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2015年10月25日 (日) 07:38時点における版

GLAY > 作品リスト > BEAT out!
『BEAT out!』
GLAYスタジオ・アルバム
リリース
録音 1995年7月 - 11月
AOI STUDIO
(DOG HOUSE STUDIO)
HITOKUCHIZAKA STUDIO
ジャンル ロック
J-POP
時間
レーベル ポリドール
プロデュース 佐久間正英
チャート最高順位
  • 週間1位(オリコン
  • 1996年度年間49位(オリコン)
  • 登場回数84回(オリコン)
ゴールドディスク
  • ダブル・プラチナ(日本レコード協会
  • GLAY アルバム 年表
    SPEED POP
    (1995年)
    BEAT out!
    (1996年)
    BELOVED
    (1996年)
    『BEAT out!』収録のシングル
    1. Yes, Summerdays
      リリース: 1995年8月9日
    2. 生きてく強さ
      リリース: 1995年11月8日
    3. グロリアス
      リリース: 1996年1月17日
    テンプレートを表示

    BEAT out!』(ビート アウト!)は日本のロックバンドGLAYのメジャー2作目のオリジナル・アルバム。

    1996年2月7日ポリドールよりリリースされた。

    2001年2月7日にエクスタシーレコードより、2003年3月5日東芝EMIより再リリースされている。

    解説

    本来は1995年11月にリリースする予定だったが、スタッフから「アルバムを出す前にもう一枚シングルを出してほしい」という声がかかり、2ヶ月半も延期してのリリースとなった[1]。そしてリリースしたシングルが、ブレイクの転機となった「グロリアス」である。

    1995年の本作制作時は、レコーディングが1回か2回ほど中断したこともあり、途中で完成しないかもしれないと思ったこともあり、また、アルバムをどうやって世に出すかについても、スタッフと色々意見がぶつかり合っていた。しかし、「グロリアス」の制作に入った段階で、ようやく出口が見えたとTAKUROが語っている[2]。そのため、TAKUROは本作に関しては、「グロリアス」の制作に入るまでは、自分にとって傷口からダラダラ血を流しているようなアルバムだったが、「グロリアス」のおかげで、全てが前に加速し出したのを感じたことを当時のインタビューで語っている[2]

    今作からサポートドラマーとして、永井利光が参加しており、「Yes, Summerdays」、「月に祈る」以外は全て永井がドラムを担当。以降GLAYのサポートドラマーとして欠かせない存在となっていくことになる。TERUは当時のインタビューで、「前回はドラムにしても、レコーディングに来てもらって、そこで初めてアレンジしてある楽曲を叩いてもらうという感じでしたから。今回はライブツアーを一緒にまわった永井さんとアレンジして、その勢いのままレコーディングすることができたし。そこがやっぱり最大の違いですね」と永井が加わったことにより、前作以上にレコーディングに大きな手応えを感じたことを語っている[2]

    タイトルに関しては、TAKUROが“BEAT”と言う単語を使いたいと考えており、ある時“BEAT out”と言う言葉が閃き、実際辞書で引いて見たら、本当にその熟語があってとてもいい意味だったため、タイトルに決定した[2]。また、当時TAKUROは、本作までを3部作と考えており、「灰とダイヤモンド」、「SPEED POP」が来て「BEAT out!」と言う流れは、自分の中で一つの時期が終わって、また新しい展開に突入する見たいな気持ちがあり、メンバーそれぞれの個性も、本作を制作したことによって見えてきた部分もあり、そう言う意味でも一区切りだったと語っている[2]

    8thシングル「グロリアス」の初のトップ10入りなど、人気急上昇中だった影響もあり、本作でシングル・アルバム通じて初のオリコンチャート1位を獲得し、最終的には80万枚のセールスを記録した。

    評価

    CDジャーナルは、「最近(1996年当時)のバンドの中では飛び抜けてソング・ライティングとアレンジが優れていること、演奏力が高いことが確実に感じられる。」[3]

    音楽誌『R&R Newsmaker』は、「彼らは本作で新しいリスナーをアルバムに引き込むことができるのか。ってトコで全ての楽曲が多様な上にどれも『Yes, Summerdays』、『グロリアス』に引けをとらないポピュラリティを要している。」[2]

    また、音楽誌『CDでーた』は、「アレンジの多彩さは聞かせるものの、それがギター・サウンドという部分に集約されている。ここに、今、自分たちのできるアイデアを全て詰め込んでいる。それだけに1曲1曲がとても凝縮されているし、表面的でない内面的なスピード感に満ちている。」とそれぞれ評価している[2]

    収録曲

    1. More than Love
      • 作詞・作曲:TAKURO / 編曲:GLAY、佐久間正英
      ライブでもオープニングを飾ることの多いハードな曲。この曲にはPVが作られた。HISASHI曰く、「最高のオープニングナンバー」。ベストアルバムREVIEW-BEST OF GLAY』にも収録された。
    2. Yes, Summerdays
      • 作詞・作曲:TAKURO / 編曲:GLAY、佐久間正英
      6thシングル。MIKIカメリアダイヤモンドCMソング。リマスタリングされており、シングル版のものに比べ、ボーカルや楽器全体の音がハッキリと聴きやすくなっている。
    3. 原色の空<Cloudy Sky>
      • 作詞・作曲:TAKURO / 編曲:GLAY、佐久間正英
      この曲は完成当初、仮タイトルが「はぐれ刑事」だった。JIROはこの曲を「BEAT outの流れがつかめた曲」と語っていた。
    4. Trouble On Monday
      • 作詞・作曲:TAKURO / 編曲:GLAY、佐久間正英
      『pure soul in STADIUM“SUMMER of '98”』西武球場公演以来演奏されていなかったが、2009年の『JIRO GLAY JIRO Produce Live 2009 THE GREAT VACATION -extra- OSAKA CRUSH NIGHT!!』にて久しぶりに演奏された。
    5. Together
      • 作詞・作曲:TAKURO / 編曲:GLAY、佐久間正英
      7分を超えるバラードイントロだけでも1分以上ある)。PVでは曲の終盤でTERUが涙するシーンがある。後に9thシングル「BELOVED」のカップリングに別バージョンが収録された。ミズノスポーツ企業CMソング。
    6. 月に祈る
      • 作詞・作曲:TAKURO / 編曲:GLAY、佐久間正英
      当時のライブの定番曲だった。メンバーはこの曲のイントロを絶賛していた。
    7. 生きてく強さ
      • 作詞・作曲:TAKURO / 編曲:GLAY、佐久間正英
      7thシングル。テレビ朝日かざあなダウンタウン』オープニングテーマ。
      ほんのわずかだが、曲の最後の音が次曲に繋がっている。
    8. 週末のBaby talk
      • 作詞・作曲:TERU / 編曲:GLAY、佐久間正英
      TERU作詞・作曲のナンバーで、TERUの楽曲が収録されたのは、今作が初めてとなった。前曲とサウンド上では繋がっている。
      TERUは本曲に関して、これまでのGLAYになかったイントロからいきなり歌が入ってくるというパターンや、ヴォーカルを最大限に生かそうと声質をちょっと変えて見たりと、GLAYで新しいことに挑戦しようと思って書いた曲と語っている[2]
      また、歌詞は女性を視点に書いたもので、コーラスも女性を参加させようと言うことで[2]、当時JUDY AND MARYのボーカルであったYUKIコーラスで参加している。
      CDでーたは、本曲に関して「どこか肩の力の抜けた、それでいてアルタナーティブに通じるパワーをもつこの曲は、GLAYのバンドとしての有機的な一体感とキャパシティの広さを象徴している。」と評価している。
    9. グロリアス
      • 作詞・作曲:TAKURO / 編曲:GLAY、佐久間正英
      8thシングル。Victoria企業CMソング。ブレイクの契機となった曲。TAKUROが地元の友人の結婚を祝うために作った曲である。
      前曲と繋がるように編集されている。
    10. 軌跡の果て
      • 作詞・作曲:TAKURO / 編曲:GLAY、佐久間正英
      本作品では最大の難曲で、レコーディングにも時間がかかり、他の収録曲よりも完成が最後になったといわれている。歌詞の内容はTAKUROが自らの内面をありのまま吐き出したものであり、TERUと初めてレコーディングで意見が食い違ったという。最終的にTERUは「この曲はTAKUROのために歌う」という気持ちになって歌ったと語る。ライブにおいてはタイトルからもわかるように最後に演奏されることが多く、初めて日本武道館で公演を行ったときに最後に演奏された曲である。ベストアルバム『REVIEW-BEST OF GLAY』でも最終曲として収録された。
    11. Miki Piano
      • 作詞・作曲:TAKURO / 編曲:GLAY、佐久間正英
      タイトルの“Miki”はジェームス三木のことである。

    参加ミュージシャン

    収録ベストアルバム

    脚注

    1. ^ GLAY BIOGRAPHY 1995”. GLAY公式サイト. 2013年7月10日閲覧。 ※「1995年11月8日 7thシングル『生きてく強さ』発売(EPSODE)」の項を参照
    2. ^ a b c d e f g h i GLAY BIOGRAPHY 1996”. GLAY公式サイト. 2013年7月10日閲覧。 ※「1996年2月7日 2ndアルバム『BEAT out!』発売」の項を参照
    3. ^ GLAY / ビート・アウト!”. CDジャーナルweb. 2013年7月10日閲覧。

    外部リンク