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| 英名 = Leopard flower
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'''ヒオウギ'''(檜扇、学名:''Iris domestica'')は[[アヤメ科]][[アヤメ属]]の[[多年草]]である。
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黒い種子は俗に射干玉(ぬばたま・むばたま・ぬぼたま)と呼ばれ、和歌では「黒」や「夜」にかかる[[枕詞]]としても知られる。
黒い種子は俗に射干玉(ぬばたま・むばたま・ぬぼたま)と呼ばれ、和歌では「黒」や「夜」にかかる[[枕詞]]としても知られる。

[[File:Belamcanda chinensis seeds.jpg|thumb|ヒオウギの種子]]
== 参考画像 ==
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Iris domestica.JPG|ヒオウギ
Belamcanda chinensis seeds.jpg|ヒオウギの種子
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== 参考文献 ==
== 参考文献 ==

2016年7月13日 (水) 13:41時点における版

ヒオウギ
ヒオウギ
分類APG III
: 植物界 Plantae
階級なし : 被子植物 angiosperms
階級なし : 単子葉類 monocots
: キジカクシ目 Asparagales
: アヤメ科 Iridaceae
: アヤメ属 Iris
: ヒオウギ I. domestica
学名
Iris domestica
Goldblatt & Mabb. (2005)
英名
Leopard flower

ヒオウギ(檜扇、学名:Iris domestica)はアヤメ科アヤメ属多年草である。

従来はヒオウギ属(Belamcanda)に属するとされ、B. chinensisの学名を与えられていたが、2005年になって分子生物学によるDNA解析の結果からアヤメ属に編入され、現在の学名となった[1]

解説

ヒオウギは山野の草地や海岸に自生する多年草である。高さ60 - 120センチ・メートル程度。名前が示すように葉は長く扇状に広がる。花は8月ごろ咲き、直径5 - 6センチ・メートル程度。花被片はオレンジ色で赤い斑点があり放射状に開く。午前中に咲き夕方にはしぼむ一日花である。種子は5ミリ・メートル程度で黒く艶がある。本州・四国・九州に分布する。開いた花が宮廷人が持つ檜扇に似ていることから命名されたとされる[2]

花が美しいためしばしば栽培され、生花店でも販売される。生花のほとんどは徳島県神山町産のものである[3][4]。特に京都の祇園祭や大阪の天神祭に際しては、床の間の生け花や家々の軒先に飾る花として愛好される。

黒い種子は俗に射干玉(ぬばたま・むばたま・ぬぼたま)と呼ばれ、和歌では「黒」や「夜」にかかる枕詞としても知られる。

参考画像

参考文献

原色日本植物図鑑(保育社)

脚注

  1. ^ Goldblatt P, Mabberley DJ (2005) Belamcanda Included in Iris, and the New Combination I. domestica (Iridaceae: Irideae). Novon: A Journal for Botanical Nomenclature: Vol. 15, No. 1 pp. 128–132
  2. ^ 檜扇『趣味の園芸』 金井紫雲 著 (隆文館図書, 1917)
  3. ^ 祇園祭の軒先にヒオウギ再び 風習復活へ山鉾町の半数展示京都新聞、2015年07月11日
  4. ^ 日扇神山町役場

関連記事

外部リンク

  • 檜扇の生け方『池の坊流生花の手びき. 下』小倉照月著 (名倉昭文館, 1910)