絵具]]には欠かせない顔料であり、[[エナメル]]や[[プラスチック]]の着色、[[塗料]]等にも使用される。また、これより黄味の緑である[[カドミウムグリーン]]はビリジアンと[[カドミウムイエロー]]の混合物である。なお無水酸化クロムからなる顔料は[[オキサイド・オブ・クロミウム|酸化クロム緑]]といい、ビリジアンより不透明で、[[彩度]]が低く黄味の緑をしている。 |
[[絵具]]には欠かせない顔料であり、[[エナメル]]や[[プラスチック]]の着色、[[塗料]]等にも使用される。また、これより黄味の緑である[[カドミウムグリーン]]はビリジアンと[[カドミウムイエロー]]の混合物である。なお無水酸化クロムからなる顔料は[[オキサイド・オブ・クロミウム|酸化クロム緑]]といい、ビリジアンより不透明で、[[彩度]]が低く黄味の緑をしている。 |
||
2013年7月1日 (月) 08:37時点における版
ビリジアン(ヴィリジアン、Viridian)は、3価のクロム化合物を含む緑色の顔料。Colour Index Generic NameはPigment Green 18である。
水酸化クロム（化学式はCr2O(OH)4）もしくは含水酸化クロム（Cr2O3）から構成されると考えられ、澄んだ青緑色をしている。クロム(III)塩に水酸化アルカリを加えると得られるが、水溶液の沈殿はコロイド状になりろ過しにくいので、工業的には二クロム酸カリウム（K2Cr2O7）あるいは二クロム酸アンモニウム（(NH4)2Cr2O7）にホウ酸（H3BO3）を重量比で4倍以上配合し、600℃～750℃で焼成し、溶融物を熱湯で洗浄後、乾燥して得られる。
絵具には欠かせない顔料であり、エナメルやプラスチックの着色、塗料等にも使用される。また、これより黄味の緑であるカドミウムグリーンはビリジアンとカドミウムイエローの混合物である。なお無水酸化クロムからなる顔料は酸化クロム緑といい、ビリジアンより不透明で、彩度が低く黄味の緑をしている。