武見あゆみ

武見　あゆみ（たけみ　あゆみ、1973年7月20日? - ）は、「ピコ」の名でも知られる、1982年に活躍した幼女系ロリータアイドル。出身地など詳細は不明。

活動時は８－９歳、第二次性徴のきざしが全く見えない幼児体型で、当時のロリコンブームの中、とりわけ１０歳以下を求める「幼女ヌード」ファンの間でカリスマ的な人気を得た。おかっぱ頭で日本人形のような容貌、どこにでもいそうな親しみのある子供らしさを振りまく一方、一重瞼で切れ長の目は女の自意識を感じさせ、幼女性の中に娼婦性を持つロリータとしての魅力を発揮。またワレメ（性器）の美しさでもマニアに高く評価され、「修正版ではピコの魅力が半減する」と言われていた。

活動

1981年末か82年初頭に出された武見あゆみ写真集「少女」（クロード・アイ社）がデビュー作。表紙のヌードは無修正の性器をみせ、ワレメブーム初期のものとして強い印象を残した。この時は衣装やメイクも普通の幼女らしい物が使われ、その親しみやすい雰囲気が人気を博した。82年春に発表された武見あゆみ「純少女」（クロード・アイ社、高橋景一撮影）では第一作とはかわって酒場などの非日常的な舞台に、化粧した妖艶な姿で撮られたもので、ピコのもつ多面的な魅力を引き出した。

以上の２作はビニ本向けルートでマニア向けに出されたものだったが、82年9月には「少女」「純少女」の内容を合わせて一般書店向けに作られた武見あゆみ「妖精少女」（龍書房、高橋景一撮影）が発売されている。

82年にはロリコン雑誌「ヘイ！バディ」8月号グラビアに登場。また、この雑誌のための取りおろしカットがオムニバス写真集「少女写真」（白夜書房）に含まれており、ピコは「カコ」という名で10ページにわたって、やはり高橋景一撮影により登場。同年、人気雑誌「写真時代」7月号の少女フレンドシリーズ第11回のモデルとなる。「写真時代」では「不思議な国のピコ」のタイトルがつけられ、このときから「ピコ」の名を使用。ここで荒木経惟によってラブホテルを舞台に撮影された白黒ヌード写真は、ピコの幼さと、アラーキーの猥雑な世界がコラボレイトして不思議な魅力を作りあげた。「写真時代」の作品は、一部のロリータ・ファンを越えて一般読者に大いにアピールし、ピコの時代の到来を予感させた。

82年11月号の「ヘイ！バディ」グラビアに登場、そして82年末に出た写真集、武見あゆみ「アデュー」（龍書房、高橋景一撮影）ではピコは自らの裸体に自信を持ったモデルとしての貫禄すらうかがわせている。この本はカセットラベルやポストカード、下敷き、ミニブックなどの豪華な付録がついたコレクターズブック。しかしながらこの「アデュー」を最後に彼女は姿を消し、再び活動することはなかった。

このようにわずか１年の活動期間にすぎないが、その人気は伝説的に持続し引退後も写真集が新装版として再販されたり、タイトルを変えた海賊版が流布された。翌年出版されたものに「少女の詩」（メルへン企画社　1983年）という写真と文章取り混ぜた構成のオムニバス新書があり、写真編では「妖精少女」「アデュー」から、未収録のもの若干を含むピコの代表的な写真を掲載している。表紙もピコ。また、「妖精少女」の復刊として「少女の園　新版」（クロード・アイ社　発行年不明）、「アデュー」の復刊として「Dream Girl」（クロード・アイ社　発行年不明）など。ピコの写真を集めた海賊版と思われるものに「NEW　FACE　キャンディロリータ」（公栄出版　89年ころ）、「MAGIC　BEAUTY　くりいむレモン」（公栄出版）などがある。

書籍

写真集

• 少女（クロード・アイ社 1982年1月）
• 純少女　（クロード・アイ社　1982年　高橋 景一撮影）
• 妖精少女（龍書房　1982年9月　高橋 景一撮影）　
• 少女写真　オムニバス写真集（写真時代5月号増刊　白夜書房　1982年5月）
• アデュー　（龍書房 1982年12月　高橋 景一撮影）龍書房はクロードアイ社と同じ会社。
• 少女の詩（メルへン企画社　1983年）
• 荒木経惟写真集　少女世界（白夜書房　1984年）(雑誌「写真時代」作品を5ページ収録）

再販もの

• 少女の園　新版（クロード・アイ社）
• Dream Girl（クロード・アイ社）
• NEW　FACE　キャンディロリータ（公栄出版）
• MAGIC　BEAUTY　くりいむレモン（公栄出版）
• ロリータ・アイドル（日之出企画社）アデューの再販

関連項目

• ロリータアイドル一覧
• 少女ヌード写真集
• 少女愛

参考文献

• アリス探偵団　アリスクラブ5月号増刊（白夜書房　1994年）
• ミルククラブ　アリスクラブ年鑑１９９６年（コアマガジン　1996年）

外部リンク

• 少女★時間 piko