「ゴルゴ13 (架空の人物)」の版間の差分
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*名前の意味は「[[ゴルゴダの丘]]で[[イエス・キリスト]]に荊の冠をかぶせて殺した13番目の男」つまり、神に背を向けた、13番目という不吉な数字を背負った男という意味であると言われる。また、以前収監された[[刑務所]]で囚人番号が1214であり、その際に生きて出てきたものはいないとされる独房(通称:ゴルゴダの棺桶)から生還したことから、囚人たちにそう呼ばれるようになったともされる。 |
*名前の意味は「[[ゴルゴダの丘]]で[[イエス・キリスト]]に荊の冠をかぶせて殺した13番目の男」つまり、神に背を向けた、13番目という不吉な数字を背負った男という意味であると言われる。また、以前収監された[[刑務所]]で囚人番号が1214であり、その際に生きて出てきたものはいないとされる独房(通称:ゴルゴダの棺桶)から生還したことから、囚人たちにそう呼ばれるようになったともされる。 |
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*服装は目立つのを嫌い、ビジネススーツを中心にTPOに適した物を着こなしている。腕時計は信頼性を優先してスイスの高名な時計職人の自動巻き時計を愛用している。また下着は[[ブリーフ]]派で、機能性を重視した結果と考えられる。 |
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2006年7月23日 (日) 10:56時点における版
ゴルゴ13(GOLGO 13)は、さいとう・たかを作の漫画『ゴルゴ13』に登場する職業的・国際的テロリスト。超A級のスナイパーあるいは殺し屋として裏の世界で知られる人物である。
ゴルゴ13というのは通称であり、自らはデューク・東郷と名乗ることが多い。また、頭文字から「G」とも呼ばれる。
出身・経歴・容姿
- 本名や出生、経歴などは一切不明。年齢不詳(ただし本来はさいとう・たかをより一歳年上、すなわち1935年生まれという設定であったという)。身長180cm強、体重80kg前後。無駄のない筋肉質の外見を持つが、全身に無数の傷跡がある。短髪に鋭い目つきが印象的な風貌。血液型はAと推定されている。
- 日本人、あるいは日系人(中国人、ロシア人、イギリス人、ドイツ人あるいはユダヤ人との混血)という説もあるが、容姿などから日系であることは疑いないと考えられている。長年、出生は不明であったが、遺伝子検査により、日本人の血が混じっていることだけは判明した。それ以外にも一人で考え事をするとき日本語で考えている(日本語を書いている)シーンがある。
- その素性に迫る、いわゆる「ルーツ編」はシリーズ中でも人気が高い。結局最後の確証は得られない肩透かしで終わるのだが、ゴルゴの正体を知りたいと思いつつ、そのミステリー性を保って欲しいファン心理に応えた形でもあるだろう。ある調査では、「芹沢家殺人事件」における「芹沢五郎説」(狙撃で“肯定否定のどちらでもない、俺は俺”と意思表示)と、「すべて人民のもの」での「グレゴリ・皇士・東郷・ロマノフ説」が、読者の間では支持が高いとのことらしい。原作者がラジオで語ったことによると、日露混血の模様。が、変更の可能性あり。というより、当然ながら、作者はもうルーツものはできないと発言している。
- 名前の意味は「ゴルゴダの丘でイエス・キリストに荊の冠をかぶせて殺した13番目の男」つまり、神に背を向けた、13番目という不吉な数字を背負った男という意味であると言われる。また、以前収監された刑務所で囚人番号が1214であり、その際に生きて出てきたものはいないとされる独房(通称:ゴルゴダの棺桶)から生還したことから、囚人たちにそう呼ばれるようになったともされる。
- 服装は目立つのを嫌い、ビジネススーツを中心にTPOに適した物を着こなしている。腕時計は信頼性を優先してスイスの高名な時計職人の自動巻き時計を愛用している。また下着はブリーフ派で、機能性を重視した結果と考えられる。
技能
- スナイパーとしての技術は超A級と評価される。いかなる困難な状況の中においても、その技量と緻密な作戦によって不可能といわれる狙撃を成功させる。通常の狙撃以外に空中、水中、宇宙空間など仕事の場所を選ばない。また各種銃火器からバズーカ砲、対戦車ミサイル、果ては吹き矢に和弓などと、あらゆる武器に精通している。銃やナイフを抜く速さは0.17秒。ただし、最も愛用しているのは突撃銃アーマライトM16A1(後にA2に変更)を狙撃用に改造したものである。銃での最長射撃距離は2キロメートル(今まで行った狙撃の中で最長なのは1500メートル、またレーザー銃では2キロを越えている)である。余談ながら、現実世界での狙撃最高記録は『本当の戦争』(:ISBN 4087734102)という本によるとベトナムでのアメリカ兵の狙撃記録で2300メートル。ただし、どの銃で撃ったかは不明。
- スナイパーとしての技術以外にも、あらゆる種類の暗殺術・格闘術などの戦闘技術、戦闘機・飛行機・船舶・潜水艦などの操縦技能や、薬学(特に火薬・劇薬・毒薬)、医術の知識に長けている。また18カ国の言語に精通し、さまざまな文化習慣・科学知識にも専門家が舌を巻くほど詳しい。さらに新たな技能が必要になったときには非常に早く習得してしまうなど、学習能力にも長けている。
- 過去に、アメリカ軍特殊部隊や戦車大隊と戦いこれを撃破するという超人的な技能を持っている。また英軍機ハリアー搭乗中、敵機が発射したサイドワインダーをアーマライトで打ち落とすという奇跡も起こしている。
- ゴルゴ13の依頼遂行率は99.72624%である。失敗例はたった1回、不発弾を原因とするもののみである。その不発弾を仕込んだ武器屋は、ゴルゴ13によって殺されている。エスパーに殺気を感知されて狙撃に失敗したこともあったが、ゴルゴ自身の修練によってエスパーのテレパシーを克服し、倒した。
依頼・報酬
- 依頼に際しては必ず顧客との直接面談を行う。ただしその前に、依頼者はいくつか存在する非常に複雑な方法を使ってゴルゴ13側にコンタクトを取らなければならない。
- 基本的にボディーガードの依頼は受けない。ただし、特別な事情でまれにボディーガードを引き受けることもある(『蒼狼漂う果て』『モスクワの記憶』『世紀末ハリウッド』)。また、結果的にボディーガードとなる依頼であっても、例えば「狙ってくる暗殺者が標的」という内容であれば、ルールから外れていないため引き受けることがある。
- 狙撃の内容それ自体に選り好みはしない。走行中のF1マシンや競走馬を狙撃したり、女性のイヤリングを当人は傷つけずに打ち落とすといった、困難なばかりでなく風変わりな依頼でも、納得すれば引き受ける。犯罪者の自白を引き出すための威嚇の狙撃など、読者からすると自分の能力を安売りしすぎではないかと見える依頼も、しばしば引き受けている。
- 報酬は1件当たり数万ドルから数百万ドルまで幅があり、通常は現金払いもしくはスイス銀行への入金という形で支払われる。基本的に報酬の平均額は10万ドルのようである。報酬は必ず前金でなければならず、入金が確認され次第依頼が遂行される(過去に例外あり)。ただし、過去に「報酬に異存は無い」と言ったこと(たしかに高額だったが)はあるが、「報酬が安いから断る」と言ったことは無い。また、ほぼ全資産を寄付したり、報酬以上の経費を使ったとしか思えないことや、タダ同然の低額で(特に恩義がある相手ではないにもかかわらず)依頼を受けたこともある。したがって、報酬(金銭)については無関心ではないかという可能性も残る。このあたりは「ブラック・ジャック」や「味沢匠」同様、報酬の多寡は直接の問題ではなく、報酬によって現れる依頼人の決意を見ているのではないか?とも考えられる(恩人に対しては無料で依頼を受ける姿もブラック・ジャックと共通している)。
ルール
- 一度交わした約束は、何があろうと必ず守るのがゴルゴ13のルールである。たとえ依頼者が死んだとしてもである。その代わり、依頼者もゴルゴ13との約束事は絶対に守らなければならない。
- 依頼をキャンセルする場合はちゃんと伝えること。またキャンセル後に口封じをもくろまないこと。キャンセルせずに阻止しようとすると報復される。
- 約束を破った者は必ず報復を受ける。特に、依頼人が嘘をついたり隠し事をするのを許さない。嘘や隠し事があると思えば依頼を引き受けず、嘘や隠し事が後から発覚した場合には、依頼人を殺害する場合が多い。罠を仕掛ける事や密告・または脅迫などの裏切り行為に対する報復はさらに厳しく徹底的で、見せしめ同然の殺害を行う場合さえある。依頼人に嘘をつく気がなかったとしても、事実でないことを話せば報復される事がある。
- いかなる理由があろうともゴルゴを騙る偽者や複製品(整形手術やクローンなどによってできたそっくりの人物)を作ってはならない。
- 依頼は確実に遂行するが、時として、ゴルゴ本人の不利益になると見なされた場合には、依頼の内容を一部変更して遂行する事がある。また、依頼を遂行する必要がないと判断された場合(ターゲットが別の人物に殺されるなど)は、依頼はゴルゴ側から中止が通達される。その場合依頼金はそれまでの経費を差し引いて全額返却される。その際、再度依頼主に会うこともある。また同時期に複数の依頼者から同じターゲットの狙撃を依頼された場合も、報酬の二重取りはしない。
- 逆に、かつてゴルゴの危機を救った人物の依頼ならば、無償で行うこともしばしばある(何回まで無償で行ってくれるかは場合によるようである。一度きりの場合もあれば、いつでも呼んでくれとゴルゴ自身から言ってくることすらある。本人の家族に引き継がれる場合もある)。そういった人物に対しては、ゴルゴは特に敬意を払って接している。また依頼遂行において第三者に被害が生じた場合も何らかの形で必ず補償している。
習慣・信条
スナイパーという職業から、常に死の危険にさらされている。それゆえ、危険を回避するための数々の習慣がある。
- 背後から狙われる危険を避ける為、背後に立たれる事を極端に嫌う。背後に来た人を反射的に殴ってしまう事もある。この殴ってしまうという習慣が災いしてかえってトラブルに巻き込まれる事もたまにある。
- 背後に立たれる危険を減らす為、椅子には座らない。第一話ではゴルゴには まだこの習慣がなく、椅子に座りかけている。その為、依頼人の部下がゴルゴの背後に立った時に反射的に殴ってしまい、トラブルにまきこまれている。椅子に座らないという習慣ができたのはこの事件が原因であるとファンには考えられている。この習慣を持ちながらゴルゴがどうやって髪をカット(理髪店では椅子に座った状態で刃物を持った人物が背後に立つ)しているのか?は謎である。単純な髪型だから自分でやっているのではとも思われるが、真相は不明。
- 握手をしない。これは握手をする事で利き手を他人にあずけてしまうことを避けるため。ただし、任務で必要ならばその限りではない。シリーズを通じ、握手をかわした相手は4人。(「バラと狼の倒錯」で一人、「-G資金異聞-潮流激る南沙」で二人、「生存確率0.13%」で一人)
- ちなみに,第50回(平成16年度)小学館漫画賞審査委員特別賞受賞の際,同時に受賞した「こちら葛飾区亀有公園前派出所」の主人公両津勘吉と握手しているイラストが記念に描かれたが,握手は左手で行われている。
- ホテルなどに宿泊する場合、必ず逃走用に非常階段に近い場所を選び、時間稼ぎのため最上階に泊まるケースが多い。チェックイン後は必ず室内を不審物がないか調べる。自らが泊まったという痕跡は決して残さない。使いかけの消耗品や依頼遂行中に着用した衣類などはすべて処分する。
- 個人情報の漏洩を特に嫌う。自己防衛しているシーンが見られる。
- 依頼の範囲を超えて、他者の主義・信条に与することは一切無い。買収にも絶対に応じない。
- 仕事の後で依頼人と再び会うのを嫌う。これは仕事の後に口封じとして依頼人に殺されるのを避ける為。但し、ただ会うだけなら制裁されることはなく、別の新たな依頼が発生したなら引き受けてくれる。
- 依頼人が仕事を依頼する為に何らかの場所へのアクセスを希望した場合、たとえ依頼人がその場所への移動手段を提供したとしても、その方法を使わない。アクセスを希望した場所がたとえ軍事施設であっても、正規の方法で入らず、不正な方法で侵入する。これは何らかの罠が仕掛けられている危険を避ける為である。
- 依頼でなら、あるいは犯行を目撃されるなどして必要だと感じたら子供でも躊躇無く殺すが、それ以外の不必要な殺生は行わない。これを「スイッチがON・OFFになる」と喩えた人物も居る。これは人間以外の動物でも変わらない。
- 依頼以外での他者からの襲撃などで第三者に損害が出た場合、その人物に慰謝料的な金や物が提供されることがある。上記のセリフが出た回で、借金を抱えた牧場の家族に迷惑がかかった際、その借金分の金額が振り込まれ、逃亡の際使用後殺害された老馬の代わりの馬が(その馬の名前を付けて)送られている。
- 公共の場で依頼人とコンタクトする場合、周囲の人に会話をしている事が明らかにならないように、互いに相手の顔を見ずに話をする。例えば美術館では依頼人とともに絵画を見て、決して互いに目を合わせない。
- 依頼遂行中であるか否かを問わず、常に周囲に細心の注意を払っている。特に脱出経路の確保は慎重かつ大胆である。
- 莫大な報酬により巨額の財産を手にしているが、それを手放すことには躊躇しないようで、自分を殺そうとした相手の正体を確認するために全財産を使った事がある。今までの確認できる1回の最高報酬は1億米ドルである。
- ゴルゴ自身のルーツを探ろうとする者、特に核心に近い情報を手にした者は抹殺し、情報は処分する。一方で、「ゴルゴの素性に迫ろうとするものは、多くは彼にとってよからぬ意図を持った相手、たとえばその存在を公にし、彼の活動を阻害しようとするような目的で動いた結果としてゴルゴに始末されているだけで、彼自身はそれほど素性の隠蔽に熱心ではないのではないか」という意見もある。実際、ゴルゴのルーツをさぐったこと自体を理由に制裁された登場人物は意外に少なく、「日本人・東研作」に登場したジャーナリストのマンディ・ワシントンや、「すべて人民のもの」の保険調査員など、ゴルゴのルーツを熱心にさぐったり、それらしきものに肉薄しながらも放置されている人物も多い。
- 「潮流激る南沙」では自分の危機を知らせてくれた藤堂伍一(過去にも出演)に対して謝礼金を支払うといったケースもある。
持病
- ギラン・バレー症候群に似た原因不明の持病があり、突然右手がしびれて動かなくなる。原因は精神的なものであるらしい。この持病が起こった際はしばらくの間、依頼を受けず、各地の別荘で治療のための休養をとっている。また、台湾の漢方医の調合した薬を求めることもあるようだ。
ライバル
- 虫(インセクト)
- 連載初期の難敵。イスラエル情報部の影の実力者で、英米ソ仏の情報機関ともつながりがあり、間接的にゴルゴの依頼者となることも、彼の協力者となることもあった。その影響力はスイス銀行も動かせるほどで、やがて口封じのため、ゴルゴの取引銀行の頭取に彼の個人金庫に罠をしかけさせた。それを見破ったゴルゴの怒りは(のちの作品ではおよそありえないほど)すさまじく、銀行口座をひとつ解約しての大作戦を敢行、報復に出た。
- スパルタカス
- ゴルゴも一目置いたプロフェッショナル。ゴルゴに一騎打ちを挑み、〝弾丸を使い尽くさせるまでとどめをささせなかった〟人物である。それが娯楽に飽いた富豪たちの仕組んだ茶番であったと知ると、自身の遺産とひきかえにゴルゴに彼らへの復讐を依頼して死んでいった。ゴルゴは彼の依頼を遂行した後、彼にしては珍しいことに哀悼の思いを表していた。
- AX-3
- 「落日の死影」に登場し、その名は作中では明かされなかったが、依頼主との無線連絡で「AX-3」という暗号名を名乗った。ゴルゴとは別ルートから同じターゲットの排除を依頼され、まったく同じ経路からターゲットに接近、依頼遂行はほぼ同時、むしろ一瞬早かったという凄腕。ゴルゴより口数が多く、自分の依頼主を推定させる発言を漏らすなど、プロとして劣る面もあったが、ゴルゴの側でも彼に何かしら感応するものがあったのか、彼にしては珍しく無駄口を利くシーンがある。結果的にゴルゴと一騎打ちすることになったが、銃での勝負は互角、ナイフ術の心得もあるゴルゴに、その差で敗れた。
- マッジ・ペンローズ
- マンディ・ワシントン
- アメリカ人ジャーナリストで、ゴルゴの存在を白日のもとにさらそうと、そのルーツを執拗に追った。その過程で親友を失ったことなどもあり、やがてゴルゴからは手を引き、ゴルゴを探ろうとする者たちに危険を忠告するという形で、間接的に彼に協力する立場に回った。その後は無事生きながらえ、2000年一線を退き、回顧録の執筆などの隠退生活にはいる。
- ライリー
- エバ・クルーグマン
- 「海へ向かうエバ」に登場した暗殺者。一本の針で標的の急所を突き、悲鳴すら上げさせずに殺す凄腕。かつてゴルゴと同じ船に乗り合わせた時、互いに船に仕掛けられた爆弾に動じない相手に惹かれ、ベッドを共にしたことがある。3年半後に再会した時のゴルゴの態度で、自分がゴルゴの標的となったことを知り、暗殺業を捨てる。最後はタイトル通り、海へと向かうボートの上でゴルゴに撃たれ絶命する。
- ドール
その他
- 連載初期には幾度か笑っている姿を見せたことがある。背後を取られるなどの失敗もしていたが、連載が進むに連れ完全な「機械」になってきている。ただし、相手を挑発するために笑うことはある(「力は我々にあり」)。
- ゴルゴへの連絡ルートは複数あることは上記の通りであるが、その中でも特にポピュラーなのは、ゴルゴの旧知でアトランタ・アメリカ連邦刑務所に服役している終身犯マーカス・モンゴメリー氏に手紙を送ることである。彼が手紙を受け取ると、ラジオの宗教番組『夕べの祈り』『宗教の時間』に、『賛美歌13番』がリクエストされる。これが流された後、ニューヨーク・タイムズ紙に『13年式G型トラクター売りたし』という広告と連絡先が掲載されるので、そこに連絡すれば、ゴルゴとのコンタクトを取ることができる。その他も、特定の[[企業]の株価を急騰させたり、逆に依頼者側が秘密の暗号を新聞の広告に掲載する方法、あるいはゴルゴ13と知り合いの人物に頼み、間接的に連絡を取る方法などがある。これら連絡方法に介在している人間には、ゴルゴは手厚い報酬を用意しているようであり、敵に狙われて破壊されてしまったコネのあった人物に対し、「死ぬまで給料を支払う(ので、これまでの事は忘れてくれ)」とまで言っている。残念ながら、ゴルゴと依頼人の仲介者になるにはどうすればよいかはまったく不明である。何らかの原因で連絡方法が封鎖される際には、新聞に、閉店のお知らせ、などとして広告が掲載されるようだ。その他、特殊な連絡方法として、ゴルゴが近辺に潜伏している事を条件に、ゴルゴの周辺を各方面から徹底的に嗅ぎ回ることで、ゴルゴ自ら接触してくるという方法がある。これは、ゴルゴの徹底した秘密主義と振りかかる火の粉を払おうとする態度を逆手に取ったものであるが、だからといって制裁されることはない。
- ゴルゴは、主に狙撃用へと改造したアサルトライフル(自動小銃)のM16を使用している。原作での理由によると、自身の体格にもっともあい、狙撃にも襲撃にも対応でくるとしてこの銃を使用しているとのことであり。他に、あう銃がでれば変更するようである(自身は、そのことを「自分一人しかいない軍隊」と表現している)。後に作者が取材で語った内容では、銃に詳しくなかった作者が連載を始めるにあたり主人公の使用する銃の紹介を銃に詳しい友人に頼んだが、彼は殺し屋漫画で狙撃に使うということを知らなかったために当時モデルガンで人気のあったM16を選び紹介した。人気モデルガンを紹介したのは、アシスタントの作画資料として入手しやすいモデルガンという配慮があった。後日、M16の狙撃銃としての不適格性を読者に指摘された作者は考証を認め、作中で「M16はどんなに改造しても所詮狙撃向けの銃でない」とのエピソードも描いている。ゴルゴの銃は「アーマライトM16改造銃」と呼ばれるが、元々はフェアチャイルド社のアーマライト事業部製のアーマライトAR-15であるものの、米軍制式採用にあたりコルト社が製造権を取得し米軍名称のM16として納入した。複数の会社が製造・納入することから実際にはアーマライトの呼称は使われないが、作画資料のモデルガンにアーマライトの刻印があったために作者が錯誤したらしい。また作中ではコピー武器密造で有名なパキスタンに実在するダッラの職人がゴルゴ用にハンドメイドした一品物とのエピソードもあり、設定上の不整合も指摘されている。なお実際のM16の狙撃銃としての考察はよくある誤解や「狙撃銃」のその他を参照のこと。
- ゴルゴは過去に3回被曝している。
- ゴルゴは、プロフェッショナルの条件として「10%の才能と20%の努力、30%の臆病さと残り40%は運だ」と語っている。事実、ゴルゴは敵に抵抗できないほど深刻なダメージを何回か負っているが、介抱されるなどして殺されずに済む道を辿っている。
- 仕事の前にコール・ガールを呼んだり、女諜報員・知り合った女と一夜を共にすることが多い。美人系が多い。行方をくらましたり、目的をカモフラージュするため、情報収集のためなどで売春宿を利用することも少なくない。不感症の女でもフィニッシュさせるなど、かなりのテクニックの持ち主。自身はフィニッシュには達しないことが多いが、作中で描かれる彼は多くは依頼を受けて行動中であり、女性とベッドを共にしながらでも依頼のことを考えているためでもある。過去に一度だけ不覚にも口でイかされている。依頼の報酬に女性の身体が含まれる場合もあるが、これは断る場合もあればありがたくいただく場合もあって、一定しない。総じて、十分に報酬の支払い能力がありながらそうした余禄をつけてくる相手には、何か含むところがあると考える様である。女性を武器に自分に接近してきた刺客でも、することはしてしまってから始末するケースが多い。過去に娼婦との間に子供(真実は不明)ができ、実際に子供と対面している。ギャングとの戦いにより、ゴルゴとその子供以外は死亡。ゴルゴはそこから無言で立ち去っている。また、コンドーム等の避妊具・性病予防具は用いていない。
モデルとなった人物
さいとう・たかを本人は、「自分の理想の男を描いたものであり、俳優の高倉健をモデルにした」と語っている。またデューク・東郷の名は、中学生時代のさいとうに「自分のしたことに責任を持つ」という「社会の約束事」を教えてくれたという恩師の姓にちなむという。