コンテンツにスキップ

「甘露煮」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
項目分けなど
2行目: 2行目:
'''甘露煮'''(かんろに)は、[[煮る|煮物]]・[[煮魚]]料理の一種。'''飴煮'''(あめに)ともいう。
'''甘露煮'''(かんろに)は、[[煮る|煮物]]・[[煮魚]]料理の一種。'''飴煮'''(あめに)ともいう。


== 概要 ==
[[アユ]]、[[コイ|鯉]]、[[ニジマス]]、[[ハゼ]]、[[フナ]]、[[ワカサギ]]、[[ヤマメ]]、[[サツキマス#アマゴ|アマゴ]]、[[イワナ]]など主に淡水性の魚を生のままか素焼きした後、[[醤油]]や[[みりん]]に多めの[[砂糖]]や[[水飴]]を加えた汁で、照りが出るように煮たもの。骨まで柔らかくなるようにゆっくりと長時間煮込み、仕上げに水飴などをさらに加えて照りを出すのがコツ。大振りの魚より小振りの魚の方が、良い塩梅に仕上がる。
[[アユ]]、[[モツゴ]]、[[コイ|鯉]]、[[ニジマス]]、[[ハゼ]]、[[フナ]]、[[ワカサギ]]、[[ヤマメ]]、[[サツキマス#アマゴ|アマゴ]]、[[イワナ]]など主に[[淡水魚]]を生のままか素焼きした後、[[醤油]]や[[みりん]]に多めの[[砂糖]]や[[水飴]]を加えた汁で、照りが出るように煮たもの。[[海水魚]]を加工した[[身欠きニシン]]を使うもの<ref>小林弘、『読む食辞苑 日本料理ことば尽くし』p290、1996年、東京、同文書院、ISBN 4-8103-0027-7</ref>。もある。骨まで柔らかくなるようにゆっくりと長時間煮込み、仕上げに水飴などをさらに加えて照りを出すのがコツ。大振りの魚より小振りの魚の方が、良い塩梅に仕上がる。


また、[[クリ属|クリ]]や[[キンカン]]などの果物類を砂糖で甘く煮たものも、甘露煮と呼ばれる。日本に[[イチジク]]の[[甘味]]が強い甘露煮を作る地方もあるが、これは[[保存食]]にするためである。
また、[[クリ属|クリ]]や[[キンカン]]などの果物類を砂糖で甘く煮たものも、甘露煮と呼ばれる。日本に[[イチジク]]の[[甘味]]が強い甘露煮を作る地方もあるが、これは[[保存食]]にするためである。


== グラッセ ==
[[西洋]]で類似したものに、'''グラッセ'''({{lang-fr|glacé}})がある。クリを使ったもの([[マロングラッセ]])は菓子と見なされるが、[[ニンジン]]を甘く煮たものは[[ステーキ]]などの[[肉料理]]に付け合わせとして使用される。その他、[[カボチャ]]や[[サツマイモ]]などにも応用される。本来のグラッセの語意は、[[フランス語]]で食材を煮詰めて照り、艶をつけることであるが、「凍らせる」「糖衣をかける」という意味もある<ref>[http://www.recipe.nestle.co.jp/from1/cook/word/ka/gurasse.htm 料理レシピ基本用語 / グラッセ|ネスレ バランスレシピ]</ref>。
[[西洋]]で類似したものに、[[フランス料理]]の'''グラッセ'''({{lang-fr|glacé}})がある。クリを使ったもの([[マロングラッセ]])は菓子と見なされるが、[[ニンジン]]を甘く煮たものは[[ステーキ]]などの[[肉料理]]に付け合わせとして使用される。その他、[[カボチャ]]や[[サツマイモ]]などにも応用される。本来のグラッセの語意は、[[フランス語]]で食材を煮詰めて照り、艶をつけることであるが、「凍らせる」「糖衣をかける」という意味もある<ref>[http://www.recipe.nestle.co.jp/from1/cook/word/ka/gurasse.htm 料理レシピ基本用語 / グラッセ|ネスレ バランスレシピ]</ref>。


== 出典 ==
== 脚注 ==
{{Reflist}}
{{Reflist}}



2013年11月16日 (土) 03:01時点における版

甘露煮(かんろに)は、煮物煮魚料理の一種。飴煮(あめに)ともいう。

概要

アユモツゴニジマスハゼフナワカサギヤマメアマゴイワナなど主に淡水魚を生のままか素焼きした後、醤油みりんに多めの砂糖水飴を加えた汁で、照りが出るように煮たもの。海水魚を加工した身欠きニシンを使うもの[1]。もある。骨まで柔らかくなるようにゆっくりと長時間煮込み、仕上げに水飴などをさらに加えて照りを出すのがコツ。大振りの魚より小振りの魚の方が、良い塩梅に仕上がる。

また、クリキンカンなどの果物類を砂糖で甘く煮たものも、甘露煮と呼ばれる。日本にイチジク甘味が強い甘露煮を作る地方もあるが、これは保存食にするためである。

グラッセ

西洋で類似したものに、フランス料理グラッセフランス語: glacé)がある。クリを使ったもの(マロングラッセ)は菓子と見なされるが、ニンジンを甘く煮たものはステーキなどの肉料理に付け合わせとして使用される。その他、カボチャサツマイモなどにも応用される。本来のグラッセの語意は、フランス語で食材を煮詰めて照り、艶をつけることであるが、「凍らせる」「糖衣をかける」という意味もある[2]

脚注

  1. ^ 小林弘、『読む食辞苑 日本料理ことば尽くし』p290、1996年、東京、同文書院、ISBN 4-8103-0027-7
  2. ^ 料理レシピ基本用語 / グラッセ|ネスレ バランスレシピ