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[[File:Trimurti ellora.jpg|thumb|250px|エローラ石窟寺院のトリムルティ像。[[マハーラーシュトラ州]]。]]
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'''三神一体'''(さんしんいったい)または'''トリムルティ'''({{IPAc-en|t|r|ɪ|ˈ|m|ʊər|t|i}};<ref>[http://dictionary.reference.com/browse/trimurti "Trimurti"]. ''{{仮リンク|Random House Webster's Unabridged Dictionary|en|Random House Webster's Unabridged Dictionary}}''.</ref> [[サンスクリット]]: त्रिमूर्तिः ''{{IAST|trimūrti}}''、"3つの形"の意)は、[[ブラフマー]]と[[ヴィシュヌ]]と[[シヴァ]]は実は同一であり、これらの神は力関係の上では同等であり、単一の神聖な存在から顕現する機能を異にする3つの様相に過ぎないという[[ヒンドゥー教]]の理論である<ref name="kotobank">{{Cite web |url= https://kotobank.jp/word/三神一体-1170062|title= コトバンク / 三神一体|accessdate= 2016年12月12日|publisher= The Asahi Shimbun Company / VOYAGE GROUP, Inc.}}</ref>{{Sfn|Jansen|2003|p=83}}。すなわち、ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァの3柱は、宇宙の創造、維持、破壊という3つの機能が3人組という形で神格化されたものであるとする。一般的には[[ブラフマー]]、[[ヴィシュヌ]]、[[シヴァ]]がそれぞれ創造、維持、破壊/再生を担うとされるが<ref>For quotation defining the trimurti see Matchett, Freda. "The {{IAST|Purāṇas}}", in: Flood (2003), p. 139.</ref><ref>For the Trimurti system having [[ブラフマー|Brahma]] as [[the creator]], [[ヴィシュヌ|Vishnu]] as [[the maintainer or preserver]], and [[シヴァ|Shiva]] as the [[transformer or destroyer]]. see Zimmer (1972) p. 124.</ref>、宗派によってバリエーションが存在する。
'''三神一体'''(さんしんいったい)または'''トリムルティ'''({{IPAc-en|t|r|ɪ|ˈ|m|ʊər|t|i}};<ref>[http://dictionary.reference.com/browse/trimurti "Trimurti"]. ''{{仮リンク|Random House Webster's Unabridged Dictionary|en|Random House Webster's Unabridged Dictionary}}''.</ref> [[サンスクリット]]: त्रिमूर्तिः ''{{IAST|trimūrti}}''、"3つの形"の意)は、[[ブラフマー]]と[[ヴィシュヌ]]と[[シヴァ]]は同一であり、これらの神は力関係の上では同等であり、単一の神聖な存在から顕現する機能を異にする3つの様相に過ぎないという[[ヒンドゥー教]]の理論である<ref name="kotobank">{{Cite web |url= https://kotobank.jp/word/三神一体-1170062|title= コトバンク / 三神一体|accessdate= 2016年12月12日|publisher= The Asahi Shimbun Company / VOYAGE GROUP, Inc.}}</ref>{{Sfn|Jansen|2003|p=83}}。すなわち、ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァの3柱は、宇宙の創造、維持、破壊という3つの機能が3人組という形で神格化されたものであるとする。一般的には[[ブラフマー]]、[[ヴィシュヌ]]、[[シヴァ]]がそれぞれ創造、維持、破壊/再生を担うとされるが<ref>For quotation defining the trimurti see Matchett, Freda. "The {{IAST|Purāṇas}}", in: Flood (2003), p. 139.</ref><ref>For the Trimurti system having [[ブラフマー|Brahma]] as [[the creator]], [[ヴィシュヌ|Vishnu]] as [[the maintainer or preserver]], and [[シヴァ|Shiva]] as the [[transformer or destroyer]]. see Zimmer (1972) p. 124.</ref>、宗派によってバリエーションが存在する。


トリムルティはコンセプトであるが、ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァの3神を融合した形で象徴的に偶像化されることがある{{Sfn|Jansen|2003|p=83}}。1つの首から3つの頭が伸びるデザインや{{Sfn|Jansen|2003|p=83}}、1つの頭に3つの顔を持つというバリエーションが存在し{{Sfn|Jansen|2003|p=83}}、[[エレファンタ石窟群]]のトリムルティ像が有名である。また、ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァの3神の集合名として「トリムルティ」が用いられることもある。これら3柱の神格が1つの[[アヴァターラ]]として顕現したものが{{仮リンク|ダッタートレーヤー|en|Dattatreya}}である<ref>{{Cite web|last1=Mhatre|first1=Sandeep|title=Datta Sampradaay and Their Vital Role|url=http://swamisamarthmath.com/en/dattasampraday.html|location=Swami Samarth temple|accessdate=unknown|archiveurl=https://web.archive.org/web/20160304074548/http://swamisamarthmath.com/en/dattasampraday.html|archivedate=2016年03月04日}}</ref>。
トリムルティはコンセプトであるが、ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァの3神を融合した形で象徴的に偶像化されることがある{{Sfn|Jansen|2003|p=83}}。1つの首から3つの頭が伸びるデザインや、1つの頭に3つの顔を持つというバリエーションが存在し{{Sfn|Jansen|2003|p=83}}、[[エレファンタ石窟群]]のトリムルティ像が有名である。また、ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァの3神の集合名として「トリムルティ」が用いられることもある。これら3柱の神格が1つの[[アヴァターラ]]として顕現したものが{{仮リンク|ダッタートレーヤー|en|Dattatreya}}である<ref>{{Cite web|last1=Mhatre|first1=Sandeep|title=Datta Sampradaay and Their Vital Role|url=http://swamisamarthmath.com/en/dattasampraday.html|location=Swami Samarth temple|accessdate=unknown|archiveurl=https://web.archive.org/web/20160304074548/http://swamisamarthmath.com/en/dattasampraday.html|archivedate=2016年03月04日}}</ref>。


== 歴史、背景 ==
==発展==
「ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァの3柱が単一の神聖な存在から顕現する、それぞれ創造、維持、破壊という別の機能を有する3つの様相である」とするトリムルティの理論は、[[プラーナ文献]]の時代(およそ3-10世紀)以降に定着したと考えられている。しかし至高の存在が3つの様相を持つというアイデア、神々を3つのグループに大別するというアイデア、神が全て同一であるとするアイデアなど、トリムルティ理論の要素はヒンドゥー哲学の中に古くから存在する{{Sfn|Dhavamony|1982|p=63}}。

{{仮リンク|ヤン・ゴンダ|en|Jan Gonda}}は[[リグ・ヴェーダ]]時代(およそ紀元前1700-1100年)、すなわちヒンドゥー教([[バラモン教]])の最も古い時代の最高神、火の神[[アグニ]]の持つ3つの性格からトリムルティが発展したのではないかとしている{{Sfn|Gonda|1990|p=218}}。アグニはリグ・ヴェーダでは3つの体と地位を持つとされ{{Sfn|Gonda|1990|p=218}}、地上では[[火]]として、[[大気]]では[[雷]]として、[[空]]では[[太陽]]としてヴェーダの世界に存在した{{Sfn|Lochtefeld|2002|p=15}}。

神々に火、大気、太陽を、そこから発展して地上、大気(または水)、天界を代表させるという考え方はヴェーダ時代(およそ紀元前1500-500年)の早い段階から存在し、例えばそれはヴェーダ初期にはアグニ、[[ヴァーユ]](風)、アーディティヤ(Aditya太陽)であったり{{Sfn|Gonda|1990|p=215}}、アグニ、[[インドラ]](雷)、[[スーリヤ]](太陽)であったりと{{Sfn|Lochtefeld|2002|p=15}}{{Sfn|D'Souza|1996|p=340}}様々な文献で別々の神々の組み合わせが見られる{{Sfn|Gonda|1990|p=216}}{{Refn|group="注"|リグ・ヴェーダ、アタルヴァ・ヴェーダでは33の神がおり、天と地とその他に属する11柱ずつ3つのグループに分けられるという記述がある{{Sfn|Gonda|1990|p=215}}。}}。後にトリムルティの3神となるブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァはそれぞれ、アグニ、スーリヤ、インドラから発展したとも考えられており、この見方をするとトリムルティの3神も地、天、大気を象徴する神々という分類ができる{{Sfn|D'Souza|1996|p=340}}{{Sfn|Dhavamony|1982|p=63}}{{Refn|group="注"|ヴィシュヌはスーリヤ、ヴァルナ<!--ソースに書いてあるけどこの人水属性じゃないのかな-->、[[ミトラ]]と、シヴァはインドラ、ヴァーユ、[[マルト神群]]、[[ルドラ]]とそれぞれ関連付けられる{{Sfn|Dhavamony|1982|p=63}}。アグニは生命の創造者という性格を持っており、創造神ブラフマーを連想できる{{Sfn|Dhavamony|1982|p=63}}。}}。

[[マイトリー・ウパニシャッド]](紀元前10世紀の後半)にはトリムルティの3神が1組として触れられており、トリムルティの起原としてしばしば言及される{{Sfn|Bailey|1979|p=152}}。
マイトリー・ウパニシャッドのクツァヤーナ賛歌(Kutsayana)と呼ばれる5章1節にこれら3神が触れられ、その後の5章2節で説明が展開される{{Sfn|Hume|1921|pp=422–424}}。汎神論をテーマとするクツァヤーナ賛歌は人の魂を[[ブラフマン]]であると主張し、その絶対的現実、普遍の神は生きとし生けるすべての存在の中に宿るとしている。[[アートマン]](魂、我)はブラフマーをはじめとするブラフマンの様々な顕現であることと同等であると展開する。いわく、「汝はブラフマーである。汝はヴィシュヌである。汝は[[ルドラ]](シヴァ)である、汝は[[アグニ]]、[[ヴァルナ]]、[[ヴァーユ]]、[[インドラ]]であり、汝は全てである」{{Sfn|Hume|1921|pp=422–424}}{{Sfn|Max|1879|p=303}}。

マイトリー・ウパニシャッドの5章2節ではブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァはそれぞれが3つの{{仮リンク|グナ|en|Guṇa}}と関連づけられている{{Sfn|Bailey|1979|p=152}}。グナとはすべての生物に見いだすことのできる性質、精神、生来の傾向であるとされ{{Sfn|Gonda|1990|p=215-219}}、世界は暗質(タマス)から生じたと語られている{{Sfn|Max|1879|p=303}}。その後世界はそれ自体の作用により活動し激質(ラジャス)となり、そして精錬、純化され純質(サットヴァ)となった{{Sfn|Hume|1921|pp=422–424}}{{Sfn|Max|1879|p=303}}。これら3つのグナのうち、ブラフマーはラジャス(激質)、ヴィシュヌはサットヴァ(純質)、ルドラ(シヴァの前身)はタマス(暗質)をそれぞれ受け持っている{{Sfn|Deussen|unknown|pp=344-346}}。ただしマイトリー・ウパニシャッドは3柱をトリグナ理論のそれぞれの要素に当てはめてはいるものの、トリムルティの3柱が持つとされている3つの役割については言及していない{{Sfn|Bailey|1979|pp=152-163}}。<!--4.5と6.5も紹介しよう-->

ヒンドゥー教はその後[[ブリハッド・アーラニヤカ・ウパニシャッド]](紀元前およそ700年)の頃から、重視される神を徐々に減らしていく{{Sfn|Gonda|1990|p=219|}}。ブリハッド・アーラニヤカ・ウパニシャッドでは哲人[[ヤージュニャヴァルキヤ]]が「存在するのは単一のブラフマンのみである」という[[梵我一如]]の理論を展開している{{Refn|BAU.3.9.1 ff.{{Sfn|Gonda|1990|p=219}}}}。このヒンドゥー教における一元論([[不二一元論]])的な思想の発現がトリムルティの形成に少なからず影響を及ぼしたと考えられている{{Sfn|Gonda|1990|p=214}}。

=== トリムルティ理論の発現 ===
トリムルティ理論は、異論もあるが、オリジナルのマハーバーラタ(紀元前4世紀{{Refn|group="注"|古い部分はBC8-9世紀、完成したのは4世紀頃と考えられている。}})には登場しないと考えられている{{Sfn|Gonda|1990|p=220}}。つまりマハーバーラタの著者はトリムルティ理論を意識していなかったように思われる。しかし後に編集されたマハーバーラタの付録にはトリムルティ理論を感じされる文言が含まれている{{Sfn|Gonda|1990|p=220}}{{Sfn|Hopkins|1915|pp=223-224}}。

{{Quote|至高の魂は3つの様相を持つ。ブラフマーの姿は世界を創造する者であり、ヴィシュヌの姿は世界を維持する者であり、ルドラの姿は世界を破壊する者である。<br>3つの様相を持つブラジャーパティはトリムルティである。|マハーバーラタ 3.272.47 および 3.270.47{{refn|"The supreme Spirit has three conditions. In the form of Brahma he is the creator, and in the form of Vishnu he is the preserver, and in his form as Rudra, he is the destroyer of the universe", "Prajapati whose three avasthah are the trimurti".{{Sfn|Dhavamony|1982|p=66}}}}}}

加えて、間違いなくトリムルティの理論を意識して書かれたと考えられている記述は、マハーバーラタの補遺とされる{{仮リンク|ハリバムサ|en|Harivamsa}}(紀元前1-2世紀)に見つけられる{{Sfn|Dhavamony|1982|p=66}}{{Sfn|Bailey|1979|p=152}}<ref name="kotobank"/>。{{Refn|group="注"|マハーバーラタに「トリムルティ」という言葉が見つかるからと言ってトリムルティ理論と直結するわけではない。}}

{{Quote|ヴィシュヌとされる者はルドラである。ルドラとされる者はピタマハー(ブラフマー)である。本質は1つ、神は3つ、ルドラ、ヴィシュヌ、ピタマハーである。|ハリバムサ 10662{{Refn|"He who is Vishnu is Rudra; he who is Rudra is Pitamaha (Brahma): the substance is one, the gods are three, Rudra, Vishnu, Pitamaha."{{Sfn|Dhavamony|1982|p=66}}}}{{Refn|group="注"|10660 ffもよく引き合いにだされる。"I perceive thereby no difference between Siva who exists in the form of Vishnu, and Vishnu who exists in the form of Siva, I shall declare to thee that form composed of Hari and Hara combined, which is without beginning, or middle, or end, imperishable undecaying. He who is Vishnu is Rudra; he who is Rudra is Pitamaha: the substance is one, the gods are three, Rudra, Vishnu, and Pitamaha."{{Sfn|Dhavamony|1982|p=66}}}}}}

== 創造、維持、破壊/再生という3つの役割 ==
トリムルティの役割分担がどのようにして決まったのかについては議論が残る。原始的なトリムルティでは3柱が完全に同格であり、それぞれの役割は交換可能だったとする考え方もある{{Sfn|Dhavamony|1982|p=67}}。

ゴンダの見方では、ヴィシュヌとシヴァのキャラクターは古代のインド人が自然に感じた神性を象徴しているとする{{Sfn|Gonda|1990|p=224}}。ヴィシュヌには全ての生物がそこに依存せざるをえない宇宙を遍く満たす、力強く、慈悲深いエネルギーが表現されており、一方のルドラ・シヴァには粗野で御しがたく、気まぐれで、危険な自然が表現されている{{Sfn|Gonda|1990|p=224}}。そこからそれぞれのキャラクター、英雄譚は発展し西暦前までに出来上がっているとする{{Sfn|Gonda|1990|p=224}}。

ベイリーはブラフマー神はブラフマンを神格化したものだとしている{{Sfn|Bailey|1979|p=160}}。また彼によれば、マハーバーラタではブラフマーが創造の役割を担い、ヴィシュヌが維持の役割を担うとする言及が随所にみられるが、シヴァの破壊という役割に関してははっきりしない{{Sfn|Bailey|1979|p=153}}。破壊的な属性を感じさせるエピソードはあるものの、ほのめかしにとどまっている{{Sfn|Bailey|1979|p=153}}。そのためベイリーは、シヴァの役割はマハーバーラタの後に徐々に固まっていったのではないかとしている{{Sfn|Bailey|1979|p=153}}。

{{仮リンク|アンゲロ・デ・グベルナティス|en|Angelo de Gubernatis}}はプラーナ文献に見られる3柱のキャラクターについて、ブラフマーは自分の神秘的な力を、ヴィシュヌは自分の英雄的資質を、シヴァは精力と富を享受している、と表現している{{Sfn|Bailey|1979|p=156}}。加えて順に賢者、強者、金持ちといった社会的立場に対応するとも記している{{Sfn|Bailey|1979|p=156}}。ベイリーによればデ・グベルナティスの示す神秘的な力、英雄的資質、繁殖力というそれぞれのキャラクターはこの[[劫|カルパ]](宇宙の寿命)においてトリムルティが担う創造、維持、破壊という3柱の役割と矛盾しない{{Sfn|Bailey|1979|pp=156-161}}。しかしそれでもなお、シヴァの役割には曖昧さが残るとも語っている{{Sfn|Bailey|1979|p=161}}。シヴァの役割は破壊であり再生であるとされ、プラーナの神話に描かれるシヴァは繁殖力を象徴することが多い。シンボルとされるリンガ[[(シンボル)]]もやはり繁殖力を象徴している。一方でシヴァは色欲とは無縁のヨーガ修行者としての顔も持つ{{Sfn|Bailey|1979|p=161}}。このことに関してベイリーはシヴァの受け持つ第3フェイズの役割は一言で説明しきれないからではないかとしている{{Sfn|Bailey|1979|pp=156-157}}。

==評価==
[[ファイル:Brahma, Vishnu and Shiva seated on lotuses with their consorts, ca1770.jpg|thumb|トリムルティと{{仮リンク|トリデーヴィ|en|Tridevi}}。]]
[[ファイル:Brahma, Vishnu and Shiva seated on lotuses with their consorts, ca1770.jpg|thumb|トリムルティと{{仮リンク|トリデーヴィ|en|Tridevi}}。]]
[[ファイル:Halebid3.JPG|right|300px|thumb|{{仮リンク|ハレビドゥ|en|Halebidu}}のホイサレスワラ寺院に見られるトリムルティ。左から、ブラフマー、シヴァ、ヴィシュヌ。]]
[[ファイル:Halebid3.JPG|right|300px|thumb|{{仮リンク|ハレビドゥ|en|Halebidu}}のホイサレスワラ寺院に見られるトリムルティ。左から、ブラフマー、シヴァ、ヴィシュヌ。]]
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*[[三相女神]]
*[[三相女神]]


==参考文献==
==注釈==
{{Reflist|2|group="注"}}

==出典==
{{Reflist|2}}
{{Reflist|2}}


==Sources==
==参考文献==
*{{Cite book|last=Basham|first=A. L.|title=The Wonder That Was India: A Survey of the Culture of the Indian Sub-Continent Before The Coming of the Muslims|publisher=Grove Press, Inc.,|location=New York|year=1954}}
*{{Cite book|last=Basham|first=A. L.|title=The Wonder That Was India: A Survey of the Culture of the Indian Sub-Continent Before The Coming of the Muslims|publisher=Grove Press, Inc.,|location=New York|year=1954}}
*{{Cite book |last=Courtright |first=Paul B. |authorlink= |coauthors= |title={{IAST|Gaṇeśa}}: Lord of Obstacles, Lord of Beginnings |year=1985 |publisher=Oxford University Press |location=New York |isbn=0-19-505742-2 }}
*{{Cite book |last=Courtright |first=Paul B. |authorlink= |coauthors= |title={{IAST|Gaṇeśa}}: Lord of Obstacles, Lord of Beginnings |year=1985 |publisher=Oxford University Press |location=New York |isbn=0-19-505742-2 }}
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*{{Cite book |last=Zimmer |first=Heinrich|authorlink= |coauthors= |title=Myths and Symbols in Indian Art and Civilization |year=1972 |publisher=Princeton University Press |location=Princeton, New Jersey |isbn=0-691-01778-6 }}
*{{Cite book |last=Zimmer |first=Heinrich|authorlink= |coauthors= |title=Myths and Symbols in Indian Art and Civilization |year=1972 |publisher=Princeton University Press |location=Princeton, New Jersey |isbn=0-691-01778-6 }}
*{{Cite book |last=Jansen |first=Eva Rudy|authorlink= |coauthors= |title=The Book of Hindu Imagery|year=2003 |publisher=Binkey Kok Publications BV|location=Havelte, Holland|isbn=90-74597-07-6|pp=83}}
*{{Cite book |last=Jansen |first=Eva Rudy|authorlink= |coauthors= |title=The Book of Hindu Imagery|year=2003 |publisher=Binkey Kok Publications BV|location=Havelte, Holland|isbn=90-74597-07-6|pp=83}}
* {{Citation| last = Gonda| first = Jan| title = Anthropos, 第 85 巻、第 1~6 号 / The hindu trinity| publisher = Zaunrith'sche buch-, kunst- und steindruckerei, akt.-ges.| year = 1990}}
* {{Citation| last = Lochtefeld| first = James G| authorlink=| title = The Illustrated Encyclopedia of Hinduism: A-M| publisher = The Rosen Publishing Group| year = 2002| isbn= 9780823931798}}
* {{Citation| last = Dhavamony| first = Mariasusai| authorlink=| title = Classical Hinduism| publisher = Gregorian Biblical BookShop| year = 1982| isbn= 9788876524820}}
* {{Citation| last = D'Souza| first = Rudolf V.| authorlink=| title = The Bhagavadgītā and St. John of the Cross: A Comparative Study of the Dynamism of Spiritual Growth in the Process of God-realisation| publisher = Gregorian Biblical BookShop| year = 1996| isbn= 9788876526992}}
* {{Citation| last = Bailey| first = G.M.| authorlink=| title = Numen, 第 26~27 巻 / TRIFUNCTIONAL ELEMENTS IN THE MYTHOLOGY OF THE HINDU TRIMURTI| publisher = E.J. Brill| year = 1979| isbn= }}
*{{Citation|first=Robert Ernest|last=Hume|title=The Thirteen Principal Upanishads |url=https://archive.org/stream/thirteenprincipa028442mbp#page/n443/mode/2up|publisher=Oxford University Press|year=1921}}
*{{Citation| last = Max| first = Müller, F.| authorlink=| title = The Upanishads| publisher = Oxford, The Clarendon press| year = 1879| isbn= | url= https://archive.org/stream/upanishads02ml#page/302/mode/2up Maitrayana-Brahmana Upanishad}}
* {{Citation| last = Deussen| first = Paul| authorlink=| title = Sixty Upanishads of the Veda, Volume 1| publisher = Motilal Banarsidass Publ.| year = unknown| isbn= 978-8120814684}}
* {{Citation| last = Hopkins| first = Edward Washburn| authorlink=| title = Epic mythology| publisher = Strassburg K.J. Trübner| year = 1915| isbn= }}


==外部リンク==
==外部リンク==

2016年12月14日 (水) 23:20時点における版

エローラ石窟寺院のトリムルティ像。マハーラーシュトラ州

三神一体(さんしんいったい)またはトリムルティ[trɪˈmʊərti];[1] サンスクリット: त्रिमूर्तिः trimūrti、"3つの形"の意)は、ブラフマーヴィシュヌシヴァは同一であり、これらの神は力関係の上では同等であり、単一の神聖な存在から顕現する機能を異にする3つの様相に過ぎないというヒンドゥー教の理論である[2][3]。すなわち、ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァの3柱は、宇宙の創造、維持、破壊という3つの機能が3人組という形で神格化されたものであるとする。一般的にはブラフマーヴィシュヌシヴァがそれぞれ創造、維持、破壊/再生を担うとされるが[4][5]、宗派によってバリエーションが存在する。

トリムルティはコンセプトであるが、ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァの3神を融合した形で象徴的に偶像化されることがある[3]。1つの首から3つの頭が伸びるデザインや、1つの頭に3つの顔を持つというバリエーションが存在し[3]エレファンタ石窟群のトリムルティ像が有名である。また、ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァの3神の集合名として「トリムルティ」が用いられることもある。これら3柱の神格が1つのアヴァターラとして顕現したものがダッタートレーヤー英語版である[6]

歴史、背景

「ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァの3柱が単一の神聖な存在から顕現する、それぞれ創造、維持、破壊という別の機能を有する3つの様相である」とするトリムルティの理論は、プラーナ文献の時代(およそ3-10世紀)以降に定着したと考えられている。しかし至高の存在が3つの様相を持つというアイデア、神々を3つのグループに大別するというアイデア、神が全て同一であるとするアイデアなど、トリムルティ理論の要素はヒンドゥー哲学の中に古くから存在する[7]

ヤン・ゴンダリグ・ヴェーダ時代(およそ紀元前1700-1100年)、すなわちヒンドゥー教(バラモン教)の最も古い時代の最高神、火の神アグニの持つ3つの性格からトリムルティが発展したのではないかとしている[8]。アグニはリグ・ヴェーダでは3つの体と地位を持つとされ[8]、地上ではとして、大気ではとして、では太陽としてヴェーダの世界に存在した[9]

神々に火、大気、太陽を、そこから発展して地上、大気(または水)、天界を代表させるという考え方はヴェーダ時代(およそ紀元前1500-500年)の早い段階から存在し、例えばそれはヴェーダ初期にはアグニ、ヴァーユ(風)、アーディティヤ(Aditya太陽)であったり[10]、アグニ、インドラ(雷)、スーリヤ(太陽)であったりと[9][11]様々な文献で別々の神々の組み合わせが見られる[12][注 1]。後にトリムルティの3神となるブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァはそれぞれ、アグニ、スーリヤ、インドラから発展したとも考えられており、この見方をするとトリムルティの3神も地、天、大気を象徴する神々という分類ができる[11][7][注 2]

マイトリー・ウパニシャッド(紀元前10世紀の後半)にはトリムルティの3神が1組として触れられており、トリムルティの起原としてしばしば言及される[13]。 マイトリー・ウパニシャッドのクツァヤーナ賛歌(Kutsayana)と呼ばれる5章1節にこれら3神が触れられ、その後の5章2節で説明が展開される[14]。汎神論をテーマとするクツァヤーナ賛歌は人の魂をブラフマンであると主張し、その絶対的現実、普遍の神は生きとし生けるすべての存在の中に宿るとしている。アートマン(魂、我)はブラフマーをはじめとするブラフマンの様々な顕現であることと同等であると展開する。いわく、「汝はブラフマーである。汝はヴィシュヌである。汝はルドラ(シヴァ)である、汝はアグニヴァルナヴァーユインドラであり、汝は全てである」[14][15]

マイトリー・ウパニシャッドの5章2節ではブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァはそれぞれが3つのグナと関連づけられている[13]。グナとはすべての生物に見いだすことのできる性質、精神、生来の傾向であるとされ[16]、世界は暗質(タマス)から生じたと語られている[15]。その後世界はそれ自体の作用により活動し激質(ラジャス)となり、そして精錬、純化され純質(サットヴァ)となった[14][15]。これら3つのグナのうち、ブラフマーはラジャス(激質)、ヴィシュヌはサットヴァ(純質)、ルドラ(シヴァの前身)はタマス(暗質)をそれぞれ受け持っている[17]。ただしマイトリー・ウパニシャッドは3柱をトリグナ理論のそれぞれの要素に当てはめてはいるものの、トリムルティの3柱が持つとされている3つの役割については言及していない[18]

ヒンドゥー教はその後ブリハッド・アーラニヤカ・ウパニシャッド(紀元前およそ700年)の頃から、重視される神を徐々に減らしていく[19]。ブリハッド・アーラニヤカ・ウパニシャッドでは哲人ヤージュニャヴァルキヤが「存在するのは単一のブラフマンのみである」という梵我一如の理論を展開している[20]。このヒンドゥー教における一元論(不二一元論)的な思想の発現がトリムルティの形成に少なからず影響を及ぼしたと考えられている[21]

トリムルティ理論の発現

トリムルティ理論は、異論もあるが、オリジナルのマハーバーラタ(紀元前4世紀[注 3])には登場しないと考えられている[22]。つまりマハーバーラタの著者はトリムルティ理論を意識していなかったように思われる。しかし後に編集されたマハーバーラタの付録にはトリムルティ理論を感じされる文言が含まれている[22][23]

至高の魂は3つの様相を持つ。ブラフマーの姿は世界を創造する者であり、ヴィシュヌの姿は世界を維持する者であり、ルドラの姿は世界を破壊する者である。
3つの様相を持つブラジャーパティはトリムルティである。
マハーバーラタ 3.272.47 および 3.270.47[25]

加えて、間違いなくトリムルティの理論を意識して書かれたと考えられている記述は、マハーバーラタの補遺とされるハリバムサ英語版(紀元前1-2世紀)に見つけられる[24][13][2][注 4]

ヴィシュヌとされる者はルドラである。ルドラとされる者はピタマハー(ブラフマー)である。本質は1つ、神は3つ、ルドラ、ヴィシュヌ、ピタマハーである。
ハリバムサ 10662[26][注 5]

創造、維持、破壊/再生という3つの役割

トリムルティの役割分担がどのようにして決まったのかについては議論が残る。原始的なトリムルティでは3柱が完全に同格であり、それぞれの役割は交換可能だったとする考え方もある[27]

ゴンダの見方では、ヴィシュヌとシヴァのキャラクターは古代のインド人が自然に感じた神性を象徴しているとする[28]。ヴィシュヌには全ての生物がそこに依存せざるをえない宇宙を遍く満たす、力強く、慈悲深いエネルギーが表現されており、一方のルドラ・シヴァには粗野で御しがたく、気まぐれで、危険な自然が表現されている[28]。そこからそれぞれのキャラクター、英雄譚は発展し西暦前までに出来上がっているとする[28]

ベイリーはブラフマー神はブラフマンを神格化したものだとしている[29]。また彼によれば、マハーバーラタではブラフマーが創造の役割を担い、ヴィシュヌが維持の役割を担うとする言及が随所にみられるが、シヴァの破壊という役割に関してははっきりしない[30]。破壊的な属性を感じさせるエピソードはあるものの、ほのめかしにとどまっている[30]。そのためベイリーは、シヴァの役割はマハーバーラタの後に徐々に固まっていったのではないかとしている[30]

アンゲロ・デ・グベルナティス英語版はプラーナ文献に見られる3柱のキャラクターについて、ブラフマーは自分の神秘的な力を、ヴィシュヌは自分の英雄的資質を、シヴァは精力と富を享受している、と表現している[31]。加えて順に賢者、強者、金持ちといった社会的立場に対応するとも記している[31]。ベイリーによればデ・グベルナティスの示す神秘的な力、英雄的資質、繁殖力というそれぞれのキャラクターはこのカルパ(宇宙の寿命)においてトリムルティが担う創造、維持、破壊という3柱の役割と矛盾しない[32]。しかしそれでもなお、シヴァの役割には曖昧さが残るとも語っている[33]。シヴァの役割は破壊であり再生であるとされ、プラーナの神話に描かれるシヴァは繁殖力を象徴することが多い。シンボルとされるリンガ(シンボル)もやはり繁殖力を象徴している。一方でシヴァは色欲とは無縁のヨーガ修行者としての顔も持つ[33]。このことに関してベイリーはシヴァの受け持つ第3フェイズの役割は一言で説明しきれないからではないかとしている[34]

評価

トリムルティとトリデーヴィ
ハレビドゥ英語版のホイサレスワラ寺院に見られるトリムルティ。左から、ブラフマー、シヴァ、ヴィシュヌ。
トリムルティ。アーンドラ・プラデーシュ州

プラーナ文献の時代(300-1200年)が始まるとヴェーダ後(バラモン教後)の宗教が興り、歴史学者ラメシュ・チャンドラ・マジュンダル()の言うところの「統合的なヒンドゥー教」(synthetic Hinduism)への進化の時代を迎えた[35]

この時代は宗教的な均質性を欠き、ヴェーダ時代の信仰の名残としての正統派バラモン教を含めて様々な宗派が混在した。中でもシヴァ派ヴィシュヌ派シャクティ派が代表的で、これらは正統派に分類されるものの、それぞれ独自の信仰を形づくっていた[36]。この時期のヒンドゥー教の特徴のひとつとして、正統派と各宗派の間にみられる協調、調整の精神が挙げられる[37]。この信仰間の協調に関してマジュンダルは以下のように述べている。

その(協調の)最も重要な成果はトリムルティという神学的コンセプトに見られる。すなわちブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァという3柱の形での最高神の顕現である。(中略)しかしのこ試みは大成功を収めたとはみなされていない。ブラフマーはシヴァやヴィシュヌと比較して支配的な立場を確立することに失敗している。さらには各宗派はしばしばトリムルティを、自分たちの宗派が信仰する絶対的な神、あるいはブラフマンであるとする神が、3柱の神の姿に顕現したものであるという立場をとろうとする。[38]

モーリツ・ヴィンテルニッツはヒンドゥーの文献の中でトリムルティについて触れられることは極稀であると指摘している[39]。ブラフマー、ヴィシュヌ、シヴァをひとつの存在として同一視するというアイデアはクールマ・プラーナにて大いに強調されている。1章の6節ではブラフマンはトリムルティであるとして崇められる。特に1章の9節では3柱の神の統合を、1章26節でも同じ主題を繰り返し語っている[40]。歴史家のアーサー・ルエリン・バシャム英語版はトリムルティというコンセプトの背景を以下のように語っている。

西洋の初期の研究者たちはヒンドゥー教とキリスト教の双方に存在するトリニティ(すなわち三神一体と三位一体)という共通点に心ひかれた。しかしこの共通点は実際にはそれほど近いものではない。ヒンドゥー教のトリニティは、キリスト教のトリニティとは違い、広く受け入れられることが無かった。ヒンドゥー教のすべてのトリニティ主義はいずれか一つの神に肩入れしたがる傾向がある。この文脈からするとカーリダーサによるトリムルティに捧げられた賛歌は、その実最高神ブラフマーに向けたものである。トリムルティというコンセプトは実際のところ意図的に仕掛けられたものであり、ほとんど影響をもたらさなかった。[41]
ヒンドゥー教の伝統のなかで、ブラフマーがヴィシュヌやシヴァのような信仰を集めたことがあったのか、ブラフマーが最高神であると見なされたことが一度でもあったのだろうかという疑問を抱くのは当然である。[42]

フレダ・マチェット(Freda Matchett)はトリムルティを、様々な神格を異なる基準で取り込むことができるという、ヒンドゥー教がいくつか備えている枠組みの内のひとつであると表現している[43]。トリムルティのコンセプトはマイトリー・ウパニシャッドにも触れられており、3柱の神々を1つの神格の3種類の至高の様相であると説明している[44]

トリムルティ寺院

8世紀までにはトリムルティを奉る寺院が複数現れている。3柱の並びも寺院によってさまざまである。現代でもいくつかの寺院ではトリムルティが信仰されている。

関連項目

注釈

  1. ^ リグ・ヴェーダ、アタルヴァ・ヴェーダでは33の神がおり、天と地とその他に属する11柱ずつ3つのグループに分けられるという記述がある[10]
  2. ^ ヴィシュヌはスーリヤ、ヴァルナ、ミトラと、シヴァはインドラ、ヴァーユ、マルト神群ルドラとそれぞれ関連付けられる[7]。アグニは生命の創造者という性格を持っており、創造神ブラフマーを連想できる[7]
  3. ^ 古い部分はBC8-9世紀、完成したのは4世紀頃と考えられている。
  4. ^ マハーバーラタに「トリムルティ」という言葉が見つかるからと言ってトリムルティ理論と直結するわけではない。
  5. ^ 10660 ffもよく引き合いにだされる。"I perceive thereby no difference between Siva who exists in the form of Vishnu, and Vishnu who exists in the form of Siva, I shall declare to thee that form composed of Hari and Hara combined, which is without beginning, or middle, or end, imperishable undecaying. He who is Vishnu is Rudra; he who is Rudra is Pitamaha: the substance is one, the gods are three, Rudra, Vishnu, and Pitamaha."[24]

出典

  1. ^ "Trimurti". Random House Webster's Unabridged Dictionary英語版.
  2. ^ a b コトバンク / 三神一体”. The Asahi Shimbun Company / VOYAGE GROUP, Inc.. 2016年12月12日閲覧。
  3. ^ a b c Jansen 2003, p. 83.
  4. ^ For quotation defining the trimurti see Matchett, Freda. "The Purāṇas", in: Flood (2003), p. 139.
  5. ^ For the Trimurti system having Brahma as the creator, Vishnu as the maintainer or preserver, and Shiva as the transformer or destroyer. see Zimmer (1972) p. 124.
  6. ^ Datta Sampradaay and Their Vital Role”. 2016年3月4日時点のオリジナルよりアーカイブ。unknown閲覧。
  7. ^ a b c d Dhavamony 1982, p. 63.
  8. ^ a b Gonda 1990, p. 218.
  9. ^ a b Lochtefeld 2002, p. 15.
  10. ^ a b Gonda 1990, p. 215.
  11. ^ a b D'Souza 1996, p. 340.
  12. ^ Gonda 1990, p. 216.
  13. ^ a b c Bailey 1979, p. 152.
  14. ^ a b c Hume 1921, pp. 422–424.
  15. ^ a b c Max 1879, p. 303.
  16. ^ Gonda 1990, p. 215-219.
  17. ^ Deussen & unknown, pp. 344–346.
  18. ^ Bailey 1979, pp. 152–163.
  19. ^ a b Gonda 1990, p. 219.
  20. ^ BAU.3.9.1 ff.[19]
  21. ^ Gonda 1990, p. 214.
  22. ^ a b Gonda 1990, p. 220.
  23. ^ Hopkins 1915, pp. 223–224.
  24. ^ a b c d Dhavamony 1982, p. 66.
  25. ^ "The supreme Spirit has three conditions. In the form of Brahma he is the creator, and in the form of Vishnu he is the preserver, and in his form as Rudra, he is the destroyer of the universe", "Prajapati whose three avasthah are the trimurti".[24]
  26. ^ "He who is Vishnu is Rudra; he who is Rudra is Pitamaha (Brahma): the substance is one, the gods are three, Rudra, Vishnu, Pitamaha."[24]
  27. ^ Dhavamony 1982, p. 67.
  28. ^ a b c Gonda 1990, p. 224.
  29. ^ Bailey 1979, p. 160.
  30. ^ a b c Bailey 1979, p. 153.
  31. ^ a b Bailey 1979, p. 156.
  32. ^ Bailey 1979, pp. 156–161.
  33. ^ a b Bailey 1979, p. 161.
  34. ^ Bailey 1979, pp. 156–157.
  35. ^ For dating of Puranic period as c. CE 300-1200 and quotation, see: Majumdar, R. C. "Evolution of Religio-Philosophic Culture in India", in: Radhakrishnan (CHI, 1956), volume 4, p. 47.
  36. ^ For characterization as non-homogeneous and including multiple traditions, see: Majumdar, R. C. "Evolution of Religio-Philosophic Culture in India", in: Radhakrishnan (CHI, 1956), volume 4, p. 49.
  37. ^ For harmony between orthodox and sectarian groups, see: Majumdar, R. C. "Evolution of Religio-Philosophic Culture in India", in: Radhakrishnan (CHI, 1956), volume 4, p. 49.
  38. ^ For quotation see: see: Majumdar, R. C. "Evolution of Religio-Philosophic Culture in India", in: Radhakrishnan (CHI, 1956), volume 4, p. 49.
  39. ^ Winternitz, volume 1, p. 452, note 1.
  40. ^ For references to Kūrma Purana see: Winternitz, volume 1, p. 573, note 2.
  41. ^ Basham, pp. 310-311.
  42. ^ Sutton, Nicholas (2000). Religious doctrines in the Mahābhārata (1st ed.). Delhi: Motilal Banarsidass Publishers. pp. 182. ISBN 81-208-1700-1 
  43. ^ Matchett, Freda. "The Purāṇas", in Flood (2003), p. 139.
  44. ^ "Brahma, Rudra and Vishnu are called the supreme forms of him. His portion of darkness is !Rudra. His portion of passion is Brahma. His portion of purity is Visnu" Maitri Upanisad [5.2]

参考文献

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  • Zimmer, Heinrich (1972). Myths and Symbols in Indian Art and Civilization. Princeton, New Jersey: Princeton University Press. ISBN 0-691-01778-6 
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  • Bailey, G.M. (1979), Numen, 第 26~27 巻 / TRIFUNCTIONAL ELEMENTS IN THE MYTHOLOGY OF THE HINDU TRIMURTI, E.J. Brill 
  • Hume, Robert Ernest (1921), The Thirteen Principal Upanishads, Oxford University Press, https://archive.org/stream/thirteenprincipa028442mbp#page/n443/mode/2up 
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  • Deussen, Paul (unknown), Sixty Upanishads of the Veda, Volume 1, Motilal Banarsidass Publ., ISBN 978-8120814684 
  • Hopkins, Edward Washburn (1915), Epic mythology, Strassburg K.J. Trübner 

外部リンク

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