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「Shadow Warrior」の版間の差分

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FPS初期の作品としては『[[Duke Nukem|Duke Nukem 3D]]』と並ぶ3D Realmsの代表作であり、間違った日本の描写が特徴の[[バカゲー]]としても知られる。
FPS初期の作品としては『[[Duke Nukem|Duke Nukem 3D]]』と並ぶ3D Realmsの代表作であり、間違った日本の描写が特徴の[[バカゲー]]としても知られる。


2013年にオリジナル版のグラフィックを高解像度化した『Shadow Warrior Classic Redux』と、ストーリーなどを一新したリメイク版『Shadow Warior』が発売された。
2013年5月にリメイク版の開発が報じられた。


== 概要 ==
== 概要 ==
開発は3D Realms、発売は[[GT Interactive]]。日本版はP&Aから発売されている。
開発は3D Realms、発売はGT Interactive(現[[Atari]])。日本版はP&Aから発売されている。


[[ゲームエンジン]]として前作の『Duke Nukem 3D』と同じ[[Build engine]]の改良版が使用されている。主な改良点としては、これまでのようにマップを2Dで処理する擬似3D(2.5D)ではなく部屋の上に部屋があるなどの完全3Dのステージ、特殊武器やアイテムなどのオブジェクトにスプライト画像ではなく[[ボクセル]]データが用いられる、水の透過処理、搭乗可能な砲台などが挙げられる。作風は『Duke Nukem』と似ており、暴力的な内容にバカゲー的なユーモアと性的な表現を含んでいる。1998年には『East Meets West』と題する『Duke Nukem』と『Shadow Warrior』のコンビネーション版もGT Interactiveより発売されている<ref>[http://www.gamespot.com/news/2462223.html?tag=result;title;4 Duke Teams With the Shadow - News at GameSpot<!-- Bot generated title -->]</ref>。
[[ゲームエンジン]]として前作の『Duke Nukem 3D』と同じ[[Build engine]]の改良版が使用されている。主な改良点としては、これまでのようにマップを2Dで処理する擬似3D(2.5D)ではなく部屋の上に部屋があるなどの完全3Dのステージ、特殊武器やアイテムなどのオブジェクトにスプライト画像ではなく[[ボクセル]]データが用いられる、水の透過処理、搭乗可能な砲台などが挙げられる。作風は『Duke Nukem』と似ており、暴力的な内容にバカゲー的なユーモアと性的な表現を含んでいる。1998年には『East Meets West』と題する『Duke Nukem』と『Shadow Warrior』のコンビネーション版もGT Interactiveより発売されている<ref>[http://www.gamespot.com/news/2462223.html?tag=result;title;4 Duke Teams With the Shadow - News at GameSpot<!-- Bot generated title -->]</ref>。
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==ストーリー==
==ストーリー==
主人公の「シャドウ・ウォリアー」こと中国系日本人のロー・ワンは、日本のあらゆる主要産業に影響力を持つ[[複合企業]]であるジラ・エンタープライズのボディガードとして働いていた。しかし社長のマスター・ジラが闇の世界から召喚したクリーチャーによって日本征服を企んでいることを知り、ロー・ワンはボディガードを退職した。マスター・ジラはロー・ワンの力を脅威だと考え、彼に追手を差し向けた。
主人公の「シャドウ・ウォリアー」こと中国系(?)日本人のロー・ワンは、日本のあらゆる主要産業に影響力を持つ[[複合企業]]であるジラ・エンタープライズのボディガードとして働いていた。しかし社長のマスター・ジラが闇の世界から召喚したクリーチャーによって日本征服を企んでいることを知り、ロー・ワンはボディガードを退職した。マスター・ジラはロー・ワンの力を脅威だと考え、彼に追手を差し向けた。


ゲーム序盤、ロー・ワンは師匠であるマスター・リープ老師の元を訪れるが、一足遅く老師は追手に殺されてしまった。ロー・ワンは復讐を誓う…。
ゲーム序盤、ロー・ワンは師匠であるマスター・リープ老師の元を訪れるが、一足遅く老師は追手に殺されてしまった。ロー・ワンは復讐を誓う…。

2014年1月31日 (金) 18:30時点における版

Shadow Warrior
ファイル:Shadow Warrior Coverart.png
ジャンル ファーストパーソン・シューティング
対応機種 DOS, Mac, iOS
開発元 3D Realms
発売元 GT Interactive, Devolver Digital
デザイナー Frank Maddin
Jim Norwood
音楽 Lee Jackson
人数 Single-player, Multiplayer
発売日 May 13, 1997 (DOS)
October 1, 1997 (Mac)
April 1, 2005 (Source) November 15, 2012 (GOG.com)
December 19, 2012 (iOS) May 29, 2013 (Steam)
対象年齢 RSAC: V4: Wanton and Gratuitous Violence
ESRB: Mature (17+)
必要環境 Intel Pentium CPU, 16MB RAM, 60MB Hard disk space, 256-color VGA, DOS 5.0, (Recommended) Sound Blaster or Compatible with MIDI support.
エンジン Build
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Shadow Warrior(シャドウ・ウォリアー)は、3D Realms社が1997年に開発したMS-DOSファーストパーソン・シューティングゲーム

FPS初期の作品としては『Duke Nukem 3D』と並ぶ3D Realmsの代表作であり、間違った日本の描写が特徴のバカゲーとしても知られる。

2013年にオリジナル版のグラフィックを高解像度化した『Shadow Warrior Classic Redux』と、ストーリーなどを一新したリメイク版『Shadow Warior』が発売された。

概要

開発は3D Realms、発売はGT Interactive(現Atari)。日本版はP&Aから発売されている。

ゲームエンジンとして前作の『Duke Nukem 3D』と同じBuild engineの改良版が使用されている。主な改良点としては、これまでのようにマップを2Dで処理する擬似3D(2.5D)ではなく部屋の上に部屋があるなどの完全3Dのステージ、特殊武器やアイテムなどのオブジェクトにスプライト画像ではなくボクセルデータが用いられる、水の透過処理、搭乗可能な砲台などが挙げられる。作風は『Duke Nukem』と似ており、暴力的な内容にバカゲー的なユーモアと性的な表現を含んでいる。1998年には『East Meets West』と題する『Duke Nukem』と『Shadow Warrior』のコンビネーション版もGT Interactiveより発売されている[1]

2005年には3D Realmsによって『Shadow Warrior』のソースコードがGPLのもとで公開された[2]。2013年5月にはDevolver DigitalによってSteamで無料公開された[3][4][5]

ストーリー

主人公の「シャドウ・ウォリアー」こと中国系(?)日本人のロー・ワンは、日本のあらゆる主要産業に影響力を持つ複合企業であるジラ・エンタープライズのボディガードとして働いていた。しかし社長のマスター・ジラが闇の世界から召喚したクリーチャーによって日本征服を企んでいることを知り、ロー・ワンはボディガードを退職した。マスター・ジラはロー・ワンの力を脅威だと考え、彼に追手を差し向けた。

ゲーム序盤、ロー・ワンは師匠であるマスター・リープ老師の元を訪れるが、一足遅く老師は追手に殺されてしまった。ロー・ワンは復讐を誓う…。

ゲームプレイ

『Shadow Warrior』は前作の『Duke Nukem 3D』と同じBuild engineを用いていることもあり、プレイ感はよく似ている。3Dのステージと複数の「レベル」が用意され、敵を倒しながら若干パズル的な要素を解いて各レベルをクリアするという、当時のFPSとしては一般的なものである。

武器として手裏剣や刀などの日本的なものが採用されているのが特徴的だが[6]、粘着爆弾を採用した史上初のFPSでもある。Uziライオットガンなどのショットガンの他に、『イレイザー』にインスパイアされたレールガンも登場する(レールガンをゲットした時、ロー・ワンは"Time to get erased! Ha ha!"と叫ぶ)。また、とある敵の頭と心臓を利用することが出来る。

このゲームでは他にも、これまでのゲームには存在しなかった野心的な要素がいくつか採用されている。例えば、プレイヤーが自由に乗り込んで操作できるタレット戦車などの乗り物がある。いくつかの武器ではモード変更によって別の砲弾を使用出来る。登り降り可能なはしごが存在する。

開発

『Shadow Warrior 3D』として1994年に開発が始まり[7]、『Hocus Pocus』(1994年発売)と同時期には初期のスクリーンショットが公開されている。しかしその後『Duke Nukem 3D』の大ヒットを受け、『Shadow Warrior』に『Duke Nukem 3D』風のユーモアが組み込まれることになった。Duke Nukemシリーズのプロデューサーでもある3D RealmsのGeorge Broussardは1996年に「我々は『Shadow Warrior』で『Duke Nukem 3D』を超えたいと思っている。それは非常に難しいが」とコメントしている[8]。最終的にはアメリカで1997年5月に発売された[9]。1997年度のE3のGT Interactiveのブースは『Shadow Warrior』一色であった[10][11][12]

2005年4月1日、3D Realmsは『Shadow Warraior』のソースコードをGNU General Public Licenseで公開した[2]。日にちから当初はエイプリルフールのジョークだとも思われた。4月2日には早くも、以前にオープンソース化されていたDuke Nukemのフリー版である『JFDuke3D』からのフィードバックとLinuxのサポートが追加されたフリー版の『JFShadowWarrior』がリリースされた[13]

2012年12月19日、3D Realmsと独立系開発会社のGeneral ArcadeによってiOS版の『Shadow Warrior for iOS』がリリースされた[14]

批判

『Shadow Warrior』はそのリリースに当たっていくつかの批判を引き起こした[15]。例を挙げると、「Computer Gaming World」誌に掲載された記事は、東アジアの社会と文化をごちゃまぜにした間違った世界観に基づいていると批評した[16]。3D Realmsはその記事に対し、このゲームは「面白いゲーム」を作るために意図的にアジアのステレオタイプをごちゃまぜにした、「B級カンフー映画」のパロディであると返答した[16]。イギリスのGameSpotの記事では主人公のロー・ワンを『Grand Theft Auto III』『Warcraft III』『スパルタンX』などのゲームに登場するアジア的背景を持ったキャラクターと比較し、アジア人に対する人種差別的ステレオタイプな例であると批判した[17]。Springfield大学のAnthony Sze-Fai Shui准教授は、ゲームに登場する日本企業の描写に「強欲」と「日本の伝統」が共存するとして、同様の懸念を表明した[15]

アドオン

「Wanton Destruction」「Twin Dragon」という2つのアドオンが存在する。両者共に本編終了後の時間軸で、今度はUSAが舞台。「Deadly Kiss」というアドオンも1998年にスクリーンショットが公開されたが、リリースされていない[18]

関連項目

  • Duke Nukem - 『Shadow Warrior』の前作に当たる。『Duke Nukem』の大ヒットがなければ『Shadow Warrior』は真面目な作品になるはずであった。
  • セーラームーン - ゲーム中になんの脈絡もなく日本のアニメのキャラクターやポスターが登場する。
  • スレイヤーズ
  • 爆れつハンター

参照

外部リンク