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「機体記号」の版間の差分

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また、コールサインを所有しない航空会社や個人所有機などでは日本でも無線連絡などの際にフォネティックコードで呼ばれている。例えば[[警視庁]]航空隊の[[シコルスキー S-92]]JA02MPは、無線連絡の際、"ジュリエット・アルファ・ゼロ・ツー・マイク・パパ"と呼ぶ。
また、コールサインを所有しない航空会社や個人所有機などでは日本でも無線連絡などの際にフォネティックコードで呼ばれている。例えば[[警視庁]]航空隊の[[シコルスキー S-92]]JA02MPは、無線連絡の際、"ジュリエット・アルファ・ゼロ・ツー・マイク・パパ"と呼ぶ。


アメリカの民間航空会社の機材では、機体号の最後の2文字が[[航空会社]]の[[航空会社コード|IATA航空会社コード]]になっていることが多い。例えば、[[アメリカン航空]]なら"AA"、旧[[パンアメリカン航空]]なら"PA"といった具合である。[[日本貨物航空]]もこの法則に当てはまる(JA02'''KZ'''など)。また、最近の「JA+3桁数字+1つのアルファベット」のスタイルになってからは、日本航空が末尾にJ、全日空が末尾にAを用いている。
アメリカの民間航空会社の機材では、機体号の最後の2文字が[[航空会社]]の[[航空会社コード|IATA航空会社コード]]になっていることが多い。例えば、[[アメリカン航空]]なら"AA"、旧[[パンアメリカン航空]]なら"PA"といった具合である。[[日本貨物航空]]もこの法則に当てはまる(JA02'''KZ'''など)。また、最近の「JA+3桁数字+1つのアルファベット」のスタイルになってからは、日本航空が末尾にJ、全日空が末尾にAを用いている。


また、消防や警察の所有機では[[110番|110]]や[[119番|119]]といった緊急通報用電話番号を含む組み合わせ<ref>JA'''01TA''':大分県防災'''OITA'''から。JA291F:福井県防災'''291'''が'''ふくい'''と読める。JA119A:東京消防庁'''119'''の部分は消防緊急通報用電話番号</ref>、国の機関では自国に関する記号<ref>[[飛翔]]がアメリカで実験を行う際に取得した機体記号はN288'''JA'''</ref><ref name=jaxa />、社有のビジネス機では会社に関する組み合わせ<ref>N155AN:[[日産自動車]]、'''155'''の部分を'''ISS'''に見立てている</ref>など所属先にちなんだ記号を申請する例もある。
また、消防や警察の所有機では[[110番|110]]や[[119番|119]]といった緊急通報用電話番号を含む組み合わせ<ref>JA'''01TA''':大分県防災'''OITA'''から。JA291F:福井県防災'''291'''が'''ふくい'''と読める。JA119A:東京消防庁'''119'''の部分は消防緊急通報用電話番号</ref>、国の機関では自国に関する記号<ref>[[飛翔]]がアメリカで実験を行う際に取得した機体記号はN288'''JA'''</ref><ref name=jaxa />、社有のビジネス機では会社に関する組み合わせ<ref>N155AN:[[日産自動車]]、'''155'''の部分を'''ISS'''に見立てている</ref>など所属先にちなんだ記号を申請する例もある。
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個人所有の機体は、所有者の名前や誕生日、機体の登録年月日などを含む並びを申請していることがある。
個人所有の機体は、所有者の名前や誕生日、機体の登録年月日などを含む並びを申請していることがある。


研究機関の試作機や市販のキットなどを組み立てた自作航空機のために専用の国籍記号を設けている国もあり、日本では自作航空機を新規登録すると'''JA'''ではなく'''JX'''となる<ref name=jisaku />。
研究機関の試作機や市販のキットなどを組み立てた自作航空機のため国籍記号とは別に専用の記号を設けている国もあり、日本では[[超軽量動力機]]には'''JR'''、[[オートジャイロ|ジャイロプレーン]]には'''JE'''<ref name=chokei>[http://wwwkt.mlit.go.jp/notice/pdf/201107/00005488.pdf 超軽量動力機又はジャイロプレーンに関する試験飛行等の許可について] - 国土交通省航空局</ref>、これら以外の自作航空機を新規登録すると'''JX'''で始ま識別記号が付与され<ref name=jisaku />国籍記号の'''JA'''は使用されない


== 国籍記号一覧 ==
== 国籍記号一覧 ==
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[[日本国政府専用機]]は現在[[航空自衛隊]]に所属するため、専用のシリアルナンバーが付けられている。アメリカから日本に空輸での到着時は民間機扱いで登録されていたが、後にそれぞれ「1号 - JA8091→20-1101、2号機 - JA8092→20-1102」へと変更された。また3号機の導入を見越してJA8093も割り振られていたが、導入が見送られたため未使用のまま現在も欠番である。
[[日本国政府専用機]]は現在[[航空自衛隊]]に所属するため、専用のシリアルナンバーが付けられている。アメリカから日本に空輸での到着時は民間機扱いで登録されていたが、後にそれぞれ「1号 - JA8091→20-1101、2号機 - JA8092→20-1102」へと変更された。また3号機の導入を見越してJA8093も割り振られていたが、導入が見送られたため未使用のまま現在も欠番である。

自作機などによる[[試験飛行等の許可|試験飛行]]は国籍記号は'''JA'''ではなく'''JX'''となり、JX0001〜9999が割り当てられる<ref name=jisaku />。例として[[オープンスカイプロジェクト]]のM-02Jには『JX0122』が割り当てられている。


登録記号は新規登録時に希望する並びを申請できるが、登録記号取扱規則により制限がある<ref name=jaxa />。熱気球の登録は[[国土交通省]]ではなく[[日本気球連盟]]に登録を行う。<ref>{{Cite web |url=http://www.jballoon.jp/renmei/renmeitowa.html |title=日本気球連盟とは |publisher=[[日本気球連盟]] |accessdate=2016-12-23}}</ref>
登録記号は新規登録時に希望する並びを申請できるが、登録記号取扱規則により制限がある<ref name=jaxa />。熱気球の登録は[[国土交通省]]ではなく[[日本気球連盟]]に登録を行う。<ref>{{Cite web |url=http://www.jballoon.jp/renmei/renmeitowa.html |title=日本気球連盟とは |publisher=[[日本気球連盟]] |accessdate=2016-12-23}}</ref>

[[超軽量動力機]]等のスポーツ、レクレーション等を目的とした飛行や、自作機などによる[[試験飛行等の許可|試験飛行]]の機体登録の際に付与される識別記号には、国籍記号の'''JA'''は使用されず、それぞれ'''JR'''、'''JE'''、'''JX'''から始まる6文字の記号が申請順に割り当てられる<ref name=chokei /><ref name=jisaku />。これらの識別記号はアルファベット2文字とアラビア数字4文字で構成するが、超軽量動力機と[[オートジャイロ|ジャイロプレーン]]においてアラビア数字4文字の記号が不足する場合には下1桁から3桁までアルファベットを含めて構成することしている。ただし除外されるアルファベットについてはI、O及びQとなっており、登録記号取扱規則で除外されるSは使用可能となっている。

*JR0201〜6ZZZ 超軽量動力機(舵面操縦型)
*JR7001〜7ZZZ 超軽量動力機(体重移動操縦型)
*JR8001〜9ZZZ 超軽量動力機(パラシュート型)
*JE0001〜9999 ジャイロプレーン
*JX0001〜9999 超軽量動力機やジャイロプレーンの要件を満たさない自作航空機
**例として[[オープンスカイプロジェクト]]のM-02Jには『JX0122』が割り当てられている。


=== モナコ ===
=== モナコ ===

2017年7月27日 (木) 07:37時点における版

欧州諸国の国籍記号一覧地図
イギリス籍”G"を表す機体記号を付けたセスナ機

機体記号(きたいきごう、英語:aircraft registration)とは、航空機に付けられる個別の記号。国籍記号登録記号により構成される[1]

俗に英語のレジストレーション(registration)を略して単にレジあるいはレジスタと呼ぶ場合もある。国土交通省航空局では識別記号と表記している[2]

航空機認識の表示方法が数字のみの場合もあるが、こちらはアメリカ空軍テールコード)、ロイヤルエアフォース(イギリス)や航空自衛隊(日本)などの軍用機に対し用いられる。そのため民間機に「機体数字」といった呼び方はしない。

なお船舶にも個別認識番号があるが、本稿では民間航空機に対してつけられる機体記号について論述する。

概要

機体記号N540PBのジブコ エッジ540。型番の540と操縦者であるPéter Besenyeiの頭文字を合わせている。
機体記号は熱気球にも適用される

国際民間航空機関(ICAO)に加盟する世界各国の国家および地域の民間航空機を認識するためにつけられるのが機体記号である。

アルファベットもしくはアルファベットと数字を組み合わせた国籍記号国籍を表し、ダッシュに続けて数字もしくはアルファベットによって登録された順に交付される番号で登録記号を表す。アメリカや日本など、ダッシュを使わない国もある。日本では航空法施行規則に定められており、133条は「航空機の国籍は、装飾体でないローマ字大文字JA(以下「国籍記号」という。)で表示しなければならない」、134条は「登録記号は、装飾体でない4個のアラビア数字又はローマ字の大文字で表示しなければならない」としている。

イギリスのような形態[要説明]の場合は、無線連絡などの際にフォネティックコードで呼ばれることがある。例えば、英国海外航空781便墜落事故の事故機であるデ・ハビランド DH.106 コメット"G-ALYP"は"Yankee Papa"(ヤンキー・パパ[3])と呼ばれていた。

また、コールサインを所有しない航空会社や個人所有機などでは日本でも無線連絡などの際にフォネティックコードで呼ばれている。例えば警視庁航空隊のシコルスキー S-92JA02MPは、無線連絡の際、"ジュリエット・アルファ・ゼロ・ツー・マイク・パパ"と呼ぶ。

アメリカの民間航空会社の機材では、機体記号の最後の2文字が航空会社IATA航空会社コードになっていることが多い。例えば、アメリカン航空なら"AA"、旧パンアメリカン航空なら"PA"といった具合である。日本貨物航空もこの法則に当てはまる(JA02KZなど)。また、最近の「JA+3桁数字+1つのアルファベット」のスタイルになってからは、日本航空が末尾にJ、全日空が末尾にAを用いている。

また、消防や警察の所有機では110119といった緊急通報用電話番号を含む組み合わせ[4]、国の機関では自国に関する記号[5][1]、社有のビジネス機では会社に関する組み合わせ[6]など所属先にちなんだ記号を申請する例もある。

機種名にちなんだ番号を使用することもあり、例えばブリティッシュ・カレドニアン航空で導入されたDC-10には"G-DCIO"(IOを10に見立てている)という番号が使用されたことがあった。

個人所有の機体は、所有者の名前や誕生日、機体の登録年月日などを含む並びを申請していることがある。

研究機関の試作機や市販のキットなどを組み立てた自作航空機のため国籍記号とは別に専用の記号を設けている国もあり、日本では超軽量動力機にはJRジャイロプレーンにはJE[7]、これら以外の自作航空機を新規登録するとJXで始まる識別記号が付与され[2]国籍記号のJAは使用されない。

国籍記号一覧

地図上に表示した各国の国籍記号
国家名もしくは地域名 国籍記号 登記記号規則
アフガニスタンの旗 アフガニスタン YA abc
アルバニアの旗 アルバニア ZA abc
アルジェリアの旗 アルジェリア 7T abc
アンドラの旗 アンドラ C3 abc
アンゴラの旗 アンゴラ D2 abc
アンティグア・バーブーダの旗 アンティグア・バーブーダ V2 abc
アルゼンチンの旗 アルゼンチン LQ abc
アルゼンチンの旗 アルゼンチン LV abc
アルメニアの旗 アルメニア EK 12345
アルバの旗 アルバ P4 abc
オーストラリアの旗 オーストラリア VH abc
 オーストリア OE abc
アゼルバイジャンの旗 アゼルバイジャン 4K ab1 or ab12 or 12345
バハマの旗 バハマ C6 abc
バーレーンの旗 バーレーン A9C ab
バングラデシュの旗 バングラデシュ S2 abc
バルバドスの旗 バルバドス 8P abc
 ベラルーシ EW 123ab or 12345
ベルギーの旗 ベルギー OO abc
ベリーズの旗 ベリーズ V3 abc
ベナンの旗 ベナン TY abc
バミューダ諸島の旗 バミューダ諸島 VP-B ab
バミューダ諸島の旗 バミューダ諸島 VQ-B ab
ブータンの旗 ブータン A5 abc
ボリビアの旗 ボリビア CP 1234
ボスニア・ヘルツェゴビナの旗 ボスニア・ヘルツェゴビナ T9 abc
ボツワナの旗 ボツワナ A2 abc
ブラジルの旗 ブラジル PP abc
ブラジルの旗ブラジル PR abc
ブラジルの旗ブラジル PT abc
イギリス領ヴァージン諸島の旗 イギリス領ヴァージン諸島 VP-L ab
ブルネイの旗 ブルネイ V8 abc or ab1 or 123
 ブルガリア LZ abc
ブルキナファソの旗 ブルキナファソ XT abc
ブルンジの旗 ブルンジ 9U abc
カンボジアの旗 カンボジア XU 123
カメルーンの旗 カメルーン TJ abc
カナダの旗 カナダ C-F Fabc, Gabc, Iabc
カーボベルデの旗 カーボベルデ D4 abc
ケイマン諸島の旗 ケイマン諸島 VP-C ab
中央アフリカ共和国の旗 中央アフリカ TL abc
チャドの旗 チャド TT abc
 チリ CC abc
中華民国の旗 台湾 B 12345
中華人民共和国の旗 中国 B 1234
 コロンビア HK 1234a
コモロの旗 コモロ連合 D6 abc
 コンゴ民主共和国 9Q abc
コンゴ共和国の旗 コンゴ共和国 TN abc
コスタリカの旗 コスタリカ TI abc
クロアチアの旗 クロアチア 9A abc
 キューバ CU-T 1234
キプロスの旗 キプロス 5B abc
北キプロス・トルコ共和国
(国際的未承認)
トルコのTCを使用 abc
 チェコ OK abc or abc12 or 1234 or A123 [1]
 デンマーク OY abc
ジブチの旗 ジブチ J2 abc
ドミニカ国の旗 ドミニカ国 J7 abc
ドミニカ共和国の旗 ドミニカ共和国 HI 123ab
エクアドルの旗 エクアドル HC abc
 エジプト SU abc
エルサルバドルの旗 エルサルバドル YS abc
赤道ギニアの旗 赤道ギニア 3C abc
エリトリアの旗 エリトリア E3 abc
 エストニア ES abc
エチオピアの旗 エチオピア ET abc
フォークランド諸島の旗フォークランド諸島 VPF ab
フィジーの旗 フィジー DQ abc
 フィンランド OH abc
フランスの旗 フランス F abcd
フランス領アンティル F-OG ab
フランス領ギアナの旗 フランス領ギアナ F-O abc
ガボンの旗 ガボン TR abc
ガンビアの旗 ガンビア C5 abc
ジョージア (国)の旗 ジョージア 4L 12345 or abc
ドイツの旗 ドイツ D abcd
ガーナの旗 ガーナ 9G abc
ジブラルタルの旗ジブラルタル VPG ab
ギリシャの旗 ギリシャ SX abc
グレナダの旗 グレナダ J3 abc
グアテマラの旗 グアテマラ TG abc
ギニアの旗 ギニア 3X abc
ギニアビサウの旗 ギニアビサウ J5 abc
ガイアナの旗 ガイアナ 8R abc
ハイチの旗 ハイチ HH abc
ホンジュラスの旗 ホンジュラス HR abc
香港の旗 香港 B-H; B-K; B-L
(Bは中国の国籍記号)
ab
 ハンガリー HA abc
アイスランドの旗 アイスランド TF abc
インドの旗 インド VT abc
インドネシアの旗 インドネシア PK abc
イランの旗 イラン EP abc
イラクの旗 イラク YI abc
アイルランドの旗 アイルランド EI abc
イスラエルの旗 イスラエル 4X abc
イタリアの旗 イタリア I abcd
コートジボワールの旗 コートジボワール TU abc
ジャマイカの旗 ジャマイカ 6Y abc
日本の旗 日本 JA 1234 or 123a or 12ab or a123
ヨルダンの旗 ヨルダン JY abc
カザフスタンの旗 カザフスタン UN 12345
 ケニア 5Y abc
キリバスの旗 キリバス T3 abc
朝鮮民主主義人民共和国の旗 北朝鮮 P 123
大韓民国の旗 韓国 HL 1234
クウェートの旗 クウェート 9K abc
キルギスの旗 キルギス EX 12345 or 123
ラオスの旗 ラオス RDPL 12345
 ラトビア YL abc
レバノンの旗 レバノン OD abc
レソトの旗 レソト 7P abc
リベリアの旗 リベリア A8 abc
リビアの旗 リビア 5A abc
 リトアニア LY abc
ルクセンブルクの旗 ルクセンブルク LX abc
マカオの旗 マカオ B-M ab
北マケドニア共和国の旗 北マケドニア Z3 abc
マダガスカルの旗 マダガスカル 5R abc
マラウイの旗 マラウイ 7Q abc
マレーシアの旗 マレーシア 9M abc
モルディブの旗 モルディブ 8Q abc
マリ共和国の旗 マリ TZ abc
マルタの旗 マルタ 9H abc
マーシャル諸島の旗 マーシャル諸島 V7 1234
モーリタニアの旗 モーリタニア 5T abc
モーリシャスの旗 モーリシャス 3B abc
メキシコの旗 メキシコ XA abc
メキシコの旗メキシコ XB abc
メキシコの旗メキシコ XC abc
ミクロネシア連邦の旗 ミクロネシア V6 abc
モルドバの旗 モルドバ ER abc or 12345
モンテネグロの旗 モンテネグロ 4O abc
モナコの旗 モナコ 3A abc
モンゴルの旗 モンゴル JU 1234
モントセラトの旗 モントセラト VPL ab
モロッコの旗 モロッコ CN abc
モザンビークの旗 モザンビーク C9 abc
ミャンマーの旗 ミャンマー XY abc
ミャンマーの旗ミャンマー XZ abc
ナミビアの旗 ナミビア V5 abc
ナウルの旗 ナウル C2 abc
ネパールの旗 ネパール 9N abc
オランダの旗 オランダ PH abc
オランダ領アンティルの旗 アンティル PJ abc
ニュージーランドの旗 ニュージーランド ZK abc
ニュージーランドの旗ニュージーランド ZL abc
ニカラグアの旗 ニカラグア YN abc
ニジェールの旗 ニジェール 5U abc
ナイジェリアの旗 ナイジェリア 5N abc
 ノルウェー LN abc
オマーンの旗 オマーン A4O ab
パキスタンの旗 パキスタン AP abc
パレスチナ国の旗 パレスチナ SU-Y ab
パナマの旗 パナマ HP 1234abc
パプアニューギニアの旗 パプアニューギニア P2 abc
パラグアイの旗 パラグアイ ZP abc
ペルーの旗 ペルー OB 1234
フィリピンの旗 フィリピン RP-C 1234
ポーランドの旗 ポーランド SP abc
ポルトガルの旗 ポルトガル CS abc
カタールの旗 カタール A7 abc
レユニオン F-OD ab
 ルーマニア YR abc
ロシアの旗 ロシア RA 12345 or 1234K
ルワンダの旗 ルワンダ 9XR ab
セントヘレナの旗セントヘレナ VQ-H ab
セントクリストファー・ネイビスの旗 セントクリストファー・ネイビス V4 abc
セントルシアの旗 セントルシア J6 abc
セントビンセント・グレナディーンの旗 セントビンセント・グレナディーン J8 abc
サモアの旗 サモア 5W abc
サンマリノの旗 サンマリノ T7 abc
サントメ・プリンシペの旗 サントメ・プリンシペ S9 abc
サウジアラビアの旗 サウジアラビア HZ abc or ab1 or ab12 or abc1
セネガルの旗 セネガル 6V abc
セネガルの旗セネガル 6W abc
セーシェルの旗 セーシェル S7 abc
シエラレオネの旗 シエラレオネ 9L abc
シンガポールの旗 シンガポール 9V abc
スロバキアの旗 スロバキア OM abc
スロベニアの旗 スロベニア S5 abc
ソロモン諸島の旗 ソロモン諸島 H4 abc
ソマリアの旗 ソマリア 6O abc
南アフリカ共和国の旗 南アフリカ共和国 ZS abc
南アフリカ共和国の旗南アフリカ共和国 ZT abc
南アフリカ共和国の旗南アフリカ共和国 ZU abc
セルビアの旗 セルビア YU abc
スペインの旗 スペイン EC abc
スリランカの旗 スリランカ 4R abc
スーダンの旗 スーダン ST abc
スリナムの旗 スリナム PZ abc
エスワティニの旗 エスワティニ 3D abc
 スウェーデン SE abc
スイスの旗 スイス HB abc
シリアの旗 シリア YK abc
フランス領ポリネシアの旗 タヒチ F-OH ab
タジキスタンの旗 タジキスタン EY 12345
タンザニアの旗 タンザニア 5H abc
タイ王国の旗 タイ HS abc
トーゴの旗 トーゴ 5V abc
トンガの旗 トンガ A3 abc
トリニダード・トバゴの旗 トリニダード・トバゴ 9Y abc
チュニジアの旗 チュニジア TS abc
トルコの旗 トルコ TC abc
トルクメニスタンの旗 トルクメニスタン EZ a123
タークス・カイコス諸島の旗 タークス・カイコス諸島 VQ-T ab
ツバルの旗 ツバル T2 abc
ウガンダの旗 ウガンダ 5X abc
 ウクライナ UR 12345 or abc
アラブ首長国連邦の旗 アラブ首長国連邦 A6 abc
イギリスの旗 イギリス G abcd
国際連合の旗 国際連合 4U abc
アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国 N 12345 or 1234a or 123ab or 1234
ウルグアイの旗 ウルグアイ CX abc
ウズベキスタンの旗 ウズベキスタン UK 12345
バヌアツの旗 バヌアツ YJ ab1 or ab12
ベネズエラの旗 ベネズエラ YV 123
 ベトナム VN 1234 or a123
イエメンの旗 イエメン 7O abc
ザンビアの旗 ザンビア 9J abc
ジンバブエの旗 ジンバブエ Z abc

各国の事情

アメリカ

アメリカの登録番号の例

現在の登録番号は、

  1. 国籍記号「N」
  2. 1〜9999の数字
  3. アルファベット列2桁以下(0桁可)かつ数字とあわせ5桁以下

を続ける。ただし、1〜99(アルファベットなし)は連邦航空局 (FAA) により予約されている。

1929年から1948年12月31日までは、現在と異なるシステムで番号登録されていた(すでに登録された旧形式の番号は、1953年1月1日までに切り替えられた)。旧形式では、Nの次の1文字「class prefix」で種類分けされていた。たとえば、民間機の多くは「NC+数字」で登録されていた(なお、この「NC」は prefix code などと呼ばれるが、国籍記号は「NC」ではなく「N」だけである)。この形式は、国籍記号が導入される1929年以前からアメリカ国内で使われていた形式が元になっており、それ以前は「C+数字」だったのが「NC+数字」に切り替わった。

class prefix の意味は次のとおり(1948年以前に廃止されたものも共に挙げる)。

軍用機はテールコードで管理されている。

クロアチア

クロアチアの国籍記号は現在「9A」であるが、ユーゴスラビアから独立した一時期「CR」という機体記号を国際的承認なしに暫定的に使用していた。

サンマリノ

サンマリノは唯一、空港やヘリポートがないため登録されている航空機はない。

ソ連

かつてのソビエト連邦の機体記号は国名のロシア語表記(Союз Советских Социалистических Республик)を略した「СССР-12345[8]という形であった。キリル文字で表記されているが、これをラテン文字アルファベットに転記すると「SSSR」となる。

中国

中華人民共和国、台湾(中華民国)、香港、澳門(マカオ)の4つの国及び地域は、全て中国の国籍記号である「B」を国表記記号として使用している。なお、中国本土と台湾は双方ともBプラス数字といった機体記号を使用している。そのため、過去に同じ機体記号が存在していた可能性もあるが、現在では中国は4桁、台湾は5桁となっているため重複は無い。香港と澳門は機体記号が全てローマ字であるので、区別がしやすい。

香港がイギリスから中国に返還される前まではVR-H**という機体記号が割り当てられていた。また澳門も1999年まで中国とは別の機体記号(旧宗主国のポルトガルと同じ記号)が割り当てられていた。返還に際して、中国に対してVR-Hが香港時代からそのまま割り当てられているが、現在は使用されていない。また、この時点まで同じVR-を使用していたイギリス領の各地では、VR-がイギリスと中国の両方に割り当てられてしまうと不具合が生じるので、香港返還と同時にVP-に変更された。

ドイツ

ドイツの機体記号は、戦前までは「D-1929」といった、現在のイギリスなどに近い表記方法であった。戦後民間航空が再開された時に現在のスタイルになった。

東ドイツ1973年まで「DM-ABC」、それ以後は「DDR-ABA」という形であった。DDRはドイツ語の国名"Deutsche Demokratische Republik"の略称である。(例示した「DDR-ABA」はインターフルクエアバスA310で、ドイツ統一時に「D-AOAA」となったが会社自体がなくなったため短命に終わった)

日本

機体記号J-BACIのニッポン号
機体記号JA8089の日本航空747-400
数字のみの自衛隊機(F-15J

日本では、航空法により、国土交通省(航空機登録原簿)への登録をして交付された航空機登録証明書に記載された国籍記号と登録記号を表示しなければならない。(詳しくは航空機の登録を参照)

かつては"JA"の後ろは機種別の登記になっており、航空機の機種別に次のように分類した登録をすることとしており、民間の航空会社だけでなく警察消防海上保安庁航空局などの官庁で運用する航空機にも適用された。ただし、自衛隊で運用されている航空機の場合は航空法による機体記号の適用除外であるため、数字のみで構成される独自の機体記号が用いられた。

上記のうち、航空会社でおもに使用されるジェット機およびターボプロップ機についてはさらに細かい分類が行われていた。最初は"JA8000"番台は4発ジェット旅客機(DC-8初号機がJA8001)、"JA8100"番台は大型4発ジェット旅客機(当時はボーイング747のみ)、"JA8300"番台は3発ジェット旅客機(ボーイング727など)、"JA8400"番台は双発ジェット旅客機(ボーイング737など)、"JA8500"番台は大型3発ジェット旅客機DC-10・トライスターなど)、"JA8600"番台から"8800"番台はターボプロップ機(YS-11や測量用のエアロコマンダーなど)、というように分類されていたが、1990年代以降、航空機の登録数が大幅に増加し、この法則では賄いきれなくなり、空いている番号を埋めていった(その中には、かつて忌み数として飛ばされていた番号[9]もあり、8000番台に限り[10]埋めて使用している)。

また、6001〜6999番台においてはピストン多発飛行機が使用するための空白地帯であったが、ヘリコプターの普及に伴い9001〜9999番台が不足したため、6001〜6999番台をヘリコプターの登録枠となった。

さらなる航空機の増加や更新に備えるべく1997年以降“JA+3桁の数字+アルファベット1つ”もしくは“JA+2桁の数字+アルファベット2つ”のパターンになっており、さらに「アルファベットのI(アイ)・O(オー)・S(エス)は使用不可」などの詳細な規則も規定されている(アラビア数字の1・0・5との誤認を防ぐため)。

なお、1997年以前に日本に導入された機体で2桁の数字+アルファベット2つパターンを登録している岐阜県防災航空隊ベル412EP、JA96GF(現在は抹消されている)が挙げられるが、これはアメリカ籍で導入され、翌年の1997年に日本国籍を取得したためである。 [11]

また、戦前までは"J-ABCD"といった、現在のイギリスに近い表記方法であった。1952年に民間航空が再開された時に国籍記号が"JA"となった。例えば神風号はJ-BAAI、ニッポン号はJ-BACIという具合であった。戦後民間航空が再開された時に現在のスタイルになった。

日本では、自動車の登録番号と同様に一度使用された機体記号は、同一の機体を国内で再登録する場合(海外に売却した機体を買い戻し再登録する場合、修理のため抹消した機体を再登録する場合)を除いて、原則として二度と使用しない。

全日空ボーイング767-381F(Ser.33404)のJA601Fは2002年8月に同社保有で登録された後、2011年2月に売却されタンパ・カーゴなどで使用されていた。2015年12月に全日空が買い戻したが、同じ登録記号が使用された。

日本航空ボーイング747-246F(Ser.22477)のJA8151は1994年にアメリカのサザン・エア・トランスポートに売却されたのちに、1999年に日本航空に復帰したがJA8937として再登録された。前述の全日空の事例とは異なり、異なる登録記号が使用されている。

日本では修理不能となった航空機を登録抹消し、一度外国籍に登録し、再び日本国籍を再登録する事例(個人保有(元・アジア航測)のJA8600など)も存在する。

ただし日本でも異なる機体に対する再割り当ての事例は確認されており、2006年12月に登録された全日空のボーイング777-381ER(Ser.32650)のJA777Aは、1997年に事故により大破し抹消登録されたロビンソン R44の登録記号と同じである。

日本国政府専用機は現在航空自衛隊に所属するため、専用のシリアルナンバーが付けられている。アメリカから日本に空輸での到着時は民間機扱いで登録されていたが、後にそれぞれ「1号 - JA8091→20-1101、2号機 - JA8092→20-1102」へと変更された。また3号機の導入を見越してJA8093も割り振られていたが、導入が見送られたため未使用のまま現在も欠番である。

登録記号は新規登録時に希望する並びを申請できるが、登録記号取扱規則により制限がある[1]。熱気球の登録は国土交通省ではなく日本気球連盟に登録を行う。[12]

超軽量動力機等のスポーツ、レクレーション等を目的とした飛行や、自作機などによる試験飛行の機体登録の際に付与される識別記号には、国籍記号のJAは使用されず、それぞれJRJEJXから始まる6文字の記号が申請順に割り当てられる[7][2]。これらの識別記号はアルファベット2文字とアラビア数字4文字で構成するが、超軽量動力機とジャイロプレーンにおいてアラビア数字4文字の記号が不足する場合には下1桁から3桁までアルファベットを含めて構成することしている。ただし除外されるアルファベットについてはI、O及びQとなっており、登録記号取扱規則で除外されるSは使用可能となっている。

  • JR0201〜6ZZZ 超軽量動力機(舵面操縦型)
  • JR7001〜7ZZZ 超軽量動力機(体重移動操縦型)
  • JR8001〜9ZZZ 超軽量動力機(パラシュート型)
  • JE0001〜9999 ジャイロプレーン
  • JX0001〜9999 超軽量動力機やジャイロプレーンの要件を満たさない自作航空機

モナコ

モナコには空港はないが、ニースのコート・ダジュール空港からモナコまで、ヘリ・エア・モナコによるヘリコプター定期便が運航されているほか、遊覧飛行用や自家用も登録されている。

ロシア

アエロフロート・ロシア航空など、ロシアの航空会社が西側諸国の企業であるボーイング製やエアバス製の旅客機を運用する際にはリース機として導入し、他国の機体記号(バミューダ諸島のVQ-B/VP-BやアイルランドのEI)を登録している場合が多い。ただしサハリン航空など、ボーイング製の機体であってもロシアの機体記号で登録している航空会社もある。

国名との対応

一覧を参照すればわかるように、国家名と国籍記号はほとんど一致していないことが見て取れ、国籍記号から国家名を連想しにくい。国籍記号と国家名の頭文字が合致しているものは

  • 日本 = JA pan
  • カナダ = C anada
  • イタリア = I taly
  • フランス = F rance
  • ドイツ = D eutschland
  • ジンバブエ = Z imbabwe
  • エストニア = ES tonia
  • エチオピア = ET hiopia
  • イギリス = G reat Britain

くらいしかない。

ほかには、

が推測できるのみである。

脚注

  1. ^ a b c 機体記号のひみつ - 実験用航空機レポート - JAXA
  2. ^ a b c 自作航空機に関する試験飛行等の許可について - 国土交通省航空局
  3. ^ 書籍によっては「ヨーク・ピーター」になっている場合もある。
  4. ^ JA01TA:大分県防災OITAから。JA291F:福井県防災291ふくいと読める。JA119A:東京消防庁119の部分は消防緊急通報用電話番号
  5. ^ 飛翔がアメリカで実験を行う際に取得した機体記号はN288JA
  6. ^ N155AN:日産自動車155の部分をISSに見立てている
  7. ^ a b 超軽量動力機又はジャイロプレーンに関する試験飛行等の許可について - 国土交通省航空局
  8. ^ アルファベットのCやPと同じ形だが、読みはエス・エス・エス・エルである。
  9. ^ を連想させる"JA***4"、"JA**42"やを連想させる"JA***9"など。日本航空ではDC-8で欠番とされた"JA8004"が後に日本エアシステムMD-90に登録されている。全日空では、ボーイング727で欠番とされた"JA8304"が後に同社のエアバスA320、"JA8342"が後に同社のボーイング767-300に、トライスターで欠番とされた"JA8504"は後に同社のボーイング737-500に、フォッカー F27で欠番とされた"JA8609"が後に同社のエアバスA320にそれぞれ登録されている。なお、全日空のボーイング737(-200)で欠番とされた"JA8404"は、結局同社のボーイング737(-500)で登録されている。
  10. ^ 全日空のDH104で欠番とされた"JA5004"と"JA5009"、DC-3で欠番とされた"JA5044"と"JA5049"と"JA5099"、日本航空のDC-4で欠番とされた"JA6004"、DC-6で欠番とされた"JA6204"、DC-7で欠番とされた"JA6304"は未使用のまま現在も欠番である。
  11. ^ 登録記号取扱規則(抜粋)(平成8年より運用)” (PDF). 国土交通省航空局. 2013年5月3日閲覧。
  12. ^ 日本気球連盟とは”. 日本気球連盟. 2016年12月23日閲覧。

外部リンク