「日本人の食事摂取基準」の版間の差分
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=== 推奨量(recommended dietary allowance: RDA) === |
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日本人の、ある性・年齢階級に属する人々の97~98%が必要量を満たすと推定される摂取量のこと。2~3%の人には不足が生じる。理論的には「EAR+[[標準偏差]]の2倍(2SD)」で求められるが、標準偏差を正確に求めることが難しく、実際には「EAR×[[推奨量算定係数]]」によって求めている。 |
日本人の、ある性・年齢階級に属する人々の97~98%が必要量を満たすと推定される摂取量のこと。2~3%の人には不足が生じる。理論的には「EAR+[[標準偏差]]の2倍(2SD)」で求められるが、標準偏差を正確に求めることが難しく、実際には「EAR×[[推奨量算定係数]]」によって求めている。 |
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推定平均必要量及び推奨量を算定するのに十分な科学的根拠が得られない場合に、特定の集団の人々がある一定の栄養状態を維持するのに十分な量。実際には、ある集団において、不足状態を示す人が殆ど観察されない量として与えられる。基本的には、殆どの人で当該栄養素の不足による健康障害が生じていない集団を対象として、栄養素摂取量を観察し、摂取量分布の[[中央値]]を用いる |
推定平均必要量及び推奨量を算定するのに十分な科学的根拠が得られない場合に、特定の集団の人々がある一定の栄養状態を維持するのに十分な量。実際には、ある集団において、不足状態を示す人が殆ど観察されない量として与えられる。基本的には、殆どの人で当該栄養素の不足による健康障害が生じていない集団を対象として、栄養素摂取量を観察し、摂取量分布の[[中央値]]を用いる |
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=== 耐容上限量(tolerable upper intake level: UL) === |
=== 耐容上限量(tolerable upper intake level: UL) === |
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日本人の、ある性・年齢階級に属するほとんどすべての人々が、過剰摂取による健康傷害をもたらす危険がないとみなされる栄養素摂取量の最大限の量。以前は[[上限量]]ともよばれた。主にサプリメントなどの過剰摂取による健康障害を予防するための数値であり、通常の食生活で起こる可能性は低い。[[NOAEL]]を[[不確実性因子]](uncertain factor:UF)で序したものか、[[LOAEL]]を通常より大きめの値のUFで序したをもので算出する。 |
日本人の、ある性・年齢階級に属するほとんどすべての人々が、過剰摂取による健康傷害をもたらす危険がないとみなされる栄養素摂取量の最大限の量。以前は[[上限量]]ともよばれた。主にサプリメントなどの過剰摂取による健康障害を予防するための数値であり、通常の食生活で起こる可能性は低い。[[NOAEL]]を[[不確実性因子]](uncertain factor:UF)で序したものか、[[LOAEL]]を通常より大きめの値のUFで序したをもので算出する。 |
2014年12月21日 (日) 05:29時点における版
概要
厚生労働省が、健康な個人または集団を対象として、国民の健康の維持・増進、エネルギー・栄養素欠乏症の予防、生活習慣病の予防、過剰摂取による健康障害の予防を目的として制定したエネルギー及び各栄養素の摂取量の基準。
保健所等や民間健康増進施設等が実施する「生活習慣病予防のために実施される栄養指導」、「学校や事業所等の給食提供」のための最も基礎となる科学的データであるため、栄養士などの専門家向けの利用目的で作られている。
2004年に「日本人の食事摂取基準」として改定される前は、1970年より「日本人の栄養所要量」として公表され、6回改定されてきた[1]。現在では、5年に1回の改定が見込まれており、最新の食事摂取基準は2010年のものとなっている。
2010年版の主な変更点
- 年齢ごとの「推定エネルギー必要量」(小児及び若年女性で減少、高齢者は増加)
- 食塩の「目標量」(男性10.0g→9.0g、女性8.0g→7.5g)
- カルシウムで設定されていた「目安量」「目標量」から「推奨量」を目指すことに変更
設定指標
推定エネルギー必要量(estimated energy requirement: EER)
エネルギー出納がゼロになる確率が最も高くなると推定される習慣的な一日あたりのエネルギー摂取量。エネルギーについては耐用上限量は設定されていない。
推定平均必要量(estimated average requirement: EAR)
日本人の、ある性・年齢階級に属する人々の50%が必要量を満たすと実験によって推定された摂取量のこと。
推奨量(recommended dietary allowance: RDA)
日本人の、ある性・年齢階級に属する人々の97~98%が必要量を満たすと推定される摂取量のこと。2~3%の人には不足が生じる。理論的には「EAR+標準偏差の2倍(2SD)」で求められるが、標準偏差を正確に求めることが難しく、実際には「EAR×推奨量算定係数」によって求めている。
目安量(adequate intake: AI)
推定平均必要量及び推奨量を算定するのに十分な科学的根拠が得られない場合に、特定の集団の人々がある一定の栄養状態を維持するのに十分な量。実際には、ある集団において、不足状態を示す人が殆ど観察されない量として与えられる。基本的には、殆どの人で当該栄養素の不足による健康障害が生じていない集団を対象として、栄養素摂取量を観察し、摂取量分布の中央値を用いる
耐容上限量(tolerable upper intake level: UL)
日本人の、ある性・年齢階級に属するほとんどすべての人々が、過剰摂取による健康傷害をもたらす危険がないとみなされる栄養素摂取量の最大限の量。以前は上限量ともよばれた。主にサプリメントなどの過剰摂取による健康障害を予防するための数値であり、通常の食生活で起こる可能性は低い。NOAELを不確実性因子(uncertain factor:UF)で序したものか、LOAELを通常より大きめの値のUFで序したをもので算出する。
生活習慣病の一次予防を目的として、現在の日本人が当面の目標とすべき摂取量。摂取量の増加を目指すものとして、食物繊維、n-3系脂肪酸、カリウム、摂取量の減少を目指すものとして、コレステロール、ナトリウム、目標量の範囲に入ることを目指すものとして、脂質、飽和脂肪酸、炭水化物、推定平均必要量と推奨量又は目安量が与えられ、目標量の上限だけ与えられているものとしてn-6系脂肪酸がある。
脚注
- ^ 第6次改定日本人の栄養所要量について (厚生労働省)
関連項目
外部リンク
- 「日本人の食事摂取基準」(2010年版) (厚生労働省、2009年5月29日)
- 「日本人の食事摂取基準(2005年版)について」 (厚生労働省、2004年11月22日)
- 食育・食生活指針の情報センター e-shokuiku.com(財団法人 食生活情報サービスセンター)
- 栄養所要量の説明