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「フリーザ」の版間の差分

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2015年11月15日 (日) 14:50時点における版

フリーザ
Freeza
ドラゴンボールのキャラクター
登場(最初) 原作・其之二百四十七「暗雲うずまくナメック星」
ドラゴンボールZ・第44話「あらたな強敵!宇宙の帝王フリーザ」
ドラゴンボール改・第1話「闘いの幕開け!帰ってきたぞ孫悟空」
作者 鳥山明
声優 中尾隆聖
プロフィール
種類 宇宙人
親戚 チルド(祖先)
コルド大王(父)
クウラ(兄)
クリーザ(息子)
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フリーザは、鳥山明漫画ドラゴンボール』およびアニメドラゴンボールZ』『ドラゴンボールGT』『ドラゴンボール改』に登場する架空のキャラクター。

概要

宇宙最強の存在として初登場した、宇宙の帝王と恐れられる宇宙人。ナメック星編における物語の根幹を成す悪役

数多くの部下を従えて環境の良い惑星の生命体を絶滅させ、自らのコレクションとしたり、他の異星人に売り飛ばす星の地上げ行為などの悪事を行っていた。破壊し尽くした星を除いても、支配している惑星は数百を越える[1]。数々の星を次々と征服しつつ、同時に全宇宙から戦闘力が高い人材を集めて自らの配下を増やしていった結果、フリーザ一味は様々な異星人が揃った混成部隊となっている。サイヤ人を含め、支配下に置いた惑星の住人は部下として徹底的に働かせ、星を攻める際には傭兵のように使っていた。ただし乱暴な力によって支配しているだけで、特に会社のような組織というわけではない[1]。アニメでの過去を描いたシーンでは側近のザーボンとドドリアと共に行動していることが多い[2]

フリーザ登場当時は、バブルの時期であり地上げ行為が社会問題化していた。原作者の鳥山は宇宙一の悪役ならば宇宙一の地上げ屋にしようと、サイヤ人を手下として使うフリーザを考案した[3]

フリーザと父親であるコルド大王は宇宙最強の一族を名乗っているが、異常な戦闘力を持つ突然変異体であるコルド大王一人から変異体の要素を強く持ったまま生み出されたのがフリーザであり、フリーザ一族でも異常な戦闘力や残忍さを持つのはこの2人のみ[4]

宇宙規模で名の通った人物のため、原作や劇場版(特にゲストキャラクターから)では話題に挙げられることが度々ある。

名前の由来は冷凍庫(フリーザー)から。鳥山は、野菜(サイヤ人、ベジータ)、果物ザーボンドドリアら)、乳製品ギニュー特戦隊)を統括する存在として彼の名を本当は冷蔵庫(リフリジレーター)にしたかったのだが、イマイチピンとこなかったと語っている[5]

ナメック星編の時期に行われた鳥山明の漫画全般を対象にしたキャラクター人気投票では第15位[6]、魔人ブウ編連載中に行われた人気投票では9位にランク入りしていた[7]。また、フリーザと悟空の戦いは鳥山明が選ぶ「好きなバトルベスト5」の5位に選ばれている[8]

人物

性格

絶対的な力で多くの部下を従えているが、普段は慇懃で底の見えない落ち着いた物腰であり、部下に対しても丁寧語を使う。怒ると言動が乱暴になるが、自分の実力に絶対の自信を持っているため、相手に余裕を見せる態度は変わらない。しかしその本性は他者の生命を奪うことを何ら躊躇せず、たとえ相手が幼い子供であっても笑顔を見せながら容赦なく殺害する、強い嗜虐心を持つ残忍で冷酷な性格の持ち主である。全宇宙最強であることにこだわりどんな手段を使ってでも自分より強い者を排除しようとする。

その絶対の自信と余裕から、「サービス」と称して相手にハンディキャップを与えることがある(左手だけで戦う、両手を使わないなど)。ただし、自分が不利に陥るとあっさりとサービスを終わらせる[9]

部下との関係

数多くの部下を従えており、様々な異星人たちで構成されている。詳しくは「フリーザ一味」を参照。

敵のみならず部下からも恐ろしい存在として畏怖されているが、当人は「人には優しくしている」と語っている。一方でギニュー特戦隊の滑稽な決めポーズに冷や汗を浮かべる程閉口しながら黙認したり、労いの言葉をかけるなど、組織の長としての礼儀を見せていた。しかし、ミスを犯した部下に対しては死刑もあり得る制裁を加えることもあり、ベジータを取り逃がしたザーボンに対しては「1時間以内にベジータを連れ戻さなければ処刑する」と宣告しており、テレビスペシャルでは始末すべきだったバーダックが生きていることを知ったドドリアはフリーザに制裁を受けることを非常に恐れていた[10]

アニメでは原作以上に部下に対して非情であり、その残忍で冷酷な性格が強調されている。原作に限った場合、自ら殺害した部下は自分に従順でなかったサイヤ人のみだが、アニメではサイヤ人以外(ツーノ長老の村で唯一生き残っていたナメック人を殺したオーレンと、フリーザに脅えていた部下)を処刑しており[11]、惑星ベジータを消滅させる際にフリーザはザーボンに上部ハッチを開けること命じ、部下も巻き添えになることにザーボンとドドリアも躊躇していたが逆らうことができず命令に従い、惑星ベジータの大爆発にフリーザは狂喜しており、地球侵攻の際にトランクスに怯える部下に対しては背中から腕を突き刺し貫通させて処刑している。

一方で、自ら有能と判断した者や戦闘力の高い者に対しては自分の下で働かないかと勧誘する一面もあり、フリーザに心酔している幹部もいる。しかし、サイヤ人以外にもフリーザに不満を感じている者も存在し、『ドラゴンボールZ』第97話ではキュイと同じ惑星の一族はすでにフリーザに滅亡されている経緯から、フリーザに対して恨みを持つ戦士と、一方で今日の自分たちの栄光があるのはフリーザのおかげと彼を崇拝する司令官が登場している。

ストーリーへの絡み

惑星ベジータ消滅

自らの私設軍の一角を占め星の地上げを行っていたサイヤ人を、その潜在・連携能力が将来自らにとって危うい存在になると見なし敵視するようになる[12]。とりわけ超サイヤ人に関しては、「バカな言い伝え」としつつも警戒していた。そしてサイヤ人の住む惑星ベジータに攻め込み、ベジータの父であるベジータ王を殺害する。手駒として使えるベジータと、ナッパラディッツら他の星に送り込まれたわずかな者を除き、サイヤ人を惑星ベジータもろとも消滅させた。生き残ったサイヤ人たちには惑星ベジータ消滅の原因を巨大隕石の衝突と説明している[13]

TVスペシャル『たったひとりの最終決戦〜フリーザに挑んだZ戦士 孫悟空の父〜』で詳細が描かれており、各星にいたサイヤ人たちの殺害を部下のドドリアたちに命令し、フリーザの裏切りに気付いて単身闘いを挑んできた孫悟空の父であるバーダックを惑星ベジータとともに宇宙から消し去っている。惑星ベジータが消滅していくさまを、「美しい花火」と呼び狂喜していた[14]

なお、原作とアニメ・TVスペシャルでは物語にわずかな相違があり、原作ではフリーザが攻め込んで王を殺し惑星ベジータを消し去ったと独白しているが、アニメでは先にベジータ王がサイヤ人エリート部隊を率いて反乱を起こし、船内に突撃してフリーザを襲撃するも、返り討ちに遭って全滅している。その前から不穏な動きがあったとの発言もあり、アニメでは「サイヤ人上層部の反乱」→「フリーザのサイヤ人絶滅決意」→「バーダックの反乱」という順序で描かれた。

『ドラゴンボール』の前日談に当たる『銀河パトロール ジャコ』のおまけストーリー『DRAGON BALL- 放たれた運命の子供』では惑星ベジータを滅ぼす1ヶ月前の様子が描かれている。超サイヤ人や超サイヤ人神の伝説に一抹の不安を覚えたフリーザは、ほぼすべてのサイヤ人を惑星ベジータに召集して星ごと消し去ることを計画し、生き残った者には「運悪く巨大隕石がぶつかった」と説明するつもりでいた。

ナメック星・ドラゴンボール争奪戦

それからおよそ20数年後、ベジータとナッパがドラゴンボールを求めて地球に来襲。その戦闘中の会話から伝説とされていたナメック星のドラゴンボールが実在することを確信する。フリーザは不老不死の肉体を手に入れるべくザーボン、ドドリアをはじめ数十人の部下を率いてナメック星に向かい、多くのナメック星人を虐殺してドラゴンボールを強奪していく。その後ドドリアとザーボンはベジータに倒され、さらにそのベジータにドラゴンボールを強奪され、事態は孫悟飯クリリンブルマ、ベジータ、ナメック星人たちが入り乱れてのドラゴンボール争奪戦へと発展する。それまで自軍を苦しめた者はほとんどおらず、自身が引き連れた直属の部下がほぼ全滅状態になったことや、自身の部下でも最高クラスの実力を持つギニュー特戦隊を最前線へと投入したのは、この時が最初であるとされている。

ドラゴンボールを7つ全て揃えたフリーザは、ドラゴンボールを前にして不老不死の願いを叫ぶが、ナメック星の神龍であるポルンガを呼び出す必要があり、またそれもナメック語にしか反応しないため効果がなかった。願いを叶えるために他に必要な条件があることを悟り、生き残りのナメック星人である最長老のもとへと向かう。その途中でクリリンたちのもとへ向かうデンデと擦れ違うも、殺すことはなく放置したが、これが後にフリーザにとって大きな誤算となった。最長老のもとに辿り着いたフリーザは願いの叶え方を聞き出そうとするが、デンデがクリリンたちのもとへ到着するまでの時間稼ぎのため、最長老の側近ネイルに戦いを挑まれる。両者の戦闘力の差は圧倒的であり、フリーザは左手だけでネイルを弄ぶように痛め付けるも、ネイルが時間稼ぎのために戦っていたことを知り怒り心頭し、ネイルを放置して猛スピードでクリリンたちの元へ向かう。

ドラゴンボールはクリリン、デンデたちによって奪われ、ドラゴンボールへの願いによりピッコロが復活しナメック星にワープさせられる。不老不死になる願いを断たれたフリーザはクリリンたちの前に姿を現わして猛烈な怒りを露にし、クリリンたちを皆殺しにすることを宣言する。ベジータと戦い、フリーザのスカウターを破壊させるほど戦闘力を上昇させるとその強さを認め、ベジータに促されるような形で変身しベジータたちを震え上がらせる。次にクリリンの体を自身の角で貫通させてから海へ投げ落としたため、怒りを爆発させた悟飯の連続攻撃を受けるが、フリーザにとって大したダメージにはならなかった。悟飯を痛め付け、とどめを刺そうとした瞬間にデンデの力で蘇ったクリリンの気円斬で尻尾の先端を切断される。その後ネイルと同化したピッコロが現れ直接対決する。しかし、肉弾戦でいくらか押され、自身のエネルギー弾を跳ね返されたことからピッコロの強さを感じ取り、第2の変身を行う。ピッコロを手玉に取り徹底的に痛め付けたが、怒りの悟飯の攻撃に脅威を感じたフリーザは「このままでも全員粉々にできる」と豪語しつつも遂に最終形態への変身を完了させる。

最終形態・孫悟空との戦い

最終形態となったフリーザは、回復の元であったデンデを殺害。その少し前にクリリンらにわざと自分を攻撃させたあとにデンデによって回復し、自ら超サイヤ人と称するほど戦闘力を上げたベジータの攻撃を軽くいなした。戦意を喪失させ弄ぶほどの圧倒的な強さを見せ、最後には心臓を貫いて殺害した。その直前に現れた悟空に「おめえをぶっ倒す」と宣言され、激闘を展開する。20倍界王拳を発動させて放ったかめはめ波をも片手で受け止るほどの強さを見せ、戦いを見ていたピッコロたちを絶望させるが、最後の手段として悟空が作り出した元気玉の直撃を受け、倒されたかのように見えた。しかしその直後復活し、初めて生命の危機にさらされた怒りからピッコロに重傷を負わせクリリンを爆殺する。これが悟空の怒りに触れ、悟空をフリーザ自身が危惧していた超サイヤ人へ覚醒させることとなった。超サイヤ人に覚醒した悟空の圧倒的な強さを目の当たりにしたフリーザは、生まれて初めて屈辱と絶望を味わい、ナメック星を消滅させることで悟空を葬ろうと考えエネルギー弾を放ち、星の中枢を破壊する。パワーを押さえすぎたため一瞬の爆発こそ起きなかったが惑星の爆発は決定的となる。その後親友を殺された怒りからフリーザを自らの手で倒すことを望む悟空を相手に、フリーザ自身も自分の強さを確認する意図を込めてフルパワーを発動し、ナメック星爆発までの時間が迫る中、激しい死闘を演じる。この最中、地球の神龍の力で一時的に蘇ったポルンガを発見して不老不死の願いを叫ぶが、ポルンガがナメック語にしか反応しないため叶わなかった。

悟空との戦闘は拮抗していたが、フルパワーの限界と反動が来たため次第に戦闘力が低下していき、同時に今まで経験したことのない長期決戦や現実のものとなった超サイヤ人への畏怖、元気玉のダメージなどが蓄積し、精神面でも追いつめられていく。そのことを悟空に見切られ、一方的に戦いを打ち切られたことでプライドを完全に打ち砕かれ、半ば錯乱状態に陥りながら円盤状の気で攻撃を仕掛けるが、冷静さを失っていた彼は自分の技を使いこなすことができず、誤って自身の体を切断してしまい地面に倒れ自滅した。その際に悟空に命ごいをして気を少し分けて貰って命拾いしたが、自分こそが宇宙一であるという自身の矜持を守るために恩を仇で返す形で、背を向けて去ろうとする悟空に追撃のエネルギー波を放つ。しかし、悟空の怒りの一撃によって押し返され、完全に敗北した。

地球襲来・最期

悟空との戦いで死亡したと思われていたが、辛うじて一命を取り留め[15]、手術により体の大部分をサイボーグ化し、悟空に復讐するべく父親のコルド大王と多数の部下とともに地球への侵攻を企てた。自身に屈辱的敗北を味わわせた悟空が地球に帰って来る前に、地球人を皆殺しにして悔しがらせようとする。そこで地球に降り立った際に未来から来たトランクスに遭遇し、トランクスが部下を皆殺しにしてその実力に感心したが、彼が超サイヤ人に変身したことには驚愕した。そこでフリーザは超サイヤ人のトランクスに勝負に挑んだもの、体を一刀両断され、さらに体を切り刻まれた挙句、とどめのエネルギー波で完全に消滅させられた。直後にコルド大王もトランクスによって倒されており、親子共々あっけない最期を遂げた[16]。その後は作中のキャラクターの戦闘力の上昇が進んだ結果、宇宙最強からは程遠い存在となってしまい、界王神に「一撃で倒せる」とまで断言された[17]

死後(アニメのみ)

あの世一武道会編でセルが地獄に落ちて来た後、セルやコルド大王、ギニュー特戦隊らとともに地獄で大暴れするが[18]、コルド大王と親子揃ってパイクーハンに一蹴されるなど、悪役としての弱体化が見られた。また悟空に対しても怒りを見せながらも怯えている節が見られた。

魔人ブウ編では界王神界での悟空たちと魔人ブウの戦いをコルド大王や部下らとともに地獄から観戦し、悟空を罵倒したり、ベジータに対し皮肉を言うなどしていた。しかし、体力が尽きて苦しむ悟空を嘲笑しながらも最後に悟空がドラゴンボールで体力を回復し、形勢を逆転させた際には、特に悔しがるようなこともなく、微妙な表情を見せている。

OVA『ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画』ではゴースト戦士となって復活し、Z戦士たちと対決。超サイヤ人となったベジータとのやり取り行い、トランクスに襲いかかっている。

劇場版

第8作『ドラゴンボールZ とびっきりの最強対最強』では、冒頭の回想(『ドラゴンボールZ たったひとりの最終決戦〜フリーザに挑んだZ戦士 孫悟空の父〜』の映像)で登場。一部始終を見ていた兄のクウラから、悟空が乗った宇宙ポッドを見逃したことの甘さを指摘されていた。

第15作目『ドラゴンボールZ 復活のフュージョン!!悟空とベジータ』では、元々の部下や他の悪人たち[19]を地獄から率いて現世に復活し、グレートサイヤマンとなっていた孫悟飯と対峙する。当初のフリーザは悟飯を一目見て誰なのか分からなかったが、ナメック星で闘った悟空の息子が成長した姿であることを知ると、悟空への復讐も兼ねて悟飯に戦いを挑む。しかし、セルや魔人ブウとの闘いを経験して大幅に戦闘力を増した悟飯にとって、フリーザはもはや敵ではなく一撃で倒された。

第18作目『ドラゴンボールZ 神と神』では破壊神ビルスの見ていた回想で登場しており、ビルスに知られた存在であったことが語られている。ビルスはフリーザが悟空に倒された事を聞いて、「あのフリーザを倒せる奴がいたのか」と非常に驚いており、自分や界王神などの神の域に達している者以外では、宇宙の中でフリーザ以上の実力者がいるとは思ってもいなかったようであった。宣伝スポットではセルとともに登場し、最新作に自分が登場することを自慢したが、セルに「お前、声の出演はないらしいぞ」と指摘され、驚愕していた。

第19作目『ドラゴンボールZ 復活の「F」』ではドラゴンボールで地獄から復活し登場する。ソルベがコルド大王を生き返らせようと提案した際、「偉そうだからいい」と断る場面があり、父に対して不満を抱いていたことがわかる。またビルスとは本作で初共演となるが、パワーアップしても彼には頭が上がらない様子。

ドラゴンボール超

物語の39年前に、ビルスが眠っている間に惑星ベジータを破壊するようビルスからいいつけられていた[20]

ドラゴンボールGT

あの世(地獄)とこの世が混ざった際、蘇った他の悪人たちとは異なりこの世に行くことはなく、セルとともに地獄で悟空を待ち構えていた。すでに死者である以上負けないという自信からセルとの共闘で悟空を襲撃。セルと同様に生前よりもパワーアップを果たしたが、フリーザもセルもすでに悟空の敵ではなく、超サイヤ人に変身していない状態の悟空に完全に遊ばれる。悟空に攻撃を避けられてセルと言い合いになったことも。最終的に合体技ヘルズバスターを発動し一時は悟空を戦闘不能にするが、結局地獄の武器を逆に利用した悟空によって、セルとともに氷付けにされて敗れた。敗北後はセルと縛りつけられた状態で牢屋に入れられ、鬼たちに運ばれていったのが最後となった。

また、ドラゴンボールからのマイナスエネルギーで、邪悪龍が誕生した切っ掛けについての回想シーンにも登場していた。

形態

ザーボンと同じく変身型の宇宙人。フリーザの場合は原作中4つの形態がある。精神面の変化に伴いフリーザ自身の一人称や口調が変わり、アニメでは中尾が声色を変え演じ分けていた。パワーがあり余りすぎるため、完膚なきまでに自身で叩き潰す時にしか変身しない。

第1形態
パワーを抑えて普通に生活できる形態。それでも戦闘力は53万に達する[21]。小柄な体躯、短い円錐型の黒い2本の角、穏やかな口ぶりなどが特徴。一人称は「わたし」や「わたくし」[22]。部下に対しては丁寧語を使いつつ話し、特に実力・忠誠心の双方で一目置くザーボン、ドドリア、ギニューなどのことは、さん付けで呼ぶ。激昂すると口調こそ変わるが一人称は変わらない。フリーザ自身も飛行可能だが、普段は楽だからという理由で専用の小型ポッド(宇宙環境を含めた万能マシン)で移動している。
かつてベジータ王やバーダックを倒し、惑星ベジータを滅ぼしたときもこの形態だった。
また鳥山明によると、フリーザ軍兵士らが装備するプロテクターと同型に見えるフリーザ第一形態の上半身部分は、身体の一部の外殻であるとのこと[23]
第2形態
第一変身形態とも呼ばれる[24]。父親のコルドに似た形態で、第1形態の2倍程度の身長となる。角が牛のように伸び曲がり、口ぶりは乱暴なものに代わり、一人称は「オレ」となる[25]。パワーがありすぎるため自分でもうまくコントロールできないほどで、クリリンやデンデたちを震え上がらせた。戦闘力は本人いわく100万以上は確実[26]。なお、この形態になる前に戦闘ジャケットを不必要と判断して気合で破壊していた。アニメでは尻尾が伸び縮みする。
第3形態
第二変身形態とも呼ばれる[24]。肩が尖り、頭部は後ろに長く伸び、フリーザの各変身形態の中でも、最も異様で怪物的な風貌となる。本人いわく、戦闘でこの形態を見せるのはピッコロたちが初めてだと語っている[27]。精神的にも落ち着きを取り戻し、言葉遣いも第1形態のような穏やかなものに戻る。アニメでは4つの形態のうちで最も低い声で喋る。
この形態に変身した際にはそれまで受けたダメージがなくなり、パワー・スピードがさらに向上。指先からピッコロでさえ視認できないスピードの衝撃波を連射するのが主な攻撃方法で、その際には奇声を上げる。この形態でも戦闘力のコントロールが可能。なお、この姿を披露していた時間は全形態中でもっとも短かった。
最終形態(第4形態)
第三変身形態とも呼ばれる[24]。最終変身だが、これがフリーザ個人の本来の姿でもあり、4形態の中では最も人型に近い[28]。その力を感じ取ったピッコロから「今までの方がずっと可愛かった」と評されていた 。外見は角や殻など余計な器官が全て取り除かれたシンプルなもので、体躯も第1形態と同じほどの小柄になる(原作では詳細な変身過程は描かれなかったが、アニメでは第3形態にヒビが入りそこから最終形態が登場するというものだった)。変身後にはそれ以前に切れた尻尾なども再生されて無傷の姿となる。この形態で揮えるパワーはMAXの50〜70%程度、全力を使うにはやや時間をかけて気を集中し、後述のフルパワーになる必要がある。
精神面は基本的に落ち着いた状態で、言葉遣いはやや少年的なものとなる。一人称は「ボク」が基本だが自身が逆上した場合は「オレ」となり、口調も荒くなる。アニメや劇場版で再登場する際はこの形態が多い[29]
悟空と初めて対峙したのがこの形態であり、ガキっぽいと評された容姿と裏腹に20倍界王拳を発動させた悟空でさえ全く歯が立たず、元気玉を使うことを余儀なくされたほどの強さを見せている[30]
ゲームでは、この形態(+最終形態フルパワー)だけが登場し、他の形態は登場しないこともある。
鳥山明いわく、最終形態は「こういう一見簡単そうなキャラクターは実は割と難しかったりする。一番やっかいなポイントは目」[31]。また、「最終形態は多分裸だと思うけど、最初の形態はパンツをはいてると思う」と語っている[32]
最終形態フルパワー
ゲームではフルパワー形態、フルパワーフリーザ、100%フルパワー、100%最終形態とも呼ばれる。最終形態から筋肉を増大させ、100%すべての力を発揮した姿。両肩の大きさが頭と同じくらいの大きさに肥大化し、全身の血管が浮き出ている。厳密には変身形態ではなく、筋肉の増大以外外見の変化はない。戦闘力は1億2000万。一人称は「オレ」が基本となり、口ぶりは通常の最終形態の少年的なものから、第2形態と同様の乱暴なものになる。超サイヤ人に変身した悟空に肉迫するパワーを誇るが、その反動によりエネルギーの消耗が著しい。
メカフリーザ
悟空との戦いで大部分を失った身体を、最終形態を基に機械で補完した姿[33]。最終形態の冷静さを取り戻しており、一人称は「ボク」[34]で、口調もほとんど変わらない。
悟空との戦いの時よりもさらにパワーアップしていると言っていたが、すぐに殺されたため、どの程度強くなったのかは不明。フリーザの気を感じた悟飯は、「あんなものではなく、もっともっと強くなっていく」と言っていた。アニメでは戦闘シーンが追加されており、エネルギー弾でトランクスを地球もろとも消し去ろうとしたが、実際には傷一つ負わせることはできなかった。
メカフリーザの名称は原作では登場せず、単にフリーザと呼ばれる。『ドラゴンボールZ』放送当時のカードダスなどの媒体では、「サイボーグフリーザ」とも表記される。
ゴールデンフリーザ
ドラゴンボールZ 復活の「F」』に登場。ドラゴンボールにより復活したフリーザが、生涯初めてのトレーニングの末に、神の次元の戦闘力まで辿り着いた更なる進化形態。
その姿は基本的には最終形態とほぼ同じだが、皮膚の白い部分が金色に、顔や手と足は紫色に変化している他、両肩三角筋の紫色の部位がなくなり、手足の甲部分の紫色の部位が若干小さくなった。以前の最終形態フルパワー時のように肥大化はせずに、細身のまま筋肉質な体つきに変化する。全身を金色のオーラが包む。
悟空がウイスの下での修行の末に到った“超サイヤ人ゴッドのパワーを持ったサイヤ人の超サイヤ人”を凌ぐほどの戦闘力を誇る。だが、体得して間もない進化形態であるため、フリーザ自身がまだ慣れておらず、スタミナの消費が激しいという難点もある。

フリーザの主な技

技自体は原作に登場するが全ての技名は原作に登場せず、ほぼバンダイ(後のバンダイナムコゲームス)発売のゲームにより命名されている。作中で放つ際に叫んだ台詞がそのまま技名になっているものも多い。原作やアニメに登場する技に近い性質のあるゲームオリジナル技も存在する。

指先からの気功波[35] / フリーザビーム[36] / ラピッドビーム[37] / エネルギー弾[38] / デスビーム[39] / フレックスレーザー[40] / エビルダンス
人差し指の先から光線を出す。当たると貫通する場合と爆発する場合がある。技の速度が非常に早く、最終形態で使った時はピッコロに「ただ何かが光ったとしか見えなかった」と言わしめた[41]。フリーザの細胞を有するセルもこれを習得・使用している。また劇場版やゲームでは、兄のクウラ(ゲーム『レイジングブラスト2』では、技名はカオティックデッドエンド)や父親のコルド大王(ゲーム『ドラゴンボールZ Sparking!METEOR』より。技名はフルパワーデスビーム)も使用している。
この技を使ってデンデの弟・カルゴ、デンデやベジータを殺害している。他にも元気玉を喰らった後、この技でピッコロを半死半生にした。しかし、悟空に対しては最初は手で弾かれ[42]、その後、超サイヤ人に変身した際は簡単に避けられてしまう。さらにフリーザへの挑発行為としてわざと顔面で受けたが、光線は弾き飛ばされ、口から少し血が出た程度でほとんどダメージは与えられなかった[43]
光線眼[35] / アイビーム
目から発射する光線。最長老の家の壁を破壊する際に使用。アニメでは部下のオーレンを処刑する際、過去にベジータ王やその部下を消滅させる際にも使用した。
爆発波 / ソニックボム[44] / ばっ!!!![45]
エネルギーを解放して自分の周囲を吹き飛ばす。第2形態に変身した直後に使った技(左手を開いて上げる)。「ただの挨拶代わり、これくらいサイヤ人にもできる」と発言している[26]。ゲームによっては全ての形態で使用できる。
スーパーノヴァ
人差し指の先に小さな光の玉を宿し、それを直径数十〜数百メートルにまで巨大化させて対象に投げつける。アニメでの惑星ベジータ上空での戦いでは、この技でバーダックの放った渾身のエネルギー弾を飲み込み、彼もろとも惑星ベジータを消滅させている。また、アニメでメカフリーザがトランクスに使用した際は、界王いわく「ナメック星を破壊した時の10倍のエネルギーがある」と言われている。惑星ベジータ含め、この技で多くの星を破壊してきた。劇場版やゲームではクウラも同様の技を使っている。ゲームでは、大きいデスボールに置き換えられることがある。
デスボール / デビルエナジー[38] / エビルエナジー[46] / デススパーク[47]
スパークを纏った黒い球状の気を作り放つ。指先で作る場合と両手の平で作る場合とがある。元気玉の気を集めている悟空に使用するつもりだったが、不発に終わっている。ゲームではクウラも使用している。『レイジングブラスト』シリーズではスーパーノヴァのような配色に変わった。それに伴い、スーパーノヴァも配色や模様・演出の変更など、互いに差別化が図られている。
超能力[48] / サイコキネシス[49] / サイコブラスト
物体に触れずに念で動かす能力。岩の欠片をぶつけるなどして攻撃するが、本人は軽い脅しのつもりで使っていた。クリリンの浮遊など束縛行為や、ドラゴンボールを運ぶなど補助的なものとして使われることが多かった。
悦楽のフリーザタイム[50]
第2形態の時に使用。角で対象を串刺しにして揺さぶったあと、投げ捨てる。原作・アニメ共にクリリンに使用し、瀕死に追い込んでいる。ゲーム版では最後に、とどめのエネルギー波を放つ。
バニシングブラスター[50]
第2形態の時に使用。手からエネルギー波を放出する技。ピッコロに対して使ったが、弾き返された。
指先からの衝撃波[35] / クレイジーフィンガービーム[50] / デスバレット[51]
第3形態時に使用。「ひゃひゃひゃひゃひゃ……」の奇声とともに凄まじい速さの衝撃波を両手の人差し指と中指から連射する。ピッコロに対して使用し、避けようとする動作の初動より速く撃ち込まれるため、ピッコロはなす術なく一方的に攻撃された。
捕獲光弾[35] / かなしばりの術[52] / サイコビーム[49] / デスPKツアー[37] / フォースアタック[44] / 呪縛波[38] / サイコロックスマッシャー / 今度は死ぬかもね / レッドスフィア
最終形態の時に使用。特殊なエネルギー波で相手を金縛りにした後、後方に吹き飛ばして爆破する。前述のサイコキネシスで相手の注意を引き付けつつ自身は後ろに回りこみ使用する。悟空に対して使用したが、爆破の瞬間に悟空が超スピードで金縛りから逃れたため、ダメージは与えられなかった。
尻尾攻撃[35] / フリーザテイルバスター[53] / テイルハンギング[37] / テイルクラッシュ[37] / テイルスリーパー[38]
最終形態時に使用。尻尾を相手の体に巻き付けたり、ムチのように叩き付けたりする技。ベジータや悟空に使用。
大地裂斬[35] / フリーザカッター[49] / エネルギー斬[38] / デスウェーブ[39] / グランドウェイブ / 惑星切り
最終形態時に使用。指先にエネルギーを集め、振りかざすことで対象を切り裂く。この技で、悟空たちの目の前でナメック星を切り裂いた。ゲームによっては鞭状のエネルギー波、気円斬に似た気弾、横幅の大きい気弾を放つなど、見た目が異なる。
フリーザサイコキネシス[53] / サイコキネシスボム[37] / サイコキネシスアタック[38] / 生かしては帰さんぞ[54]デスサイコボム
最終形態時に使用。超能力で相手を浮かせて爆破する。クリリンを殺した技。
デスボール[46] / この星を消すっ![55] / この星を消す![56]
最終形態時に使用。揚げた両手にエネルギーの玉を作り放り投げる。ナメック星を消滅させた技。
バリアー[57] / エネルギークラッシュ[38] / デスクラッシャー[51] / ノヴァストライク / エネルギークラッシュ / デスダイブ
最終形態フルパワーの時に使用。全身を球状のオーラを纏いつつ渾身の力を込めて体当たりする。超サイヤ人の悟空のかめはめ波と衝突するも、上手く避けて悟空に直撃し、ダメージを与えた。
追尾気円斬[35] / 追跡気円斬[49] / 誘導気円斬[38] / デスソーサー[50] / フリーザカッター[40] / デススライサー / 繰気円斬 / 気円斬
最終形態フルパワー時に超サイヤ人の悟空に使用した。回転する円盤状の気を相手に投げつけて切り裂く。クリリンの気円斬を見て真似たとされている[58](第2形態の時に気円斬で尻尾を切られている)。フリーザが使用するものはアニメでは色が赤紫で、クリリンの気円斬とは違い遠隔操作が可能な上、2枚同時に展開・操作できる。悟空からは「つまらん技」呼ばわりされ[59]、技の欠点を見破られた上、操作を誤り自滅した。
『ドラゴンボールGT』でもこの技を使ったものの、悟空に乗り物として乗り回され、さらに皿回しの要領で跳ね返されて再び自滅した。
エネルギーバスター[44] / オレに殺されるべきなんだ![50] / デスキャノン[51]
最終形態フルパワーの時に使用した最後の技。片腕を突き出して巨大なエネルギー波を発射する。自身の技で自滅して瀕死状態になり、悟空に命乞いをして気を分けてもらった後、宇宙船へ向かおうと背を向けた悟空に向けて放ったが、悟空が放った怒りの一撃によって押し返された。

アニメオリジナル技

100%デスボール
最終形態フルパワーの時に使用。揚げた両手の上で巨大なエネルギー球を作り放り投げる。悟空に使おうとしたが、弾き返された。
非情の一撃
メカフリーザの姿で使用。相手の背後に回り、手刀で対象の身体を背中から貫く。トランクスの強さに怯え戦意を喪失した部下を処刑した技。
デスブラスター
メカフリーザの姿で使用。片腕を突き出して強力な気功波を放つ、トランクスに使用した技。コルド大王によれば戦場となった地球に影響を及ぼす程の威力らしいが、トランクスには通用せず、受け止められた後に霧散している。
ヘルズバスター
『ドラゴンボールGT』で使用。悟空を大地獄に送るためにセルと使用した合体技。相手を捕縛し大地獄に落とし、様々な地獄を味わわせて最後は氷付けにしてしまう。「地獄でセルと一緒に考えた」と発言している。

テーマソング

ただ凍える挽歌(Elegy)〜The Theme Of FREEZA〜
作詞・作曲・歌: Demon Kakka / 編曲: Anders Rydholm
『ドラゴンボール改』で使用された。
「F」
作詞・作曲: マキシマムザ亮君 / 歌: マキシマムザホルモン
元々は非公式なイメージソングだったが、『ドラゴンボールZ 復活の「F」』でバトルソング(挿入歌)として使用された。

ゲームでの登場

ゲームでの初登場はファミリーコンピュータ専用ソフト『ドラゴンボールZII 激神フリーザ!!』。最終ボスとして登場、追い詰めるたびに変身し、実質4回倒すことになる。続編『ドラゴンボールZIII 烈戦人造人間』ではメカフリーザが登場し、攻撃を一切受け付けないが、その後トランクスに瞬殺されるイベントキャラクター扱いとして登場。オリジナルストーリーが展開される『ドラゴンボールZ外伝 サイヤ人絶滅計画』では、ドクター・ライチーによってクウラ、ターレス、スラッグとともにゴースト戦士として復活を果たし、悟空たちと戦う。彼のほかにエンカウントキャラクターとしてフリーザサイコが登場する。

格闘ゲームでの初登場は『ドラゴンボールZ 超武闘伝』。最終形態のみの登場。フリーザ編までを再現したアドベンチャーゲーム『ドラゴンボールZ 超悟空伝 -覚醒編-』においても最終ボスとして登場、同作では他キャラクターに音声はないものの、ゲームオーバーになるとフリーザに「ざまぁみろ」と嘲笑される。

超ドラゴンボールZ』の家庭用版では、通常のフリーザのほかに半身がサイボーグ化されたメカフリーザが登場。鳥山明監修によるリデザインが行われ、基本は原作のメカフリーザ同様だが腰部にリモコン爆弾・右背部にミサイルランチャー・左背部にグレネードランチャー・尻尾に対人地雷と、多数の武器を装備した姿となった。なお、腰のリモコン爆弾以外はスキルツリーで該当する技を習得した後にゲーム中の姿に反映される。

携帯公式サイト『ドラゴンボールモバイル』で配信されているアプリ『超ドラゴンボールRPG』では上記のゲームと同様に敵として登場するほか、一定条件を満たすことで悟空たちの仲間にできる。

ドラゴンボールZ 真武道会』では、劇場版『ドラゴンボールZ 復活のフュージョン!!悟空とベジータ』同様の経緯で復活するが、最後はまたも悟空に歯が立たずに完敗を喫する。その際に超サイヤ人状態の悟空に「オラはあと2回の変身を残しているんだぞ(超サイヤ人2および超サイヤ人3)」と言い放たれるという屈辱を味わい、自決する。

PlayStation 2の『ドラゴンボールZ』や『Sparking!』シリーズ、『ドラゴンボールZ 舞空闘劇』や『ドラゴンボールZ 舞空烈戦』では、フリーザが主役、もしくはやられ役として登場するIFストーリーがある。『ドラゴンボールZ Sparking!』の宇宙の帝王編では、超サイヤ人となった孫悟空に勝利し、クウラと戦闘を行っている。その続編『ドラゴンボールZ Sparking! NEO』の「美しき野望…」編では部下のザーボンに裏切られるパラレルワールドが描かれ、不老不死の計画を知られてクウラと戦闘を行っている。『ドラゴンボールZ Sparking! METEOR』のギャラクシーバトル編では、原作とは逆に団結したサイヤ人に先手を打たれ、ギニューら主力部隊を率いた隙を突かれてしまう。フリーザ自身は援軍として一足先に帰還し、ベジータ親子やバーダックと連戦になる。同シリーズでは、本編再現モードでもバーダックに倒される場合がある。同じく『Sparking! METEOR』の「意外な救世主」編では、メカフリーザとなってコルド大王や部下たちとともに地球に来襲するが、偶然そこに居合わせたアックマンと対決することになる。

ドラゴンボール ZENKAIバトルロイヤル』では、広大なフィールドの端まで届く光線技を得意とする遠距離戦重視のキャラクターとなっている。

その他の出演

秋本治の漫画『こちら葛飾区亀有公園前派出所』69巻「新たなる旅立ちの巻」のラスト1コマに、部下のザーボン、アプールとともにフリーザが1コマ出演し、両津勘吉と共演している。二人の部下ともども、自分たちの世界に放り込まれた両津を訝しがる。

その後も『こち亀』30周年記念本『超こち亀』にアプールとともに登場。こちらでは両津に攻撃を仕掛けたが、何度本気で攻撃しても一コマで復活する両津の「ギャグマンガの登場人物ゆえの不死身振り」の前になす術も無く宇宙船で逃亡する。逃亡した後には「わたしは何も見ていない」「わたしは誰とも会っていない」と現実逃避している。また、アプールに「しりとりでもしませんか?」と言われた際、「宇宙の王者はそんなことしません」とあしらっている。

ゲーム『ドラゴンボールZ 超悟空伝 -覚醒編-』やデータカードダス『ドラゴンボールZ』などのCMでは驚き役を担当するなど、ギャグキャラクターとして登場している。

フジテレビの番組『トリビアの泉 〜素晴らしきムダ知識〜』では、副音声版「トリビアの影ナレ」にて、中尾がフリーザの声で担当した(第1形態のシルエットも表示、2006年5月17日放送分の前半)。後半担当のハイジ(声:杉山佳寿子)と交代をする際に、ハイジに対し「何ですか、あなたは?消し去りますよ」との挑発的な台詞を浴びせた。

同じくフジテレビの『脳内エステ IQサプリ』の2時間スペシャルのコーナー「IQミラーまちがい7」では、『ドラゴンボールZ』とのコラボレーションで登場。悟飯たちを倒してナメック星のドラゴンボールを全て集め、今まさに願いを叶えようとしていたところに悟空が登場。あっという間に第1形態から最終形態まで変身し、超サイヤ人になった悟空と死闘を繰り広げるが、最後はかめはめ波で吹き飛ばされて敗北する。なお、このアニメにおけるフリーザは、神龍の呼び出し方(=願いの叶え方)を知っていた。

補足

鳥山明は敵キャラクターがどんどんエスカレートし、宇宙最強のフリーザを倒したために次はストーリーにタイムトラベルの要素を取り入れ、未来からやって来たフリーザ以上の強敵・セルを考案することとなった[3]

原作で登場する家族は父親のコルド大王のみだが、劇場版では兄のクウラ、『ネコマジンZ』では息子のクリーザ、『ドラゴンボール エピソード オブ バーダック』では祖先のチルドが登場している。コルドのことは「パパ」と呼び、クウラに関しては劇場版では直接会うシーンがなく、呼称の設定がなかったため、『サイヤ人絶滅計画』のOVA版や『Sparking!neo』のIFストーリーでは「クウラ」[60]、『Sparking!』シリーズでは「クウラさん」または「おにいさん」(ただし嫌みが入っている)、『舞空烈戦』や『ドラゴンボールZ 真武道会2』では「兄上」と呼び、『レイジングブラスト2』や『ドラゴンボールヒーローズ』では「兄さん」、『レイジングブラスト2』では第2形態と最終形態フルパワー時の粗暴な口調の時のみ「アニキ」[61]と呼んでいる。

フリーザの声を演じた中尾隆聖は、フリーザに対し「見た目の品は良いんだけど、高飛車で鼻持ちならない」と、『時代劇の公家』のイメージを持ったと語っている。またフリーザには豊かな感情が欠落しており、その感情を持っている悟空に嫉妬しているため、自分より力も劣る存在の悟空を固執していると考察[62]。そうした中尾の演技はスタッフから「声がピッタリ」、「ハマリ役」との高評価を受けた[63]。兄であるクウラや祖先であるチルドの声も中尾が担当しており、いずれもフリーザとはまた違った口調で演じ分けている(ゲームでは息子クリーザも担当)。

フリーザのモデルは、当時の鳥山の担当編集者で『Vジャンプ』編集長の近藤裕であるとの説もあるが[64]、鳥山自身は「あまり意識した覚えは無い。根本にはあるかもしれないけど、無意識に反映させていたのかもしれない」と語っている[65]。近藤本人は「自分はトランクスのモデル」と言い張っている[66]

アニメで孫悟空を演じた野沢雅子は、嫌いなキャラクターにフリーザを挙げている[67]。「本当に悔しくなる程憎かった」「何度見ても頭にくる」とも[63]。ただし「大人になりきれない部分が残っていて、憎らしいけどカワイイみたいなところがある」とも語っている[68]

脚注

  1. ^ a b 『DRAGON BALL 超エキサイティングガイド キャラクター編』94頁。
  2. ^ それ以外の者と行動することがあり、『ドラゴンボールZ』62話では、ベジータと2人で高く売れそうな星を征服しに行ったこともある。
  3. ^ a b 渡辺彰則編「鳥山明的超会見」『ドラゴンボール大全集 2巻』集英社、1995年8月9日、ISBN 4-08-782752-6、264頁。
  4. ^ 「鳥山明先生超一問一答!!」最強ジャンプ2014年3月号第1ふろく『ドラゴンボール エピソードオブバーダック』80頁。
  5. ^ ジャンプ・コミック出版編集部編「capsule column 5 キャラ名の由来を知りたい!」『ドラゴンボール完全版公式ガイド Dragonball FOREVER 人造人間編〜魔人ブウ編 ALL BOUTS & CHARACTERS』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2004年5月5日ISBN 4-08-873702-4、159頁。
  6. ^ 週刊少年ジャンプ特別編集『鳥山明 THE WORLD アニメ・スペシャル』108頁。
  7. ^ 堀江信彦編「祝! みんなのおかげで10周年! 連載500回突破記念 ドラゴンボール人気キャラ投票結果発表!」『週刊少年ジャンプ 1995年5・6号』集英社、1995年1月23日、雑誌29934-1/23、38頁。
  8. ^ ジャンプ・コミック出版編集部編『DRAGON BALL 超エキサイティングガイド ストーリー編』91頁。
  9. ^ 鳥山明「其之三百十一 肉弾戦」『DRAGON BALL 第26巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、1991年6月10日、ISBN 4-08-851416-5、146-157頁。
  10. ^ 元々フリーザはサイヤ人ごと惑星ベジータを破壊する予定であり、バーダックもそこへ向かっていたため処刑は免れた。
  11. ^ 前者は「(本人が最も嫌う)思慮の足りない軽率な行動」、後者は「臆病な部下は必要ない」という理由から。
  12. ^ アニメではザーボンが「いつまでも自分たちに従順ではない」「徒党を組まれると厄介になる」と発言したことがきっかけ。
  13. ^ TVスペシャルではその報告がナッパに伝えられ、ナッパからベジータにも伝わった。
  14. ^ この時に自分の多数の部下たちも巻き添えにしているが、全く意に介さず高笑いを続けていた。横にいたザーボンとドドリアは2人とも顔が引きつっており、自身の側近ですら呆然とするほど常軌を逸した発言であったことが表現されている。
  15. ^ アニメでは顔の右半分と左腕と下半身を失いながら宇宙空間を漂っていたが、そこでコルド大王により救助される。
  16. ^ トランクスがいた未来の世界では、瞬間移動で地球に帰還した悟空によって親子共に倒されたことになっている。
  17. ^ 鳥山明「其之四百四十五 恐るべき謎」『DRAGON BALL 第37巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、1994年4月4日、ISBN 4-08-851496-3、190頁。
  18. ^ フリーザはセルのことを「セルさん」と親しく呼ぶが、この時は孫悟空を殺したことを自慢するセルに対して悔しそうな表情を見せている。ただし悟空が死んだこと自体は喜んでいた。
  19. ^ ボージャックなど、それまでの劇場版に登場した悪役たちが中心。
  20. ^ ただし、『ドラゴンボールZ たったひとりの最終決戦〜フリーザに挑んだZ戦士 孫悟空の父〜』や『ドラゴンボール』の前日談である『銀河パトロール ジャコ』では自ら抹殺しようとしており、ビルスは関わっていない。また『ドラゴンボール ゼノバース』でビルスと戦った際、「自分は部下としてサイヤ人を始末したわけではない」と話すなど元からサイヤ人を滅ぼすつもりでいた。
  21. ^ 鳥山明「其之二百八十六 ナメック星の戦士ネイル」『DRAGON BALL 第24巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、1989年11月10日、ISBN 4-08-851414-9、140頁。
  22. ^ Sparking! シリーズ』では「ボク」になることも。同シリーズでは他の形態の一人称も第一形態や最終形態のものになる場合がある。
  23. ^ 「STAFF INTERVIEW 山室直儀」ドラゴンボールZ 復活の「F」 パンフレット、東映、2015年4月18日。
  24. ^ a b c 週刊少年ジャンプ特別編集『DRAGON BALL Z アニメ・スペシャルII』などより。
  25. ^ 『Z』第80話では「わたし」になることも。
  26. ^ a b 鳥山明「其之二百九十六 フリーザ超変身!!」『DRAGON BALL 第25巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、1991年3月8日、ISBN 4-08-851415-7、114・117頁。
  27. ^ 鳥山明「其之三百一 はてしないエスカレート!!」『DRAGON BALL 第26巻』19頁。
  28. ^ クリリンが想像した最終形態は、外観は上記の第3形態に近く、角や体中に突起物が増え鋭い牙や長い舌を出した姿だった。
  29. ^ 『復活のフュージョン!!悟空とベジータ』などでは第1形態のように敬語を使う描写があり、一人称も「わたし」となる時がある。
  30. ^ この形態では、全力のうちの50%程度を出せば、悟空を「宇宙のチリにできる」と宣言している(アニメでは30%以下の状態ですでに悟空を圧倒していた)。
  31. ^ 「キミも鳥山明になれる!?」『DRAGON BALL Z アニメ・スペシャルII』8頁。
  32. ^ 『ドラゴンボール完全版公式ガイド Dragonball FOREVER 人造人間編〜魔人ブウ編 ALL BOUTS & CHARACTERS』93頁。
  33. ^ アニメでは瀕死で宇宙を漂っていたところをコルド大王の宇宙船に回収され、惑星基地にて手術を受けてこの姿になる描写がある。
  34. ^ ただしアニメでは「オレ」も使用している。
  35. ^ a b c d e f g 渡辺彰則編 「第4章 技事典」『ドラゴンボール大全集 7巻』集英社、1996年2月25日、ISBN 4-08-782757-7、125頁。
  36. ^ スーパーファミコンソフト『ドラゴンボールZ 超武闘伝
  37. ^ a b c d e PCエンジンソフト『ドラゴンボールZ 偉大なる孫悟空伝説
  38. ^ a b c d e f g h スーパーファミコンソフト『ドラゴンボールZ HYPER DIMENSION
  39. ^ a b PlayStation 2ソフト『ドラゴンボールZ』シリーズ
  40. ^ a b アーケードゲーム、PS2ソフト『超ドラゴンボールZ
  41. ^ 鳥山明「其之三百四 超サイヤ人そして超(スーパー)フリーザ誕生!?」『DRAGON BALL 第26巻』61頁。
  42. ^ 鳥山明「其之三百七 超決戦の火ブタ切る!!」『DRAGON BALL 第26巻』98頁。
  43. ^ 鳥山明「其之三百十九 フリーザ初めての屈辱と絶望」『DRAGON BALL 第27巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、1991年8月7日、ISBN 4-08-851417-3、86-89頁。
  44. ^ a b c スーパーファミコンソフト『ドラゴンボールZ 超悟空伝 -覚醒編-
  45. ^ PlayStation 2、wiiソフト『ドラゴンボールZ Sparking! NEO
  46. ^ a b PlayStationソフト『ドラゴンボール FINAL BOUT
  47. ^ ニンテンドーDSソフト『ジャンプアルティメットスターズ
  48. ^ 渡辺彰則編 「SPECIAL ATTACKS エスカレートする必殺技 その8 フリーザ編」『ドラゴンボール大全集 2巻』212頁。
  49. ^ a b c d スーパーファミコン専用ソフト『ドラゴンボールZ 超サイヤ伝説
  50. ^ a b c d e PlayStation 2ソフト『ドラゴンボールZ Sparking!』シリーズ
  51. ^ a b c Xbox360ソフト『ドラゴンボールZ バーストリミット
  52. ^ 『DRAGON BALL 超エキサイティングガイド キャラクター編』37頁。
  53. ^ a b メガドライブソフト『ドラゴンボールZ 武勇烈伝
  54. ^ PlayStation 3、Xbox 360ソフト『ドラゴンボール レイジングブラスト
  55. ^ ゲームボーイアドバンス専用ソフト『ドラゴンボールZ 舞空闘劇
  56. ^ PlayStation 2ソフト『ドラゴンボールZ Sparking! METEOR
  57. ^ 渡辺彰則編「武道の章」『ドラゴンボール大全集 4巻』集英社、1995年10月9日、ISBN 4-08-782754-2、113頁。
  58. ^ 『ドラゴンボール大全集』7巻 133ページ。
  59. ^ 鳥山明「虚しい決着」『DRAGON BALL 第28巻』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、1991年11月8日、ISBN 4-08-851418-1、11頁。
  60. ^ ただし、この時は本人はいなかった
  61. ^ 『Sparking!neo』の攻略本では「馬鹿兄貴」と読んでいた
  62. ^ ジャンプ・コミック出版編集部『テレビアニメ完全カイド「天下一声優陣 其之二 フリーザ役 中尾隆聖」「DRAGONBALL」〜天下一伝説〜』集英社〈ジャンプ・コミックス〉、2004年7月2日、ISBN 4-08-873705-9、170-171頁。
  63. ^ a b 「神龍通信 第6号 アニメドラゴンボールメインスタッフ第3回座談会」『ドラゴンボール大全集 6巻』別冊付録。
  64. ^ 「神龍通信 第1号 歴代担当者座談会第一回」『ドラゴンボール大全集』別冊付録。
  65. ^ ジャンプ・コミック出版編集部編「鳥山明WITHDRAGON BALL」『ドラゴンボール完全版公式ガイド Dragonball FOREVER 人造人間編〜魔人ブウ編 ALL BOUTS & CHARACTERS』149頁。
  66. ^ 犬マユゲでいこう』より。また、犬マユゲ本編にてフリーザ風の姿の近藤が描かれている。
  67. ^ テレビ朝日大胆MAP 超気になるヒット歌手&懐かCM&人気アニメ声優の顔全部見せちゃうよSP」、2009年1月11日放送分での発言より。
  68. ^ 『テレビアニメ完全ガイドDragonball 天下一伝説』集英社〈ジャンプ・コミックス〉100頁。