「JR貨物クキ1000形貨車」の版間の差分
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{{国鉄・JRの車運車}} |
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2016年6月26日 (日) 04:05時点における版
JR貨物クキ1000形貨車 | |
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基本情報 | |
製造所 | 日本車輌製造 |
製造年 | 1991年(平成3年) |
製造数 | 20 |
消滅 | 1996年(平成8年) |
常備駅 | 浮島町駅 |
主要諸元 | |
車体色 | 青紫 |
軌間 | 1,067 |
全長 | 20,400 |
全幅 | 2,600 |
全高 | 1,856 |
荷重 | 44.4 |
自重 | 20.4 |
換算両数 積車 | 6.0 |
換算両数 空車 | 2.0 |
台車 | FT1-1 |
軸距 | 14,850 |
最高速度 | 110 |
JR貨物クキ1000形貨車(JRかもつクキ1000がたかしゃ)は、1991年(平成3年)から1992年(平成4年)にかけて、日本車輌製造で合計20両が製作された、日本貨物鉄道(JR貨物)のタンクローリーピギーバック輸送用車運車である。
背景
バブル景気の影響を受けてタンクローリーの運転手が慢性的に不足するようになり、また道路の渋滞が深刻化していたことから、日本石油が都心部を迂回してタンクローリーピギーバック輸送を行うことを計画して、クキ1000形が製造された。 クキ900形の試験の成果を受けたものである。
構造
クキ1000形は、全長20,400mm、全幅2,600mm、全高1,856mm、自重20.4t、荷重44.4tでFT1形の枕バネを改良したFT1-1形台車を装備し、CL方式応荷重装置付き空気ブレーキ装置と留置ブレーキとして特殊なラチェット方式のものを備えている。最高速度は110 km/hで設計されているが、実際には95 km/hで運行された。通常の平台枠の貨車にタンクローリーを積載しても車両限界を支障することはないが、カーブ走行時の安定性の問題から、石油を搭載した状態の重量の大きなタンクローリーをできるだけ低い位置に搭載して、重心を低くすることが重要であったため、台車間ではトレーラーのタイヤが来る側梁部分を高さ540mmの位置まで下げている。これに対して中梁は高さ870mmの位置にあり、この中梁をまたぐ形でタンクローリーが搭載される。塗装は、車体が青紫、台車と床下機器が灰色1号である。
荷役は専用のリーチスタッカーを使って、トレーラーを丸ごと持ち上げて積み込み、積み降ろす。キングピンを中梁に設けた固定具に緊締する構造である。20 キロリットルタンクローリーの場合は背中合わせに2台を搭載できる。14 キロリットルタンクローリーの場合は3台を積載できる。クキ900形の時は消防法の規制からトラクターごと貨車に搭載していたが、クキ1000形に際しては1991年(平成3年)に法改正されて鉄道輸送時は規制が除外されることになった。
運用
日本石油輸送の所有でクキ1000-1 - 1000-20の20両が製作され、浮島町常備で運行した。1992年(平成4年)3月に横浜本牧 - 新座貨物ターミナル間で運行を開始した。6月からは越谷貨物ターミナルも着地となった。9月からは18両編成で運転されるようになった。
しかし、バブル崩壊と首都高速湾岸線の開業による渋滞緩和により、相対的に鉄道輸送のコストメリットが失われてしまい、1996年(平成8年)3月に輸送は打ち切られた。
廃車
1996年(平成8年)10月に全車廃車・解体された。製造されてから長いものでも5年であった。リーチスタッカーは、40ftコンテナ用トップリフターに改造されている。
参考文献
- 渡辺 一策『RM LIBRARY 84 車を運ぶ貨車(下)』(初版)ネコパブリッシング、2006年。ISBN 4-7770-5173-0。
- 吉岡心平 『プロフェッサー吉岡の私有貨車図鑑(復刻増補)』 2008年、ネコ・パブリッシング刊 ISBN 978-4-7770-0583-3
外部リンク
- クキ1000-1 - クキ1000形の写真がある