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本項では前作にして後日談である『'''Honey Rose'''』についても多少取り扱う。
本項では前作にして後日談である『'''Honey Rose'''』についても多少取り扱う。

尚、作者の船戸明里本人がTwitterで下記のようにコメントしている為、ページを編集する際は注意。

『お願い:以前もお願いして控えて頂いたことがありますが、wikiは知らない人が初めて読む場所なので、under the rose,Honey roseのネタバレをwikiで詳細に書くのはヤメてください。どんなに愛情があっても、作者として、とても迷惑です。』


== 概要 ==
== 概要 ==

2014年12月18日 (木) 17:23時点における版

Under the Rose』(アンダー・ザ・ローズ)は船戸明里による日本の漫画作品。 幻冬舎コミックス・ミステリービィストリート 2002年12月号(2002.10.28)より連載開始、スピカ(季刊誌)、Webスピカを経て、現在、comicスピカ(毎月28日頃発売)にて連載中。

本項では前作にして後日談である『Honey Rose』についても多少取り扱う。

尚、作者の船戸明里本人がTwitterで下記のようにコメントしている為、ページを編集する際は注意。

『お願い:以前もお願いして控えて頂いたことがありますが、wikiは知らない人が初めて読む場所なので、under the rose,Honey roseのネタバレをwikiで詳細に書くのはヤメてください。どんなに愛情があっても、作者として、とても迷惑です。』

概要

19世紀英国。ロウランド伯爵家での人間模様を描いた作品。庶子である、ライナス・キングを主人公とした「冬の物語」と、家庭教師レイチェル・ブレナンを主人公とした「春の賛歌」(2010年11月現在連載中)から成り、「夏」や「秋」の名を冠する章の執筆も予定されている。

前作である『Honey Rose』は発表順が本作より先であるものの、『Under the Rose』の十数年後の話となっており、本作の登場人物の成長した姿や、一部人間関係において本作中では明らかになっていない箇所も描かれている。
ファミ通Bros.誌にて2001年10月号より連載、全9回・未単行本化。本作がある程度進展した後、大幅に加筆した上で「Honey Roseの章」として本作に収録される予定となっている。

【冬の物語】
没落貴族の侯爵家の娘・グレースは愛人のロウランド宅で謎の死を遂げた。彼女の息子ライナスとロレンスは実父・ロウランド伯爵に引き取られるが、ライナスは母の死にロウランド家の人々が関わっていると疑念を抱く。真相を究明しようとするライナスの孤独な闘いが始まった。
【春の賛歌】
牧師の娘であるレイチェル・ブレナンは、ロウランド家にて住みこみで働く家庭教師。教え子たちに愛情を持ちながらも、強い道徳観念の持ち主である彼女は、妾や庶子を持つアーサー・ロウランドを尊敬しきれず、ロウランドに深く関わるうちに理性と感情の間で煩悶していく。
【Honey Rose】
フィオナ・ロザリンドは下町で暮らす孤児の少女。肉親を失っていた彼女は、兄を名乗る人物によってロウランド家に迎えられ、突然に13人兄弟の末っ子となった。かつてロウランド家で亡くなったという黒髪の女たちの幻影を見ては恐れながらも、フィオナは兄たちに正式な妹として認めてもらおうと努力を重ねていく。

キャラクター

年齢は初登場時のもの。

ロウランド伯爵家

アーサー・ロウランド
伯爵にして内科医。外科も請け負うことがある。
元は12人の兄弟がいたが、幼い頃に彼と姉の一人を残して全員が事故死した。
そのため「家族」を多く集める事を夢としており、『冬の物語』の時点では嫡子・庶子合わせて8人の子供を持つ。
穏やかで思いやりのある性格。髪色は濃い灰色をしている。
アンナ・ロウランド
伯爵の正妻。侯爵家出身。病弱で社交嫌い。
財政が傾いた実家への資金援助と交換という形で伯爵家に嫁いだ。
その後4人の息子を生むものの、伯爵への愛情は皆無で、夫の愛人の存在を黙認している。
アルバート・ロウランド
アンナ・ロウランドの長男。19歳。
大学に在学しており、休暇時のみ屋敷に帰省する。常に飄々とした性格。
女癖は良くないが長兄としての自覚は強く、弟たちの面倒見も良いため、周囲からの信頼は厚い。
ウィリアム・ロウランド
アンナ・ロウランドの次男。16歳。
病弱な母が心配なため学校へ行くことを望まず、家庭教師による授業でも充分な学習ができると証明した、高い知能の持ち主。
兄弟内でも随一の頭脳を持ち、容姿は父であるアーサーに最も似ている。
冷静沈着で、あまり感情を表に出さない。紅茶好き。
グレゴリー・ロウランド
アンナ・ロウランドの三男。13歳。
生真面目な性格。優秀な兄達やライナスに劣等感を抱いているが、その分を勤勉さで補おうとする努力家。
髪は薄い灰色。
アイザック・ロウランド
アンナ・ロウランドの四男。12歳。
勉強は苦手だが、料理・チェス・カードゲームが得意である。明るい性格で正義感が強い。
病弱なアンナにあまり構ってもらえなかった分、グレース・キングを慕っており、カードゲームなどは彼女に習った。

ロウランド家の使用人

レイチェル・ブレナン
『春の賛歌』の主人公。25歳。
ロウランド家の女性家庭教師。牧師の父と元教師の母と病気の弟を持つ。
黒髪で人目を惹く程の美女。料理と絵が苦手で、紅茶を淹れようとしただけでもアイザックに止められた。
敬虔で真面目な性格で、自らの職務に純粋な使命感と情熱を持つ女性だが……。
ロージ
執事。
本来は「ミスター・ロージ」と呼ぶべきだが、幼いころの癖が抜けない伯爵は親しみを込めて「ロージ」と呼んでいる。
マージ
女中頭。ロージと同様の理由で、伯爵からは親しみを込めて「マージ」と呼ばれている。
ウェルズ
侍従。一見気難しそうだが、実は気さくな性格。
メアリ
レイチェル付きのメイド。明るい性格で愛嬌のある顔立ち。
伯爵家の人々と使用人たちの間で板挟みになることの多いレイチェルの心強い味方。
メイド(黒髪・巻き毛)
ライナス付きのメイド。明るいお姉さん気質。
誰にも心を開かないライナスにも臆することなく接する。アルバートとは一時的な深い仲。
メイド(金髪・編み込み・眼鏡)
ライナス付きのメイド。表情の起伏が乏しい。
同僚への発言も辛辣で、少々手厳しい。
メイド(茶髪・三つ編み)
ウィリアム付きのメイド。おとなしい。
口がきけないため、他の使用人からは足手まといとして邪険にされている。
メイド(黒髪・黒人)
部屋付きではないメイド。小柄でおしゃべり好き。
ロウランド家に勤め始めて日が浅い。
メイド(茶髪・ストレートロング)
以前勤めていた家では侍女だったらしい。美人。
仕事中に屋敷内で男性と逢い引きする等、道徳的な性格ではない模様。
彼女の情事を目撃したレイチェルが他に告げ口しなかったため、その後はレイチェルの着替えや化粧を手伝ってくれている。
侍女(金髪・そばかす)
アンナ付きの侍女。気位が高い。
アンナの実家である侯爵家に勤めていたが、アンナの結婚に伴ってロウランドにやって来た。
ローズ
かつてロウランド家にいたメイド。アルバート達の子守りなど務めた。アルバートの初恋の人。
ロザリンド
かつてロウランド家にいた侍従。無表情。

キング侯爵家

グレース・キング
没落したキング侯爵家の娘で、ロウランド伯爵の愛人。
表向きは家庭教師ということになっていたため普段から伯爵家に滞在しており、キング家にはほとんど帰ってこなかった。
華やかで社交的な人物で、恋多き詩人として名を馳せていた有名人。
また相手の身分に拘らない気さくな性格だったため、女中やロウランドの子供達にも大変慕われていた。
ロウランド屋敷で謎の死を遂げる。
ライナス・キング
『冬の物語』の主人公。グレース・キングの長男。11歳。
グレースの死後はロウランド家に引き取られるが、彼女の死に深い疑念を抱いており、当初は周囲の全てに攻撃的だった。
学問に優れ語学に堪能。派手・華やか・美人と三拍子揃った母の影響か、女性のファッションへの審美眼は厳しい。
ロレンス・キング
グレース・キングの次男。8歳。
人懐っこい性格。兄ライナスを慕っている。
髪は茶色。

スタンリー家

マーガレット・スタンリー
ロウランド伯爵の愛人。医師。
学生時代に伯爵と出会い、医学を志す熱意を買われて伯爵の助手として雇われた。
のちに伯爵と恋愛関係になったが、子供は貴族にしたくないというマーガレット本人の希望により、
懐妊を機に伯爵家を出て、領内の村の小さな家に移る。
現在は医師として働いており、近隣の村人だけでなく、伯爵家の人々の診察・治療も務めている。
のんびりとした優しい性格で、みだしなみにあまり気を使わない。家事は苦手。
ヴィンセント・スタンリー
マーガレット・スタンリーの長男。9歳。
母に代わって家事をこなしている。母に似て優しい性格の持ち主。
伯爵の嫡男たちとの仲も良好。長身。
ディック・スタンリー
マーガレット・スタンリーの次男。6歳。
猫好きで、少々泣き虫。

ロウランド伯爵の交友関係

グレン男爵家
ギル(62歳)…陸軍大佐。豪快な性格。
スーザン(29歳)…その後妻。夫同様、細かいことにはこだわらない性格の美女。フランス人で英語に訛りがある。
コーリー(27歳)…ギルとその前妻との間に出来た長男。苦労人気質。
フレッド(13歳)…ギルとスーザン夫妻の息子。大変な悪戯好き。
キティとクレア(9歳)…ギルとスーザン夫妻の娘(双子)。大変な悪戯好き。ウィリアムに懐く。
キティとクレアの家庭教師…レイチェルの同級生。努力家で、救貧院出身のため上昇志向が強い。グレン男爵の長男のコーリーと恋仲。
ボルドロー家
ジェフリー(51歳)…内科医。爵位無し。人の好い紳士。
ティータ(53歳)…その妻。家族間での発言権が夫よりも大きい。
パット(20歳)…ジェフリーとティータの長女。口うるさいが、筋の通ったしっかり者。
ビリー(18歳)…ジェフリーとティータの次女。心優しく内気な性格。裁縫好き。
ベティ(17歳)…ジェフリーとティータの三女。おてんば。思ったことは躊躇無く言う。
アーデン子爵家
アレック・アスパン(22歳)…名の知れた風景画家。好青年。
アグネス・アスパン(21歳)…その妻。素朴な可愛らしい性格。キルトが上手。準男爵家出身で姉が二人いる。
デール伯爵家
伯爵(??歳)…自身が立ち上げた紅茶会社を息子に譲って、現在は隠居の身。高齢のため車椅子を使用している。
婦人(??歳)…その妻。アイルランド出身。穏やかで聡明な老婦人。夫との間に12人の子をもうけるが成長したは5人だけ。

キャラクター補足

『冬の物語』開始の時点で、ロウランド伯爵の息子は8人。
上からアルバート・ロウランド、ウィリアム・ロウランド、 グレゴリー・ロウランド、アイザック・ロウランド、
ライナス・キング、ヴィンセント・スタンリー、ロレンス・キング、ディック・スタンリーである。
ロウランド姓は嫡子、キング姓とスタンリー姓は愛人との間に出来た庶子。

単行本

2014年12月現在で第8巻まで発売されている。

  1. Under the Rose 冬の物語 2003年10月24日発行 (ISBN 4-344-80316-7)
  2. Under the Rose 春の賛歌 2004年9月24日発行 (ISBN 4-344-80455-4)
  3. Under the Rose 春の賛歌 2005年10月24日発行 (ISBN 4-344-80652-2)
  4. Under the Rose 春の賛歌 2006年11月24日発行 (ISBN 4-344-80866-5)
  5. Under the Rose 春の賛歌 2008年3月24日発行 (ISBN 978-4-344-81171-3)
  6. Under the Rose 春の賛歌 2009年5月23日発行 (ISBN 978-4-344-81648-0)
  7. Under the Rose 春の賛歌 2011年9月24日発行 (ISBN 978-4-344-82294-8)
  8. Under the Rose 春の賛歌 2013年12月24日発行 (ISBN 978-4-344-82990-9)

後日談『Honey Rose』は、後に単行本に加筆をした上で収録予定だが、雑誌連載版(加筆修正無し)は、『GENZO』内の公式サイトにてダウンロード販売で入手出来る。

外部リンク