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「デート・ア・ライブ」の版間の差分

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: 士道に対しては、手作りクッキーを食べさせようとしたり、自分からデートに誘ったり、四糸乃とのキスシーンを目の当たりにした際は拗ねて部屋に閉じこもってしまったりと積極的かつ無自覚に好意を示す一方、過去の経緯から折紙とは犬猿の仲で、士道を巡って毎日のように喧嘩をしている。しかし、その無知振りから折紙に手玉に取られることが多い。ただし、明確に士道への好意を自覚したのは12巻の終盤で、ヒロインたちの中では最も遅い。
: 士道に対しては、手作りクッキーを食べさせようとしたり、自分からデートに誘ったり、四糸乃とのキスシーンを目の当たりにした際は拗ねて部屋に閉じこもってしまったりと積極的かつ無自覚に好意を示す一方、過去の経緯から折紙とは犬猿の仲で、士道を巡って毎日のように喧嘩をしている。しかし、その無知振りから折紙に手玉に取られることが多い。ただし、明確に士道への好意を自覚したのは12巻の終盤で、ヒロインたちの中では最も遅い。
: 識別名は'''〈プリンセス〉'''。霊装は紫色の鎧とドレスを混同したような'''〈神威霊装・十番([[生命の樹|アドナイ・メレク]])〉'''。発顕する天使は巨大な玉座とそこに収められた大剣'''〈鏖殺公([[サンダルフォン]])〉'''。細分化された玉座と一体化することにより、全てを破壊する'''【最後の剣(ハルヴァンヘレヴ)】'''となる。一振りで山をも両断する凄まじい破壊力を誇る反面、力の制御を誤ると暴走してしまうという欠点を持つ。
: 識別名は'''〈プリンセス〉'''。霊装は紫色の鎧とドレスを混同したような'''〈神威霊装・十番([[生命の樹|アドナイ・メレク]])〉'''。発顕する天使は巨大な玉座とそこに収められた大剣'''〈鏖殺公([[サンダルフォン]])〉'''。細分化された玉座と一体化することにより、全てを破壊する'''【最後の剣(ハルヴァンヘレヴ)】'''となる。一振りで山をも両断する凄まじい破壊力を誇る反面、力の制御を誤ると暴走してしまうという欠点を持つ。
: 霊力を封印された場合は、ASTとの戦闘はぎりぎりセーフの程度である。限定霊装を顕現した四糸乃と共に〈ホワイト・リコリス〉の攻撃に一時抑えられるが、持久力がない。戦闘力が強いエレンとの戦いはほぼ敗北になる。
: 劇場版では精霊の力を結集し、十香の〈神威霊装・十番〉をベースにし、四糸乃から氷の鎧&うさ耳風リボン、琴里から羽衣、八舞からボンテージ&羽、美九から百合の花と髪飾り等、狂三を除く劇場版に登場した精霊の霊装が合わさったような霊装'''〈神威霊装・十番〉【万】(アドナイ・メレク・エンスフォール)'''を使用。この時は力の総合的な出力が大幅に向上している。その時顕現した〈鏖殺公(サンダルフォン)〉と対になる大剣'''〈滅殺皇(シェキナー)〉'''は万由里(後述)の力の一部。
: 劇場版では精霊の力を結集し、十香の〈神威霊装・十番〉をベースにし、四糸乃から氷の鎧&うさ耳風リボン、琴里から羽衣、八舞からボンテージ&羽、美九から百合の花と髪飾り等、狂三を除く劇場版に登場した精霊の霊装が合わさったような霊装'''〈神威霊装・十番〉【万】(アドナイ・メレク・エンスフォール)'''を使用。この時は力の総合的な出力が大幅に向上している。その時顕現した〈鏖殺公(サンダルフォン)〉と対になる大剣'''〈滅殺皇(シェキナー)〉'''は万由里(後述)の力の一部。
: 反転した状態では黒い霊装を身に纏い、発現した魔王である黒い玉座の大剣'''〈暴虐公([[クリフォト|ナヘマー]])〉'''を使い、さらに玉座と一体化させることで発する黒い光に触れるだけでも片っ端から物体を消滅させる'''【終焉の剣(ペイヴァーシュヘレヴ)】'''となる。士道がウェストコットの策略でエレンに殺されそうになった際にこの姿になり、普段と異なる冷酷無比な別人格になったが、士道の決死の試みで元に戻った。 15巻で六喰によって士道の記憶を閉じられたことで、無意識下でストレスが増大したことによって反転し再び顕現した。そして、折紙の仲裁で士道を取り合う勝負となり、そこで反転というものの詳細を語った。その後、六喰の霊力が封印された後で、「興が冷めた」として自ら士道にキスをして反転状態を解除、その際に「私を、『十香』をあまり哀しませるな」と告げた。
: 反転した状態では黒い霊装を身に纏い、発現した魔王である黒い玉座の大剣'''〈暴虐公([[クリフォト|ナヘマー]])〉'''を使い、さらに玉座と一体化させることで発する黒い光に触れるだけでも片っ端から物体を消滅させる'''【終焉の剣(ペイヴァーシュヘレヴ)】'''となる。士道がウェストコットの策略でエレンに殺されそうになった際にこの姿になり、普段と異なる冷酷無比な別人格になったが、士道の決死の試みで元に戻った。 15巻で六喰によって士道の記憶を閉じられたことで、無意識下でストレスが増大したことによって反転し再び顕現した。そして、折紙の仲裁で士道を取り合う勝負となり、そこで反転というものの詳細を語った。その後、六喰の霊力が封印された後で、「興が冷めた」として自ら士道にキスをして反転状態を解除、その際に「私を、『十香』をあまり哀しませるな」と告げた。
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: 識別名は'''〈エンジェル〉'''<ref>公式ファンブック『デート・ア・ライブ マテリアル』より。</ref>。霊装はドレスとスカート(白色)、頭部を囲う浮遊するリングから流れるベールのウェディングドレスのような'''〈神威霊装・一番([[生命の樹|エヘイエー]])〉'''。発顕する天使はいくつもの細長い羽状のパーツで構成される王冠型の翼'''〈絶滅天使([[メタトロン]])〉'''。組み合わせを変えることで攻撃方法が変わる。円環状に組み合わさって幾千幾万もの破壊力を帯びた粒をばらまく'''【日輪(シェメッシュ)】'''、翼の形状にして高速移動形態となる'''【天翼(マルアク)】'''、羽がバラバラに動き霊装を軽く貫通する光線を放つ無数の遠隔操作型攻撃端末となる'''【光剣(カドゥール)】'''、王冠型に組み合わさり十香の【最後の剣】と伍すると思われる威力の砲を放つ'''【砲冠(アーティリフ)】'''。
: 識別名は'''〈エンジェル〉'''<ref>公式ファンブック『デート・ア・ライブ マテリアル』より。</ref>。霊装はドレスとスカート(白色)、頭部を囲う浮遊するリングから流れるベールのウェディングドレスのような'''〈神威霊装・一番([[生命の樹|エヘイエー]])〉'''。発顕する天使はいくつもの細長い羽状のパーツで構成される王冠型の翼'''〈絶滅天使([[メタトロン]])〉'''。組み合わせを変えることで攻撃方法が変わる。円環状に組み合わさって幾千幾万もの破壊力を帯びた粒をばらまく'''【日輪(シェメッシュ)】'''、翼の形状にして高速移動形態となる'''【天翼(マルアク)】'''、羽がバラバラに動き霊装を軽く貫通する光線を放つ無数の遠隔操作型攻撃端末となる'''【光剣(カドゥール)】'''、王冠型に組み合わさり十香の【最後の剣】と伍すると思われる威力の砲を放つ'''【砲冠(アーティリフ)】'''。
: 反転した状態での識別名は'''〈デビル〉'''。喪服のような黒い霊装を身に纏い、発現した魔王は黒く染まった『羽』を無数に展開し、闇色の光線を発する'''〈救世魔王([[サタン]])〉'''。自分が両親を殺してしまった事実から、全てに対して虚無となっていた。登場としては初期からではあるが、途中で精霊と化したために「第8の精霊」としてカウントされる。
: 反転した状態での識別名は'''〈デビル〉'''。喪服のような黒い霊装を身に纏い、発現した魔王は黒く染まった『羽』を無数に展開し、闇色の光線を発する'''〈救世魔王([[サタン]])〉'''。自分が両親を殺してしまった事実から、全てに対して虚無となっていた。登場としては初期からではあるが、途中で精霊と化したために「第8の精霊」としてカウントされる。
: 前述によって、作中には戦闘パターンが一番多く人物である。15巻で〈ラタトスク〉からCR-ユニット〈[[ブリュンヒルデ]]〉を与えられる。精霊としての限定解除状態と魔術師としての能力、両方を兼ね揃えた世界で唯一の例のハイブリット体となり、その状態ではアルテミシアと互角に張り合えるものとなっている。
: 15巻で〈ラタトスク〉からCR-ユニット〈[[ブリュンヒルデ]]〉を与えられる。精霊としての限定解除状態と魔術師としての能力、両方を兼ね揃えた世界で唯一の例のハイブリット体となり、その状態ではアルテミシアと互角に張り合えるものとなっている。
: 校内での「恋人にしたい女子ランキング」は第3位。歴史改変後では第1位となっている。
: 校内での「恋人にしたい女子ランキング」は第3位。歴史改変後では第1位となっている。
: 改変前はマンションに住んでいたが、改変後は自宅に住んでおり精霊の力を封印した後も、十香たちの住んでいるマンションには行かず、両親の思い出が残っている家を捨てることができないということで自宅に住み続けている。
: 改変前はマンションに住んでいたが、改変後は自宅に住んでおり精霊の力を封印した後も、十香たちの住んでいるマンションには行かず、両親の思い出が残っている家を捨てることができないということで自宅に住み続けている。
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: 実は、5年前の9歳の誕生日に謎の存在〈ファントム〉によって霊力を与えられ、炎を操る精霊となってしまっている。その際、霊力の暴走により周囲に大火災を起こし、駆けつけた士道にも重傷を負わせてしまうが、霊力を与えた〈ファントム〉の助言により士道に霊力を封印して事態を収束した。この事件により精霊について知るようになり、精霊を救うために行動する原点となっている(ただし、力を与えた〈ファントム〉に付いては記憶を封印されていた)。なお、司令官モードになる時につける黒いリボンはその時に士道からプレゼントされたもので、14歳の誕生日にも同じものをもらっている。この時、士道にこれをつけている間は強い子だと言われてから、黒いリボンを着ける時に自身にマインドセットをかけており、リボンによって性格が変わるのはこのためである。公私のけじめをつけるためか、士道のことを「妹モード」の時には「'''おにーちゃん'''」、「司令官モード」の時には「'''士道'''」と呼び方を変えているが、「司令官モード」でもかなり動揺すると「'''おにーちゃん'''」と呼んでしまう。
: 実は、5年前の9歳の誕生日に謎の存在〈ファントム〉によって霊力を与えられ、炎を操る精霊となってしまっている。その際、霊力の暴走により周囲に大火災を起こし、駆けつけた士道にも重傷を負わせてしまうが、霊力を与えた〈ファントム〉の助言により士道に霊力を封印して事態を収束した。この事件により精霊について知るようになり、精霊を救うために行動する原点となっている(ただし、力を与えた〈ファントム〉に付いては記憶を封印されていた)。なお、司令官モードになる時につける黒いリボンはその時に士道からプレゼントされたもので、14歳の誕生日にも同じものをもらっている。この時、士道にこれをつけている間は強い子だと言われてから、黒いリボンを着ける時に自身にマインドセットをかけており、リボンによって性格が変わるのはこのためである。公私のけじめをつけるためか、士道のことを「妹モード」の時には「'''おにーちゃん'''」、「司令官モード」の時には「'''士道'''」と呼び方を変えているが、「司令官モード」でもかなり動揺すると「'''おにーちゃん'''」と呼んでしまう。
: 狂三の一件で5年ぶりに力を取り戻し、狂三を撃退する。しかし、封印していた霊力を完全な形で取り戻してしまったために精霊の状態で固定されてしまい、さらに霊力を取り戻したことによる強い破壊衝動に苦しめられるようになる。霊力を再封印するために士道とプールと遊園地でデートするも、両親の敵討ちのため折紙が攻撃してきたため、怒りと破壊衝動に駆られ、士道の制止も聞かずに折紙を追い詰めるが、士道の必死の説得と十香や四糸乃の助けもあって、士道にキスされて無事に霊力を再封印された。
: 狂三の一件で5年ぶりに力を取り戻し、狂三を撃退する。しかし、封印していた霊力を完全な形で取り戻してしまったために精霊の状態で固定されてしまい、さらに霊力を取り戻したことによる強い破壊衝動に苦しめられるようになる。霊力を再封印するために士道とプールと遊園地でデートするも、両親の敵討ちのため折紙が攻撃してきたため、怒りと破壊衝動に駆られ、士道の制止も聞かずに折紙を追い詰めるが、士道の必死の説得と十香や四糸乃の助けもあって、士道にキスされて無事に霊力を再封印された。
: 或美島の一件で士道が天使を顕現させたことの報告を受け、士道の能力の段階が最悪の状態となってしまえば士道をその手で殺すことをウッドマンに宣言した。12巻で士道の暴走によって、ついにその最悪の段階がきてしまう。士道の最悪の段階である臨界状態にさしかかった時には士道を殺すためだけの最悪の顕現装置〈ダインスレイフ〉の起動キーを渡されていたが、折紙たちの説得によって手放した。
: 或美島の一件で士道が天使を顕現させたことの報告を受け、士道の能力の段階が最悪の状態となってしまえば士道をその手で殺すことをウッドマンに宣言した。12巻で士道の暴走によって、その最悪の段階がきてしまう。士道の最悪の段階である臨界状態にさしかかった時には士道を殺すためだけの最悪の顕現装置〈ダインスレイフ〉の起動キーを渡されていたが、折紙たちの説得によって手放した。
: 部下からの信頼と忠誠は極めて篤く、琴里が精霊とわかっても揺らぐどころか破壊衝動に苦しむ琴里を救うために団結し、率先して行動するほどである。琴里自身、自分の部隊に属している機関員のことは家族や子供同然に思っており、顔を合わせたこともない末端の隊員の顔、姓名、所属、階級など全て把握している。円卓会議に関してはウッドマンとその一派以外に対しては全く信用しておらず、バカにしている。事実、その懸念は確かで士道の暴走時には〈ダインスレイフ〉を勝手に起動されてしまった。
: 部下からの信頼と忠誠は極めて篤く、琴里が精霊とわかっても揺らぐどころか破壊衝動に苦しむ琴里を救うために団結し、率先して行動するほどである。琴里自身、自分の部隊に属している機関員のことは家族や子供同然に思っており、顔を合わせたこともない末端の隊員の顔、姓名、所属、階級など全て把握している。円卓会議に関してはウッドマンとその一派以外に対しては全く信用しておらず、バカにしている。事実、その懸念は確かで士道の暴走時には〈ダインスレイフ〉を勝手に起動されてしまった。
: 識別名は'''〈[[イフリート]]〉'''。霊装は袖や裾が広がった和服と鬼を思わせる純白の2本の角を持つ'''〈神威霊装・五番([[生命の樹|エロヒム・ギボール]])〉'''。発顕する天使は炎の戦斧'''〈灼爛殲鬼([[カマエル]])〉'''。通常の戦斧形態に加え、棍の部分を腕に装着することで高熱線を放つ'''【砲(メギド)】'''の形態を持つ、狂三の天使〈刻々帝〉を破壊するほどの力がある。身に纏った炎を防壁にして攻撃を防げる他、傷を負っても炎の力によって何度でも再生することが出来るなど、攻撃力・防御力・回復力ともに極めて高いが、霊力を使えば使うほどに破壊衝動が強くなり、最終的には人間としての自我が崩壊してしまう恐れがある。他の精霊と異なり、自身の精神状態をコントロールすることで精霊の力をある程度自由に使うことができる。精霊になった際は、自らの意思で空間震を起こすことができる。
: 識別名は'''〈[[イフリート]]〉'''。霊装は袖や裾が広がった和服と鬼を思わせる純白の2本の角を持つ'''〈神威霊装・五番([[生命の樹|エロヒム・ギボール]])〉'''。発顕する天使は炎の戦斧'''〈灼爛殲鬼([[カマエル]])〉'''。通常の戦斧形態に加え、棍の部分を腕に装着することで高熱線を放つ'''【砲(メギド)】'''の形態を持つ。身に纏った炎を防壁にして攻撃を防げる他、傷を負っても炎の力によって何度でも再生することが出来るなど、攻撃力・防御力・回復力ともに極めて高いが、霊力を使えば使うほどに破壊衝動が強くなり、最終的には人間としての自我が崩壊してしまう恐れがある。他の精霊と異なり、自身の精神状態をコントロールすることで精霊の力をある程度自由に使うことができる。精霊になった際は、自らの意思で空間震を起こすことができる。
: 上記の通り、霊力を封印した順番は最初ではあるが、精霊としての登場順では「第4の精霊」としてカウントされている。また、ほかの精霊と比べて霊力が逆流する場合は少ないため、限定霊装の姿で登場するのは滅多になく、実戦の時はほとんど〈フラクシナス〉に指示を与えている。
: 上記の通り、霊力を封印した順番は最初ではあるが、精霊としての登場順では「第4の精霊」としてカウントされている。


=== 精霊 ===
=== 精霊 ===
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; 時崎 狂三(ときさき くるみ)
; 時崎 狂三(ときさき くるみ)
: 声 - [[真田アサミ]]
: 声 - [[真田アサミ]]
: 第3の精霊で、スピンオフ作品『デート・ア・バレット』の主人公。顔の左半分を隠す長い黒髪と、育ちのよい落ち着いた口調が特徴。16歳くらいの少女の姿をしている。身長157cm。B85/W59/H87。十香や四糸乃と違い、学校に転校できるほど人間の社会に深く溶け込んでおり、その仕組みを理解・応用する知識を有する。分かっているだけでも1万人以上の人間を手にかけている最悪の精霊。さらに自らの影に人間を引きずり込んで“喰らい尽くす”ため、喰われた者を含めるとさらに手にかけられた者の数は増えると思われている。登場した精霊の中に唯一士道に霊力を封印されていない。また、自らの意思で空間震を発生させられる。
: 第3の精霊で、スピンオフ作品『デート・ア・バレット』の主人公。顔の左半分を隠す長い黒髪と、育ちのよい落ち着いた口調が特徴。16歳くらいの少女の姿をしている。身長157cm。B85/W59/H87。十香や四糸乃と違い、学校に転校できるほど人間の社会に深く溶け込んでおり、その仕組みを理解・応用する知識を有する。分かっているだけでも1万人以上の人間を手にかけている最悪の精霊。さらに自らの影に人間を引きずり込んで“喰らい尽くす”ため、喰われた者を含めるとさらに手にかけられた者の数は増えると思われている。また、自らの意思で空間震を発生させられる。
: 識別名は'''〈ナイトメア〉'''。霊装は黒と赤のドレス'''〈神威霊装・三番([[生命の樹|エロヒム]])〉'''。発顕する天使は身の丈の倍はあろうかという巨大な時計の形をした'''〈刻々帝([[ザフキエル]])〉'''。〈刻々帝〉の長針と短針はそれぞれが古式の歩兵銃と短銃であり、これに〈刻々帝〉の能力を込めて弾として発射する。効果は時計の数字によって違い、対象の時間を加速させる'''【一の弾(アレフ)】'''、時間の進み方を遅くする'''【二の弾(ベート)】'''、対象を成長させる'''【三の弾(ギメル)】'''、時間を巻き戻して傷などを復元させる'''【四の弾(ダレット)】'''、僅か先の未来を見通すことができる'''【五の弾(ヘー)】'''、意識のみを過去の肉体(数日前まで)に飛ばすことができる'''【六の弾(ヴァヴ)】'''、対象の時間を止める'''【七の弾(ザイン)】'''、自身の過去の再現体を出現させる'''【八の弾(ヘット)】'''、異なる時間軸にいる人間と意識を繋ぐことができる'''【九の弾(テット)】'''、撃ち抜いた対象の過去の記憶を知ることができる'''【一〇の弾(ユッド)】'''、霊力を直接喰らい、対象を未来へ送ることができる'''【一一の弾(ユッド・アレフ)】'''、霊力を直接喰らい、対象を過去へ送ることができる'''【一二の弾(ユッド・ベート)】'''の12種類がある。しかし、〈刻々帝〉はその能力と引き換えに、狂三の時間(寿命)を大量に消費し、特に【一一の弾】と【一二の弾】は1発で精霊1人の命を使い潰してしまうため、使用したことがなかった。しかし、【一二の弾】は遡行する日時がどれだけ離れているかによって必要となる霊力が変化する。普段髪に隠れて見えない左目の眼球は金色の時計になっており、狂三の時間を記している。
: 識別名は'''〈ナイトメア〉'''。霊装は黒と赤のドレス'''〈神威霊装・三番([[生命の樹|エロヒム]])〉'''。発顕する天使は身の丈の倍はあろうかという巨大な時計の形をした'''〈刻々帝([[ザフキエル]])〉'''。〈刻々帝〉の長針と短針はそれぞれが古式の歩兵銃と短銃であり、これに〈刻々帝〉の能力を込めて弾として発射する。効果は時計の数字によって違い、対象の時間を加速させる'''【一の弾(アレフ)】'''、時間の進み方を遅くする'''【二の弾(ベート)】'''、対象を成長させる'''【三の弾(ギメル)】'''、時間を巻き戻して傷などを復元させる'''【四の弾(ダレット)】'''、僅か先の未来を見通すことができる'''【五の弾(ヘー)】'''、意識のみを過去の肉体(数日前まで)に飛ばすことができる'''【六の弾(ヴァヴ)】'''、対象の時間を止める'''【七の弾(ザイン)】'''、自身の過去の再現体を出現させる'''【八の弾(ヘット)】'''、異なる時間軸にいる人間と意識を繋ぐことができる'''【九の弾(テット)】'''、撃ち抜いた対象の過去の記憶を知ることができる'''【一〇の弾(ユッド)】'''、霊力を直接喰らい、対象を未来へ送ることができる'''【一一の弾(ユッド・アレフ)】'''、霊力を直接喰らい、対象を過去へ送ることができる'''【一二の弾(ユッド・ベート)】'''の12種類がある。しかし、〈刻々帝〉はその能力と引き換えに、狂三の時間(寿命)を大量に消費し、特に【一一の弾】と【一二の弾】は1発で精霊1人の命を使い潰してしまうため、使用したことがなかった。しかし、【一二の弾】は遡行する日時がどれだけ離れているかによって必要となる霊力が変化する。普段髪に隠れて見えない左目の眼球は金色の時計になっており、狂三の時間を記している。
: 自分の「時間」を補充する際は〈時喰みの城〉という結界を張り、自らの影を踏んでいる人間の時間(寿命)を奪い取る。影を踏んでいる人間は体が重くなり動けない状態になっているが、士道自身が霊力の加護を受けているため、〈時喰みの城〉の中にいても一切影響を受けなかった。また、霊力を封印された精霊でも、霊装を着っているなら自然に動ける。霊力が持っていない一般人は、〈破軍歌姫〉の【行進曲】で動くのは可能である。影はどこでも現れられる、影の中に本体と分身体しかいないが、それ以外の人も入れる。
: 自分の「時間」を補充する際は〈時喰みの城〉という結界を張り、自らの影を踏んでいる人間の時間(寿命)を奪い取る。影を踏んでいる人間は体が重くなり動けない状態になっているが、士道自身が霊力の加護を受けているため、〈時喰みの城〉の中にいても一切影響を受けなかった。また、霊力を封印された精霊でも、霊装を着っているなら自然に動ける。霊力が持っていない一般人は、〈破軍歌姫〉の【行進曲】で動くのは可能である。影はどこでも現れられる、影の中に本体と分身体しかいないが、それ以外の人も入れる。
: 【八の弾】によって生み出された再現体(分身)は本体ほどの力は持たないものの、それぞれが自律した意思と霊装を持っている上、影の中に無制限にストックでき、それが尽きるまでいくらでも呼び出すことが可能。狂三が何度殺されても蘇るのは、このためである。ただし、活動時間には限界があり、生み出す際に消費した『時間』内しか活動できない。分身体の価値観は過去のものから、何時でも本体の命令を聞くわけではなく、本体に逆らう可能性もある<ref group="注">普通それを発見した場合はすぐ殺すが、狂三本人は自分を殺すということが嫌い。</ref>。
: 【八の弾】によって生み出された再現体(分身)は本体ほどの力は持たないものの、それぞれが自律した意思と霊装を持っている上、影の中に無制限にストックでき、それが尽きるまでいくらでも呼び出すことが可能。狂三が何度殺されても蘇るのは、このためである。ただし、活動時間には限界があり、生み出す際に消費した『時間』内しか活動できない。分身体の価値観は過去のものから、何時でも本体の命令を聞くわけではなく、本体に逆らう可能性もある<ref group="注">普通それを発見した場合はすぐ殺すが、狂三本人は自分を殺すということが嫌い。</ref>。
: 彼女の真の目的は、時間を遡行する【一二の弾】を使って30年前の過去へ行き、ユーラシア大空災を引き起こした〈始原の精霊〉を抹殺することによって、今までの歴史を改変し、現在の世界に存在している全ての精霊を“無かったこと”にすることである。しかし、前述の理由によって実行できないでいたところ、〈ファントム〉から士道のことを聞き、複数の精霊の力を宿す彼の力を手に入れるためにクラスメイトとして転入。自ら接近し、デートに誘うなど好意を寄せる振りをしていたが、真那と遭遇、真実を知られた。その後、天使の力を使って十香・折紙・真那の3人を圧倒し、士道を手に掛けようとするも、乱入してきた琴里によって分身体の大半と左腕を破壊された上、〈刻々帝〉も損壊させられてしまい、不利を悟って撤退した<ref group="注">この騒動のせいで琴里と再会した時、警戒の言動をした(アンコール1)。</ref>。なお、琴里から逃げる際、意識を失った士道にキスをしたため、【六の弾】のみ封印されており、〈刻々帝〉のVIの数字のみ色を失っていた。琴里の霊力が再封印した時のその日、〈刻々帝〉はもう完全に直っていた。
: 彼女の真の目的は、時間を遡行する【一二の弾】を使って30年前の過去へ行き、ユーラシア大空災を引き起こした〈始原の精霊〉を抹殺することによって、今までの歴史を改変し、現在の世界に存在している全ての精霊を“無かったこと”にすることである。しかし、前述の理由によって実行できないでいたところ、〈ファントム〉から士道のことを聞き、複数の精霊の力を宿す彼の力を手に入れるためにクラスメイトとして転入。自ら接近し、デートに誘うなど好意を寄せる振りをしていたが、真那と遭遇、真実を知られた。その後、天使の力を使って十香・折紙・真那の3人を圧倒し、士道を手に掛けようとするも、乱入してきた琴里によって分身体の大半と左腕を破壊された上、〈刻々帝〉も損壊させられてしまい、不利を悟って撤退した。なお、琴里から逃げる際、意識を失った士道にキスをしたため、【六の弾】のみ封印されており、〈刻々帝〉のVIの数字のみ色を失っていた。琴里の霊力が再封印した時のその日、〈刻々帝〉はもう完全に直っていた。
: その後も士道のことは諦めておらず、潜伏しつつ時間と分身体を補充し力を蓄えていたが<ref group="注">時折、士道をからかうために姿を一時的に見せることはあった。</ref>、十香をDEM社に拉致された上に美九からも追われ、無力感に打ちひしがれる士道の前に突如姿を現し、DEM社に囚われていた「二番目の精霊」二亜に会うという目的のために一時共闘した。結局二亜の姿は見つかなくて、その場去った。折紙は精霊になった日、彼女の頼みで初めて〈刻々帝〉の【一二の弾】を使用して五年前の8月3日の天宮市に戻らせた<ref group="注">本来折紙を助けるつもりはないが、彼女の脅迫に負けてなんとか承知した、それに狂三自身も歴史を改変できるかどうか確かめたい気持ちがあ。</ref>、でもそのせいで折紙が反転してしまった。天宮市に無差別破壊している折紙を止めるために、再び士道の前に現れて彼を折紙と同じ時間に飛ばしている、【九の弾】で過去に戻った士道を連絡しながら、折紙の反転原因を探している、結局歴史を改竄して新たな世界を作った、ある意味最悪の事態を防いでいた。その後士道と学校の屋上で会って、自分も元の世界の記憶を保存していることを説明した、【一〇の弾】で歴史改変後の折紙の記憶を覗くつもりが、精霊を見た時折紙が反転精霊の姿になることが判明した上で、その場に退去した
: その後も士道のことは諦めておらず、潜伏しつつ時間と分身体を補充し力を蓄えていたが<ref group="注">時折、士道をからかうために姿を一時的に見せることはあった。</ref>、十香をDEM社に拉致された上に美九からも追われ、無力感に打ちひしがれる士道の前に突如姿を現し、DEM社に囚われていた「二番目の精霊」二亜に会うという目的のために一時共闘した。結局二亜の姿は見つかなくて、その場去った。折紙は精霊になった日、彼女の頼みで初めて〈刻々帝〉の【一二の弾】を使用して五年前の8月3日の天宮市に戻らせた<ref group="注">本来折紙を助けるつもりはないが、彼女の脅迫に負けてなんとか承知した狂三自身も歴史を改変できるかどうか確かめたい気持ちがあった。</ref>。しかしそのせいで折紙が反転してしまった。天宮市に無差別破壊している折紙を止めるために、再び士道の前に現れて彼を折紙と同じ時間に飛ば
: 13巻で、遂に二亜と接触して〈始原の精霊〉に関する様々な情報を得るが、それによって例え30年前に時間遡行しても自身では〈始原の精霊〉を殺害することは不可能だと判断し、〈始原の精霊〉が出現するより前の時代に遡り、その原因を排除すればいいという考えにシフトした。更に、〈始原の精霊〉の発生原因に関わったとおぼしきアイザック・ウェストコットやエレン・メイザースやエリオット・ウッドマンの三人に対して、「今度見かけたら殺してしまいそうですわ」と殺意交じりに吐き捨てていた。
: 13巻で、二亜と接触して〈始原の精霊〉に関する様々な情報を得るが、それによって例え30年前に時間遡行しても自身では〈始原の精霊〉を殺害することは不可能だと判断し、〈始原の精霊〉が出現するより前の時代に遡り、その原因を排除すればいいという考えにシフトした。更に、〈始原の精霊〉の発生原因に関わったとおぼしきアイザック・ウェストコットやエレン・メイザースやエリオット・ウッドマンの三人に対して、「今度見かけたら殺してしまいそうですわ」と殺意交じりに吐き捨てていた。
: 六喰の騒動の一月後の2月9日、突如として来禅高校へと復学して再び士道達の前に姿を現し、士道に対して「相手をデレされた方が勝ち」という勝負を仕掛けた。しかし既にこの時、士道がDEMに殺害されるという結末を回避するために、【六の弾】によって2月8日に時間遡行して、この数日を204回もやり直しを繰り返したことで狂三の精神は疲弊しており、2月14日の士道とのバレンタインデートの夜にアジトを襲撃してきた〈ニベルコル〉を始末した直後に士道の前で倒れてしまう。すぐに目を覚まし、気まずさから士道の前から姿を消し、その後アジトの屋上で〈ファントム〉と再会するが、ある情報を得ていたことで〈ファントム〉を明確な敵だと認識し、【七の弾】で障壁を剥がしたことで〈ファントム〉の正体が村雨令音であることを知って驚愕し、同時にある事に気づいて分身体たちに村雨令音を拘束させ、影の中に引きずり込ませた。そして、眼帯の狂三(分身体)が独断でDEM社が士道抹殺に総力を費やすことを士道と琴里に伝えた後、狂三本体が【八の弾】で千人ほどの分身体を増産して決戦に備える。そして、士道たちとDEM社の全面戦争の最中に士道の前に姿を現し、〈ニベルコル〉の攻撃から士道をかばって眼帯の狂三(分身体)が命を落とした後、士道から狂三の霊力を封印した後に30年前に時間遡行して〈始原の精霊〉の霊力を封印するという士道の言葉を聞いて大笑いし、DEM社との決着がついたら霊力を封印されてもいいと士道に告げた直後、何者かに後ろから胸を貫かれる。
: 六喰の騒動の一月後の2月9日、突如として来禅高校へと復学して再び士道達の前に姿を現し、士道に対して「相手をデレされた方が勝ち」という勝負を仕掛けた。しかし既にこの時、士道がDEMに殺害されるという結末を回避するために、【六の弾】によって2月8日に時間遡行して、この数日を204回もやり直しを繰り返したことで狂三の精神は疲弊しており、2月14日の士道とのバレンタインデートの夜にアジトを襲撃してきた〈ニベルコル〉を始末した直後に士道の前で倒れてしまう。すぐに目を覚まし、気まずさから士道の前から姿を消し、その後アジトの屋上で〈ファントム〉と再会するが、ある情報を得ていたことで〈ファントム〉を明確な敵だと認識し、【七の弾】で障壁を剥がしたことで〈ファントム〉の正体が村雨令音であることを知って驚愕し、同時にある事に気づいて分身体たちに村雨令音を拘束させ、影の中に引きずり込ませた。そして、眼帯の狂三(分身体)が独断でDEM社が士道抹殺に総力を費やすことを士道と琴里に伝えた後、狂三本体が【八の弾】で千人ほどの分身体を増産して決戦に備える。そして、士道たちとDEM社の全面戦争の最中に士道の前に姿を現し、〈ニベルコル〉の攻撃から士道をかばって眼帯の狂三(分身体)が命を落とした後、士道から狂三の霊力を封印した後に30年前に時間遡行して〈始原の精霊〉の霊力を封印するという士道の言葉を聞いて大笑いし、DEM社との決着がついたら霊力を封印されてもいいと士道に告げた直後、何者かに後ろから胸を貫かれる。
: 元々は普通の人間であったが、ある時〈始原の精霊〉である崇宮澪に出会い、彼女から霊結晶を与えられ精霊となった。正体が自分と同じように霊結晶を与えられた人間だと知らぬまま、他の精霊を倒す手伝いをしていたが、ある日真実を知ってしまった上に、自分が討った炎を纏った異形の精霊が親友である山打紗和(やまうち さわ)であったことに気付き反転しかけるが、その寸前に【四の弾】を自身に撃ち込んで反転を防いだ。その後、澪によって記憶を消され、隣界で眠りについていたが空間震とともに現界し、自身に【一〇の弾】を撃って記憶を取り戻したことで、いかなる犠牲を払おうとも〈始原の精霊〉崇宮澪を殺して歴史をやり直す決意をする。
: 元々は普通の人間であったが、ある時〈始原の精霊〉である崇宮澪に出会い、彼女から霊結晶を与えられ精霊となった。正体が自分と同じように霊結晶を与えられた人間だと知らぬまま、他の精霊を倒す手伝いをしていたが、ある日真実を知ってしまった上に、自分が討った炎を纏った異形の精霊が親友である山打紗和(やまうち さわ)であったことに気付き反転しかけるが、その寸前に【四の弾】を自身に撃ち込んで反転を防いだ。その後、澪によって記憶を消され、隣界で眠りについていたが空間震とともに現界し、自身に【一〇の弾】を撃って記憶を取り戻したことで、いかなる犠牲を払おうとも〈始原の精霊〉崇宮澪を殺して歴史をやり直す決意をする。
: 初めて士道の前に姿を現していた時は、士道に対しては目的を達成するために必要な存在としてしか見ていなかったが、徐々にその感情は変化しており、特別な男子として意識はしている模様。
: 初めて士道の前に姿を現していた時は、士道に対しては目的を達成するために必要な存在としてしか見ていなかったが、徐々にその感情は変化しており、特別な男子として意識はしている模様。
: 現時点の私服姿は喪服のような黒いドレスと来禅高校の制服だけ、ほとんど霊装姿で登場している。また、私服姿の狂三は左目が隠している。
: 基本的にミステリアスに振舞うが、猫カフェに入り浸るほどの猫好きであることや、大勢の分身体を統制できず仕方なく無茶ぶりに応じる、過去の特殊な嗜好に傾倒していた頃の自分<ref group="注">5年前の「眼帯で左目を隠していた自分」、6年前の「体中に包帯をむやみに巻いていた自分」、7年前の「[[ロリータ・ファッション|甘ロリ]]ファッションにかぶれていた自分」など。</ref>を恥じているなど、上記の目的とは別の意味での秘密も複数抱えている。そうした過程からか、短編では分身に結構舐められている。また、短編『精霊カンファレンス』では、調子に乗り過ぎて<ref group="注">作中に必要なヒロインは自分と自分の分身と言い、全員蹴落とそうとした。</ref>、結果的に精霊たち全員を激怒させ、フルパワーの天使による総攻撃という普段の彼女ではありえないオチを演じている。
: 基本的にミステリアスに振舞うが、猫カフェに入り浸るほどの猫好きであることや、大勢の分身体を統制できず仕方なく無茶ぶりに応じる、過去の特殊な嗜好に傾倒していた頃の自分<ref group="注">5年前の「眼帯で左目を隠していた自分」、6年前の「体中に包帯をむやみに巻いていた自分」、7年前の「[[ロリータ・ファッション|甘ロリ]]ファッションにかぶれていた自分」など。</ref>を恥じているなど、上記の目的とは別の意味での秘密も複数抱えている。そうした過程からか、短編では分身に結構舐められている。また、短編『精霊カンファレンス』では、調子に乗り過ぎて<ref group="注">作中に必要なヒロインは自分と自分の分身と言い、全員蹴落とそうとした。</ref>、結果的に精霊たち全員を激怒させ、フルパワーの天使による総攻撃という普段の彼女ではありえないオチを演じている。
:; “白の女王(クイーン)”
:; “白の女王(クイーン)”
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: その正体は、琴里と同じく〈ファントム〉によって力を与えられた人間。幼い頃から歌が得意で、15歳の時に“宵待 月乃(よいまち つきの)”という芸名でアイドルデビューを果たす。しかし、デビューから1年後に事務所から指示された枕営業を拒否した結果、捏造されたスキャンダルで業界から干され、さらにそれを信じたファンの心ない言葉により憔悴していき、心因性の失声症に陥ってしまった。自分の全てだった声を失い、自殺を考えるまでに追いつめられていたところを〈ファントム〉に出会い、精霊となった。
: その正体は、琴里と同じく〈ファントム〉によって力を与えられた人間。幼い頃から歌が得意で、15歳の時に“宵待 月乃(よいまち つきの)”という芸名でアイドルデビューを果たす。しかし、デビューから1年後に事務所から指示された枕営業を拒否した結果、捏造されたスキャンダルで業界から干され、さらにそれを信じたファンの心ない言葉により憔悴していき、心因性の失声症に陥ってしまった。自分の全てだった声を失い、自殺を考えるまでに追いつめられていたところを〈ファントム〉に出会い、精霊となった。
: 絆の否定や男嫌い、かわいい女性を愛でる現在の人格も、この過去に端を発する人間不信が原因だったが、自分を命がけで救おうとしてくれた士道に心を開いていき、戦いの後は士道のことを“だーりん”と呼び、自ら士道にキスして霊力を封印された。その後はアイドルとして再デビューし、男嫌いは治っていないものの、士道だけは特別と称し、彼に対しては甘えるように接する。本名でアイドル活動をしているが、歌に自分が“宵待 月乃”であったことを忘れろと霊力を込めて歌っていたために、かつて“宵待 月乃”であったことには気づかれていない。霊力を封印された現在では、聞いた者が忘れていてもふとしたきっかけがあれば、それを思い出すこともある。
: 絆の否定や男嫌い、かわいい女性を愛でる現在の人格も、この過去に端を発する人間不信が原因だったが、自分を命がけで救おうとしてくれた士道に心を開いていき、戦いの後は士道のことを“だーりん”と呼び、自ら士道にキスして霊力を封印された。その後はアイドルとして再デビューし、男嫌いは治っていないものの、士道だけは特別と称し、彼に対しては甘えるように接する。本名でアイドル活動をしているが、歌に自分が“宵待 月乃”であったことを忘れろと霊力を込めて歌っていたために、かつて“宵待 月乃”であったことには気づかれていない。霊力を封印された現在では、聞いた者が忘れていてもふとしたきっかけがあれば、それを思い出すこともある。
: 識別名は'''〈ディーヴァ〉'''。霊装はトップス、ボリュームがある袖にボレロ状の光の帯、光のフリルがあるスカートといった光のドレス'''〈神威霊装・九番([[生命の樹|シャダイ・エル・カイ]])〉'''。発顕する天使は光の鍵盤がある巨大な[[パイプオルガン]]の形をした'''〈破軍歌姫([[ガブリエル]])〉'''。音に霊力が込められており、その音を聞いた者は耳を塞いでいない限りは力を封印されている状態の精霊であっても洗脳されてしまう。さらにはスピーカー越しでもその音を聞いてしまえば洗脳され、ねずみ算式に洗脳されていく者が増えていく(ただし、洗脳がとけると洗脳されていた時の記憶は残らない。また、あくまで最優先事項が美九になるだけで、それまで他者に抱いた印象には変化はない<ref group="注">7巻の作中において精霊たちは全員、士道に好印象を抱いたままだった。</ref>)。巨大な〈破軍歌姫〉本体では無く、限定的にパイプの一部を出して使うことで狭い空間の中でも交戦が可能。聞いた者の力を漲らせる'''【行進曲(マーチ)】'''、聞いた者を洗脳する'''【独奏(ソロ)】'''、物理的な破壊力を有する'''【輪舞曲(ロンド)】'''、聞いた者に対する鎮痛作用の'''【鎮魂歌(レクイエム)】'''などが存在する。声で見えないバリアを作って攻撃を防げるが、声を使いすぎる場合は効果が弱くなる可能性もある<ref group="注">反転した十香と対戦した時、霊力が消耗しすぎて一時的に失声の状態になる。</ref>。戦闘力はほかの精霊に敵わない、直接攻撃はあんまり役に立たないため、実戦の時はいつも仲間を援護する立場になる。
: 識別名は'''〈ディーヴァ〉'''。霊装はトップス、ボリュームがある袖にボレロ状の光の帯、光のフリルがあるスカートといった光のドレス'''〈神威霊装・九番([[生命の樹|シャダイ・エル・カイ]])〉'''。発顕する天使は光の鍵盤がある巨大な[[パイプオルガン]]の形をした'''〈破軍歌姫([[ガブリエル]])〉'''。音に霊力が込められており、その音を聞いた者は耳を塞いでいない限りは力を封印されている状態の精霊であっても洗脳されてしまう。さらにはスピーカー越しでもその音を聞いてしまえば洗脳され、ねずみ算式に洗脳されていく者が増えていく(ただし、洗脳がとけると洗脳されていた時の記憶は残らない。また、あくまで最優先事項が美九になるだけで、それまで他者に抱いた印象には変化はない<ref group="注">7巻の作中において精霊たちは全員、士道に好印象を抱いたままだった。</ref>)。巨大な〈破軍歌姫〉本体では無く、限定的にパイプの一部を出して使うことで狭い空間の中でも交戦が可能。聞いた者の力を漲らせる'''【行進曲(マーチ)】'''、聞いた者を洗脳する'''【独奏(ソロ)】'''、物理的な破壊力を有する'''【輪舞曲(ロンド)】'''、聞いた者に対する鎮痛作用の'''【鎮魂歌(レクイエム)】'''などが存在する。
; 七罪(なつみ)
; 七罪(なつみ)
: 第7の精霊。艶やかな長い緑色の髪に翠玉の瞳をした20代の女性という作り物めいた外見をしているが、これは天使によって変身している姿で、本来の姿は小柄で細身、手入れが行き届いていない髪をし、不機嫌そうな顔をした幼い少女。本来の姿は身長144cm。B69/W55/H70。大人の姿は身長170cm。B94/W62/H90。
: 第7の精霊。艶やかな長い緑色の髪に翠玉の瞳をした20代の女性という作り物めいた外見をしているが、これは天使によって変身している姿で、本来の姿は小柄で細身、手入れが行き届いていない髪をし、不機嫌そうな顔をした幼い少女。本来の姿は身長144cm。B69/W55/H70。大人の姿は身長170cm。B94/W62/H90。
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: 〈ラタトスク〉にいるDEM社の元創業メンバーの一人であるウッドマンとは何らかの因縁を持っており、「あの若造」と蔑称している。
: 〈ラタトスク〉にいるDEM社の元創業メンバーの一人であるウッドマンとは何らかの因縁を持っており、「あの若造」と蔑称している。
: 士道と初めて会った際に「タカミヤ」と言い残しており、五河家に引き取られる前の彼のことを知っている模様。
: 士道と初めて会った際に「タカミヤ」と言い残しており、五河家に引き取られる前の彼のことを知っている模様。
: 13巻で、二亜を仕込んでいた顕現装置によって反転させ、二亜の反転した霊結晶を取り込み〈神蝕篇帙〉を己のものとし、自らの野望実現へと前進する。これにより、歴史改変のことも知った。16巻で、遂に士道の抹殺をエレンたちに命じ、〈神蝕篇帙〉から〈ニベルコル〉を生み出しエレンたちに与えた。
: 13巻で、二亜を仕込んでいた顕現装置によって反転させ、二亜の反転した霊結晶を取り込み〈神蝕篇帙〉を己のものとし、自らの野望実現へと前進する。これにより、歴史改変のことも知った。16巻で士道の抹殺をエレンたちに命じ、〈神蝕篇帙〉から〈ニベルコル〉を生み出しエレンたちに与えた。
: 目的の詳細こそは不明だが、鞠奈曰く「世界を滅ぼしてでも成し遂げたい」とのこと。
: 目的の詳細こそは不明だが、鞠奈曰く「世界を滅ぼしてでも成し遂げたい」とのこと。
:; 〈ニベルコル〉
:; 〈ニベルコル〉
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: 人類が精霊に対抗する手段は武力による倒滅か(士道による)対話のみであるが、両方とも非常に困難を極める。
: 人類が精霊に対抗する手段は武力による倒滅か(士道による)対話のみであるが、両方とも非常に困難を極める。
: 封印が行われた精霊は力のほとんどを失い普通の人間に近くなるが、精神状態が不安定(極度のストレスを感じるなど)になることで精霊の力が逆流し、天使と霊装を不完全ながら顕現出来るようになる。また、琴里は自らの意思で封印を破り本来の力を取り戻し、後に十香も〈メドラウト〉を装備した折紙に襲われた際に本来の力を取り戻している。なお、前者の場合、精神状態が落ち着くと元通りになるが、後者の場合は再び封印を施さなければならない。
: 封印が行われた精霊は力のほとんどを失い普通の人間に近くなるが、精神状態が不安定(極度のストレスを感じるなど)になることで精霊の力が逆流し、天使と霊装を不完全ながら顕現出来るようになる。また、琴里は自らの意思で封印を破り本来の力を取り戻し、後に十香も〈メドラウト〉を装備した折紙に襲われた際に本来の力を取り戻している。なお、前者の場合、精神状態が落ち着くと元通りになるが、後者の場合は再び封印を施さなければならない。
: なお、その発生原因の一つとして、霊結晶(セフィラ)を与えることで人間の少女を精霊に変えてしまう謎の存在〈ファントム〉が確認されている。二亜によると、すべての精霊は〈ファントム〉によって霊結晶(セフィラ)を与えられた元人間である。精霊に変えられた後、記憶を封印されて隣界で眠らされている者と、封印されずにそのまま放置される者が存在するが、理由は不明。記憶を封印され精霊は不本意だがいつも無理矢理でこちらの世界に入り込んで自動的に空間震を起こす、人間としての記憶が残る精霊は消失すらせずそのまま現実世界にとどまっていて自主的に空間震を起こせる。
: なお、その発生原因の一つとして、霊結晶(セフィラ)を与えることで人間の少女を精霊に変えてしまう謎の存在〈ファントム〉が確認されている。二亜によると、すべての精霊は〈ファントム〉によって霊結晶(セフィラ)を与えられた元人間である。精霊に変えられた後、記憶を封印されて隣界で眠らされている者と、封印されずにそのまま放置される者が存在するが、理由は不明。記憶を封印され精霊は空間震と共に現界し、人間としての記憶が残る精霊は消失すらせずそのまま現実世界にとどまっていて自主的に空間震を起こせる。
: 深い絶望に陥った時、'''“霊結晶の反転”'''という現象が起こり、霊結晶が反霊結晶(クリファ)へと変貌する。反転してしまった精霊は自分の名前を初め、現実世界での記憶を一切失ってしまう(もしくは人格そのものが入れ替わってしまう)。さらに身に纏う霊装は反転前に比べて若干形が変わり、暗黒色の鎧に変質する。更に天使は『'''魔王'''』という通常時の天使の形が変わり、闇色に染まった物に変わり、名前も異なる<ref>ドラゴンマガジン11月号付属デート・ア・ライブ ポスターブックより。</ref>。
: 深い絶望に陥った時、'''“霊結晶の反転”'''という現象が起こり、霊結晶が反霊結晶(クリファ)へと変貌する。反転してしまった精霊は自分の名前を初め、現実世界での記憶を一切失ってしまう(もしくは人格そのものが入れ替わってしまう)。さらに身に纏う霊装は反転前に比べて若干形が変わり、暗黒色の鎧に変質する。更に天使は『'''魔王'''』という通常時の天使の形が変わり、闇色に染まった物に変わり、名前も異なる<ref>ドラゴンマガジン11月号付属デート・ア・ライブ ポスターブックより。</ref>。
: ウェストコットは、“反転”した十香のことを「'''魔王'''」と呼んでいる。
: ウェストコットは、“反転”した十香のことを「'''魔王'''」と呼んでいる。

2018年1月5日 (金) 08:42時点における版

デート・ア・ライブ
ジャンル SFラブコメ戦闘美少女
小説
著者 橘公司
イラスト つなこ
出版社 KADOKAWA 富士見書房
その他の出版社
中華民国の旗香港の旗 台湾国際角川書店
中華人民共和国の旗 広州天聞角川動漫
大韓民国の旗 D&C MEDIA
レーベル 富士見ファンタジア文庫
刊行期間 2011年3月19日 -
巻数 既刊17巻+アンコール7巻
小説:デート・ア・ライブ フラグメント デート・ア・バレット
著者 東出祐一郎
イラスト NOCO
出版社 KADOKAWA 富士見書房
レーベル 富士見ファンタジア文庫
刊行期間 2017年3月18日 -
巻数 既刊2巻
漫画
漫画:デート・ア・ライブ(ringo版)
原作・原案など 橘公司
つなこ(キャラクター原案)
作画 ringo
出版社 角川書店
掲載誌 月刊少年エース
レーベル 角川コミックス・エース
発表号 2012年6月号 - 2013年2月号
発表期間 2012年4月26日 - 2012年12月26日
巻数 全1巻
話数 全6話
その他 作画担当の体調不良に伴い連載終了
漫画:デート・ア・ライブ(犬威赤彦版)
原作・原案など 橘公司
つなこ(キャラクター原案)
作画 犬威赤彦
出版社 KADOKAWA 角川書店
掲載誌 月刊少年エース
レーベル 角川コミックス・エース
発表号 2014年1月号 - 12月号
発表期間 2013年11月26日 - 2014年10月26日
巻数 全3巻
漫画:デート・ア・ストライク
原作・原案など 橘公司
つなこ(キャラクター原案)
作画 鬼八頭かかし
出版社 KADOKAWA 富士見書房
掲載誌 月刊ドラゴンエイジ、エイジプレミアム
レーベル ドラゴンコミックスエイジ
発表号 月刊ドラゴンエイジ:
2012年4月号 - 2014年1月号
エイジプレミアム:
2013年4月号 - 2014年12月号
発表期間 月刊ドラゴンエイジ:
2012年3月9日 - 2013年12月9日
エイジプレミアム:
2013年3月14日 - 2014年11月13日
巻数 全4巻
漫画:デート・ア・パーティー
原作・原案など 橘公司
つなこ(キャラクター原案)
作画 ひなもりゆい
出版社 KADOKAWA 富士見書房
掲載誌 月刊ドラゴンエイジ
発表号 2014年2月号 - 7月号
発表期間 2014年1月9日 - 6月9日
巻数 全1巻
話数 全6話+出張編
漫画:デイト・ア・オリガミ
原作・原案など 橘公司
つなこ(キャラクター原案)
作画 珠月まや
出版社 KADOKAWA 富士見書房
掲載誌 ドラゴンマガジン、エイジプレミアム
レーベル ドラゴンコミックスエイジ
発表号 ドラゴンマガジン:2012年1月号 - 2013年9月号
エイジプレミアム:2012年5月号 -
発表期間 ドラゴンマガジン:2011年11月19日 - 2013年7月20日
エイジプレミアム:2012年4月9日 -
巻数 全1巻
アニメ:デート・ア・ライブ(第1期)
デート・ア・ライブII(第2期)
原作 橘公司
監督 元永慶太郎
シリーズ構成 白根秀樹
キャラクターデザイン 石野聡
メカニックデザイン 明貴美加森木靖泰(第2期)
音楽 坂部剛
アニメーション制作 AIC PLUS+(第1期)
プロダクションアイムズ(第2期)
製作 「デート・ア・ライブ」製作委員会(第1期)
「デート・ア・ライブII」製作委員会(第2期)
放送局 #放送局を参照
放送期間 第1期:2013年4月 - 6月
第2期:2014年4月 - 6月
話数 第1期:全12話 + 1話
第2期:全10話 + 1話
映画:劇場版デート・ア・ライブ 万由里ジャッジメント
原作 橘公司
監督 元永慶太郎
脚本 白根秀樹
キャラクターデザイン 石野聡、渡辺浩二
音楽 坂部剛
制作 プロダクションアイムズ
製作 「劇場版デート・ア・ライブ」製作委員会
配給 KADOKAWA
封切日 2015年8月22日
上映時間 72分
ゲーム
ゲーム:デート・ア・ライブ 凛祢ユートピア
ゲームジャンル 精霊攻略アドベンチャー
対応機種 PlayStation 3
開発元 スティング
発売元 コンパイルハート
キャラクターデザイン つなこ
メディア Blu-ray Disc
プレイ人数 1人
発売日 2013年6月27日
レイティング CEROD(17才以上対象)
コンテンツアイコン セクシャル
キャラクター名設定 不可
エンディング数 6以上
画面サイズ 16:9
ゲーム:デート・ア・ライブ 或守インストール
ゲームジャンル 精霊攻略アドベンチャー
対応機種 PlayStation 3
開発元 スティング
発売元 コンパイルハート
キャラクターデザイン つなこ
メディア Blu-ray Disc
プレイ人数 1人
発売日 2014年6月26日
レイティング CEROD(17才以上対象)
コンテンツアイコン セクシャル
キャラクター名設定 不可
画面サイズ 16:9
ゲーム:デート・ア・ライブ Twin Edition 凜緒リンカーネイション(PSV)
デート・ア・ライブ 凜緒リンカーネイションHD(PS4)
ゲームジャンル 精霊攻略アドベンチャー
対応機種 PlayStation Vita
PlayStation 4(PS4 Pro対応)
開発元 スティング
発売元 コンパイルハート
キャラクターデザイン つなこ
メディア PS Vitaカード(PSV)
Blu-ray Disc(PS4)
プレイ人数 1人
発売日 2015年7月30日(PSV)
2017年10月12日(PS4)
レイティング CEROD(17才以上対象)
コンテンツアイコン セクシャル
キャラクター名設定 不可
画面サイズ 16:9
テンプレート - ノート
プロジェクト ライトノベル漫画アニメゲーム
ポータル 文学漫画アニメゲーム

デート・ア・ライブ』(DATE A LIVE)は、橘公司による日本ライトノベルイラストつなこが担当。単行本はKADOKAWA 富士見書房富士見ファンタジア文庫より発売されている。略称は「デアラ[1]デート」。

概要

蒼穹のカルマ』以来となる橘公司の新作。「秘密組織のメンバーが大真面目にギャルゲーをやっていたら」をコンセプトにしており[2]、強大すぎる力を持つがゆえに人類から排除の対象となっている精霊の少女と、(実は不思議な能力を秘めているが)ごく普通な少年の交流を描いた作品。

第1巻の刊行当初からテレビCMなどで積極的な広報展開が行われており、シリーズ開始から1年足らずの2011年11月の時点でアニメ化企画が進行していることが発表された[3]

東出祐一郎、イラストはNOCOによって、作中の人物の一人、時崎狂三を主題とするスピンオフ作品『デート・ア・バレット』が2017年3月18日に刊行された。

また、2017年10月21日(土)、ベルサール秋葉原で開催された『ファンタジア文庫大感謝祭2017』において、アニメ新シリーズ制作決定が発表された。なお、アニメ版第3期かは不明。

あらすじ

謎の生命体・精霊の出現により起こる大災害・空間震が発生するようになって、約30年が経った世界。

妹と2人暮らしの高校生・五河 士道は、人間に絶望する精霊と出会う。そして、妹・琴里から、自分が精霊と交渉して、世界と精霊両方を救うことのできる存在であることを知らされる。しかし、その方法は「精霊とデートして、デレさせる」というものだった。

妹の理不尽な訓練の末、再び精霊の少女と出会った士道は彼女に十香という名をつける。

そして、士道は、様々な精霊たちとの”デート”を繰り返していく中で、自らの出自、さらには精霊という存在の詳細、それを取り巻く陰謀を知ることになる。

登場人物

主要人物

五河 士道(いつか しどう)
- 島﨑信長(アニメ版・ゲーム版のダイジェスト)
本作の主人公。都立来禅高校2年生。クラスは4組。幼い頃に両親に捨てられ、五河家に引き取られた経緯を持つ。年齢が1桁の時に親を失ったため、他者の絶望に対して非常に敏感で、初対面で十香の絶望にいち早く気付いた。義理の両親は一緒に家を空けることが多いため、家事や炊事は得意。
血液型AO型のRh+。身長170cm。体重58.5kg。座高90.2cm。上腕30.2cm。前腕23.9cm。B82.2/W70.3/H87.6。視力右0.6左0.8。握力右43.5kg左41.2kg。血圧128〜75。血糖値88mg/dl。尿酸値4.2mg/dlと妙に細かいデータを折紙が調べ上げた(3巻にて)。
キスによって精霊の霊力を吸収・封印し、その霊力を自分のものとして行使することもできるという特殊な体質を有しており、対話による精霊被害の減少を目指す〈ラタトスク〉という機関によって半ば強制的に精霊との交渉役に抜擢されてしまった。本人も最初は戸惑っていたものの、十香や四糸乃との触れ合いを通して次第に精霊たちを助けたいと思うようになり、自らの意思で精霊との交渉役を務めることを決意する。
口が少々悪いものの、困っている者や悲しんでいる者を放って置くことの出来ない心優しい少年。十香や四糸乃に好意を寄せられるが、クラスの女子からの人気はイマイチで、殿町主催の「恋人にしたい男子ランキング」では52位。男女交際経験が無いため、琴里や令音主導で男女交際のノウハウを学ぶための理不尽な訓練を課せられている。が、最近では十香、折紙といった美少女たちが人目も憚らずに好意を寄せるようになった他、人間に扮した精霊たちにベッタリされている様が目立つようになり、男子から嫉妬を、女子からは軽蔑を買っている。
キスによって精霊の力を封印、無力化する能力を有するものの、相手がある程度心を開いていてくれなければ効果が無い。また、複数の精霊の力を体内に封印しているため、致命傷を負っても炎と共に再生する能力がある。これは琴里の霊力によるもので、彼女が精霊の力を取り戻した際は一時的に失われた。更に、士道と精霊との間には見えない経路(パス)のようなものが通っており、精霊の精神状態が不安定になると経路を通して力が逆流してしまうこともあるが、精神が落ち着くと元通りになる。
十香がエレンによって連れ去られそうになった際には、士道自身が十香の天使である〈鏖殺公〉を顕現させ、十香と共に振るっていたが、その反動で酷い虚脱感と筋肉痛に見舞われている。なお、その一件が原因でDEM社にその存在と能力を知られてしまい、最優先目標として狙われることになってしまう。
DEM社での戦いで再び〈鏖殺公〉を顕現させた際には、〈鏖殺公〉によるダメージを琴里の霊力で回復させるという無茶な戦い方をし、反転した十香との戦いでは防壁として四糸乃の天使〈氷結傀儡〉も顕現させた。また、過去に戻った際には七罪の天使〈贋造魔女〉も顕現させている。
折紙の封印からしばらく経ち、突如封印をしていた霊力が暴走を引き起こしてしまう。暴走が危険ラインを振り切った時、忘我の域にあったからか真那との過去とおぼしきことを口にした。その記憶においては、明確にDEM社への憎悪を口にしている。この時に、四糸乃の氷を操る力や七罪の力、美九の声の力、折紙の瞬間移動、琴里の炎を操る力、八舞姉妹の風を操る力、そして十香の〈鏖殺公〉と、これまで封印した精霊の力を使用した。その後、二亜や六喰がDEMに襲撃された際には、複数の天使を同時に使いこなして危機を脱するなど、徐々に封印した精霊の力を使いこなし始めている。
16巻の終盤で、狂三の【一〇の弾】によって狂三の凄絶な過去を知る。更に眼帯の狂三から、自分が2月9日から204回もDEMに殺害され、その度に屍となった自分の唇に狂三がキスすることで【六の弾】の能力を取り戻し、2月8日に時間遡行してやり直しを行っているという衝撃の事実を告げられ、時の牢獄に囚われた狂三を救う決意をする。
元々は現在の天宮市近郊に住む普通の少年であったが、ユーラシア大空災から数ヶ月後のある時に南関東大空災に巻き込まれ、その中心にいた〈始原の精霊〉を保護した。彼女に崇宮澪の名を与え、真那と共に三人で暮らしていたが、DEMの襲撃に遭い、命を落としてしまう。現在の士道は澪によって産み直された存在であり、精霊の力を封印する力はその時に与えられたもの。なお、当時の名前は士道ではなかったようであり、澪からはシンと呼ばれていた。
五河 士織(いつか しおり)
声 - 藏合紗恵子
男嫌いの美九をデレさせるために、〈ラタトスク〉の面々から女装させられることとなった士道の姿。表向きは、士道の従兄妹ということになっている。士道が元々女性顔なことに加え、ラタトスク製の胸パットやばんそうこうサイズのボイスチェンジャーで女性の声になっているため、その精密な変装からも一目で男性と見抜けるものは少ない。何度か女装を繰り返すうち、士道一人でも女装とメイクができるようになった。この姿で、真那と実の兄妹であることがはっきりと見てとれる。劇中では、美九の一件と七罪の一件においてこの姿となっている。短編では何度か登場しており、街中で歩いている姿を正体を知らない普通の人に写真を取られた上に、ネットに投稿され謎の美女として有名になる。士道の暴走時には、〈贋造魔女〉で女装どころか肉体まで変質させてこの姿となっている。
夜刀神 十香(やとがみ とおか)
声 - 井上麻里奈
本作のメインヒロイン。大爆発と共に士道の前に現れた精霊の少女。身長155cm。B84/W58/H83。膝まであろうかという夜色の髪と水晶の瞳を持つ絶世の美少女[注 1]
現時点で理由は不明だが、名前を含めた自分に関する記憶をほとんどロストしている。また現界する度に精霊特有の力である空間震が発生(十香自身は故意に起こしているわけではない)し地上が荒れるため、その度にASTから危険物扱いされ無本意な攻撃を受けていた。それ故に、世界や人間に絶望していた。地上に現れた際は人間=敵という認識だったため、初対面の士道さえも殺そうとしていた。二度目に現界した際、偶然にも来禅高校の士道の教室に現れ、精霊との交渉役として初任務に臨む士道と再会。名前を持たなかったことから、2人が初めて会った日である4月10日から“十香”と命名される。地上に現れてからまだ間もないため、実質的に0歳だが士道たちの計らいで、表面上は16歳ということになっている。
成績に関しては不明だが、少なくとも常用の漢字は書けるレベルではあるらしい。
類を見ない大食いで、その勢いは店一軒分の食料が切れる程で、その度に士道にも呆れられ彼の財布はいつも空になっている。また本人曰く、フライパンを食っても死なない体質。そんな本人の好物は、地上で最初に食べた、きなこパン。
初めて自分を否定しないでくれた士道に好意を抱き、翌日に再び士道の前に姿を現し、デートの約束を果たす。〈ラタトスク〉の誘導もあって徐々に士道に心を開くものの、デートの終盤、折紙の狙撃から自分を庇った士道が射殺されたのを目の当たりにして激怒。怒り狂って折紙らを一方的に蹂躙するが、蘇生した士道に自らキスして霊力を封印され、〈ラタトスク〉に保護された。その後、〈ラタトスク〉の工作により姓と日本国籍、偽の戸籍を与えられ、士道のクラスに転入する。力の9割以上を封印されているが、それでも素手でパンチングマシーンを破壊してしまうほどの力がある。
言葉遣いが古風で、長母音「ー」を「ァ」「ィ」「ゥ」「ェ」「ォ」で発音し(デートは「デェト」、クッキーは「クッキィ」、など)、昼食を昼餉(ひるげ)、お金を金子(きんす)と呼ぶ。人の名前は基本的に漢字で呼ぶが、士道だけはカタカナで「シドー」と、仲の悪い折紙はフルネームで「鳶一折紙」と呼んでいたが、折紙が精霊となった後は名前で呼ぶようになっている。しかしアニメ版では声優のイントネーションの都合上、長母音部分は普通に発音している。
明るく純粋な心の持ち主だが、人間社会の知識をほとんど持たず、人間に紛れて生活するようになっても物事を間違って解釈したり、無邪気で子供っぽい行動を起こすこともしばしばである。そのせいか、空気が読めない言動をして、周囲からあきれられることもある。
士道に対しては、手作りクッキーを食べさせようとしたり、自分からデートに誘ったり、四糸乃とのキスシーンを目の当たりにした際は拗ねて部屋に閉じこもってしまったりと積極的かつ無自覚に好意を示す一方、過去の経緯から折紙とは犬猿の仲で、士道を巡って毎日のように喧嘩をしている。しかし、その無知振りから折紙に手玉に取られることが多い。ただし、明確に士道への好意を自覚したのは12巻の終盤で、ヒロインたちの中では最も遅い。
識別名は〈プリンセス〉。霊装は紫色の鎧とドレスを混同したような〈神威霊装・十番(アドナイ・メレク)〉。発顕する天使は巨大な玉座とそこに収められた大剣〈鏖殺公(サンダルフォン)〉。細分化された玉座と一体化することにより、全てを破壊する【最後の剣(ハルヴァンヘレヴ)】となる。一振りで山をも両断する凄まじい破壊力を誇る反面、力の制御を誤ると暴走してしまうという欠点を持つ。
劇場版では精霊の力を結集し、十香の〈神威霊装・十番〉をベースにし、四糸乃から氷の鎧&うさ耳風リボン、琴里から羽衣、八舞からボンテージ&羽、美九から百合の花と髪飾り等、狂三を除く劇場版に登場した精霊の霊装が合わさったような霊装〈神威霊装・十番〉【万】(アドナイ・メレク・エンスフォール)を使用。この時は力の総合的な出力が大幅に向上している。その時顕現した〈鏖殺公(サンダルフォン)〉と対になる大剣〈滅殺皇(シェキナー)〉は万由里(後述)の力の一部。
反転した状態では黒い霊装を身に纏い、発現した魔王である黒い玉座の大剣〈暴虐公(ナヘマー)〉を使い、さらに玉座と一体化させることで発する黒い光に触れるだけでも片っ端から物体を消滅させる【終焉の剣(ペイヴァーシュヘレヴ)】となる。士道がウェストコットの策略でエレンに殺されそうになった際にこの姿になり、普段と異なる冷酷無比な別人格になったが、士道の決死の試みで元に戻った。 15巻で六喰によって士道の記憶を閉じられたことで、無意識下でストレスが増大したことによって反転し再び顕現した。そして、折紙の仲裁で士道を取り合う勝負となり、そこで反転というものの詳細を語った。その後、六喰の霊力が封印された後で、「興が冷めた」として自ら士道にキスをして反転状態を解除、その際に「私を、『十香』をあまり哀しませるな」と告げた。
普段は赤く細いリボンで髪を結えているが、私服時には黒い大きなリボンを用いている。
鳶一 折紙(とびいち おりがみ)
声 - 富樫美鈴
本作のもう一人のメインヒロインにして、スピンオフ作品『デート・ア・ストライク』の主人公。
士道のクラスメイト。身長152cm。B75/W55/H79。白いショートカットの髪をした、無表情で士道に関すること以外は無感動な人形のような美少女。
頭脳明晰でおまけにスポーツ万能な天才少女。しかし、一方で人前で感情を表すことはあまり無く、話しかけられても無視したり、休み時間も1人で本を読んでいる。
他人の名前を呼ぶときは基本的にフルネームで呼んでいるが、士道のみ自宅に招いてからは名前で呼び合っている。
明朗快活で愛想の良い十香とは正反対の無愛想な性格のため、彼女とは仲が非常に悪く士道を巡って常に口喧嘩をしている。
裏の顔は、陸上自衛隊の対精霊部隊・ASTの隊員。階級は一曹で、若年ながら高い戦闘能力を持ち、ウェストコットからは「万人に一人の天才」と称される。
5年前の8月3日に、〈イフリート〉が起こした火災の際に天使のような精霊に両親を殺されたことから、精霊という存在全てを憎んでおり、両親を殺した精霊に復讐するため戦い続けていた。しかし目的のために無謀な行動を取ることが多く、隊長の燎子からよく注意を受けていた。10巻で、両親の死後に父方の叔母に引き取られ、その叔母がASTの関係者であったことから叔母からASTの存在を知ったことが、ASTへ入隊するきっかけとなったことが語られた。
士道にだけは分かりづらい好意を持っており、彼に関することにのみ抜群の行動力を発揮する。士道の情報は身長・体重から詳しい健康状態まで正確に把握しており、さらに彼の実妹である真那に「(士道の)恋人」と名乗り、自身を「義姉さま」と呼ばせている。恋愛についての知識は極端に偏っており、士道が最初に部屋を尋ねた際は、メイド服で出迎えたり(教室での何気ない会話を真に受けたため)、大量の精力剤を茶と偽って飲ませた上、突然シャワーを浴びに行ってバスタオル1枚で士道の前に現れたりと、頓珍漢かつ肉食系過ぎる行動を起こす、いろいろな意味でよくわからない性格。実は両親を失った直後に未来から来た士道に会っており(この時、士道は〈贋造魔女〉によって五年前当時の容姿になっていた)、士道に励まされたことで彼に依存するようになった。また、両親を殺した精霊に対する怒り以外の涙や笑顔といった感情を、仇を討つまではあなた(士道)に預けると士道に告げて去って以降は、その通りに怒り以外の感情や涙や笑顔を他者に見せることは無かった。
歴史改変前の世界ではマンションで一人暮らしをしていたが、室内には侵入者除けの罠が至る所に仕掛けられており、もはや要塞と化していた。
十香の一件では、彼女を狙撃したつもりが、殺気に気付いて十香を庇った士道に命中させてしまい、怒り狂った十香に殺されそうになるが、寸前で士道に救われた。後にそのことで士道に謝罪したが、直後に同じクラスに転入してきた十香とも再会し、その後、毎日のように士道を巡って喧嘩をするようになる。後に〈ハーミット〉こと四糸乃とも再会しているが、彼女に対しては特に邪険にはしていない。しかし、両親を奪った(と思い込んでいた)炎の精霊〈イフリート〉に対しては並々ならぬ憎悪を抱いており、「ASTに入ったのも〈イフリート〉を討つため」と豪語していた。後にその正体が士道の妹である琴里だとわかるや否や、CR-ユニットと配備されたばかりの〈ホワイト・リコリス〉を勝手に持ち出した上、遊園地にて士道とデート中の琴里を周囲を顧みず強襲するという暴挙に出た。しかし、琴里の反撃と士道の説得に加え、十香と四糸乃の乱入、さらには肉体的負荷と実験機の限界時間により目的を果たせぬまま意識を失い、駆けつけたASTに拘束された。その後、記憶処理と懲戒処分を下されたが、〈ホワイト・リコリス〉を起動させた彼女の実力に興味を抱いたウェストコットの介入により、2カ月の謹慎処分となった。
士道の命懸けの説得を受けて、納得してはいないものの、ひとまず琴里に対する殺意は収めた。しかし、十香と琴里の件で士道の特異体質を目の当たりにしており、彼に対して疑惑を持っているが、いつか話してくれると信じて深くは追求せず、ASTにも報告していない。
士道と狂三のDEM社襲撃の時には先のDEM社の部隊との戦いで体と脳が疲弊しIDが凍結されながらも、美紀恵から提供されたSSS仕様の装備と間に合わせの武装で士道の助太刀に向かい、エレンと交戦。終始圧倒され続けるも、〈フラクシナス〉の砲撃で隙を見せたエレンに一太刀浴びせ一矢報いた。
その後、DEM社の介入によって懲戒処分が決まったが、5年前の大火災における複数の霊波反応の詳細という情報と、両親の仇を討つために士道には手を出さないという約束の下にDEM社の第二執行部に入った。しかし、ウェストコットたちは士道を最終的に殺害することで精霊の反転に使おうとし、折紙の知らないところでその約束を破り、七罪の居場所を聞き出すために士道を拷問しようとした。マードックの仕掛けた人工衛星落下の時、規模が一発目・二発目の爆破術式が仕込まれた人工衛星と比較すると小さかったとはいえ、士道たちが破壊するのに手間取った爆破術式仕込の〈バンダースナッチ〉を巨砲の一撃で消し飛ばして、DEM社製のCR-ユニット〈メドラウト〉を装備して士道たちの目の前に姿を現した。
それから数日後、突如イギリスの高校へと転校することが岡峰珠恵から士道たちに伝えられた。十香たち精霊との高校での生活を共にするようになるうちに、徐々に精霊との生活を許容しつつあった自分自身に気づき、そんな自分をやめて十香たちと高校での生活をする以前の精霊を明確に憎んでいた自分へと戻るために、十香たちを殺すことを決める。それを邪魔させないために士道を監禁して、〈メドラウト〉を装備して十香達を倒そうとするが、完全に力を取り戻した十香に敗北。その後、〈ファントム〉によって精霊化し、十香と互角の戦いをするほどの力を見せたが、駆け付けた士道に精霊化した姿を見られたことで、その場から去った。そして、狂三の【一二の弾】で五年前に戻り、自分の両親の死を無かったことにするために〈ファントム〉を倒そうとするが、その際の攻撃によって自らの手で両親を殺していた事実を知り、絶望の末に反転してしまった上に天宮市を破壊で蹂躙してしまった。
士道と狂三による歴史改変により両親は生き残るが、1年後に交通事故で死亡している。しかし復讐に囚われていないため、普通の少女のような性格になっており、さらに髪を伸ばしている。両親の代わりに犠牲になった青年(未来からきた士道のことで実際には死んでいない)のような人間を出さないために、ASTに入った。経緯は不明だが、この世界でも精霊化しており、霊力を感知した場合のみ、意識のないまま反転体となって精霊を狙う『精霊狩り』となっており、それによる意識の混濁と精霊を倒すのが正しいのかを疑問に思いASTを辞めている。『精霊狩り』としての正体は、反転後の喪服のような霊装によって素顔が隠されているためにAST・DEM社・歴史改変直後の〈ラタトスク〉には気づかれていなかった。その後、来禅高校に転校してきて士道とデートをするが、デートの最後に士道の霊力が発現したところを目撃して反転してしまった。その後、士道との接触による影響で二つの世界の記憶が交じり合い、士道に救われ反転体から元の状態に戻り、その際に士道に預けていた涙や笑顔を見せて、士道にキスされて霊力を封印された。十香たち他の精霊は当初、歴史改変後における世界の記憶しか持っていなかったが、この封印によって士道と経路を通して歴史改変前の世界の記憶を思い出した。また、士道への感情を『過度の依存』と捉え、一度は「恋愛感情とは別物」だと本人の前で告げるも、全てが終わった後、「これからが本当の愛」と以前より積極的に士道へアピールしている。自分を助けるために戦ってくれた精霊達にお礼を言い、精霊を絶対の殲滅対象として見ることをやめ、十香をフルネーム呼びから「十香」と名前で呼ぶようになるが、殲滅対象としては見ていないが恋敵に変わりはなく仲は悪い。以降は、フルネーム呼びだった精霊達も名前で呼ぶようになる。事態収束後に髪は改変前のショートカットにし、性格も多少は柔らかくなったとはいえ歴史改変前の性格に戻り、休日明けにスカートの下に着てきたスクール水着を士道の顔に押し付けたりなどの行動にクラスメイトは困惑し、休日に士道になにかされたのではと噂されたりもした。歴史改変後の普通の少女のような性格でも、無自覚に士道に接触するという本能には抗えていなかったことに対して、本人は困惑していた。精霊の力は封印されたが、改変前と改変後の性格が混ざってしまった状態になり、士道を前にすると改変前の性格が出てしまい、しばらくして改変後の性格に戻ると自分の行動を恥ずかしがったり自己嫌悪したりしている。15巻で六喰に記憶へのチャンネルを閉じられたのは改変前の人格だけで、改変後の人格とは繋がっており、改変後の人格が顕在化した(記憶は統括されている模様)。
識別名は〈エンジェル〉[4]。霊装はドレスとスカート(白色)、頭部を囲う浮遊するリングから流れるベールのウェディングドレスのような〈神威霊装・一番(エヘイエー)〉。発顕する天使はいくつもの細長い羽状のパーツで構成される王冠型の翼〈絶滅天使(メタトロン)〉。組み合わせを変えることで攻撃方法が変わる。円環状に組み合わさって幾千幾万もの破壊力を帯びた粒をばらまく【日輪(シェメッシュ)】、翼の形状にして高速移動形態となる【天翼(マルアク)】、羽がバラバラに動き霊装を軽く貫通する光線を放つ無数の遠隔操作型攻撃端末となる【光剣(カドゥール)】、王冠型に組み合わさり十香の【最後の剣】と伍すると思われる威力の砲を放つ【砲冠(アーティリフ)】
反転した状態での識別名は〈デビル〉。喪服のような黒い霊装を身に纏い、発現した魔王は黒く染まった『羽』を無数に展開し、闇色の光線を発する〈救世魔王(サタン)〉。自分が両親を殺してしまった事実から、全てに対して虚無となっていた。登場としては初期からではあるが、途中で精霊と化したために「第8の精霊」としてカウントされる。
15巻で〈ラタトスク〉からCR-ユニット〈ブリュンヒルデ〉を与えられる。精霊としての限定解除状態と魔術師としての能力、両方を兼ね揃えた世界で唯一の例のハイブリット体となり、その状態ではアルテミシアと互角に張り合えるものとなっている。
校内での「恋人にしたい女子ランキング」は第3位。歴史改変後では第1位となっている。
改変前はマンションに住んでいたが、改変後は自宅に住んでおり精霊の力を封印した後も、十香たちの住んでいるマンションには行かず、両親の思い出が残っている家を捨てることができないということで自宅に住み続けている。
五河 琴里(いつか ことり)
声 - 竹達彩奈
14歳になる士道の義理の妹。身長145cm。B72/W58/H74。血液型AB型。赤色の髪と紅玉の瞳を持つ。ツインテールが特徴のかわいらしい少女だが、〈ラタトスク〉の司令官という顔を持ち、士道を交渉役に精霊との対話による空間震災害の根絶を目指す。8月3日生まれ。
上記の通り士道とは血の繋がりのない赤の他人ではあるが、幼い頃より苦楽を共にしていく中でお互いを家族と認め合い、現在では血縁関係以上の信頼で結ばれている。星座占い・血液型占いにはまっている。
白いリボンをつけている時は明るく無邪気な性格の「妹モード」であるが、黒いリボンをつけると性格が一転して「司令官モード」に変わってしまう。「司令官モード」の際は毒舌かつクールで、義兄の士道に無理やり男女交際を学ばせたり、望んだ成果が得られないと彼の過去の痴態や失敗を容赦無い方法でばらすなど、同一人物とは思えないほど性格が変わる。ただし、これは自己暗示による公私の切り替えであるため、人格自体は変わっておらず、どちらの性格でも士道を慕うことは変わらない[注 2]
士道が精霊との交渉(デート)を行う際は〈フラクシナス〉の司令室でその様子を監視しつつ、インカムを使って指示を飛ばしたりするが、的外れな命令を出して士道を危機に陥れてしまうこともしばしばある。チュッパチャプスが大好物で、作戦中も常にくわえている。
実は、5年前の9歳の誕生日に謎の存在〈ファントム〉によって霊力を与えられ、炎を操る精霊となってしまっている。その際、霊力の暴走により周囲に大火災を起こし、駆けつけた士道にも重傷を負わせてしまうが、霊力を与えた〈ファントム〉の助言により士道に霊力を封印して事態を収束した。この事件により精霊について知るようになり、精霊を救うために行動する原点となっている(ただし、力を与えた〈ファントム〉に付いては記憶を封印されていた)。なお、司令官モードになる時につける黒いリボンはその時に士道からプレゼントされたもので、14歳の誕生日にも同じものをもらっている。この時、士道にこれをつけている間は強い子だと言われてから、黒いリボンを着ける時に自身にマインドセットをかけており、リボンによって性格が変わるのはこのためである。公私のけじめをつけるためか、士道のことを「妹モード」の時には「おにーちゃん」、「司令官モード」の時には「士道」と呼び方を変えているが、「司令官モード」でもかなり動揺すると「おにーちゃん」と呼んでしまう。
狂三の一件で5年ぶりに力を取り戻し、狂三を撃退する。しかし、封印していた霊力を完全な形で取り戻してしまったために精霊の状態で固定されてしまい、さらに霊力を取り戻したことによる強い破壊衝動に苦しめられるようになる。霊力を再封印するために士道とプールと遊園地でデートするも、両親の敵討ちのため折紙が攻撃してきたため、怒りと破壊衝動に駆られ、士道の制止も聞かずに折紙を追い詰めるが、士道の必死の説得と十香や四糸乃の助けもあって、士道にキスされて無事に霊力を再封印された。
或美島の一件で士道が天使を顕現させたことの報告を受け、士道の能力の段階が最悪の状態となってしまえば士道をその手で殺すことをウッドマンに宣言した。12巻で士道の暴走によって、その最悪の段階がきてしまう。士道の最悪の段階である臨界状態にさしかかった時には士道を殺すためだけの最悪の顕現装置〈ダインスレイフ〉の起動キーを渡されていたが、折紙たちの説得によって手放した。
部下からの信頼と忠誠は極めて篤く、琴里が精霊とわかっても揺らぐどころか破壊衝動に苦しむ琴里を救うために団結し、率先して行動するほどである。琴里自身、自分の部隊に属している機関員のことは家族や子供同然に思っており、顔を合わせたこともない末端の隊員の顔、姓名、所属、階級など全て把握している。円卓会議に関してはウッドマンとその一派以外に対しては全く信用しておらず、バカにしている。事実、その懸念は確かで士道の暴走時には〈ダインスレイフ〉を勝手に起動されてしまった。
識別名はイフリート。霊装は袖や裾が広がった和服と鬼を思わせる純白の2本の角を持つ〈神威霊装・五番(エロヒム・ギボール)〉。発顕する天使は炎の戦斧〈灼爛殲鬼(カマエル)〉。通常の戦斧形態に加え、棍の部分を腕に装着することで高熱線を放つ【砲(メギド)】の形態を持つ。身に纏った炎を防壁にして攻撃を防げる他、傷を負っても炎の力によって何度でも再生することが出来るなど、攻撃力・防御力・回復力ともに極めて高いが、霊力を使えば使うほどに破壊衝動が強くなり、最終的には人間としての自我が崩壊してしまう恐れがある。他の精霊と異なり、自身の精神状態をコントロールすることで精霊の力をある程度自由に使うことができる。精霊になった際は、自らの意思で空間震を起こすことができる。
上記の通り、霊力を封印した順番は最初ではあるが、精霊としての登場順では「第4の精霊」としてカウントされている。

精霊

四糸乃(よしの)
声 - 野水伊織
第2の精霊。13、4歳くらいの少女の姿をしている。身長144cm。B73/W55/H78。水色の髪と蒼玉の瞳を持ち、左手[注 3]には眼帯をつけたコミカルなデザインのウサギのパペットをはめている。
極めて大人しい性格で、ASTに攻撃されても一切反撃せず常に逃げ回っているため、現界数こそ多いものの比較的危険度の小さい精霊と認識されている。
実は二重人格で、本来の人格である四糸乃と、パペットを付けた時にだけ[注 4]現れるおしゃべりで冗談好きの“よしのん”の2つの人格が存在する。本来の人格である四糸乃は、人前ではしゃべることすらままならないほど臆病な性格。しかし同時に、他者を傷つけることを何よりも嫌っており、自分を殺そうとするAST隊員の攻撃に耐えるため、彼女らを傷つけないために自分の理想とする人格“よしのん”を生み出した。そのため、“よしのん”が表面化している間は本来の人格である四糸乃は意図的に心を閉ざした状態にあり、士道の能力でも霊力を封印することが出来なかった。
士道とのデート中、乱入してきた十香とASTの攻撃でパペットを無くしてしまい(実は折紙が知らずに持ち去っていた)、見つけることが出来ないまま消失。再度現界した時にASTの攻撃を受け、パニックに陥って街中を氷漬けにしてしまうが、命懸けでパペットを持ってきてくれた士道に心を開き、霊力を封印された。その後は〈フラクシナス〉にて生活しているが、たまに士道の家にいることもある。後に精霊用マンションで生活している。
士道の優しさに触れて前向きな性格になったためか、封印後は“よしのん”が現れている時でも“四糸乃”としての人格も現れるようになり、2人で会話するといったことも出来るようになった。琴里の一件では、士道や琴里の様子から事情を察してさり気なく2人のデートを手助けするなど、非常に優しく健気な性格。知識も年相応で、折紙の策略で官能小説のようなセリフを読まされた時には赤面していた。
温泉旅行に行った時は、士道に頭を撫でられたことがあり、とても嬉しそうな反応をしたことがある。彼女にとって士道は、優しくて良きお兄さん的な認識をしている。また、七罪と仲がいい。
識別名は〈ハーミット〉。霊装は緑色をベースとした模様の付いたレインコートのようなもの(雨の中、水を弾いていることから推測)で、ピンクのボタンと縫い目のついた大きなうさ耳付きフードと服の下部から垂れ下がったピンクのリボンの付いた白い尻尾のようなものがあり、足には白いリボンの付いた緑色の長靴を履いている〈神威霊装・四番(エル)〉。発顕する天使は全長3メートルもある巨大なウサギの人形[注 5]〈氷結傀儡(ザドキエル)〉。名の通り冷気を操る力を持ち、口から超低温のブレスを吐き出す。霊力を帯びた冷気は、弾丸や砲弾はおろか物体ではない随意領域やレイザーエッジすら凍らせてしまう。無数の氷の弾丸を飛ばしたり、防壁にしたりすることも可能。さらに、四糸乃が降らせる雨を凍結させることによって街中をほんの数分で氷漬けにすることもできるが、四糸乃が現界している間は絶えず雨が降り続くため、放っておくと氷の嵩がどんどん増大し、シェルターや街そのものを押し潰してしまう危険がある。四糸乃自身は水を自在に操る能力を持ち、水を弾丸のように飛ばして攻撃することが出来る。他には巨大な〈氷結傀儡〉を解き、鎧のように纏って冷気を集束させる【凍鎧(シリョン)】を有する。雪山や降雪時などの雪がある状況下では雪を操ることが可能。
十香と同様、“よしのん”が外れるなどして精神状態が不安定になると精霊の力が逆流し、周囲に雨や凍結現象を起こしてしまう。同時に、やはり士道を助けたいと思った際は、不完全ながら霊装と天使を発現させた。霊力を封印される前の〈氷結傀儡〉は、いかにも獣らしく雄叫びしか口にしなかったが、封印後の不完全な〈氷結傀儡〉にはなぜか“よしのん”の人格が乗り移っていた。前者の場合は手元に“よしのん”のパペットが無く、後者の場合はきちんと手に持っていたためにそのような違いが生じたと思われるが、詳細は不明。
時崎 狂三(ときさき くるみ)
声 - 真田アサミ
第3の精霊で、スピンオフ作品『デート・ア・バレット』の主人公。顔の左半分を隠す長い黒髪と、育ちのよい落ち着いた口調が特徴。16歳くらいの少女の姿をしている。身長157cm。B85/W59/H87。十香や四糸乃と違い、学校に転校できるほど人間の社会に深く溶け込んでおり、その仕組みを理解・応用する知識を有する。分かっているだけでも1万人以上の人間を手にかけている最悪の精霊。さらに自らの影に人間を引きずり込んで“喰らい尽くす”ため、喰われた者を含めるとさらに手にかけられた者の数は増えると思われている。また、自らの意思で空間震を発生させられる。
識別名は〈ナイトメア〉。霊装は黒と赤のドレス〈神威霊装・三番(エロヒム)〉。発顕する天使は身の丈の倍はあろうかという巨大な時計の形をした〈刻々帝(ザフキエル)〉。〈刻々帝〉の長針と短針はそれぞれが古式の歩兵銃と短銃であり、これに〈刻々帝〉の能力を込めて弾として発射する。効果は時計の数字によって違い、対象の時間を加速させる【一の弾(アレフ)】、時間の進み方を遅くする【二の弾(ベート)】、対象を成長させる【三の弾(ギメル)】、時間を巻き戻して傷などを復元させる【四の弾(ダレット)】、僅か先の未来を見通すことができる【五の弾(ヘー)】、意識のみを過去の肉体(数日前まで)に飛ばすことができる【六の弾(ヴァヴ)】、対象の時間を止める【七の弾(ザイン)】、自身の過去の再現体を出現させる【八の弾(ヘット)】、異なる時間軸にいる人間と意識を繋ぐことができる【九の弾(テット)】、撃ち抜いた対象の過去の記憶を知ることができる【一〇の弾(ユッド)】、霊力を直接喰らい、対象を未来へ送ることができる【一一の弾(ユッド・アレフ)】、霊力を直接喰らい、対象を過去へ送ることができる【一二の弾(ユッド・ベート)】の12種類がある。しかし、〈刻々帝〉はその能力と引き換えに、狂三の時間(寿命)を大量に消費し、特に【一一の弾】と【一二の弾】は1発で精霊1人の命を使い潰してしまうため、使用したことがなかった。しかし、【一二の弾】は遡行する日時がどれだけ離れているかによって必要となる霊力が変化する。普段髪に隠れて見えない左目の眼球は金色の時計になっており、狂三の時間を記している。
自分の「時間」を補充する際は〈時喰みの城〉という結界を張り、自らの影を踏んでいる人間の時間(寿命)を奪い取る。影を踏んでいる人間は体が重くなり動けない状態になっているが、士道自身が霊力の加護を受けているため、〈時喰みの城〉の中にいても一切影響を受けなかった。また、霊力を封印された精霊でも、霊装を着っているなら自然に動ける。霊力が持っていない一般人は、〈破軍歌姫〉の【行進曲】で動くのは可能である。影はどこでも現れられる、影の中に本体と分身体しかいないが、それ以外の人も入れる。
【八の弾】によって生み出された再現体(分身)は本体ほどの力は持たないものの、それぞれが自律した意思と霊装を持っている上、影の中に無制限にストックでき、それが尽きるまでいくらでも呼び出すことが可能。狂三が何度殺されても蘇るのは、このためである。ただし、活動時間には限界があり、生み出す際に消費した『時間』内しか活動できない。分身体の価値観は過去のものから、何時でも本体の命令を聞くわけではなく、本体に逆らう可能性もある[注 6]
彼女の真の目的は、時間を遡行する【一二の弾】を使って30年前の過去へ行き、ユーラシア大空災を引き起こした〈始原の精霊〉を抹殺することによって、今までの歴史を改変し、現在の世界に存在している全ての精霊を“無かったこと”にすることである。しかし、前述の理由によって実行できないでいたところ、〈ファントム〉から士道のことを聞き、複数の精霊の力を宿す彼の力を手に入れるためにクラスメイトとして転入。自ら接近し、デートに誘うなど好意を寄せる振りをしていたが、真那と遭遇、真実を知られた。その後、天使の力を使って十香・折紙・真那の3人を圧倒し、士道を手に掛けようとするも、乱入してきた琴里によって分身体の大半と左腕を破壊された上、〈刻々帝〉も損壊させられてしまい、不利を悟って撤退した。なお、琴里から逃げる際、意識を失った士道にキスをしたため、【六の弾】のみ封印されており、〈刻々帝〉のVIの数字のみ色を失っていた。琴里の霊力が再封印した時のその日、〈刻々帝〉はもう完全に直っていた。
その後も士道のことは諦めておらず、潜伏しつつ時間と分身体を補充し力を蓄えていたが[注 7]、十香をDEM社に拉致された上に美九からも追われ、無力感に打ちひしがれる士道の前に突如姿を現し、DEM社に囚われていた「二番目の精霊」二亜に会うという目的のために一時共闘した。結局二亜の姿は見つからなくて、その場を去った。折紙は精霊になった日、彼女の頼みで初めて〈刻々帝〉の【一二の弾】を使用して五年前の8月3日の天宮市に戻らせた[注 8]。しかしそのせいで折紙が反転してしまった。天宮市に無差別破壊している折紙を止めるために、再び士道の前に現れて彼を折紙と同じ時間に飛ばす。
13巻で、二亜と接触して〈始原の精霊〉に関する様々な情報を得るが、それによって例え30年前に時間遡行しても自身では〈始原の精霊〉を殺害することは不可能だと判断し、〈始原の精霊〉が出現するより前の時代に遡り、その原因を排除すればいいという考えにシフトした。更に、〈始原の精霊〉の発生原因に関わったとおぼしきアイザック・ウェストコットやエレン・メイザースやエリオット・ウッドマンの三人に対して、「今度見かけたら殺してしまいそうですわ」と殺意交じりに吐き捨てていた。
六喰の騒動の一月後の2月9日、突如として来禅高校へと復学して再び士道達の前に姿を現し、士道に対して「相手をデレされた方が勝ち」という勝負を仕掛けた。しかし既にこの時、士道がDEMに殺害されるという結末を回避するために、【六の弾】によって2月8日に時間遡行して、この数日を204回もやり直しを繰り返したことで狂三の精神は疲弊しており、2月14日の士道とのバレンタインデートの夜にアジトを襲撃してきた〈ニベルコル〉を始末した直後に士道の前で倒れてしまう。すぐに目を覚まし、気まずさから士道の前から姿を消し、その後アジトの屋上で〈ファントム〉と再会するが、ある情報を得ていたことで〈ファントム〉を明確な敵だと認識し、【七の弾】で障壁を剥がしたことで〈ファントム〉の正体が村雨令音であることを知って驚愕し、同時にある事に気づいて分身体たちに村雨令音を拘束させ、影の中に引きずり込ませた。そして、眼帯の狂三(分身体)が独断でDEM社が士道抹殺に総力を費やすことを士道と琴里に伝えた後、狂三本体が【八の弾】で千人ほどの分身体を増産して決戦に備える。そして、士道たちとDEM社の全面戦争の最中に士道の前に姿を現し、〈ニベルコル〉の攻撃から士道をかばって眼帯の狂三(分身体)が命を落とした後、士道から狂三の霊力を封印した後に30年前に時間遡行して〈始原の精霊〉の霊力を封印するという士道の言葉を聞いて大笑いし、DEM社との決着がついたら霊力を封印されてもいいと士道に告げた直後、何者かに後ろから胸を貫かれる。
元々は普通の人間であったが、ある時〈始原の精霊〉である崇宮澪に出会い、彼女から霊結晶を与えられ精霊となった。正体が自分と同じように霊結晶を与えられた人間だと知らぬまま、他の精霊を倒す手伝いをしていたが、ある日真実を知ってしまった上に、自分が討った炎を纏った異形の精霊が親友である山打紗和(やまうち さわ)であったことに気付き反転しかけるが、その寸前に【四の弾】を自身に撃ち込んで反転を防いだ。その後、澪によって記憶を消され、隣界で眠りについていたが空間震とともに現界し、自身に【一〇の弾】を撃って記憶を取り戻したことで、いかなる犠牲を払おうとも〈始原の精霊〉崇宮澪を殺して歴史をやり直す決意をする。
初めて士道の前に姿を現していた時は、士道に対しては目的を達成するために必要な存在としてしか見ていなかったが、徐々にその感情は変化しており、特別な男子として意識はしている模様。
基本的にミステリアスに振舞うが、猫カフェに入り浸るほどの猫好きであることや、大勢の分身体を統制できず仕方なく無茶ぶりに応じる、過去の特殊な嗜好に傾倒していた頃の自分[注 9]を恥じているなど、上記の目的とは別の意味での秘密も複数抱えている。そうした過程からか、短編では分身に結構舐められている。また、短編『精霊カンファレンス』では、調子に乗り過ぎて[注 10]、結果的に精霊たち全員を激怒させ、フルパワーの天使による総攻撃という普段の彼女ではありえないオチを演じている。
“白の女王(クイーン)”
隣界で狂三が遭遇した、狂三が絶対に出会うはずのない狂三の反転体。白い髪に青い時計がある瞳をし、霊装は白い軍服の形状をしている。隣界の第三領域(ビナー)の支配者。
魔王は軍刀と歯車で構成された短銃の〈狂々帝(ルキフグス)〉。空間を支配する能力を有し、空間内部の因果を逆転させる弾の【天秤の弾(モズニーム)】、対象に自身の印を刻み自らの手駒のルークへと仕立てる弾の【蠍の弾(アクラヴ)】などの複数の能力を有する。
八舞(やまい)
第5の精霊。風を操る双子の精霊。2人とも橙色の髪に水銀色の瞳を持つ。元々は「八舞」という1人の精霊だったが、何度目かの現界の際に2人に分裂し、現在のような状態になった。そのため、厳密には双子ではなく同一人物。
どちらが吸収されて消滅し、どちらが真の『八舞』として残るかを決めるため[注 11]、幾度も争い(戦闘に限らず、じゃんけんなどの遊戯も含む様々な種類の勝負)を続けている。この勝負をかなり繰り返していたために、多芸でもある。空間震の規模は大きいが、その大半が何もない空中で起こっているため空間震の被害はないが、現界の度に世界中を台風のように動き回ってはその余波で世間に迷惑をかける上に一般人の目撃情報も多く、さらに捕捉も困難なために〈ラタトスク〉やASTの悩みの種となっていた。
戦績は99戦25勝25敗49分けだったが、或美島での100回目の勝負の最中に士道と出会い、「彼を魅力で落とす」ことを最後の勝負に決める。
しかし、実際は互いが互いを大事に想っており、相手を残すためにそれまでの勝負でも実はわざと負けようとしては失敗していた。そのことを互いが知り激昂し、天使を用いた直接対決をするに至るが、士道の説得により、本当は二人でずっと一緒に生きていたいという本音を吐露し、和解。翌日そのお礼として(それが霊力を封印する方法とは知らず)同時に士道にキスし、霊力を封印された。封印後は両名とも士道に好意を抱くようになり、彼を自分たちの共有財産にすると宣言した。
或美島での一件で他の生徒たちの前に現れた際、令音の判断で咄嗟に“転入生”と紹介してしまったため、そのまま来禅高校に転入。当初は士道達と同じクラスに編入予定であったが、2人揃っていれば精神状態が安定するため、新学期から隣のクラスに編入した。和解後は常に二人揃って行動するようになり、その様子は仲がいいを通り越して仲睦まじいと言えるほどである。姉妹という設定ではあるが、どちらが姉でどちらが妹かは不明。
識別名は〈ベルセルク〉。霊装はこれまでの精霊の霊装と違ってきわめて露出度が高く、さらに全身に張り巡らされたベルトと片手足首の錠、南京錠に鎖付きの首輪と、ボンデージに近い霊装。〈神威霊装・八番(エロヒム・ツァバオト)〉
天使を発現させると、耶倶矢は右の、夕弦は左の肩から無機質な翼が生え、それを起点に片腕を覆い尽くす手甲が出現する。天使の名称は共に〈颶風騎士(ラファエル)〉だが、分裂の際に機能も二分化されており、2人が力を合わせることにより、2人の翼が変化した弓を起点に霊装が組み合わさり、本来の形態である巨大な弓矢【天を駆ける者(エル・カナフ)】となる。
八舞 耶倶矢(やまい かぐや)
声 - 内田真礼
髪を後頭部で結い上げ、霊装の右手首と右足首に引き千切られた鎖の付いた錠を付けている。身長157cm。B79/W56/H81。
普段はいわゆる女王様のような芝居がかった口調をするが、これは精霊としての威厳を出すための芝居であり、怒ると必ずと言っていいほど素を晒して普通の話し方になり、興奮すると「〜だし」という語尾になる。封印後も、その口調は相変わらずである。夕弦と比べて子供っぽい体型に、少しコンプレックスを抱いている。また、技名などを決める際はドイツ語の本を用い、お気に入りをチェックしている重度の中二病患者であり、痛々しい性格の持ち主である。一風変わった言動や行動のため、士道たちからもドン引きされている。ドラマCDでは狂三をマスターと呼び、彼女の立ち振る舞いやセリフがかっこいいといい彼女に教えを乞う。
〈颶風騎士〉の形状は、身の丈を有に超える巨大な突撃槍【穿つ者(エル・レエム)】。【天を駆ける者】では矢になる。
八舞 夕弦(やまい ゆづる)
声 - ブリドカットセーラ恵美
耶倶矢に対してスタイルが良く、長い髪を三つ編みに括り、気怠そうな半眼をしている。身長158cm。B90/W61/H86。霊装の錠の位置は耶倶矢とは逆で、左手首と左足首に付けられている。しゃべり方は静かで抑揚のないトーンであり、しゃべり出しの頭にその趣旨を2文字の単語で表すという(「感謝。ありがとう」など)アセンブラを思わせる機械的な表現の仕方である。なお、時々「ぷんすか」や「へっぽこぴー」など子供っぽい言葉が会話の間に挟まることがある。一人称が自分の名前を言うことから、本質はぶりっ子な性格である模様。
“男を口説き落とす方法”を伝授してくれた折紙を「マスター折紙」と呼んで慕い、修学旅行で士道を過激的に看護行為をした。
〈颶風騎士〉の形状は、漆黒の鎖の先端に菱形の刃の付いたペンデュラム【縛める者(エル・ナハシュ)】。【天を駆ける者】では弓の弦になる。
誘宵 美九(いざよい みく)
声 - 茅原実里
第6の精霊。紫紺の髪に銀色の瞳を持ち、のんびりとした口調が特徴のスタイル抜群な美少女。外見年齢は17歳ほど。身長165cm。B94/W63/H88。
半年前に初めて現界が確認されて以降、確認されていなかった詳細不明の精霊だったが、竜胆寺女学院の生徒で、さらに男性を寄せ付けないアイドルとして天宮市内に在住・活動していた。話しかけるだけで好感度がゴキブリ以下に下落していくほどの極度の男嫌いで、かわいい女性が大好きないわゆる百合っ子。しかし他人の絆というものに関心がなく、お気に入りの女子が死んでもまた新しいお気に入りを探せばいいと公言するなど、狂三とは別の意味で倫理観が破綻していた。
女装した士道と「天宮祭で来禅高校が竜胆寺女学院に勝利したら霊力封印に応じる」という条件で対決するも、仲間の助力という差で敗北。約束を反故にして参加者達を全員洗脳し、天宮市全体をパニックに陥れる。
その正体は、琴里と同じく〈ファントム〉によって力を与えられた人間。幼い頃から歌が得意で、15歳の時に“宵待 月乃(よいまち つきの)”という芸名でアイドルデビューを果たす。しかし、デビューから1年後に事務所から指示された枕営業を拒否した結果、捏造されたスキャンダルで業界から干され、さらにそれを信じたファンの心ない言葉により憔悴していき、心因性の失声症に陥ってしまった。自分の全てだった声を失い、自殺を考えるまでに追いつめられていたところを〈ファントム〉に出会い、精霊となった。
絆の否定や男嫌い、かわいい女性を愛でる現在の人格も、この過去に端を発する人間不信が原因だったが、自分を命がけで救おうとしてくれた士道に心を開いていき、戦いの後は士道のことを“だーりん”と呼び、自ら士道にキスして霊力を封印された。その後はアイドルとして再デビューし、男嫌いは治っていないものの、士道だけは特別と称し、彼に対しては甘えるように接する。本名でアイドル活動をしているが、歌に自分が“宵待 月乃”であったことを忘れろと霊力を込めて歌っていたために、かつて“宵待 月乃”であったことには気づかれていない。霊力を封印された現在では、聞いた者が忘れていてもふとしたきっかけがあれば、それを思い出すこともある。
識別名は〈ディーヴァ〉。霊装はトップス、ボリュームがある袖にボレロ状の光の帯、光のフリルがあるスカートといった光のドレス〈神威霊装・九番(シャダイ・エル・カイ)〉。発顕する天使は光の鍵盤がある巨大なパイプオルガンの形をした〈破軍歌姫(ガブリエル)〉。音に霊力が込められており、その音を聞いた者は耳を塞いでいない限りは力を封印されている状態の精霊であっても洗脳されてしまう。さらにはスピーカー越しでもその音を聞いてしまえば洗脳され、ねずみ算式に洗脳されていく者が増えていく(ただし、洗脳がとけると洗脳されていた時の記憶は残らない。また、あくまで最優先事項が美九になるだけで、それまで他者に抱いた印象には変化はない[注 12])。巨大な〈破軍歌姫〉本体では無く、限定的にパイプの一部を出して使うことで狭い空間の中でも交戦が可能。聞いた者の力を漲らせる【行進曲(マーチ)】、聞いた者を洗脳する【独奏(ソロ)】、物理的な破壊力を有する【輪舞曲(ロンド)】、聞いた者に対する鎮痛作用の【鎮魂歌(レクイエム)】などが存在する。
七罪(なつみ)
第7の精霊。艶やかな長い緑色の髪に翠玉の瞳をした20代の女性という作り物めいた外見をしているが、これは天使によって変身している姿で、本来の姿は小柄で細身、手入れが行き届いていない髪をし、不機嫌そうな顔をした幼い少女。本来の姿は身長144cm。B69/W55/H70。大人の姿は身長170cm。B94/W62/H90。
当初は自分のことを綺麗といった士道のことを気に入っていたが、ASTの攻撃がきっかけで士道に本来の姿を見られたと思い込み、士道の人生を終わらせると宣言して、士道に変身して悪行を働くが、本物と比べられた際に十香と折紙にあっさり見破られてしまった[注 13]。その後、変身能力を使って士道の知人に成りすまし、誰が偽者か当てないと容疑者である知人や友人が一人ずつ消えていく、不正解を出すと指名された者も消えてしまう、全員がいなくなる前に正解すれば勝ちというゲームを行うが、自らの些細な言動がきっかけで「四糸乃のパペットである『よしのん』」に化けていたのを見破られてしまった。その際、自身の本来の姿を士道達に見られてしまい、逆上して十香達を幼い姿に変え、どこかへと飛び去って行った。その後も士道に様々な嫌がらせをしたが、エレンとの戦いで怪我をしたことで一時的に天使が使えなくなり、本来の姿で〈ラタトスク〉に保護された。その後、士道達のコーディネイトによって可愛らしい姿になるが、持ち前のネガティブさでそれが認められなかったが、士道達のピンチに自らも助けに入り、最後は自ら士道にキスして霊力を封印された。ただし、他の精霊よりもメンタル面がとても弱く霊力が逆流してしまい、嫌な気分になることを想像するだけで能力が使える。
生粋の精霊ではあるが、好奇心旺盛で静粛現界をかなりの頻度でくり返しており、人間の社会にも通じている。初めて静粛現界をした際に、元の姿では人に相手にされなかったことと、変身能力で理想的な姿に自分を変身させることで、自分の元の姿を嫌いになっていった。その自分の元の姿を嫌うという強迫観念には「そういう風に決まっている」という別のものがあるが、本人にもわかっていない。自分自身に対して自信がかなりなく、褒め言葉でもマイナスなことへ繋がるなど、ネガティブな考えで凝り固まっている。四糸乃とは仲がいい。
識別名は〈ウィッチ〉。霊装は魔女のようなつば折れ帽子と橙色と夜色で構成された〈神威霊装・七番(アドナイ・ツァバオト)〉。発顕する天使は先端部に鏡のようなものが取り付けられたの形をした〈贋造魔女(ハニエル)〉。箒から発せられる光に当てた物を生物・非生物関係無しにあらゆる物体に変化させたり、鏡の中に吸い込むことができる。また、箒に乗ることで高速移動することも可能。更には性能こそは劣化するものの、他の精霊の天使を模倣する【千変万化鏡(カリドスクーペ)】も有する。マードックが仕掛けた人工衛星落下の際には、士道が顕現させた〈鏖殺公〉と十香が顕現させた〈鏖殺公〉、七罪が〈贋造魔女〉で模倣した〈鏖殺公〉も合わせて三本もの〈鏖殺公〉が同時に存在する状態となり、反転した折紙との戦いでは美九の〈破軍歌姫〉を模倣し美九の【輪舞曲(ロンド)】と七罪の【行進曲(マーチ)】の2重合奏で士道や十香たちを援護した。また、変身能力を応用して他人の傷を塞ぐことも可能。あくまで傷を塞ぐのみで、体力まで回復するわけではない。
本条 二亜(ほんじょう にあ)
第9の精霊。世界で二番目に確認された精霊。灰色の髪とターコイズの瞳を持つ。外見年齢は18〜19歳。他人に変なあだ名をつけることがあり、士道のことは「少年」と呼ぶ。
10年前に本条蒼二(ほんじょう そうじ)というペンネームで漫画家になるが、5年前にエレンに捕えられ、最重要機密『資材A』として幽閉されていた。太平洋の地図に記されずDEM社による人体実験が多数行われていた島であるネリル島の地下施設に囚われの身となり、反転されるために様々な実験や拷問を受け、精神崩壊寸前の状態となるが反転には至らなかった。その後、脳内に超小型の顕現装置を埋め込まれて拷問の記憶を消され、日本のDEM社関連施設へと運び込まれることになり輸送される。その折に士道の暴走によって共鳴を起こし、自らを捕えていたコンテナを破壊し逃亡した。その逃亡から数週間後、逃亡のチャンスを作ってくれたことへの礼として自分の霊力を封印するチャンスを与えるべく、偶然を装って士道の前に現れる。その存在は以前から言及されていたが、士道の前に現れた精霊の順番としては「第9の精霊」としてカウントされる。
本人曰く、27〜28年前に人間から精霊となったとのこと。現界直後、唯一把握していた自らの天使の能力によって自分という存在がどのようにして生まれこうなったのかという経緯(正確には「思い出した」と表現されている)と人間の汚い面を知ってしまい、二次元へと傾倒し現実の人間を信じられなくなっていた。そのため士道とデートしても好感度が上がらなかったが、「士道をモデルにした同人誌の主人公に恋をさせればいいのではないか」という折紙の妙案を採用したラタトスクと同人誌即売会で勝負する。勝負自体は引き分けだったが、実際に読んだそれに一切の脚色がないことを知り、士道を認める。しかしその直後に、消されていた記憶がよみがえったことで反転してしまう。そして、エレンやアルテミシアの介入によって重傷を負った上に反転した霊結晶をウェストコットに奪われるが、直前にわずかに反転状態から脱していたためにわずかに霊力が残り、七罪の〈贋造魔女〉で傷を塞がれた後で、僅かな霊力を士道に封印されると同時に士道たちの霊力を二亜に循環させたことで、一命を取り留めた。
識別名は〈シスター〉。霊装は十字があしわれた法衣にペンが付いた修道服を思わせる〈神威霊装・二番(ヨッド)〉。発顕する天使は聖典のような十字架があしらわれたの形をした〈囁告篇帙(ラジエル)〉。その能力は全知。未来以外のことであれば、現在起こっているできごと、誰が何をしているかなどの自分の望む情報をなんでも知ることが可能で全てが「事実」。二亜の考え方としては「超々高性能検索エンジン」。全てが「事実」のために、霊装に付けられているペンで〈囁告篇帙〉に記述することにより、未来における記述対象の行動を操り人形のようにして操る「未来記載」を有する。
反転した状態で発現した魔王は巨大な本〈神蝕篇帙(ベルゼバブ)〉。自動的に本に記述されるようになり、記述速度が跳ね上がり、魔王本体からページを飛び散らせることで反転前よりも手数と速度が増えており、本に記された存在を具象化することもできる。魔王へと変貌したことによる変化かどうかは不明だが、歴史改変のことすらも知ることが可能。また知った事実をイメージとして他人に伝えることも可能。完全に取り込んでいるわけではないために「未来記載」は使用できない。世界中の物語が混ざった【幻書館(アシュフィリヤ)】という空間を作りそこに送り込むことができる。
本来は表裏一体である〈神蝕篇帙〉と〈囁告篇帙〉が同時に存在するという矛盾が生じていて、〈囁告篇帙〉から〈神蝕篇帙〉へ向けて検索の妨害・遅延によって牽制することができる。また、全知の能力でこそはあるが、妨害をかけられてしまうこともある。全知に対する妨害としては〈ファントム〉が自らの情報を解読不能にしたことと、前述の検索妨害・遅延といった2ケース。
星宮 六喰(ほしみや むくろ)
第10の精霊。黄金色の長い髪と瞳を持つ。宇宙に漂っていたが、〈神蝕篇帙〉で居場所を検知したDEMによる攻撃とその報復で存在が〈ラタトスク〉側にも発覚した未知なる精霊。一人称は自分の名前を縮めた「むく」。天使の力で自らの心を閉ざしていたため、感情がまったく変化しなかった。
自らの心に鍵をかけて閉ざしていたその過去は、かつて自分が両親に捨てられ、家族の愛を実感できていなかったという過去である。養護施設にいた後に星宮家に引き取られ、義理の両親と義姉に大切に育てられる。髪を綺麗だと言ってくれていた義姉だったが、友人の言葉でそれを曲げてしまう。その出来事で絶望していたところに、〈ファントム〉から霊結晶を与えられて精霊となった。家族からの愛情を独占するために周囲の者から家族に関する記憶を閉ざしたが、自分を化物と見られたことで家族から自分の記憶を閉ざし、自分から心と記憶を閉ざしていた。
15巻で士道が〈贋造魔女〉で模倣した〈封解主〉の力で心を開かれ、その際に士道の記憶が流れ込んだことで士道が自分と似た過去を持つことを知り、彼のことを主様と呼び、慕うようになる。しかし、士道を独占したいが故に、士道の周囲の者から士道の記憶を閉ざしてしまう。その後、士道の記憶を閉ざされた結果、反転した十香に髪を切られたことで暴走し、士道に重傷を負わせてしまったことで反転しかけるが、士道の必死の説得とキスによって霊力を封印された。
便宜的に付けられた識別名は〈ゾディアック〉。霊装は星座があしらわれている〈神威霊装・六番(エロハ)〉。発顕する天使は鍵の形状をした〈封解主(ミカエル)〉。対象に鍵をかけ機能を封じる【閉(セグヴァ)】、空間に孔を開ける【開(ラータイブ)】、手のひらに収まるサイズにまで小さくする【小鍵(テフェテー)】、奥の手として錫杖から戟の形状に変貌し潜在能力を引き出す【放(シフルール)】、触れた霊力や分子の結合を解除して分解する【解(ヘレス)】を有する。 これによって〈バンダースナッチ〉や戦艦などの機能を閉ざして機能停止させたり、空間の入り口と出口という穴を作り出しては宇宙から地球に直接爆撃したりしている。
崇宮 澪(たかみや みお)
世界で最初に確認された精霊。長い髪を風にたなびかせた端正のある顔立ちながら、どこか物憂げで陰を帯びた表情の少女。本編開始の30年前に、ユーラシア大空災を引き起こした。彼女以降の他の精霊とは一線を画し、全ての精霊の根源という存在である。便宜的な呼称は統一されているわけではなく、〈始原の精霊〉や「原初の精霊」とも呼ばれたりする。13巻で狂三が二亜の〈囁告篇帙〉から得た情報によると、狂三が霊力を集めても狂三では絶対に勝てないとのこと。発生原因は、ウェストコットとエレンとウッドマンの三人が全ての始まり。
同時に士道と真那の過去に関わる人物。12巻で暴走し忘我の域にいた士道からその名前は発せられ、真那はその名前に既知感を覚えている。過去に狂三を精霊にした張本人でもあり、本来であれば人間に直接霊結晶を入れると毒であるために、それを精製しようと何人もの少女に霊結晶を仕込み、精製していった。その果てに精製の対象者に狂三の親友であった山打紗和を対象にし、狂三に異形と化してしまった彼女を殺害させた。そのために、狂三の絶対の怨敵となっている。
その正体はウェストコットとエレンとウッドマンの三人が、世界中に存在するマナというエネルギーを一点に集中させて生み出された超常生命。誕生から半年後に南関東大空災を起こした後、ある少年に保護され、彼から澪という名を与えられ、彼の妹の真那と共に三人で崇宮澪として生活していた[注 14]。当初は言葉すら話せなかったが、わずか一日で流暢に話せるようになり、その後も様々なことを教えてくれた少年に恋をしていった。しかし、ある時、DEMの襲撃に遭い、真那は攫われ、少年は命を落としてしまう。悲しみに暮れる澪は少年を蘇らせる方法、そして少年と永久に過ごす方法を考える。その方法は少年を自らの胎で産み直し、成長した少年に自らの力を一つずつ与えていき、自らはそれを近くから見守る。そして少年がすべての力を手に入れた時、少年は何者にも害されぬ力を持ち、永劫に近い命を得て澪と永遠の恋人となるというものであった。

ラタトスク機関

村雨 令音(むらさめ れいね)
声 - 遠藤綾
〈ラタトスク〉の解析官。眼鏡をかけた20歳くらいの若い女性。身長164cm。B95/W63/H89。重度の不眠症(本人は30歳とも)[注 15]。目の下にはいつも分厚い隈が出来ており、突然倒れてしまうこともある。琴里の友人かつ右腕的な存在で、彼女と共に士道の訓練を行ったり、精霊に関する情報の分析、モニタリングを行ったり、空間震が炸裂する瞬間に同規模の空間震をぶつけると相殺できるという事実を突き止めるなど、非常に有能。また、修学旅行の際は〈ラタトスク〉との通信が断たれた上、耶倶矢と夕弦の2人の精霊が逆に士道をデレさせようとしている状態で、二人を同時にデレさせなければならないという前代未聞の状況下でも、耶倶矢と夕弦の士道を落とすためのアドバイザーになる振りをして2人を制御下に置いた上で同時にキスさせようとするなど、冷静かつ臨機応変に対処した。それら以外にもヴァイオリンの腕前がプロ級だったり、マイナーな言語を複数話すことができたりもする。十香が天宮市に現れてからは、来禅高校に物理の教師兼士道のクラスの副担任として赴任した。基本的に無表情で下着を士道に見られても無頓着だったりと感情の起伏が乏しく、驚いて紅茶を吹き出したりはしても表情が変わることは滅多にない。いつも継ぎ接ぎだらけの熊のぬいぐるみを、胸のポケットに入れて持ち歩いている。なぜか士道の名前を「しんたろう」と間違って覚えた末に、それを縮めた「シン」と呼んでいる(他の人間の名前は普通に呼んでいる)。時折、不可解な言動やDEM社に対する怒りを漏らしている。
折紙が〈バンダースナッチ〉に襲われた時に居合わせて同時に襲われたはずだが、折紙が意識を回復した時には外傷すらなく機能停止したと告げている[注 16]
16巻の終盤で、狂三によって琴里たちを精霊に変えた〈ファントム〉であることが判明した上に、逃亡しようとしたところで狂三の分身体たちに全身を掴まれて拘束され、影の中に引きずり込まれた。しかし、その後も士道達の前に何食わぬ顔で現れている。
そして、17巻終盤、士道と会話していた狂三の本体の内側から現れた。
その際、「……時崎狂三。感謝するよ。君は最後まで、私の素晴らしい友人だった」と言っているが、真意は不明である。
神無月 恭平(かんなづき きょうへい)
声 - 子安武人
〈ラタトスク〉の副司令官。28歳。美男子だがドMの変態かつ巨乳嫌い。デートでの選択肢選びでは、必ずと言っていいほど下ネタに繋がる答えを選び、琴里から無視されるか折檻されるが、反省するどころか喜んでいる筋金入りの変態である。
実はASTの元エースであり、燎子が新人の頃の隊長。無駄口を叩いた隊員にペナルティとしてコスプレをさせたり、その状態で自分を踏みつけさせたりなど、当時から遺憾なく変態振りを発揮していた。それもあって、隊員たちは規律正しくなったという。事情を話さずASTを離れたが、その腕を惜しむ上層部の意向で籍は残されている。
デート作戦における指揮能力は絶望的だが、実際の戦闘における指揮能力や顕現装置の操作・制御技術は並の魔導師を凌駕しており、その点においては琴里からも全面的に信頼されている。DEM社の空中艦〈アルバテル〉との戦闘では神業的な顕現装置の操作技術を持って〈アルバテル〉を一方的に退け、折紙とエレンの戦いの時には〈フラクシナス〉の砲撃でエレンの注意を逸らし、折紙を援護した。
崇宮 真那(たかみや まな)[注 17]
声 - 味里
四糸乃の封印後、天宮駐屯地に補充要員として配属された隊員で階級は三尉。また、DEM社からの出向社員でもあり、コールサインはアデプタス2。
士道とよく似た雰囲気を持ち、後頭部で括った髪に利発そうな顔、左目の下の泣き黒子が特徴の14、5歳くらいの少女。身長147cm。B74/W56/H80。
普段から「感心しねーです」、「決まっていやがります」といった、奇妙な敬語を話す。
顕現装置の扱いは世界で5指に入るといわれ、実際に折紙を含めたAST隊員10人がかりでも歯が立たないほどである。また、纏っているCR-ユニットはDEM社で開発された新型だが、それを使用するに当たって全身に魔力処理が施されており、若年でありながら異常な戦闘能力を持つが、その代償は大きく、令音の分析ではあと10年ほどしか生きられないらしい。また、何らかの理由で記憶の大半を失っており、自分自身の身体のことは知らなかった。
実は士道の実妹であり、幼い頃に突然いなくなってしまった兄を、ロケットに入れられた古い写真を手がかりに探し続けていた。記憶喪失の影響で兄のことはおぼろげにしか覚えていなかった(両親のことはまったく覚えていない)が、四糸乃の一件を記録した映像に映っていた士道を見て実兄と直感。3巻で再会を果たした。しかし、その古い写真から推定される士道の外見年齢は時期的に既に五河家に引き取られているはずの時期であり、琴里からは疑念に思われている。十香からは「士道の妹2号」と呼ばれる。五河家に招かれた際、琴里と壮絶な妹対決を演じるも、同時に兄を引き取って家族同然に育ててくれたことに感謝していた。しかし、士道が琴里が司令官を務める〈ラタトスク〉機関の一員として精霊との直接交渉を行う危険な役割を任されていると知った時は、彼女に対して怒りを露わにしていた。
〈ナイトメア〉こと狂三とは深い因縁があり、自らの意思で人間を殺戮する狂三を抹殺することが自身の使命であり、存在理由だとしており、過去何度も殺してきた。天宮駐屯地に来たのも、天宮市周辺に彼女の反応が確認されたからだった。しかし、真那がこれまで殺してきた狂三は、彼女の能力によって召喚された過去の再現体でしかなく、天使を発現させた本体にはまったく歯が立たなかった。
狂三との戦いで重傷を負い、意識不明のまま入院していたが、〈ラタトスク〉により病院から連れ出され、〈フラクシナス〉にて秘密裏に匿われていた。この間に自身の身体のことを琴里や令音から聞かされ、DEM社からの離反を決意。当初はDEM社に対し「記憶喪失の私を受け入れてくれて存在理由も与えてくれた」と感謝していたが、後にジェシカたちと会合した際、彼女らにDEM社を退社すると伝えた上で、社長に対し「退職金は貴様の首で勘弁してやります」と言い放つなど、一転して怒りを露わにしている。
美九の暴走の際は眠っていたため、彼女の能力で洗脳されずに済み、琴里らフラクシナス・クルーを正気に戻した後、DEM社の部隊を相手に奮戦していた折紙の前に〈フラクシナス〉に積まれていたCR-ユニット〈ヴァナルガンド〉を装備して現れ、多くの〈バンダースナッチ〉と同僚であったジェシカ率いるDEM社の部隊を一蹴した。その後、十香救出のためにDEMの日本支社に向かった士道と合流[注 18]したが、〈スカーレット・リコリス〉を装備し、脳改造によって半ば正気を失ったジェシカに阻まれる。さらにエレンや洗脳された四糸乃、八舞姉妹まで乱入し、窮地に陥るが、折紙や燎子たちAST部隊のおかげで事なきを得る。その後、廃人と化したジェシカを屠り最期を看取るも、自身に忠誠を誓う部下をゴミ同然に扱うウェストコットに抑えきれぬ怒りを湛えていた。
DEM社から離反した今でも、狂三を追い続けている。この狂三の追跡には、隙あらば魔力処理の治療のために病院へと収容しようとする琴里からの逃亡も兼ねている。
DEM社を裏切ったことによりDEM社のお尋ね者となり、DEM社から100万ドルの懸賞金が掛けられている。
12巻で暴走し忘我の域にあった士道が口にした台詞から、ミオという人物が士道と彼女の共通の過去に関わっており、失った過去の中で彼女がDEMに拉致された結果、記憶を失いDEMに所属するという状態になったようである。
川越 恭次(かわごえ きょうじ)
声 - 井上剛
〈フラクシナス〉のクルーの一人。5回の結婚と離婚を経験した恋愛マスター、通称〈早すぎた倦怠期(バッドマリッジ)〉。
幹本 雅臣(みきもと まさおみ)
声 - 利根健太朗
〈フラクシナス〉のクルーの一人。金の力で夜のお店のフィリピーナに大人気、既婚者で3人の子供の父親、しかしなぜか子供に変な名前(上から美空(ぴゅあっぷる)、振門体(ふるもんてぃ)、聖良布夢(せらふぃむ))を付ける、通称〈社長(シャチョサン)〉。だが課長にとどまっていた。
椎崎 雛子(しいざき ひなこ)
声 - 明坂聡美
〈フラクシナス〉のクルーの一人。何故か恋のライバルに次々と不幸が訪れる午前二時の女、通称〈藁人形(ネイルノッカー)〉。
実戦の経験が少ないために、緊急事態ではすぐに助けを求める一面がある。〈アルバテル〉の襲撃や美九の〈破軍歌姫〉による洗脳などの危機的状況に襲われているが、いずれも運良く難を逃れている。
中津川 宗近(なかつがわ むねちか)
声 - ゴー☆ジャス
〈フラクシナス〉のクルーの一人。自称100人の嫁(三次元かどうかは不明)を持つ男、通称〈次元を超える者(ディメンション・ブレイカー)〉。
MUNECHIUKAというペンネームでとある有名サークルの代表をしていたこともあり、オタク業界ではかなりの有名人。
アニメ版・劇場版では、声優であるゴー✩ジャスのネタである地球儀を持っている場面も存在する。
箕輪 梢(みのわ こずえ)
声 - うさみともこ
〈フラクシナス〉のクルーの一人。愛が深すぎるがゆえに法律で愛する彼の半径500メートル以内に近づくことを禁じられた、通称〈保護観察処分(ディープラブ)〉。
エリオット・ボールドウィン・ウッドマン
声 - 中田譲治
〈ラタトスク〉の創始者で、円卓会議の議長であり、琴里の恩人。彼の部屋の本棚には点字図書が保管されている。また、車椅子に乗っていた。
円卓会議の議員をバカにしている琴里も、ウッドマンにだけは敬意を払っている。
ウェストコットと因縁があり、捕らえたパディントン越しに会話を交わしたが、ウェストコットからの誘いを一蹴した。
DEM社の創業メンバーで30年前当時はウェストコットやエレンと共に精霊の利用を考えていたが、始原の精霊をその目で直接目撃したことによって、始原の精霊に恋し、今までの自分が許せなくなり彼に惚れ込んでいるカレンと共に離反した。
魔術師として戦闘が可能であるが、緊急着装デバイスに回数制限がかかっており、ウェストコットと直接対面した時には残り2回という僅かな残数へと減っていた。魔術師としての実力はかなり高いらしく、17巻でエレンにむけて「俺のいない世界で最強を気取るのは、楽しかったか?」と発言している。
カレン・ノーラ・メイザース
ウッドマンの側近の20代中盤の眼鏡をかけた、淡いノルティックブロンドの髪の女性。エレンの妹で、彼女とは袂を別っている。かつてはDEM社の技術開発部部長であったが、ウッドマンと共に離反している。その結果、DEM社の技術進行速度は数年遅れることとなった。魔術師としての実力は未知数。ウッドマンに心底惚れ込んでいて、ウッドマンが始原の精霊に一目惚れしたことによって、DEMからの離反に付き従った。
折紙と意気投合し、折紙のことを3人目の理解者というような発言をした。
五河 遥子(いつか はるこ)
五河家の母親で〈ラタトスク〉の母体であるアスガルド・エレクトロニクスの社員で、ショートカットの髪に吊り目がちな双眸をし堂々とした立ち姿の女性。夫の竜雄と2人で顕現装置の開発に携わり、〈フラクシナス〉の開発チームでもある。士道と琴里、精霊達のことも承知しているが、臨時休暇で一時帰宅するまで十香たちの顔を知らなかった。
五河 竜雄(いつか たつお)
五河家の父親で〈ラタトスク〉の母体であるアスガルド・エレクトロニクスの社員で、黒縁の眼鏡ににこにことした微笑んだ風貌の猫背気味な男性。優秀なエンジニアだが人の悪意などには非常に疎く、善人すぎる人格。
ローランド・クライトン
〈ラタトスク〉最高幹部連、円卓会議の一員である吠え癖のあるブルドッグを思わせる初老の男。短絡的で士道の暴走時、オルムステッドから密かに横流しされた〈ダインスレイフ〉の起動キーを起動してしまうが、〈ファントム〉によって士道の死は防がれた。
フレイザー・ダグラス
〈ラタトスク〉最高幹部連、円卓会議の一員である痩身に片眼鏡が特徴的なネズミを思わせる男。
ギリアン・オルムステッド
〈ラタトスク〉最高幹部連、円卓会議の一員であるカートゥーンに出る意地の悪い猫のような雰囲気を持つ男。ずる賢く、自分の関与をうかがわせずに琴里しか有していないはずの〈ダインスレイフ〉の起動キーをクライトンへと横流しした。ウッドマンにはこのやり口を見抜かれ、〈ファントム〉の出現で俗物的な言動を言おうとしたことに黙れと釘を刺された。
或守 鞠亜(あるす まりあ)
声 - 三森すずこ
PS3版ゲーム第二弾『或守インストール』のオリジナルキャラクター。アッシュブロンドの髪に青の瞳、十字が象られた白を基調とした修道服を纏う。〈ラタトスク〉が作った仮想世界に現れ、士道に「愛」とはなんなのかを問いかける。その正体は、〈フラクシナス〉の管理AI。鞠奈が〈フラクシナス〉のメインコンピューターに侵入した際に、最もプロテクトが強固な仮想世界に鞠奈を閉じ込め、未知の存在である鞠奈に対抗するために鞠奈を模倣して生み出された。記憶がロックされていたため、AIの根本的な目的である「愛」を知ることのみを目的としていた。愛を知るために士道を愛する者達を仮想世界に連れ込み、士道達の設定の変更や記憶のリセットを行うことで愛を観察していた。その中で少しずつ人間らしさを手に入れていったが、その隙を鞠奈につかれ、権限のほとんどを奪われてしまう。最後は権限を取り戻し、鞠奈と共に消えることを選んだが、鞠奈が人格と記憶を移していたため、士道の携帯電話に移る形で生き残った。戦闘時には、彼女の正体である〈フラクシナス〉の管理AI由来であることを彷彿させるような、機械のパーツが多数付けられた擬似霊装を纏う。
再び発生した〈凶禍楽園〉に実体を伴って現れ、士道と共に真相の追究を行っている。
MARIA(マリア)
修理改修され、対話式コミュニケーションの機能が付加された〈フラクシナス〉改め、〈フラクシナスEX(エクス・ケルシオル)〉の管理AI。「マリア」の呼び名はコールサイン。対話機能が追加されたことにより、ここぞとばかりに問題児なクルーたちに問題行動を指摘する。

AST

日下部 燎子(くさかべ りょうこ)
声 - 高梁碧
AST天宮駐屯地の隊長。階級は一尉。27歳。精霊根絶のために手段を選ばない折紙を気にかけている。しかし、彼女の両親が炎の精霊〈イフリート〉に殺害された(事実は異なる)ことは、本人が〈ホワイト・リコリス〉を持ち出すまで知らなかった。
原作6巻において、ジェシカ率いるDEM社の部隊が配属されると上層部に激しく食って掛かり、さらにジェシカたちの露骨な態度に反発。後にジェシカたちが一般人を巻き込んで〈プリンセス〉を捕獲しようとしていることと、彼女たちのもうひとつの狙いが折紙の想い人である士道だと知り、そのことを折紙に洩らし、彼女の二度目の〈ホワイト・リコリス〉での独断出撃を黙認。それによって作戦を妨害されたジェシカの増援要請を無視した。士道と狂三のDEM日本支社襲撃時は、DEMに逆らえない上層部を愚痴りつつも狂三の分身たちと戦うが、美九に操られた四糸乃たちの乱入などに引っ掻き回された。
その後も理不尽なことを行い続けるDEM社に逆らおうとしても、下手に逆らえばAST天宮駐屯地の人員をDEM社の息のかかった人間に挿げ替えられかねないために、逆らいたくても逆らえない歯がゆい状態が続いている。幸か不幸か、彼女を初めとしたAST天宮駐屯地のメンバーはDEM社に押さえられていたために、精霊と化した折紙の姿を見ることは無かった。士道と狂三の歴史改変によって、折紙は自らの精霊化を自覚していない状態でASTを退職し、なおかつ喪服のような霊装であったために〈デビル〉が折紙であることには気づいていなかった。その後、17巻にて折紙と真那からDEM社からの応援要請を跳ねのけるように言われ葛藤した末、DEM社の魔術師に攻撃を受けそうになったが六喰によって助けられたこともあり、ASTがDEM社の応援要請を跳ねのけることを決意する。
普段から実戦に出ていない上層部の不満の声をさんざん聞いているためにストレスがかなり溜まっており、それが爆発すれば鬼神としか言いようの無いまでに激昂する一面もある。
岡峰 美紀恵(おかみね みきえ)
声 - 佐藤奏美
『デート・ア・ストライク』のもう一人の主人公。AST天宮駐屯地に配属された新人隊員で階級は二等陸士。年齢は士道達より1歳年下だが、折紙と共に行動させるという上の方針により、1年飛び級で来禅高校に編入している。燎子やミルドレッドからは“ミケ”[注 19]という愛称で呼ばれている。そのあまりに子供っぽい性格と言動から、燎子に遊ばれている。
岡峰珠恵の従姉妹。岡峰重工の社長・岡峰虎太郎を父に持つ社長令嬢だが、その期待に応えることが出来ず「役立たず」として放逐されている。失意の内に町を彷徨う中、封印前の十香の攻撃から折紙たちASTに助けられたことがきっかけで入隊した。その経緯から折紙を慕っており、より親密になろうと努力するが、あまり上手くいっていない。また、高校編入後に十香とは親しくなっているが、彼女の正体には気づいていない。
アシュリーたちの襲撃の際、奪取されそうになった〈アシュクロフトV〉「チェシャー・キャット」を装着、以降は暫定的な使用者になる。
ベル
「チェシャー・キャット」に搭載されたナビゲーションAI。ユニットの装備や機能説明を行う。
その正体はAIではなく、失われたはずのアルテミシアの人格そのものであった。
ミルドレッド・F・藤村
声 - 小笠原早紀
AST天宮駐屯地の整備士。愛称および一人称はミリィ。美紀恵と同い年くらいの少女で、階級は二等陸曹だが、真那と同様、DEM社からの出向社員。しかしCR-ユニットの整備ができれば、あとはどうでもいいために執行取締役のウェストコットのことや非人道的な実態を知らず、DEM社員としての自覚は全く無い。妄想癖過多で耳年増。本来は同僚であるジェシカたちのやり方には燎子と同じく反発を覚え、折紙に愚痴と共に情報を洩らした。
桐谷
AST天宮駐屯地の陸将。〈ホワイト・リコリス〉を無断で持ち出していた折紙に対し、査問会で懲戒処分を言い渡した。しかし、直後に乱入してきたウェストコットが異を唱え、一度は撥ね付けるも、防衛大臣まで引っ張り出したウェストコットの圧力に屈し、二ヶ月の謹慎処分に減刑した。
塚本
声 - 仲村かおり
ASTの女性自衛官で、階級は三佐

来禅高校

殿町 宏人(とのまち ひろと)
声 - 勝杏里
士道のクラスメイトで友人。ワックスで逆立てられた髪が特徴。クラスの情報通、感情豊かでノリの良い少年。思春期の少年らしく恋愛やエロスに興味津々だが、自身が主催した『恋人にしたい男子ランキング』では358位中358位に終わり、『腐女子が選んだ校内ベストカップル』では士道とセットで2位となるなど、女生徒からの反応は冷たい。それゆえ、十香や折紙から好意を寄せられる士道を羨ましく思っている。
岡峰 珠恵(おかみね たまえ)
声 - 佐土原かおり
士道たちのクラスの女性担任。29歳。微妙にサイズの合っていない眼鏡や、のんびりとした性格、生徒らと同年代にしか見えない童顔と小柄な体格から、『タマちゃん』という愛称で生徒たちから親しまれている。しかし、29歳独身という境遇から結婚願望が非常に強い。士道の告白(訓練)を受けて以来婚姻届けを持ち歩き、婚活パーティーにも通っている。
山吹 亜衣(やまぶき あい)、葉桜 麻衣(はざくら まい)、藤袴 美衣(ふじばかま みい)
声 - 村井理沙子積田かよ子月宮みどり
士道のクラスメイトの女生徒の仲良しトリオ。似たような名前が縁で仲良くなった。十香の純粋無垢な性格に好意を持ち、士道との仲を積極的に応援する。十香に対しては水族館のチケットを渡してデートを進めるなど好意的で優しいが、反面、士道に対しては厳しい。
三人とも強引かつ猪突猛進な性格であり、修学旅行ではカメラマンに扮して十香を監視していたエレンを無自覚ながら散々妨害し、当人から天敵と恐れられていた。かわいいものに目がなく、女王様のような仰々しい言動の耶倶矢も「イタかわいい」とあっさりと受け入れた。天央祭の際は、体育館に集まった全校生徒の前で決起集会を行っている。
当人たちの弁では、亜衣の父親は黒魔術結社の幹部、麻衣の母親はSMの女王様、美衣の叔父は外国のヒットマンで、誕生日に『一人殺したらもう一人サービス券』をもらったとのことである。
美衣は、アニメではほぼ全編を通して台詞が「マジ引くわー」か、それを少し変えたセリフのみとなっている。
三人の中で、制服は亜衣だけシャツを出して着ている。
長曽我部 正市(ちょうそかべ しょういち)
善良で目立たない初老の物理教師。通称ナチュラルボーン石ころぼうし。物理準備室がトイレ以外で唯一安らげる場所。

デウス・エクス・マキナ・インダストリー(DEM社)

アイザック・レイ・ペラム・ウェストコット
声 - 置鮎龍太郎
DEM社業務執行取締役(マネージング・ディレクター)。DEM社の実質的なトップで、各国の上層部に顔が利く。エレンやウッドマンからは「アイク」の愛称で呼ばれる。30代の男性に見える外見を持つが、確認される限りでは数十年以上前から外見が変わっておらずDEM社の取締役たちの中では若手として扱われる壮年の者たちを差し置いた古参格であることと顕現装置は使いようによっては代謝操作で若い体を維持できることから、外見通りの年齢ではなく、年季が入っていることをうかがわせる。ただし、彼当人は手術を施していないため、顕現装置を直接扱うことはできない。
〈ホワイト・リコリス〉を動かした折紙に目をつけ、ASTの上層部に圧力をかけて彼女の処分を軽減させた。さらに精霊〈プリンセス〉に酷似した十香の正体を確かめるため、DEM系列の旅行会社を利用して士道らの修学旅行先を沖縄から或美島に変更させ、エレンと空中艦〈アルバテル〉を差し向ける。この作戦で〈アルバテル〉を失うものの、夜刀神十香が精霊〈プリンセス〉であることと、精霊の力を扱う人間、五河士道の存在を確認。二人を捕獲するため、ジェシカ率いるアデプタス部隊を天宮駐屯地に派遣した。
人を傷つけたり殺すことをなんとも思わず平然と立案し、倫理観が全く無い冷徹かつ異質な人物でマードックやエドガーのように自分に対して反抗する者を実力主義者の面として好ましく思っている。対峙した者から見ると、同じ人間とは思えない人間の形をしただけの思考形態が完全に異なる異質な生物という印象を持つ。ウッドマンからは「核ミサイルのスイッチが並べられた部屋にいる子供」と形容される。
〈ラタトスク〉にいるDEM社の元創業メンバーの一人であるウッドマンとは何らかの因縁を持っており、「あの若造」と蔑称している。
士道と初めて会った際に「タカミヤ」と言い残しており、五河家に引き取られる前の彼のことを知っている模様。
13巻で、二亜を仕込んでいた顕現装置によって反転させ、二亜の反転した霊結晶を取り込み〈神蝕篇帙〉を己のものとし、自らの野望実現へと前進する。これにより、歴史改変のことも知った。16巻で士道の抹殺をエレンたちに命じ、〈神蝕篇帙〉から〈ニベルコル〉を生み出しエレンたちに与えた。
目的の詳細こそは不明だが、鞠奈曰く「世界を滅ぼしてでも成し遂げたい」とのこと。
〈ニベルコル〉
ウェストコットが〈神蝕篇帙〉を使って生み出した精霊の贋作。全員が或守鞠奈と似たような容姿をしており、〈神蝕篇帙〉のページから無数に生み出される。〈神蝕篇帙・頁(ベルゼバブ・イェレッド)〉と呼ばれる古びた紙を、紙飛行機や折り鶴などの形にして攻撃したり、何枚も重ねて鎧の形をとったりする。また〈神蝕篇帙〉が発生原因であり、その〈神蝕篇帙〉も二亜の〈囁告篇帙〉と表裏一体のため、二亜の好感度によっては、士道のキスによって倒すことが可能であり、さらに一にして全、全にして一の群体のため、士道にキスをされたと認識した個体も、まとめて倒すことができる。
エレン・ミラ・メイザース
声 - 伊藤静
DEM社の表沙汰にできない裏の部隊である第二執行部部長にして、世界最強の魔術師。事実上のDEM社のナンバー2でコードサインはアデプタス1。ノルディックブロンドの長髪が特徴の美女。CR-ユニット〈ペンドラゴン〉を纏う。魔術師達の間では『悠久のメイザース』の通称で呼ばれる。身長160cm。B86/W60/H87。
口調や物腰は丁寧だが、自らの実力に傲岸なる絶対の自信を持つ。十香が〈プリンセス〉なのかを確かめるため、ウェストコットの指示でカメラマンとして来禅高校の修学旅行に同行するが、自らの不運と亜衣・麻衣・美衣の無自覚な妨害によって大苦戦を強いられた。しかし、耶倶矢と夕弦の戦闘により生じた暴風雨を好機とみて捕獲を決行。〈バンダースナッチ〉部隊を率いて限定解除の十香と戦い、圧倒的な強さで打ち倒すも、士道による〈鏖殺公〉の顕現、さらにはパディントンの命令無視に端を発した〈アルバテル〉損傷から撃沈に伴う〈バンダースナッチ〉の制御不能、そして自らの不運が重なり、機能停止した〈バンダースナッチ〉の下敷きになって昏倒するという無様な形で失敗した。
その後、天宮祭にて起こった美九の暴挙の隙を突き十香を捕獲、DEM日本支社に連れ去った。
常に世界最強を自負するように慇懃無礼に話しながら、ウェストコットと同様に冷徹かつ異質で倫理観が極めて無い性格で、彼女に拷問される寸前だった士道は、精霊とは全く別の意味での異物感を感じている。対峙した者からすれば、自分達人間をそもそも同じ生物として見てはいないと評される。長年の付き合いであるウェストコットのことを「アイク」と呼んでいる。
世界最強の魔術師だけあり、〈フラクシナス〉の主砲を受け止めたり、美九の洗脳が全く通じないなど、他の魔術師とは一線を画する力を誇る。反転した十香とも互角に戦うが、最中に折紙に負わされた傷が開いてしまい、不利を悟ってウェストコットを連れて撤退した。さらにはエレン単独で動かす専用空中艦〈ゲーティア〉を擁し、常識外の戦闘力をもって一撃をもらった以外は〈フラクシナス〉を一方的に叩きのめした。13巻の終盤で、二亜の反転した霊結晶を奪取する為に士道たちを襲撃し、アルテミシアの助けもあって反霊結晶の回収に成功し、その後でウェストコットが顕現させた〈神蝕篇帙〉に触れたことで歴史改変前の世界の記憶を思い出した。14巻では、宇宙に漂う六喰を地上へ落とす為に〈ゲーティア〉へ宇宙に向かうが、15巻で〈フラクシナスEX〉との戦闘に敗れて地上に落とされた上に、琴里にアイクが自分に黙って〈ラタトスク〉の本拠地を襲撃したのを聞かされたことで、憤懣やるかたない状態でDEM日本支社に戻った。16巻では、アルテミシアの記憶処理が解けるのを懸念した後で、アイクに士道抹殺を命じられ、2月9日にアルテミシアや〈ニベルコル〉と共に士道を襲撃しようとしたところで、真那に迎撃され失敗に終わった。
一方で、顕現装置を使用しない状況下ではビート板がないと25m泳げなかったり、1000mの持久走で途中リタイアなど、かなりの運動音痴。本人はそのことを誰にも気づかれてはいないと思っていたが、部下たちの間では公然の秘密だった。
〈ラタトスク〉に袂を別っている彼女の妹のカレンが所属しているが、姉妹というには外見年齢が一致していないことや、ウェストコットのように顕現装置は使いようによっては代謝操作で若い体を維持できることから、外見通りの年齢ではないことをうかがわせる。〈始原の精霊〉の発生原因が彼女とウェストコットとウッドマンの3名であることから、最低でも年齢は30歳を超えている模様。
ジェームズ・A・パディントン
声 - 中西としはる
DEM第二執行部の大佐相当官にして空中艦〈アルバテル〉の艦長。元イギリス海軍大佐。エレンの部下であるが、当人は親子ほども歳の離れたエレンに従うことを快く思っていない。
十香の調査に赴いたエレンを〈アルバテル〉で補佐している最中、偶然〈フラクシナス〉の存在に気づき、エレンの命令を無視して独断で攻撃を仕掛けるが、神無月の神業的な指揮と随意領域操作の前には歯が立たず、返り討ちにされる(その結果士道と十香がエレンから逃れることができた)。独断専行によって艦を損傷させられた上に〈バンダースナッチ〉部隊の一部を失うという失態を犯した焦りから、名誉挽回を狙って八舞姉妹を捕獲しようとするが、和解直後の気分を害された耶倶矢と夕弦の怒りに触れ、〈颶風騎士〉【天を駆ける者】によって〈アルバテル〉を木っ端微塵にされた。その後、〈ラタトスク〉に捕縛され尋問をされても、ウェストコットから記憶を消去されているために情報を一切出さなかったが、ウッドマンが訪れたことで一変。既に施されていたウェストコットの生きた会話中継役という役割が起動し、中継が終わった後は用済みのように吐血した。
5年前に離婚した妻との間に2人の娘がおり、現在も慰謝料と養育費を払い続けている。
ジェシカ・ベイリー
声 - 甲斐田裕子
DEMの第三戦闘分隊の隊長。コードサインはアデプタス3。20代半ばの赤髪の外人女性。日本語に慣れていないのか、独特のイントネーションの会話(会話文中に頻繁にカタカナが混ざっている)が特徴。
真那と同様、DEM社の出向社員として部下9人(アデプタス4〜12)と共に天宮駐屯地へ配属される。表向きは同駐屯地への補充要員だが、実際はウェストコットから十香と士道の捕獲という密命を帯びており、非常時における特別裁量権を持った独立分隊としての権限が与えられていた。
燎子、折紙を初めとした天宮駐屯地のAST隊員を「役立たず」と見下しており、部下ともども露骨な態度を取っている上、他人が気に入らない言動を取るとすぐに手が出る。また、ウェストコットに心酔しており、彼の命令とあらば一般人に対する無差別攻撃も厭わないなど、傲慢かつ高飛車で非情な性格。同時に、自分より年下でありながら実力・階級共に格上の真那に激しい嫉妬心を抱いている。
美九との戦闘の際、近くにいた士道に気付き、即座に捕獲を試みるも折紙に妨害された上、自分たちの真の目的に勘付かれた。
ウェストコットの命令でDEM社の最新鋭の装備を身に纏った部下と〈バンダースナッチ〉20機を率い、多くの市民が集まった天宮スクエアを強襲して十香を捕らえようとするものの、寸前で〈ホワイト・リコリス〉を装備した折紙に再び阻止される。増援部隊と共に折紙を追い詰めるも、今度は同僚であったはずの崇宮真那に乱入され、圧倒的な実力差とCR-ユニットの性能差の前に部下ともども敗北した。
その後、脳に魔力処理を施され、〈ホワイト・リコリス〉の姉妹機である〈スカーレット・リコリス〉を用いて真那と戦う。脳改造によって半ば正気を失い、真那を抹殺するだけの殺戮マシーンと化し、執拗に彼女を追い詰めるも、〈リコリス〉の活動限界による負荷に耐え切れず暴走。最後は真那に介錯され、ウェストコットへの忠誠心を口にしながら彼女の眼前で息を引き取った。
アンドリュー
声 - 子安武人
DEM社の第一社屋の十香を監禁していた部屋を護衛していた筋肉質の男性の魔術師。巨大なガトリング砲を持っていたが士道と美九の口喧嘩の真っ最中だったために邪魔とばかりに一蹴された。原作版ではフルネームはやたらと長かったらしく、名乗りを上げている途中で一蹴された。アニメ版では名前が短縮されアンドリュー・カーシーとなっている。
ロジャー・マードック
DEMの取締役の一人。ウェストコットを業務執行取締役から解任しようとしたが、物理的暴力で封じられた。その後ウェストコットの暗殺を計画。他の役員達と共謀して計画を進めた。なお、その際意図的に狂人じみた言動をしている(ただし本人も演技ではなく本当に狂っているのではと自己分析していた)。
天宮市に滞在していたウェストコットに爆破術式付きの人工衛星を落として殺そうとしたが、士道達とDEMに入った折紙によって防がれてしまう。
その後、計画に加担した他の取締役員と共に本国で拘束されたが、処罰は降されていない。
ノックス、バートン
二亜を移送する任務を負っていた輸送機の操縦士と副操縦士。狂三の襲撃という事態からアデプタス2による防衛で輸送したが、暴走した士道による攻撃とそれに共鳴を起こした二番目の精霊によって幽閉していたコンテナと輸送機を破壊され、逃亡された。二亜の逃亡後にウェストコットとエレンに詰問され、そこで彼らの異質さを思い知りDEMからの転職を決意した。
クロウリー
DEM社の正規の戦闘部隊である第一執行部のトップの人物。
ミネルヴァ・リデル
『ストライク』に登場。色黒の女性。元SSSのナンバー2であり、現在はDEM社の第一執行部所属。コールサインはセオリカス12。
セシル達を追って日本に現れる。エドガーの指示に従って動いているが、根本的なところでは従わずアルテミシアに対する異常なまでの執着を見せており、新型顕現装置のコアにアルテミシアが使われるように仕向け、〈アシュクロフト〉をすべて集めることで自らがアルテミシアになろうとする。「ジャバウォック」に仕込まれていた機能を使って戦いを優位に進めるが、「チェシャー・キャット」に潜んでいたアルテミシアの意識、美紀恵・折紙・セシル達の奮闘によって倒された。それでも狂気的な執念のままにセシルを傷つけ戦いをやめようとしなかったが、〈アシュクロフト〉に分散されていたアルテミシアの意識が共鳴した怒りによって〈アシュクロフト〉が集合体の怪物と化し、集合体が起こした破壊に巻き込まれて瓦礫に潰される形で絶命した。
エドガー・F・キャロル
『ストライク』に登場。DEM社専務取締役(エグゼクティブ・ディレクター)。
〈アシュクロフト〉の開発者であり、〈アシュクロフト〉の成果でウェストコットから社長の座を奪おうとしていたが、ウェストコットに対して命乞いをしたためにエレンによって首を落とされ死亡した。
アルテミシア・ベル・アシュクロフト
ウェストコットからエレン・真那に並んで世界最高峰の魔術師の一人として名を挙げられる女性。18歳。
SSSの隊員ではみ出し者だったアシュリーたちと仲良くしており、人々が平和に暮らせる世界をつくるための更なる力を求めてDEM社の元に向かうが、脳内情報をすべて奪われ、〈アシュクロフト〉シリーズのコアとされ、本人は脳死状態となってしまう。彼女を元に戻すには、〈アシュクロフト〉シリーズ5つ全ての情報をフィードバックさせるしかないとされる。
〈アシュクロフト〉が失われたことで意識が戻らないかと思われたが、美紀恵の随意結界でコアが守られていたことで意識を取り戻し、セシルたちの監視役としてリハビリしながら共に生活している。ウェストコットとエレンは彼女をアデプタスナンバーに引き入れようとしているが、折紙の一件の時点ではまだ実戦には復帰できていないために、引き入れることができていない状態が続いていた。
その後、12巻ではDEMの新たなアデプタス2となった。エレンの〈ペンドラゴン〉の姉妹機であるCR-ユニット〈ランスロット〉を纏い、〈アロンダイト〉の名を冠する特徴的なレイザーブレイドを振るい、ネリル島を襲撃した狂三の分身体たちを一蹴した。さらに13巻では反転した二亜の前に現れ、彼女から反霊結晶を取り出した。かつての事件当時よりも冷酷なまでに人格が一変していて、折紙と真那からはDEMに加わっていることを疑念視された。
15巻で折紙と交戦した際、折紙と面識があるはずがSSSのことを問われると、折紙のことを忘れているかのような言動をしていた。16巻で、エレンの独白によって記憶処理が施されている事が判明した後で、エレンと共に士道抹殺を命じられる。しかし、17巻にて折紙たちの策にはめられ、〈封開主〉の【開】によって記憶を取り戻している。
或守 鞠奈(あるす まりな)
声 - 三森すずこ
PS3版ゲーム第二弾『或守インストール』のオリジナルキャラクター。鞠亜とは異なるもう一人の或守。自らを或守であり、或守でないものと語る。鞠亜とは対照的に、黒鉄の髪に金の瞳、逆十字が象られ黒を基調としたバグを起こしているような修道服を纏っている。戦闘時には瞳孔が黒に染まり、黒髪の一部が金色に染まり、全身にコードが絡まりコードで編まれた翼を広げバグが肉体にまで進行したような霊装をまとう。鞠亜と異なり、士道と会った時から感情が豊かではあるが何の気もなしにデータ上の仮想存在とはいえ人をあっさりと消すような危険な一面を持つ。実は〈フラクシナス〉のメインコンピューターに侵入した人工精霊は鞠亜ではなく、彼女の方である。令音の所見では、霊力を持ったデータと言える存在。鞠亜が愛を知ったことでできた隙に彼女の権限のほとんどを奪い、〈フラクシナス〉の主砲の発射や、〈フラクシナス〉の落下などをしようとするが、最後は士道の手によって消滅する。その出自にはDEM社のウェストコットとエレンが絡んでいるようだが、詳細は不明。ウェストコットの目的が世界を滅ぼしてでも成したいことなのだと知らされている。
消滅したはずだったが、再び開かれた〈凶禍楽園〉で実体を伴って凜緒と共に現れる。厳密にいえば、この鞠奈は消滅した鞠奈が復活したわけではなく、彼女が残した鞠亜のデータにわずかに存在した鞠奈のデータが実体化した存在。ただし、単独では実体化できず、鞠亜の身体を借りる形で実体化している。凜緒のガーディアンでもあり、凜緒の元にいつでも移動することができる。

SSS

アシュリー・シンクレア
『ストライク』に登場。小柄な少女で、自衛隊ASTのものとは違うワイヤリングスーツを装備する。15歳。イギリスの対精霊部隊、SSS(Special Sorcery Service)の元隊員で、後に来禅高校の美紀恵のクラスに転入してきた。新型顕現装置〈アシュクロフト〉を奪うため、AST隊員を襲撃。自衛隊AST基地襲撃の際に〈アシュクロフトIV〉「ユニコーン」を強奪。
レオノーラ・シアーズ
『ストライク』に登場。19歳。アシュリーの仲間で、同じくSSSの元隊員。愛称はレオ。長身で目つきが悪い見た目に反して、泣き虫。主に遠距離狙撃を得意としている。
自衛隊AST基地襲撃の際に〈アシュクロフトIII〉「レオン」を強奪。
セシル・オブライエン
『ストライク』に登場。17歳。アシュリーの仲間で同じくSSSの元隊員。三人の中ではリーダー格。過去に空間震で視力と足の感覚を喪失しているため、普段は車椅子に乗っている。しかし、随意領域展開時には高い動体視力と足技主体の格闘で折紙を圧倒するほどの実力を有している。新人だった頃の燎子と日英合同演習で戦ったことがあり、勝利した。
自衛隊AST基地襲撃の際に〈アシュクロフトII〉「ジャバウォック」を強奪。

準精霊

緋衣 響(ひごろも ひびき)
狂三に関わる準精霊の少女。第七霊属の準精霊で無銘天使〈王位簒奪(キングキリング)〉で狂三に化け、狂三をエンプティにした。その力は「対象者の能力の強奪」であり、その目的は、親友である陽柳夕映(ひりゅう ゆえ)が第一〇領域の人形遣い(ドールマスター)に消されたことによる復讐を為すこと。人形遣い(ドールマスター)との決着後、「狂三さんについていきたいなー」と思い、狂三と同行することにする。第一〇から第六領域まで巡礼した経験があるため狂三の案内役である。
また第九領域では伝説のSランクアイドル育成プロデューサー「ひびP」としての功績がある。
蒼(ツァン)
第一〇霊属の準精霊。準精霊達の間では100人を倒したなどの強豪として有名。霊装は〈極死霊装・一五番(ブライニクル)〉。発顕する無銘天使は巨大ハルバード+ハンマー〈天星狼(ライブラス)〉
純粋な戦闘狂で狂三の最後の相手となったがフォルス・プロキシが乱入し、ゲーム終了後、勝敗が決まらず再戦の申し込みをして帰っていった。
第九領域では狂三と共に輝俐リネムのライブ協力したり、エンプティ「ルーク」との戦に共闘したりと真っ直ぐな性格である。
輝俐 リネム(きらり)
第九領域の元支配者(ドミニオン)。歌えなくなって格下げになった準精霊で、発顕する無銘天使はマイクスタンド〈天賦楽唱(アマデウス)〉。音の操作や衝撃を出すのみで殺傷能力はない。
絆王院 瑞穂(ばんおういん みずほ)
第九領域の支配者(ドミニオン)。

その他の精霊関係者

〈ファントム〉
輪郭が曖昧でノイズにしか見えず、『何か』としか形容できない存在。折紙の攻撃でノイズが剥がされた姿は、髪の長い少女の姿をしていた。その声を聞いた折紙は、聞き覚えのある人物の誰かだと認識した。また、16巻の終盤で狂三によってノイズを剥がされ、その正体が村雨令音であることが判明した。未来から来た士道と会った時は、仮の姿として「園神凛祢」の姿になった。〈ファントム〉の識別名は、〈ラタトスク〉によって便宜的に付けられた名称。
5年前、人間であった琴里を精霊にして火災を引き起こした張本人であり、直後にその霊力を士道に封印させ、2人の記憶から自身の存在を消去(この記憶は、後に琴里と折紙との戦いと、琴里の霊力の再封印がきっかけで2人とも蘇っている)した。
実はこの際に時間遡行した折紙と遭遇しており、まだ誰にも与えていないはずの〈絶滅天使(メタトロン)〉を使いこなしていたため、彼女が時間遡行してきた未来の精霊であることを看破。未来の自分が、自身に反逆すると分かっている精霊を生み出すことを知るも、折紙の戦闘能力の高さを目の当たりにした結果、リスクを承知の上で5年後の現在に折紙に精霊の力を与えている。またこの際、狂三が時間遡行の力を使って何かを企んでいることにも気づいたらしく、後に狂三自身に直接訪て困惑させた他、自殺しようとしていた美九にも精霊の力を与えている。さらに狂三に士道の能力を教えたり、逆に狂三が誰にも教えていない能力のことを知っていたり、二亜の〈囁告篇帙(ラジエル)〉でも正体を知ることが出来なかったり、どこでもない空間で最後のリセットを行っているはずの凛祢の前に姿を現したりと、その正体や目的には謎が多い。超然としているようにも見えるが、未来から来た士道の姿を見た時にはかつてないほどに狼狽し、去り際に「時が来たならまた会おうね。その時は」と語った直後に「もう、絶対離さないから。もう、絶対間違わないから」と士道に語り、それを聞いた士道はかつて誰かからその言葉を聞いたと感じている[注 20]
12巻の終盤では、クライトンの独断で起動した〈ダインスレイフ〉の一撃から、自ら霊力で編まれた防壁を士道の頭上に展開して士道を守り、暴走する士道の霊力を琴里たちで封印できる状態まで弱めて、その場を去っていった。
また、判明しているのは、力ある精霊の誕生が彼女の願いに繋がっていること、精霊たちを自らの子供たちと呼んだこと、自らの目的のために士道が必要ということである。
園神 凜祢(そのがみ りんね)
声 - 花澤香菜
PS3版ゲーム『凜祢ユートピア』のオリジナルキャラクター。謎の結界に閉じ込められた天宮市の中で、士道の幼なじみとして現れた世話焼きな少女。
士道に対する献身ぶりは半ば狂気じみたものがあり、士道が誰とどういう結末を迎えようと、自分が敵味方関係なくどんな関係であれ士道の幸せを願うという常軌を逸した面をもつ。
その正体は強大な霊力の残滓が何らかの形で意思を持ったものであり、精霊とは似て非なる存在。周囲の認識をいじり、自分を士道の幼馴染として認識させていた。自ら名乗る識別名は〈ルーラー〉。力の密度は始源の精霊に準じるほど強く、暴発してしまえば日本そのものが消し飛ばしかねないほどのものである。精霊とは違い、平時として過ごしている姿と霊装を纏っている姿では髪、瞳、声などが若干異なっており、さらにヴェールで顔を隠しているため、士道の夢の中で姿を見せても士道は凛祢だと気づかなかった。なお、現在の容姿は士道の好みに合わせて変化したもの。
天宮市を結界で覆った張本人であるが、その目的は利己的なものではなく、士道を守るためだった。実は度重なるストレスや体調不良によって、士道が封印していた霊力が暴走してしまい、琴里の炎の力がない状態で士道が死亡したため、その事実をなかったことにするために士道の思い通りになる楽園〈凶禍楽園(エデン)〉を作り出し、士道が死ぬたびにリセットしてやり直すということを繰り返していた。しかし、度重なるリセットにより記憶の消去が不完全となり、記憶を取り戻した士道に〈凶禍楽園〉を否定された。その後自ら正体を明かし、〈凶禍楽園〉【無へと帰す者(パラダイス・ロスト)】を発動させ、〈凶禍楽園〉を永遠に続かせようとしたが、【無へと帰す者】を抜け出した士道により、自ら霊力を封印された。精霊と違い、霊力だけで器がない存在なので、霊力を封印されたことで消え去り、最後のリセットによっていなかったことになったため、士道達の記憶からも消え去った。
しかし、再び発生した〈凶禍楽園〉の中で士道と再会する。ただし、この世界の彼女は〈ルーラー〉としての力を失っており、〈凶禍楽園〉がなぜ再び発生したのかもわかっていない。最後は〈ルーラー〉としての力を取り戻し、自ら士道にキスをして消えていった。
最後に〈ファントム〉が「お疲れ様」と言っていることからなんらかの関係があると思われ、原作11巻では仮の姿として利用している。
園神 凜緒(そのがみ りお)
声 - 佐倉綾音
PS Vita版ゲーム『Twin Edition 凜緒リンカーネイション』及びPS4版『凛緒リンカーネイション HD』のオリジナルキャラクター。再び開かれた〈凶禍楽園(エデン)〉に鞠奈と共に現れた凜祢を幼くしたような姿の少女。士道をパパ、凜祢をママと呼ぶ。
再び発生した〈凶禍楽園〉を維持している張本人だが、彼女の〈凶禍楽園〉は不完全なものであり、1週間もすれば崩壊してしまう。それを防ぐために、〈凶禍楽園〉を固定するための『いちばんだいじなもの』を探している。
その正体は士道の中に封印されていた凜祢の〈ルーラー〉としての力が分離した存在(士道をパパ、凜祢をママと呼ぶのはそれが理由)。『いちばんだいじなもの』を探すために意思を持っているが、それを見つけ、〈凶禍楽園〉が完全なものになると消滅してしまう。それを分かっていてなお、士道達の幸せのために〈凶禍楽園〉を維持しようとしたが、凜祢に説得され、凜祢の中に戻っていった。
万由里(まゆり)
声 - 雨宮天
劇場版『万由里ジャッジメント』のオリジナルキャラクター。士道に視線を静かに投げかけるサイドテールの髪をした少女。来禅高校や竜胆寺女学院とは別の高校の制服を身に着けている。
その正体は複数の精霊の霊力が一箇所に集中した場合、その器となる存在に問題がないか判断する〈システムケルブ〉というこちら側の世界のシステムによる存在。彼女と彼女の天使は監視対象者と霊力が完全な状態の精霊以外には機械で精査しない限りその存在を視認できない。彼女を前述の例外以外がまともに視るには天使が明確に動き出す時のみ。器である士道と精霊達のデートを眺め、士道に問題がないと判断したが、突如天使が暴走してしまう。実は士道達のデートを見ているうちに、自分でも気づかないうちに精霊達に嫉妬しており、それが天使の暴走という形で現れてしまった。
発顕する天使は大型の黒い球体に翼や歯車といった複数の構造物が付いた鳥籠と戦車を複合した形状の〈雷霆聖堂(ケルビエル)〉。雷を操り、歯車は遠隔操作兵器となり、攻撃用途によって合計で5つもの形態に目まぐるしく変貌する。顕現直後の形態【鷲】では翼から敵を追尾する雷撃、球体から牛の角が生える形態【牛】では角の間から集束させた雷撃の発射、球体部分に六角形の穴が開く形態【獅子】では雷の束の発射、球体部分からは無数の眼球が開かれる形態【人】では眼球から360度にわたる小型雷撃の乱射、さらには自らを再構築して他4つの形態が複合され先端がドリルのような形状を持つ攻撃に特化した最終攻撃形態へ変貌する。最終攻撃形態では先端から霊力の光線【ラハットヘレヴ】が放たれることで一瞬で地上を焼野原にできる規模の威力を持つ。防御面においてもかなり頑強で〈フラクシナス〉の〈ミストルティン〉の最大火力でも精霊単体の最大規模の攻撃でも破壊は不可能、精霊がある程度集まっての一点集中攻撃でやっとダメージを与えることができるが霊力の供給が絶たれない限り、いくら破壊されても再生を続ける。完全に破壊するには一点集中攻撃と霊力の供給を絶つことを同時に行わなければならない。また、十香に霊力を供給した際、十香はその場にいた他の精霊の天使とは異なる〈滅殺皇(シェキナー)〉という剣を顕現したが、これを万由里本人が扱う場合は弓矢として顕現する。
万由里も、園神凜祢と同じく霊力のみの存在のため、士道に封印され消えてしまった。

その他(短編に登場)

鷲谷 瞬助(わしたに しゅんすけ)
『八舞ランチタイム』に登場。購買四天王[注 21]を名乗る〈吹けば飛ぶ(エアリアル)〉。
烏丸 圭次(からすま けいじ)
『八舞ランチタイム』に登場。購買四天王を名乗る〈異臭騒ぎ(プロフェッサー)〉。
鷺沼 亜由美(さぎぬま あゆみ)
『八舞ランチタイム』に登場。購買四天王を名乗る〈おっとごめんよ(ビッグポケット)〉。
古茂田 柊平(こもだ しゅうへい)
『天央祭コンテスト』に登場。栄部西の三年生で生徒会長。男子好きなのになぜかミスコンの審査員として出ている。
伊集院 桜子(いじゅういん さくらこ)
『天央祭コンテスト』に登場。仙城大付属高校の三年生で風紀委員長。
綾小路 花梨(あやのこうじ かりん)
『天央祭コンテスト』に登場。ミスコンの一位を取ろうと妨害工作を図るが、紆余曲折の騒動の末にその場でトロフィーを持っていたという理由で自動的に一位に収まった。
暮林 昴(くればやし すばる)
『美九オンステージ』に登場。美九のマネージャー。
朝倉 日依(あさくら ひより)
『美九オンステージ』に登場。美九に勝るとも劣らないアイドル。“宵待 月乃”に憧れアイドルになるも彼女がスキャンダルで芸能界を追放されたことにより、アイドルには一分の隙もなく完璧でなくてはならないという考えに囚われ、美九を宵待月乃のパクリとして軽蔑していたが、士道により「宵待月乃=美九」というのを理解し困惑するも、美九の応援により自分がアイドルになりたかった本当の理由を思い出し、美九と和解した。
シャーロット・マイヤー
『真那ミッション』に登場。SSSでは顕現装置の不正使用などでクビとなったところをウェストコットに引き抜かれた魔術師だが、ロンドンの銀行で銀行強盗を起こす。たまたま銀行に訪れていた真那によって御用となった。
丸奈 ありす(まるな ありす)
『二亜ギャルゲー』に登場。二亜がネットにバラまかれたスパムメールから開いたURLからのギャルゲーに出たキャラクターの少女。一つの選択に対する膨大な量の選択肢やギャルゲーとは別ジャンルのゲームをさせたりといろんな意味で論外のゲームを展開し、愛を教えてと問う。その実体はDEMが製造したものの、破棄されたAIプログラム。ネットワークに残留していたそれは増殖を繰り返しては日本の様々な機器をハッキングしては混乱に叩き落し、軍事衛星を介して天宮市に攻撃をしかけようとしたが、その直前に士道と二亜がゲームをクリアしたことで愛を知り、「ありがとう。あたしも――愛してる」というテキストデータを残して全て消滅した。

用語解説

精霊
この世界とは異なる隣界に存在する謎の生命体。その発生原因や存在理由は謎に包まれているが、絶大な戦闘能力を有する上、こちらの世界に現れる際に空間震という大爆発を引き起こすため、人類からは特殊災害指定生命体とされ、天敵として恐れられている。地上での実体は存在し食生活も普通に出来たり、流血をする描写から身体の構造は人と大差はない模様。
個体によってその姿は様々だが、共通点として強大な戦闘能力を持つ、若い女性の姿をしていることなどが上げられる。そしてその身を護る絶対の盾・霊装を身に纏い、それに対を成す最強の矛たる武装・「天使」を有している。「天使」は“形を持った奇跡”とも呼ばれ、の10大構成要素セフィラの守護者に由来した名を持つ。霊力で編まれた鎧である霊装は堅牢な防御力を誇り、物理攻撃はおろか顕現装置による攻撃でもほとんどダメージを与えることは出来ない。天使の形や能力は個体によって異なる。
人類が精霊に対抗する手段は武力による倒滅か(士道による)対話のみであるが、両方とも非常に困難を極める。
封印が行われた精霊は力のほとんどを失い普通の人間に近くなるが、精神状態が不安定(極度のストレスを感じるなど)になることで精霊の力が逆流し、天使と霊装を不完全ながら顕現出来るようになる。また、琴里は自らの意思で封印を破り本来の力を取り戻し、後に十香も〈メドラウト〉を装備した折紙に襲われた際に本来の力を取り戻している。なお、前者の場合、精神状態が落ち着くと元通りになるが、後者の場合は再び封印を施さなければならない。
なお、その発生原因の一つとして、霊結晶(セフィラ)を与えることで人間の少女を精霊に変えてしまう謎の存在〈ファントム〉が確認されている。二亜によると、すべての精霊は〈ファントム〉によって霊結晶(セフィラ)を与えられた元人間である。精霊に変えられた後、記憶を封印されて隣界で眠らされている者と、封印されずにそのまま放置される者が存在するが、理由は不明。記憶を封印された精霊は空間震と共に現界し、人間としての記憶が残る精霊は消失すらせずそのまま現実世界にとどまっていて自主的に空間震を起こせる。
深い絶望に陥った時、“霊結晶の反転”という現象が起こり、霊結晶が反霊結晶(クリファ)へと変貌する。反転してしまった精霊は自分の名前を初め、現実世界での記憶を一切失ってしまう(もしくは人格そのものが入れ替わってしまう)。さらに身に纏う霊装は反転前に比べて若干形が変わり、暗黒色の鎧に変質する。更に天使は『魔王』という通常時の天使の形が変わり、闇色に染まった物に変わり、名前も異なる[5]
ウェストコットは、“反転”した十香のことを「魔王」と呼んでいる。
反転した十香によると、反転体とは霊結晶の化身で霊結晶の意思そのものであり、こちらが本来の状態で、それを始原の精霊が変化させて現在の状態にしたとのこと。
本来、人間に与えられるとその人間は暴走してしまうが、それを殺し霊結晶を回収すると、精製されており、それを繰り返すと、自我を保ったまま精霊になることができる。
空間震
発生原因不明、発生時期不定期、被害規模不確定の爆発、振動、消失、その他諸々の広域振動現象の総称であり、空間の地震と称される突発性広域災害。
発生するとその爆心地に存在する建物や地面などは巨大なクレーターを残して跡形も無く消滅し、その周辺は爆発によって甚大な被害が生じる。爆発の規模は精霊によって大きく異なる。30年前、ユーラシア大陸の中央(当時のソ連・中国・モンゴルを含む一帯)が一夜にして消失し1億5000万人の死傷者を出した〈ユーラシア大空災〉を皮切りに世界各地で小規模の空間震が頻発した(地球上の全大陸・北極・海上、さらには小さな島々でも確認された)が、その6カ月後に東京都南部から神奈川県北部にかけての一帯で起こった〈南関東大空災〉を最後に一時は途絶えていたものの、5年前から士道達の住む天宮市周辺で再び発生し始めた。しかし、なぜか狂三だけは空間震が途絶えていた頃にも関わらず7年も前からこの世界に現界していた。空間の地震の名の通り、爆発する直前に“余震”が起こる。
精霊の存在を知らない一般人にはその発生原因は知らされていないが、〈ラタトスク〉やASTなど精霊の存在を知る者たちは隣界に存在する精霊が、こちらの世界に現界する際に発生する空間の揺らぎによって発生する大爆発とそれによる被害と認識していたが、空間震を発生させずに精霊が現界(静粛現界)することもあるため、その発生原因は謎に包まれている。なお、精霊の中には自分の意思で空間震を発生させる者も存在するが、同規模の空間震を同時にぶつけると相殺することが出来る。
現界/消失
普段は隣界で休眠状態にある精霊がこちらの世界に出現することを「現界」、こちらの世界から隣界に戻ることを「消失」(ロスト)という。隣界で眠っている精霊が何らかの理由でこちらの世界に“引っ張られ”て空間震と共に「現界」し、時間が経つと再び隣界へと「消失」する。何れも精霊の意志とは無関係に発生するため、発生原因は精霊自身にも分からないという。また、「現界」する際、空間震が発生する場合と発生しない場合があり、前者の場合を「通常現界」、後者を「静粛現界」と分類されているが、なぜそのような違いが生じる理由も分かっていない。
なお、士道に力を封印された精霊はこちらの世界から「消失」することが出来なくなる。
隣界にいる間は休眠しているとされているが、ウェストコットによると実際の所は隣界にいる時には“反転”している模様。
ラタトスク機関
精霊との対話による空間震災害の平和的な解決を目指して結成された秘密組織。空中艦〈フラクシナス〉を拠点とし、最高幹部連である円卓会議の元、五河琴里を司令官とし、精霊の保護の名の下に様々な有志が集まって結成された。
琴里曰く、士道をサポートするために作られた組織。その実情としては組織の方針が士道の体質と合致していたにすぎず、ウッドマンの一派を除いた最高幹部たちは精霊たちの力が自分の利益になるという下心があったりなど一枚岩とはとうてい言えない状況にある。士道の暴走時には士道が暴走した時の処理のために衛星軌道上に設置されていた〈ダインスレイフ〉を他の最高幹部たちが勝手に使用するという事態になってしまった。
フラクシナス
ラタトスク機関が誇る最新鋭空中艦。型式番号はASS-004。全長252m(〈世界樹の葉〉を除く)、全幅120m。
琴理が指揮する実質的な〈ラタトスク〉の母艦。艦後方の独特の形状から、世界樹という愛称を持つ。大型の基礎顕現装置(ベーシック・リアライザ)AR-008を10基、それらをコントロールする制御顕現装置(コントロール・リアライザ)を8基搭載しており、艦体の周囲には恒常随意領域(パーマネント・テリトリー)を常に展開している。外部から視認・観測を防ぐ不可視迷彩(インビジブル)と領域に鳥や飛行機などが接触した際に艦を自動で回避する自動回避(アヴォイド)を常時発動しているため、外部から観測されることはほとんどない。艦内には、令音の解析結果と精霊の脈拍などを踏まえて瞬時に選択肢を提示する高性能なAIだけでなく、主要兵装に攻撃用の収束魔力砲〈ミストルティン〉や、精霊と接続することで〈ミストルティン〉でも破壊できない物体を破壊させる威力を有する精霊霊力砲〈グングニル〉、小型の顕現装置を搭載し独立端末として使える汎用独立ユニット〈世界樹の葉(ユグド・フォリウム)〉を搭載している。さらに地上との転送装置なども完備し、DEM社製の空中艦を凌駕する性能を誇る。反転した折紙によって破壊されたために、改修された。
原作5巻巻末にて海老川兼武によるデザイン画とスペックが収録されている。
フラクシナスEX(エクス・ケルシオル)
修理改修が完了したフラクシナス。型式番号はASS-004-2。全長255m、全幅115m。改変前の世界でエレンの〈ゲーティア〉に一方的に叩きのめされたことと、改変後の世界で反転した折紙に破壊されたことを反省点とした改修が行われている。これまでは対話式コミュニケーションができなかったAIに、その機能を追加している。精霊の攻撃にもある程度耐えられるほどに機能は向上している。
原作16巻巻末にて海老川兼武によるデザイン画とスペックが収録されている。
ゲーティア
DEM社のエレン専用の空中艦。複数の人間のクルーで動かすことを前提とする〈フラクシナス〉やDEM社製の〈アルバテル〉や〈ヘプタメロン〉といった他の艦とは明確に異なり、全ての操作をエレン一人で行う純粋な戦闘艦。事実上、エレン専用の超大型CR-ユニットと言う方が近い。
対精霊部隊(アンチ・スピリット・チーム)
通称:AST。その名の通り、精霊を武力によって殲滅することを目的とした特殊部隊の総称。作中でASTを指すのは陸上自衛隊所属の部隊だが、各国にも同様の部隊が存在する。
隊員はCR-ユニットを扱う「現代の魔導師」(ウィザード)とも言える存在だが、ユニットの使用適性を持つ者はごく少数で、かつユニット使用のためには頭部に脳波を増幅させるための機械を埋め込む必要がある。そのため、折紙のような未成年者も適性が認められれば隊員として徴用される。しかしなぜか、女性が多い。
顕現装置(リアライザ)
30年前に人類が手にした禁断のテクノロジー。コンピューター上での演算結果を物理法則を歪めて現実世界に再現する、いわば科学技術を持って「魔法」を再現する技術および装置の総称。一般人には存在が知られていないが、CR-ユニットを初め、医療用・補強用など様々な種類が存在する。空間震や精霊とASTとの戦闘で破壊された建物を修復しているのも、顕現装置を用いた陸自の災害復興部隊であり、ビルくらいなら一晩で修復させてしまう。代謝機能の操作で若い肉体を保つことができるらしく、ウェストコットとエレンといった数名がそう使って外見年齢に一致していない年齢をしていることを示唆されている。
CR-ユニット
「戦術顕現装置搭載ユニット」(コンバット・リアライザユニット)の略。顕現装置を戦術的に運用するための装備の総称。防護服である着用型接続装置(ワイヤリングスーツ)と武装が小型のデバイスに格納されており、起動するとこれらを瞬時に装着することが出来る。標準装備として、ワイヤリングスーツに搭載されている基礎顕現装置が発動すると同時に自分の周囲数メートルに見えない領域「随意領域」(テリトリー)を展開する機能がある。随意領域は文字通り、使用者の思い通りになる空間でありCR-ユニットの要でもある。DEM社製の顕現装置自体はDEM社の製造だが、それをCR-ユニットにする工程の時には他の企業へと委託している。
アシュクロフト
特殊機能を搭載した新型CR-ユニットのシリーズ。第三世代型顕現装置。厳重なセキュリティがかけられており、一度認証が完了すると、専用の解除キーを使わない限り認証者以外は使用できない。
防制随意領域の組成に特化した1号機〈アリス〉、随意領域を阻害する結界を作り出す2号機〈ジャバウォック〉、遠隔攻撃に特化した3号機〈レオン〉、近距離攻撃に特化した4号機〈ユニコーン〉、回復処理能力[注 22]と装甲透過装備〈キティファング〉を持つ5号機〈チェシャー・キャット〉が先行して開発された。
通常のCR-ユニットとは比較にならない性能を持つもそれぞれが一点の能力に特化しているため、一般のCR-ユニットに比べるとバランスが悪く弱点が大きいという欠点を持つ。
実はそのコアには分割されたアルテミシアの脳内情報が使われており、これにより装着者はアルテミシアの高い随意領域の能力を使用することが出来る。
エドガーがウェストコットから社長の座を奪うために製作されたものであり、対精霊用ではなく、対魔術師用の顕現装置。そのため〈ジャバウォック〉には随意領域阻害能力以外に、他の〈アシュクロフト〉と一方的にリンクしてその能力を使う機能が存在する。人間の脳をモデルとして作られているために顕現装置単独での行動が可能で、初期型5機に分散されていたアルテミシアの意識の怒りの共鳴により集合体の怪物と化すといった常軌を逸したことが可能。
後に開発されたβ型はアスガルド社製との差をかなり詰め、不可視迷彩が可能となり、DEM社の空中艦、および〈バンダースナッチ〉に搭載されている。初期型5基の特性であった人間の脳のモデルが由来であるためか従来のCR-ユニットではできなかった生身の人間の脳を介して顕現装置を動かすといったことをせずとも、〈バンダースナッチ〉は無人として行動可能。非常に特殊かつ、機密性の高いものであるため、DEMの中でもこれの生産工場は非常に限られている。
DW-029・討滅兵装〈ホワイト・リコリス
DEM社が開発した実験機で、大型レイザーブレード〈クリーヴリーフ〉二本、50.5cm魔力砲〈ブラスターク〉二門、機銃やミサイルなどの武装を格納した大容量ウェポンコンテナ〈ルートボックス〉を8基装備しており、日下部曰く「AST一個中隊の火力を一個人にぶち込んだような頭のおかしいユニット」。
あまりの巨体ゆえに機動力は乏しいが、防性随意領域を周囲に展開することで高い防御力を備えている他、指向性随意領域を任意の座標(相手の周辺など)に展開して動きを封じると同時に、随意領域内に火器を撃ち込んで爆発の破壊力を四散させず、より大きなダメージを与えることも出来る。
圧倒的な攻撃力と堅牢な防御力を備え、理論値では精霊を倒せるほどの火力を持つが、製造過程において性能を重視するあまり使用者の脳にかかる負担を全く考慮せず開発されており、実際に各国のパイロットより優秀なDEMテストパイロットをわずか30分で廃人に至らしめた“最強の欠陥機”である。
姉妹機として実験用に作られた赤い装甲のDW-029R〈スカーレット・リコリス〉が存在する。違いとしては塗料が違う程度で、それだけで重量にわずかながらに差が出ている。
ヴァナルガンド
〈ラタトスク〉に積まれていた蒼と黒のCR-ユニット。真那専用に調整されており、両手両足胸部を覆う流線型の装甲と背に巨大なスラスターパーツを持ち、右手にレイザーエッジ〈ヴォルフテイル〉と左腕に魔力砲を内蔵したクラッシャー〈ヴォルフファング〉を装備している。性能は一般的なDEM製のCR-ユニットを遥かに凌ぐ。
AW-111〈ブリュンヒルデ
〈ラタトスク〉が開発した最新型のCR-ユニット。周囲の魔力や霊力を吸収して刃を形成するレイザースピア〈エインヘリヤル〉を有する。折紙が使うことで限定霊装と融合した形となる。
デウス・エクス・マキナ・インダストリー
イギリスに本社を置く世界屈指の大企業。通称DEM社。幅広い事業を展開しているが、中でも顕現装置においてはシェアの大半を占めており、自衛隊を初めとした各国の軍部にも提供している。また、有能な専属魔導師や顕現装置を内蔵した兵器など、国家によらない独自の武力も有している。
しかしその裏で目的のためには人命を犠牲にすることを厭わないなど、倫理観に欠けた行動をとっている。しかも国家の機関に対して様々な内部干渉を行ったり、極秘実験施設のある島を秘匿するなど強力な権力を持っている。
アスガルド・エレクトロニクス
アメリカに本社を置く〈ラタトスク〉の母体となっている企業。顕現装置の製造技術はDEM社を上回っている。
岡峰重工
岡峰美紀恵と岡峰珠恵の実家の企業。DEM社やASTと関係しているらしく、新型顕現装置〈アシュクロフト〉シリーズの一つであるI型"アリス"を保管している。
スペシャル・ソーサリィ・サーヴィス
通称SSS。イギリス陸軍所属の対精霊部隊。同じイギリスに本拠を置くDEM社との親交が深いために他国の対精霊部隊よりも汎用化前のユニットを試験的に融通されている面が上回っている。
天宮市
南関東大空災によって更地になった東京都南部から神奈川県北部にかけての一帯を様々な最新技術の実験都市として再開発した場所。神経質なほど空間震に対して敏感に再開発されており公共施設の地下はもちろん、一般家庭にもシェルターが設置されている。そのためシェルターの普及率は全国1位になっている。
精霊マンション
五河家の隣の敷地に建てられているマンションで、〈ラタトスク〉により保護された精霊たちが揃って住む。マンションの物件としての名前はグラズヘイムマンション。霊力暴走時のことを考慮し頑丈に造られている。部屋割りは、十香が410号室、四糸乃が405号室、八舞姉妹が802号室、七罪が最上階の一番端の部屋(部屋番号は不明)になっている。元々人間である琴里・美九・折紙は自宅があるためここには住んでいないが、部屋が余っているため泊まることもある。
ネリル島
DEM社が人体実験などの非合法な研究をしている太平洋上の島。地図にも載ってはいない。「資材A」こと二亜がこの島に監禁され、様々な拷問や実験を受けていたが、彼女を探していた狂三に襲撃された。
隣界
精霊達が存在している世界。本編中では詳しく語られておらず、「デート・ア・バレット」にて詳細が語られた。
一から一〇の領域に分かれており、一に近づくほど現実の世界に近づくとされている。かつて精霊達が存在していた世界だが、現在は姿を消しており、代わりに準精霊と呼ばれる少女達が暮らしている。
準精霊
隣界の住人。かつて人間だった少女達で、人間だった時のことを覚えている者もいれば、ほとんど覚えていない者もいる。それぞれが固有の無銘天使と霊装を持つ。夢を持たなければ生きていけず、夢を持たない場合、体が少しずつ消えていってしまい、儚失(ロスト)してしまう。
霊属という属性を持ち、第一(光)、第二(情報)、第三(影)、第四(氷)、第五(炎)、第六[テイファレト](封印)、第七[ネツアク](変化)、第八[ホド](風)、第九[イエソド](音)、第一〇[マルクト](物質)と別れており、準精霊のうち、第一、第四、第五、第八、第九、第一〇が全体の八割以上を占め、残りが第二、第六、第七で、第三は1%にも満たない。
支配者(ドミニオン)
精霊がいなくなった後の隣界の支配者で、準精霊でありながら、精霊に近いと云われる存在。
隣界編成(コンパイル)
現実にいる精霊の感情が大きく揺れ動いた時、隣界に大きく影響を与えること。これに巻き込まれた準精霊は、領域の精霊の記憶を体験する。
体験した準精霊は、何かしらの影響を受けたり、少年に恋してしまったり、儚失とも無縁になる。そのため、その少年のことは一種の伝説となっている。
天へ至る路(シャマイル・クブィシュ)
臨界の各領域に接続している門。霊体を同調させれば通り向けることができるが、下手すれば門と融合してしまう。

書誌情報

本編

タイトル 発売日 ISBN 表紙
1 デート・ア・ライブ 十香デッドエンド 2011年3月19日 ISBN 978-4-04-071045-7 [注 23] 十香
2 デート・ア・ライブ2 四糸乃パペット 2011年8月20日 ISBN 978-4-04-071046-4 [注 24] 四糸乃・よしのん
3 デート・ア・ライブ3 狂三キラー 2011年11月19日 ISBN 978-4-04-071050-1 [注 25] 狂三
4 デート・ア・ライブ4 五河シスター 2012年3月17日 ISBN 978-4-04-071047-1 [注 26] 琴里
5 デート・ア・ライブ5 八舞テンペスト 2012年8月17日 ISBN 978-4-04-071048-8 [注 27] 夕弦・耶倶矢
6 デート・ア・ライブ6 美九リリィ 2012年12月20日 ISBN 978-4-04-071049-5 [注 28] 美九
2012年12月13日
(にいてんご付き限定版)
ISBN 978-4-8291-7710-5 十香
7 デート・ア・ライブ7 美九トゥルース 2013年3月19日 ISBN 978-4-04-071030-3 [注 29]
8 デート・ア・ライブ8 七罪サーチ 2013年9月20日 ISBN 978-4-04-071044-0 [注 30] 七罪
9 デート・ア・ライブ9 七罪チェンジ 2013年12月20日 ISBN 978-4-04-712974-0
2013年12月6日
(Blu-ray付き限定版)
ISBN 978-4-04-712937-5 十香
10 デート・ア・ライブ10 鳶一エンジェル 2014年3月20日 ISBN 978-4-04-070066-3 折紙
11 デート・ア・ライブ11 鳶一デビル 2014年9月20日 ISBN 978-4-04-070143-1
12 デート・ア・ライブ12 五河ディザスター 2015年6月20日 ISBN 978-4-04-070151-6 士道
13 デート・ア・ライブ13 二亜クリエイション 2015年10月20日 ISBN 978-4-04-070694-8 二亜
14 デート・ア・ライブ14 六喰プラネット 2016年3月19日 ISBN 978-4-04-070695-5 六喰
15 デート・ア・ライブ15 六喰ファミリー 2016年9月17日 ISBN 978-4-04-070927-7 十香
16 デート・ア・ライブ16 狂三リフレイン 2017年3月18日 ISBN 978-4-04-070928-4 狂三
17 デート・ア・ライブ17 狂三ラグナロク 2017年8月19日 ISBN 978-4-04-070929-1 ニベルコル

短編

タイトル 発売日 ISBN 表紙
1 ファンタジア文庫25周年アニバーサリーブック 2013年3月19日 ISBN 978-4-8291-3868-7 十香
2 デート・ア・ライブ アンコール 2013年5月18日 ISBN 978-4-04-071007-5 [注 31] 十香
3 デート・ア・ライブ アンコール2 2014年5月20日 ISBN 978-4-04-070116-5 四糸乃・よしのん
4 デート・ア・ライブ アンコール3 2014年12月20日 ISBN 978-4-04-070149-3 狂三
2014年12月9日
(Blu-ray付限定版)
ISBN 978-4-04-070083-0
5 デート・ア・ライブ アンコール4 2015年8月20日 ISBN 978-4-04-070696-2 琴里
6 デート・ア・ライブ アンコール5 2016年5月20日 ISBN 978-4-04-070926-0 夕弦・耶倶矢
7 デート・ア・ライブ アンコール6 2016年12月20日 ISBN 978-4-04-072092-0 美九
8 デート・ア・ライブ アンコール7 2017年12月20日 ISBN 978-4-04-072564-2 七罪
短編
サブタイトル 初出 収録
1 十香ゲームセンター[注 32] ドラゴンマガジン H23年5月号 アンコール
2 折紙インポッシブル ドラゴンマガジン H24年1月号
3 四糸乃ファイヤーワークス ドラゴンマガジン H24年9月号
4 琴里バースデー ドラゴンマガジン H25年1月号
5 八舞ランチタイム ドラゴンマガジン H25年3月号
6 狂三スターフェスティバル 書き下ろし
7 祝福されるドラマガ[注 33] ドラゴンマガジン H25年1月号 アンコール
BOOK☆WALKER限定版
8 士道ハンターズ 月刊ニュータイプ H25年7月号 アンコール2
9 未確認サマーバケーション ドラゴンマガジン H25年7月号
10 未確認ブラザー ドラゴンマガジン H25年9月号
11 精霊キングゲーム ドラゴンマガジン H25年5月号ふろく
12 天央祭コンテスト ドラゴンマガジン H26年3月号
13 エレン・メイザースの最強な一日。 書き下ろし
14 美九オンステージ ドラゴンマガジン H26年5月号 アンコール3
15 士織ペナルティ ドラゴンマガジン H26年7月号
16 七罪ティーチング ドラゴンマガジン H26年9月号
17 真那リサーチ ドラゴンマガジン H26年11月号
18 キャットカフェ・ア・ライブ Amazon特典リーフレット[注 34]
19 精霊メリークリスマス 書き下ろし
20 狂三サンタクロース
21 十香ワーキング テレビアニメ『デート・ア・ライブ』
第2巻封入特典
アンコール4
22 四糸乃ハイスクール
23 折紙ノーマライズ テレビアニメ『デート・ア・ライブ』
第4巻封入特典
24 狂三キャット
25 真那ミッション テレビアニメ『デート・ア・ライブ』
第6巻封入特典
26 琴里ミステリー
27 十香リバース 書き下ろし
28 折紙カウンセリング ドラゴンマガジン H27年1月号 アンコール5
29 令音ホリデー ドラゴンマガジン H27年3月号
30 白銀アストレイ ドラゴンマガジン H27年7月号
31 白銀マーダラー ドラゴンマガジン H27年9月号
32 精霊スノーウォーズ ドラゴンマガジン H27年11月号
33 精霊ダークマター 書き下ろし
34 精霊ニューイヤー ドラゴンマガジン H28年3月号 アンコール6
35 二亜ギャルゲー ドラゴンマガジン H28年1月号
36 精霊アニメーション ドラゴンマガジン H28年7月号
37 精霊オンライン ドラゴンマガジン H28年9月号
38 精霊オフライン ドラゴンマガジンH28年11月号
39 六喰ヘアー 書き下ろし
40 十香フードファイト ドラゴンマガジンH29年1月号 アンコール7
41 四糸乃エクスペリエンス ドラゴンマガジンH29年3月号
42 狂三バレンタイン ドラゴンマガジンH29年5月号
43 八舞エクスチェンジ ドラゴンマガジンH29年7月号
44 美九バーグラー ドラゴンマガジンH29年9月号
45 美紀恵メジャーメント ドラゴンマガジン H28年5月号
46 令音マリッジハント 書き下ろし
47 デート・ア・ライブ0 ver2.0 ドラゴンマガジン H26年5月号ふろく
48 四月九日 第0巻[注 35] 0 ver2.0
49 ナース・ア・ライブ キャンペーンブックレット[注 36]
50 人気投票 結果発表! 『デート・ア・ライブ』スペシャルサイトの人気投票
51 十香プリズン スペシャルサイト1位獲得キャラのデート短編
52 十香ミスファンタジア アニメイト人気投票
53 狂三ネイバー
54 精霊アキハバラ デート・ア・カフェAct.2
55 二十五アニバーサリー ファンタジア文庫25年祭
56 デート・ア・ライブ11.5 ドラゴンマガジン H27年5月号ふろく
57 五河ペアレンツ 書き下ろし 11.5
58 <ラタトスク> が観測したとある日常
case-1 - 7
ドラゴンマガジン H25年11月号ふろく[注 37]
(48) 四月九日 第0巻[注 38] マテリアル
(49) ナース・ア・ライブ キャンペーンブックレット[注 39]
59 凛祢バスタイム 凛祢ユートピア 限定版特典
60 精霊カンファレンス 書き下ろし
61 「デート・ア・ライブ」まるごとBOOK ドラゴンマガジン H27年9月号ふろく
62 デート・ア・クエスト ドラゴンマガジン H25年7月号ふろく[注 40] 「デート・ア・ライブ」
まるごとBOOK
63 ガールズ&ポスター ゲーマーズ特典スペシャル小冊子[注 41]
64 タマのズボラ飯 ゲーマーズ特典スペシャル小冊子[注 42]
65 デート・ア・ライブ アペンディクス ドラゴンマガジン H28年5月号ふろく
66 精霊ベースボール ファンタジア騎士団キャンペーン
ファンタジア文庫公式同人誌
デート・ア・ライブ
アペンディクス
67 折紙ディセイブ AGP鳶一折紙同梱
68 五河士道の平凡な一日。 ゲーマーズ特典スペシャル小冊子[注 43]
69 27周年ヒロインカード ファンタジア文庫27周年ヒロインカード
70 人気投票結果発表 『デート・ア・ライブ』スペシャルサイトの人気投票
劇場版公開記念
71 履歴書 ドラゴンマガジン H25年9月号ふろく[注 44]
72 (タイトルなし) ドラゴンマガジン H26年1月号ふろく[注 45]
73 (タイトルなし) ドラゴンマガジン H29年3月号ふろく[注 46]
74 七罪ダブル ドラゴンマガジンH29年11月号
75 十香ブレイブ ドラゴンマガジンH30年1月号
76 十香フィアフル ファンタジア文庫25周年アニバーサリーブック
77 精霊トレジャーハント テレビアニメ『デート・ア・ライブII』
第2巻封入特典
78 或守クエスト 或守インストール 限定版特典
79 凜緒リユニオン 凜緒リンカーネイション 限定版特典
80 凜緒ショッピング 凜緒リンカーネイションHD 限定版特典
81 万由里アラウンド 万由里ジャッジメント 入場者限定特典
82 十香ノーティス 万由里ジャッジメント 封入特典
83 精霊ギャザリング デート・ア・ライブ つなこ画集 SPIRIT

公式ファンブック

その他(書誌)

  1. DATE A LIVE 〜美少女攻略プログラム〜 2013年6月26日発売 ISBN 978-4-04-110492-7
  2. デート・ア・ライブ 水着ボックス にいてんご×3 2014年1月18日発売 ISBN 978-4-04-712938-2
  3. デート・ア・ライブII ドラマCD付きアニメビジュアルガイド 〜精霊ガールズコレクション〜 2014年9月20日発売 ISBN 978-4-04-070258-2
  4. デート・ア・ライブ つなこ画集 SPIRIT 2017年3月18日発売 ISBN 978-4-04-072183-5

漫画

デート・ア・ライブ(ringo版)
月刊少年エース』(角川書店)にて2012年6月号より連載開始。作画はringo
原作第1巻からコミカライズしていたが、ringoの体調不良により休載が続き、2013年4月号で連載終了が告知された[6]。2012年12月号、2013年1月号掲載分は単行本未収録となる。全1巻。
  1. デート・ア・ライブ 1 2012年8月25日発売 ISBN 978-4-0412-0446-7
デート・ア・ライブ(犬威赤彦版)
『月刊少年エース』2014年1月号から2014年12月号まで連載された(番外編含む)。作画は犬威赤彦。ringo版の仕切り直しで原作1巻の最初から最後までをコミカライズしている。
  1. デート・ア・ライブ (1) 十香デッドエンド 2014年3月20日発売 ISBN 978-4-0412-1051-2
  2. デート・ア・ライブ (2) 十香デッドエンド 2014年5月26日発売 ISBN 978-4-0412-1113-7
  3. デート・ア・ライブ (3) 十香デッドエンド 2014年12月26日発売 ISBN 978-4-04-102457-7

スピンオフ

デート・ア・ストライク
月刊ドラゴンエイジ』にて2012年4月号から2014年1月号まで連載された。作画は鬼八頭かかし
折紙を主人公としたスピンオフ作品である。話の時系列としては本編2巻と3巻の間に相当する。
  1. デート・ア・ストライク 1 2012年9月8日発売 ISBN 978-4-0471-2826-2
  2. デート・ア・ストライク 2 2013年3月9日発売 ISBN 978-4-0471-2859-0
  3. デート・ア・ストライク 3 2013年7月9日発売 ISBN 978-4-0471-2880-4
  4. デート・ア・ストライク 4 2014年3月8日発売 ISBN 978-4-0407-0048-9
デート・ア・パーティー
『月刊ドラゴンエイジ』にて2014年2月号から2014年7月号まで連載された。作画はひなもりゆい。
士道たちの日常を描いたスピンオフ作品。
デイト・ア・オリガミ
ドラゴンマガジン』にて2012年1月号、および『エイジプレミアム』2012年5月号にて、それぞれ連載開始されている。作画は珠月まや
原作とは無関係の4コマ漫画で、オリジナルキャラクター(ロボ折紙)が登場している。
  1. デイト・ア・オリガミ 1 2013年3月9日発売 ISBN 978-4-0471-2864-4
デート・ア・バレット
時崎狂三を主人公にし、本編ではほとんど語られていない隣界を舞台にした物語。
著者は東出祐一郎、イラストはNOCO
  1. デート・ア・ライブ フラグメント デート・ア・バレット 2017年3月18日発売 ISBN 978-4-04-072239-9
  2. デート・ア・ライブ フラグメント デート・ア・バレット 2017年8月19日発売 ISBN 978-4-04-072240-5

テレビアニメ

2013年4月から6月まで、TOKYO MXほかにて放送された。富士見書房40周年記念アニメ。テレビ放送に先駆け、3月よりニコニコ生放送にて先行配信された[7]。全12話。ナレーションは三石琴乃。2013年12月発売の原作9巻に未放送の第13話が収録されたBD付き限定版が発売。

第1期の第12話にて第2期の制作決定が告知され、『デート・ア・ライブII』(デート・ア・ライブ ツー)のタイトルで、2014年4月から6月まで放送された。全10話。八舞姉妹、美九、エレン、ウェストコットが登場する。ナレーターは第1期から引き続き三石が務める。前作と同じスタッフは第1期とほぼ同じ面々だが、アニメーション制作は元AICの面々による新会社・プロダクションアイムズへ変更された。2014年12月発売の短編3巻に未放送の第11話が収録されたBD付き限定版が発売された。最終回である第10話において劇場版の制作が発表された。

2017年10月に新シリーズの企画が進行中であることが発表された。

スタッフ

第1期 第2期[8]
原作 橘公司
原作イラスト つなこ
監督 元永慶太郎
ヴィジュアルディレクター 斎藤久
副監督 鈴木薫
シリーズ構成 白根秀樹
設定考証 鈴木貴昭
キャラクターデザイン 石野聡
総作画監督 石野聡、古川英樹
森島範子、渡邉元子
相澤伽月
メカ総作画監督 大塚健 神戸洋行
エフェクト監督 澤田譲治
メカデザイン 明貴美加
森木靖泰
プロップデザイン 岩畑剛一
美術監督 伊藤弘 市倉敬
美術設定 須江信人 松本浩樹
色彩設計 古川篤史
3DCGディレクター 渡辺哲也
コンポジットディレクター 今泉秀樹 横山翼
編集 櫻井崇 木村祥明
音響監督 えびなやすのり
音響効果 川田清貴
音楽 坂部剛
音楽プロデューサー 植村俊一
音楽制作 日本コロムビア
フライングドッグ
プロデューサー 倉兼千晶
元長聡
企画
エグゼクティブプロデューサー
安田猛
アニメーションプロデューサー 黄樹弐悠
先川幸矢
アニメーション制作 AIC PLUS+ プロダクションアイムズ
製作 「デート・ア・ライブ」
製作委員会
「デート・ア・ライブII」
製作委員会[注 47]

主題歌

第1期
オープニングテーマ「デート・ア・ライブ」(第2話 - 第13話)
作詞 - 渡部紫緒 / 作曲・編曲 - 坂部剛 / 歌 - sweet ARMS[注 48]
BD・DVD版では第1話から使用。
エンディングテーマ
「Hatsukoi Winding Road」(第1、13話)
作曲・編曲 - 川田瑠夏 / 歌 - リリコ(積田かよ子)、幼馴染(村井理沙子)、先輩(月宮みどり
BD・DVD版ではテロップが入らず、エンディングとして2話と同じものが別に使用されている。
SAVE THE WORLD」(偶数話)
作詞 - 藤林聖子 / 作曲・編曲 - 酒井ミキオ / 歌 - 野水いおり
BD・DVD版では第1話でも使用されている。
SAVE MY HEART」(第3、7、9、11話)
作詞 - 藤林聖子 / 作曲 - Meis Clauson / 編曲 - 上杉洋史 / 歌 - 野水いおり
ストロベリーレイン」(第5話)
作詞 - 真名杏樹 / 作曲・編曲 - 雅大 / 歌 - 野水いおり
挿入歌
「蕾がひらくとき」(第3話)
作詞・作曲・編曲 - 橋本由香利 / 歌 - 夜刀神十香(井上麻里奈
「16bitガール」(第8話)
作詞・作曲・編曲 - 金祥玉 / 歌 - 時崎狂三(真田アサミ
「恋のEveryDay☆HappyDay」(第11話)
作詞 - 葉月ゆら / 作曲 - 江並哲志 / 編曲 - 佐々木裕 / 歌 - 五河琴里(竹達彩奈
第2期
オープニングテーマ「Trust in you」(第2話 - 第3話、第5話 - 第10話)
作詞 - 渡部紫緒 / 作曲・編曲 - 坂部剛 / 歌 - sweet ARMS
第1話・第4話では挿入歌として使用された(BD・DVD版では第1話から使用)。
エンディングテーマ「Day to Story
作詞・作曲 - 石井伸昂 / 編曲 - 岡野裕次郎 / 歌 - 佐土原かおり
挿入歌
「monochrome」(第6、7話)
作詞 - 小松レナ / 作曲・編曲 - 設楽哲也 / 歌 - 誘宵美九(茅原実里
「マーメイドラブストーリー」(第6話[注 49]
作詞 - 渡部紫緒 / 作曲・編曲 - 坂部剛 / 歌 - 誘宵美九(茅原実里)
「Q&A」(第6話)
作詞 - 渡部紫緒 / 作曲・編曲 - 坂部剛 / 歌 - 夜刀神十香(井上麻里奈)、五河士織(藏合紗恵子
「My Treasure」(第10話)
作詞 - 渡部紫緒 / 作曲・編曲 - 坂部剛 / 歌 - 誘宵美九(茅原実里)

各話リスト

話数 サブタイトル 脚本 絵コンテ 演出 作画監督 原作巻
第1期
第一話 四月一〇日 白根秀樹 元永慶太郎 森島範子 第1巻
第二話 再接近遭遇 岩畑剛一
釘宮洋
安藤貴史 草間英興
第三話 空分かつ剣(つるぎ) 沖田宮奈 沖田宮奈 第1巻・短編
第四話 不機嫌な雨 岩畑剛一 元永慶太郎 澤田譲治 第2巻
第五話 凍て付く大地 元永慶太郎
岩畑剛一
新野量太、草間英興
第六話 恋する温泉 鈴木貴昭
橘公司(原案)
木村真一郎 福島勇、川島尚 オリジナル
第七話 来訪者達 田中仁 斎藤久 高林久弥 杉本光司、菊池政芳 第3巻
第八話 三重狂騒曲 沖田宮奈 安藤貴史 八木元喜、志賀道憲
第九話 狂乱の悪夢 鈴木薫 長田好弘、新野量太
第十話 炎の精霊(イフリート) 白根秀樹 古川順康 高林久弥 澤田譲治 第4巻
第十一話 カウントダウン 岩畑剛一 安藤貴史 森島範子、福島豊明
第十二話 譲れないもの 元永慶太郎 沖田宮奈、草間英興、石野聡
第十三話
(未放送[注 50]
DATE TO DATE 田中仁 桜井弘明 鈴木薫 谷口元浩、太田都、澤田美香 アンコール第1巻
第2期
第一話 デイリー・ライフ 白根秀樹 岩畑剛一 江口大輔 渡辺浩二 オリジナル
第二話 颶風(ぐふう)の御子 元永慶太郎 鈴木薫 片山敬介、新野量太、松井理和子 第5巻
第三話 ふたつの願い 沖田宮奈 筑紫大介 諸石康太
第四話 顕現 相澤伽月 江口大輔 花上将吾、森前和也、垣野内成美
第五話 ディーヴァ 田中仁 沖田宮奈 吉田俊司 中西和也、河本美代子
Kim Shinwoo、吉田和香子
第6巻
第六話 ガールズ・ミュージック 岩畑剛一
元永慶太郎
喜多幡徹 渡辺浩二、宇佐美皓一
垣野内成美
第七話 破軍歌姫(ガブリエル) 元永慶太郎 - 中島美子、垣野内成美
滝川和男、Yoo Seung Hee
第6巻・第7巻
第八話 果たすべき約束 白根秀樹 沖田宮奈 白石道太 永吉隆志、宇佐美皓一、西山忍
松井理和子、谷圭二、志賀道憲
鎌田明、柏淳志、渡辺浩二
第7巻
第九話 美九の真実 元永慶太郎
岩畑剛一
- 片山敬介、森前和也、新野量太
藤田正幸、萩尾圭太、阿部邦博
第十話 反転 元永慶太郎 森前和也、うめつゆきのり、沈宏
岩田竜治、滝川和男、石本英治
渡辺浩二、笠野充志
第十一話
(未放送[注 51]
狂三スターフェスティバル 沖田宮奈 岡本英樹 渡辺浩二 アンコール第1巻

放送局

日本国内 テレビ / 第1期 放送期間および放送時間
放送期間 放送時間 放送局 対象地域 [9] 備考
2013年4月6日 - 6月22日 土曜 1:30 - 2:00(金曜深夜) TOKYO MX 東京都
2013年4月7日 - 6月23日 日曜 20:30 - 21:00 AT-X 日本全域 製作委員会参加 / リピート放送あり
2013年4月8日 - 6月24日 月曜 0:00 - 0:30(日曜深夜) テレ玉 埼玉県
チバテレ 千葉県
tvk 神奈川県
月曜 0:30 - 1:00(日曜深夜) サンテレビ 兵庫県
月曜 2:30 - 3:00(日曜深夜) TVQ九州放送 福岡県
2013年4月9日 - 6月25日 火曜 2:00 - 2:30(月曜深夜) TwellV 日本全域
2013年4月10日 - 6月26日 水曜 0:00 - 0:30(火曜深夜) 岐阜放送 岐阜県
2013年4月11日 - 6月27日 木曜 1:20 - 1:50(水曜深夜) 三重テレビ 三重県
2015年4月3日 - 金曜 23:30 - 土曜 0:00 とちぎテレビ[10] 栃木県 第1期、第2期連続放送
日本国内 インターネット配信 / 第1期 放送期間および放送時間
配信期間 配信時間 配信サイト 備考
2013年3月31日 - 6月16日 日曜 0:00 - 0:30(土曜深夜) ニコニコ生放送 先行配信 / タイムシフト非対応
日本国内 テレビ / 第2期 放送期間および放送時間[11]
放送期間 放送時間 放送局 対象地域 [9] 備考
2014年4月12日 - 6月14日 土曜 1:35 - 2:05(金曜深夜) TOKYO MX 東京都
2014年4月13日 - 6月15日 日曜 3:00 - 3:30(土曜深夜) BS11 日本全域 ANIME+』枠 / 第1期はTwellVで放送
日曜 19:30 - 20:00 AT-X 日本全域 製作委員会参加
リピート放送あり
2014年4月14日 - 6月16日 月曜 0:00 - 0:30(日曜深夜) テレ玉 埼玉県
チバテレ 千葉県
tvk 神奈川県
月曜 0:30 - 1:00(日曜深夜) サンテレビ 兵庫県
月曜 2:30 - 3:00(日曜深夜) TVQ九州放送 福岡県
2014年4月16日 - 6月18日 水曜 0:00 - 0:30(火曜深夜) 岐阜放送 岐阜県
2014年4月17日 - 6月19日 木曜 1:20 - 1:50(水曜深夜) 三重テレビ 三重県
日本国内 インターネット配信 / 第2期 放送期間および放送時間
配信期間 配信時間 配信サイト 備考
2014年4月18日 - 6月20日 金曜 12:00 更新 dアニメストア[12] 製作委員会参加
2014年4月20日 - 6月22日 日曜 0:00 更新(土曜深夜) GyaO!

CD

日本コロムビアよりTVアニメ『デート・ア・ライブ』・『デート・ア・ライブII』のサウンドトラック、主題歌(TVサイズ)、キャラクターソングそして劇中歌とゲーム『デート・ア・ライブ 凜祢ユートピア』のゲームサイズの主題歌とエンディングのフル曲、そしてサウンドトラックを収録した「TVアニメーション「デート・ア・ライブ」ミュージック・セレクション」が2013年に発売された。両ジャケットスリーブ仕様で各巻のジャケット両面で違うキャラが描かれる。全6巻。

  • TVアニメーション「デート・ア・ライブ」ミュージック・セレクション DATE A MUSIC FIRST HALF(2013年6月5日発売、品番COCX-37970)[13]
  • TVアニメーション「デート・ア・ライブ」ミュージック・セレクション DATE A MUSIC SECOND HALF(2013年6月26日発売、品番COCX-38065)[14]
  • TVアニメーション「デート・ア・ライブ」ミュージック・セレクション DATE A MUSIC EXTENSION(2013年8月7日発売、品番COCX-38133)[15]
  • TVアニメーション「デート・ア・ライブII」ミュージック・セレクション DATE A “EXTREME" MUSIC(2014年7月23日発売、品番COCX-38576)[16]
  • TVアニメーション「デート・ア・ライブII」ミュージック・セレクション DATE A “IMPRESSIVE" MUSIC(2014年7月23日発売、品番COCX-38577)[17]
  • TVアニメーション「デート・ア・ライブII」ミュージック・セレクション DATE A “HAPPY" MUSIC(2014年8月20日発売、品番COCX-38647)[18]

BD / DVD

第1期は2013年6月28日から11月29日までBD限定版、DVD限定版・通常版の3種類が角川書店(2013年10月以降はKADOKAWA 角川書店)より発売された。ジャケットイラストはBD・DVD通常版・限定版問わず同様の、キャラクターデザイン・石野聡による描きおろし。
このセルソフトにはテレビ放送版とは別に新規カットを追加した「ディレクターズカット版」となっている[注 52][注 53]

2015年7月31日には、2013年のBD・DVD版第1話 - 第3話に加えて、第4話 - 第12話の新規カットを追加した「ディレクターズカット版」と、原作第9巻Blu-ray付限定版の第13話を合わせて収録した、Blu-ray BOXが発売された。

第2期は2014年6月27日から10月31日までBD限定版、DVD限定版・通常版の3種類がKADOKAWA 角川書店より発売された。ジャケットイラストはBD・DVD通常版・限定版問わず同様の、総作画監督・相澤伽月による描きおろし。
第1期同様に、テレビ放送版からの追加である新規カットを追加した「ディレクターズカット版」となっている[注 54]

発売日 収録話 規格品番 BD限定版・DVD限定版封入特典 映像特典
BD限定版 DVD限定版 DVD通常版
第1期
1 2013年6月28日 第1話 - 第2話 KAXA-6201 KABA-10142 KABA-10148 描き下ろし三方背BOX(イラスト:つなこ)[注 55]
& 描き下ろし全巻ディスク収納デジパック(イラスト:斎藤久/石野聡)[注 55]
別冊取扱説明書〈ラタトスク編〉
ノンテロップOP
ノンテロップED(第1話・第2話)
キャラクター別PV・夜刀神十香編
2 2013年7月26日 第3話 - 第4話 KAXA-6202 KABA-10143 KABA-10149 橘公司書き下ろし短編
『十香ワーキング』『四糸乃ハイスクール』
「DATE・A・Fes」優先チケット購入申込券
キャラクター別PV・四糸乃編
3 2013年8月30日 第5話 - 第6話 KAXA-6203 KABA-10144 KABA-10150 別冊取扱説明書〈AST編〉 ノンテロップED(第5話・第6話)
キャラクター別PV・鳶一折紙編
4 2013年9月27日 第7話 - 第8話 KAXA-6204 KABA-10145 KABA-10151 橘公司書き下ろし短編
『折紙ノーマライズ』『狂三キャット』
ノンテロップED(第8話)
番宣CM(放送前・放送中)
キャラクター別PV・時崎狂三編
5 2013年10月25日 第9話 - 第10話 KAXA-6205 KABA-10146 KABA-10152 別冊取扱説明書〈日常編〉 ノンテロップED(第10話)
DVD告知CM(発売前・発売中)
6 2013年11月29日 第11話 - 第12話 KAXA-6206 KABA-10147 KABA-10153 橘公司書き下ろし短編
『真那ミッション』『琴里ミステリー』
ノンテロップED(第12話)
PV(ver.1、ver.1.1、ver.1.2)
キャラクター別PV・五河琴里編
第二期予告
第2期
1 2014年6月27日 第1話 - 第2話 KAXA-7071 KABA-10230 KABA-10235 描き下ろし三方背BOX(イラスト:つなこ)[注 55]
& 描き下ろし全巻ディスク収納デジパック(イラスト:石野聡)[注 55]
第一話絵コンテ集
ノンクレジットOP ver.1.0
ピクチャー・イン・ピクチャー・OP
2 2014年7月25日 第3話 - 第4話 KAXA-7072 KABA-10231 KABA-10236 橘公司書き下ろし長編『精霊トレジャーハント』
「DATE・A・Fes II」優先チケット購入申込券
3 2014年8月29日 第5話 - 第6話 KAXA-7073 KABA-10232 KABA-10237 宵待月乃(茅原実里)完全新録シングルCD「渚のパフューム」 BD/DVD告知CM
ノンクレジットOP ver.1.1
4 2014年9月26日 第7話 - 第8話 KAXA-7074 KABA-10233 KABA-10238 別冊取扱説明書II(上) 番宣CM集
5 2014年10月31日 第9話 - 第10話 KAXA-7075 KABA-10234 KABA-10239 別冊取扱説明書II(下) PV集
ノンクレジットOP ver.1.2

劇場アニメ

テレビアニメ第2期の第10話で、劇場版の制作が発表された。映画は原作者・橘公司監修の下、オリジナルストーリーで制作されることが判明。『劇場版デート・ア・ライブ 万由里ジャッジメント』(げきじょうばんデート・ア・ライブ まゆりジャッジメント)のタイトルで、2015年8月22日に公開された[19]。 キャッチコピーは「戦争(デート)、再開。」。映画レーティングはG指定となった。興行収入は1.03億円[20]

スタッフ(劇場版)

主題歌

主題歌「Invisible Date」
作詞 - 渡部紫緒 / 作曲・編曲 - 坂部剛 / 歌 - sweet ARMS
挿入歌
「Go☆サマーガール」
作詞 - 渡部紫緒 / 作曲・編曲 - 坂部剛 / 歌 - 誘宵美九
「デート・ア・ライブ」
作詞 - 渡部紫緒 / 作曲・編曲 - 坂部剛 / 歌 - sweet ARMS

イベント

デート・ア・フェス(DATE・A・Fes)
デート・ア・ライブ出演声優陣によるライブイベント。2013年10月6日開催。会場はディファ有明
出演者は島﨑信長、井上麻里奈、竹達彩奈、sweet ARMS(野水伊織、富樫美鈴、佐土原かおり、美里)、真田アサミ、内田真礼(シークレットゲスト)、ブリドカットセーラ恵美(シークレットゲスト)。
デート・ア・ミュージック
作品初の音楽イベント。2014年7月27日開催。会場は日比谷公会堂
出演者は島﨑信長、井上麻里奈、竹達彩奈、sweet ARMS(野水伊織、富樫美鈴、佐土原かおり、美里)、真田アサミ、茅原実里、藏合紗恵子(シークレットゲスト)。
デート・ア・フェスII(DATE・A・Fes II)
「デート・ア・フェス」の第2回ライブイベント。2014年12月14日開催。会場は「デート・ア・フェス」と同じくディファ有明。
出演者は島﨑信長、井上麻里奈、sweet ARMS(野水伊織、富樫美鈴、佐土原かおり、美里)、真田アサミ、ブリドカットセーラ恵美、えびなやすのり(シークレットゲスト)。

ゲーム

コンシューマーゲーム

デート・ア・ライブ 凛祢ユートピア(デート・ア・ライブ りんねユートピア)
2012年11月に発表され、2013年6月27日発売された。ジャンルは精霊攻略アドベンチャー。PS3専用ソフト。開発はコンパイルハート、販売はアイディアファクトリー
原作者が監修として携わっており、ゲームオリジナルキャラとして士道の幼馴染の少女、園神凛祢が登場する。キャラ原案は原作イラストのつなこが担当している。
時系列では本編4巻と5巻の間の話である。
限定版、通常版、ダウンロード版の3系統が発売されており、限定版には原作者書き下ろしの短編小説『凛祢バスタイム』やキャラクター紹介や原作イラストのつなこによるラフ画像とショート漫画を収録した小冊子の他、ドラマCDが付属する。
ゲーム中の音声は主人公の士道を除きフルボイスとなっている。ただし限定版特典のオリジナルドラマCD『ちょいデレシチュエーション凛祢編』・『お帰りなさいませなのだ、ご主人様!』では士道のボイスも収録されている。
デート・ア・ライブ 或守インストール(デート・ア・ライブ あるすインストール)
2013年12月に発表。ジャンルは精霊攻略アドベンチャー。PS3専用ソフト。開発はコンパイルハート。2014年6月26日発売。
前作と同じく、原作者が監修として携わっており、ゲームオリジナルキャラとして或守鞠亜と或守鞠奈が登場するが、原作イラストのつなこがキャラ原案を担当している。
時系列では本編7巻と8巻の間の話である。
限定版、通常版、ダウンロード版の3系統が発売されている。
ファミ通クロスレビューにて30点を獲得し、シルバー殿堂入りを果たした[22]
デート・ア・ライブ Twin Edition 凜緒リンカーネイション(デート・ア・ライブ ツインエディション りおリンカーネイション)
2014年12月に発表。2015年7月30日発売。上記の二作のPS Vita移植版および、新キャラと新規シナリオが追加された事実上の続編となる。
ゲームオリジナルキャラクターとして園神 凜緒(そのがみ りお、声 - 佐倉綾音)が登場し、原作イラストのつなこがキャラ原案を担当する。
前二作においては主人公の士道のボイスは無かったが、今作ではダイジェストのみ士道にボイスが付く。
時系列は前作「或守インストール」と本編8巻の間の話である。

主題歌(ゲーム)

凛祢ユートピア
オープニングテーマ「デート・イン・ユートピア
作詞 - 渡部紫緒 / 作曲・編曲 - 坂部剛 / 歌 - sweet ARMS
エンディングテーマ「きっと ずっと」
作詞 - 渡部紫緒 / 作曲・編曲 - 坂部剛 / 歌 - sweet ARMS
或守インストール
オープニングテーマ「インストレーション
作詞 - 渡部紫緒 / 作曲・編曲 - 坂部剛 / 歌 - sweet ARMS
エンディングテーマ「エターナルワールド
作詞 - 高瀬愛虹 / 作曲・編曲 - 桜庭統 / 歌 - 佐土原かおり
凜緒リンカーネイション
オープニングテーマ「Key of Truth」
作詞 - 大森祥子 / 作曲 - 松浦勇気 / 編曲 - 宮崎誠 / 歌 - sweet ARMS
エンディングテーマ「Not Forget」
作詞 - 大森祥子 / 作曲 - 松浦勇気 / 編曲 - 宮崎誠 / 歌 - 味里

ソーシャルゲーム

デート・ア・ライブ
そらゆめの開発でアイテム課金制のソーシャルゲームGREEにて2013年11月5日から、Mobageにて12月26日から、スマートフォン版mixiゲームやそらゆめの運営するジュゲム!のフィーチャーフォン版でもサービス提供されている。
デート・ア・ライブII
そらゆめの開発でアイテム課金制のソーシャルゲームがGREEにて2014年10月17日から、Mobagemixiゲーム・そらゆめの運営するCROSSにて10月23日から、にじよめにて2015年7月21日からサービス提供されている。

Webラジオ

HiBiKi Radio Stationにて2013年4月4日から2014年6月26日まで、ラジオ番組デート・ア・ラジオ』が毎週木曜日に配信された。パーソナリティは島﨑信長 (五河士道 役)と佐土原かおり (岡峰珠恵 役)。

ゲスト

その他

Patisserie Swallowtail WhiteRose
2013年夏に期間限定でコラボレーションスイーツが販売された。
幻想神域 -Innocent World-
2013年10月31日の正式サービス開始時よりコラボレーションを開始した。「デート・ア・ライブII」に登場するキャラクターの衣装をゲーム内に実装したり、特別なイベントが開催され、2014年3月26日までの間に第7弾までのアバター衣装が提供された。
ディバインゲート
2014年5月27日から2014年6月10日にかけてコラボレーションを実施。コラボのイベントエリアとともに、「デート・ア・ライブII」コラボスクラッチが登場する。2014年8月8日から2014年8月22日にかけ再度開催された。
サークルKサンクス
2014年6月4日から2014年6月15日にかけて店内で大型ポスターやレジモニターなどの掲出、そしてサークルKサンクス限定の十香録り下ろしオリジナル店内放送が期間中に流れた。
ファイブクロス
第1期のブースターパックが2014年6月13日に発売された。第2期のブースターパックも発売予定。
JAフルーツ山梨
2014年6月27日から予約開始され、2014年7月10日から順次発送された「デート・ア・ライブII」とのコラボレーション商品『十香と四糸乃のもぎたて桃』が数量限定で発売された。売り切れ次第販売終了。
モンスターハンター メゼポルタ開拓記
2014年12月25日から2015年1月22日コミカライズ作品の『デート・ア・ライブ』のキャラクターがコラボハンターとして登場したりコラボ武器が入手できた。
鎖鏈戰記(中国語版チェインクロニクル
2014年12月25日から12月31日にかけて台湾・香港・マカオの同ゲームと中国語版『デート・ア・ライブ』の『約會大作戰』がコラボレーションした。
カラオケの鉄人
2015年7月23日から2015年9月23日にかけてコラボルームが用意され、同年同日にかけてコラボドリンクが販売、2015年7月23日から2015年8月21日にかけて描きおろしポスターつきのバンドルチケットが販売された。『劇場版 デート・ア・ライブ 万由里ジャッジメント』とのコラボである。いずれも店舗は限定される。
マビノギ英雄伝
2015年11月18日から2015年12月16日にかけて『劇場版 デート・ア・ライブ 万由里ジャッジメント』とコラボレーションを実施。ミニゲーム、アイテムやアバターなど登場した。
アヴァベルオンライン
2016年1月29日から2016年2月26日にかけて『劇場版 デート・ア・ライブ 万由里ジャッジメント』とコラボレーションを実施。アバター衣装が手に入るコラボレーションガチャなどが登場した。

脚注

注釈

  1. ^ 転入直後から「彼女にしたい女子ランキング」を駆け上ったという噂があり、実際に十香から好意を抱かれている士道に男子は嫉妬していた。
  2. ^ 第4巻におけるモニター結果によると、士道に対するデレ度は常に最高値であるらしい。
  3. ^ アニメ版では右手にはめていることもある。
  4. ^ 四糸乃が外れたのに気づかない場合も含む。
  5. ^ ウサギと言ってもその口は肉食獣のように大きく裂け、鋭い牙が生えている。背中に2つの穴が開いており、ここに四糸乃が両腕をはめ込むことで一体化して行動する。
  6. ^ 普通それを発見した場合はすぐ殺すが、狂三本人は自分を殺すということが嫌い。
  7. ^ 時折、士道をからかうために姿を一時的に見せることはあった。
  8. ^ 本来折紙を助けるつもりはないが、彼女の脅迫に負けてなんとか承知した。狂三自身も歴史を改変できるかどうか確かめたい気持ちがあった。
  9. ^ 5年前の「眼帯で左目を隠していた自分」、6年前の「体中に包帯をむやみに巻いていた自分」、7年前の「甘ロリファッションにかぶれていた自分」など。
  10. ^ 作中に必要なヒロインは自分と自分の分身と言い、全員蹴落とそうとした。
  11. ^ 二人の意志に関係無く、嫌でもいずれは融合してしまう。それまでに主人格を決めなければ二人とも消滅する。
  12. ^ 7巻の作中において精霊たちは全員、士道に好印象を抱いたままだった。
  13. ^ 十香には匂いで、折紙には重心などの僅かな誤差で見破られた。
  14. ^ 澪の名前の由来は出会ったのが、三〇日(ミオ)のため。
  15. ^ 厳密には不眠症ではなく、『その時が来るまで眠りたくても眠るわけにはいかない』と口にしている。
  16. ^ しかし、神無月が〈アルバテル〉の〈バンダースナッチ〉遠隔制御室を破壊した時とはタイミングが一致していなかった。士道は令音の元に戻る途中、旅館の近くに頭部が陥没して機能停止した〈バンダースナッチ〉が倒れているのを目撃している。劇場版では、万由里自身も口にしなかった万由里という存在を示すシステムの名を、なぜか知っていた。
  17. ^ アニメ2期では宮と誤表記されていた。
  18. ^ この際、士道に同行していた狂三(の分身体)の首を問答無用で斬り飛ばした。
  19. ^ この愛称の由来は、折紙が昔飼っていたペットのウーパールーパーの名前から。
  20. ^ 話したのが同じ人物かは不明だが、本編の1巻で士道が最初にフラクシナスの医務室で目を覚ます前にも同じセリフが出てきている。
  21. ^ 残り一人は折紙〈完璧主義者(ミス・パーフェクト)〉ただし本人いわく三人が勝手にそう呼んでいるとのこと。士道は〈無反応(デイスペル)〉こちらも三人が勝手にそう呼んでいるだけ。
  22. ^ 攻撃を受けてからすぐに応急処置を瞬時に行い、痛覚を遮断して戦闘を続行するための機能。実際に回復しているわけではなく肉体への負担を先送りにするだけであるため、一歩間違えれば装着者が死ぬ危険性もある。
  23. ^ 角川グループ再編によりISBN変更(旧ISBN 978-4-8291-3623-2)
  24. ^ 角川グループ再編によりISBN変更(旧ISBN 978-4-8291-3672-0)
  25. ^ 角川グループ再編によりISBN変更(旧ISBN 978-4-8291-3704-8)
  26. ^ 角川グループ再編によりISBN変更(旧ISBN 978-4-8291-3744-4)
  27. ^ 角川グループ再編によりISBN変更(旧ISBN 978-4-8291-3795-6)
  28. ^ 角川グループ再編によりISBN変更(旧ISBN 978-4-8291-3835-9)
  29. ^ 角川グループ再編によりISBN変更(旧ISBN 978-4-8291-3871-7)
  30. ^ 角川グループ再編によりISBN変更(旧ISBN 978-4-8291-3938-7)
  31. ^ 角川グループ再編によりISBN変更(旧ISBN 978-4-8291-3892-2)
  32. ^ ドラゴンマガジン掲載時のタイトルは『十香ゲームセンターに行く』
  33. ^ ドラゴンマガジン創刊25周年記念企画
  34. ^ Amazon限定 文庫1-9巻セットの特典リーフレット
  35. ^ 「ヒロインたちをデレさせろ!?」キャンペーン文庫0巻
  36. ^ 「プレゼントして、デレさせること!?」キャンペーンブックレット
  37. ^ デート・ア・ライブ ポスターブック
  38. ^ 「ヒロインたちをデレさせろ!?」キャンペーン文庫0巻
  39. ^ 「プレゼントして、デレさせること!?」キャンペーンブックレット
  40. ^ 「デート・ア・ライブ」コミックアンソロジー
  41. ^ ゲーマーズ限定「ドラゴンマガジン 2015年5月号」×「デート・ア・ライブ マテリアル」スペシャル小冊子。両方購入するともらえる連動購入特典。
  42. ^ ゲーマーズ限定「ドラゴンマガジン 2014年11月号」×「デート・ア・ライブ11 鳶一デビル」スペシャル小冊子。両方購入するともらえる連動購入特典。
  43. ^ ゲーマーズ限定「ドラゴンマガジン 2014年7月号」×「デート・ア・ライブ アンコール2」スペシャル小冊子。両方購入するともらえる連動購入特典。
  44. ^ 「デート・ア・ライブ」夜刀神十香プロフィール下敷き。十香のイラストの裏側に十香が書いた履歴書が付いている。
  45. ^ ファンタジア文庫ヒロインカレンダーブック。4月に掲載。
  46. ^ ファンタジア文庫ヒロインカレンダーブック。1月に掲載。
  47. ^ KADOKAWA 角川書店クロックワークスエー・ティー・エックスグロービジョン日本コロムビアドコモ・アニメストアソニー・ミュージックコミュニケーションズプロダクションアイムズ、角川メディアハウス。
  48. ^ 前々回に同系列のアニメ作品『うぽって!!』のオープニング主題歌担当のために結成した主演キャラクターを演じる4名の女性声優ユニット。今回も4人とも出演することになった関係でユニットとしての本格的な活動が行われている。
  49. ^ ディレクターズカット版のみ
  50. ^ 原作第9巻Blu-ray付限定版に収録。
  51. ^ 『デート・ア・ライブ アンコール』第3巻Blu-ray付限定版に収録。
  52. ^ 第1話 - 第3話のみ。
  53. ^ ソフト発売に先行し、ドコモのスマートフォン向けサービス「dアニメストア」にて期間限定で配信された。
  54. ^ 第1期では第1話 - 第3話のみだったが、第2期では全話追加。
  55. ^ a b c d 初回限定生産盤のみ。

出典

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  2. ^ 1巻あとがきより。
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  4. ^ 公式ファンブック『デート・ア・ライブ マテリアル』より。
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  6. ^ 連載終了のお知らせ”. ringoで林檎ジャム. FC2ブログ (2013年2月24日). 2013年4月23日閲覧。
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外部リンク