コンテンツにスキップ

「ベンジルアルコール」の版間の差分

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
削除された内容 追加された内容
編集の要約なし
9行目: 9行目:
| IUPACName = ベンジルアルコール(許容慣用名)
| IUPACName = ベンジルアルコール(許容慣用名)
| OtherNames = フェニルメタノール<br>benzenemethanol (CAS名)
| OtherNames = フェニルメタノール<br>benzenemethanol (CAS名)
| Section1 = {{Chembox Identifiers
|Section1 = {{Chembox Identifiers
| CASNo = 100-51-6
| CASNo = 100-51-6
| KEGG = D00077
| KEGG = D00077
| SMILES=OCC1=CC=CC=C1 }}
| SMILES=OCC1=CC=CC=C1 }}
| Section2 = {{Chembox Properties
|Section2 = {{Chembox Properties
| Formula = C<sub>6</sub>H<sub>5</sub>CH<sub>2</sub>OH
| Formula = C<sub>6</sub>H<sub>5</sub>CH<sub>2</sub>OH
| MolarMass = 108.14
| MolarMass = 108.14
26行目: 26行目:
| pKa= | pKb=
| pKa= | pKb=
| 旋光度= | 粘度= | 屈折率= }}
| 旋光度= | 粘度= | 屈折率= }}
|Section5 = {{Chembox Hazards
|ExternalMSDS = {{ICSC-small|0833}}
}}
}}
}}

'''ベンジルアルコール''' (benzyl alcohol) は、[[示性式]] C<sub>6</sub>H<sub>5</sub>CH<sub>2</sub>OH、[[分子量]] 108.14 の[[芳香族化合物|芳香族]][[アルコール]]。[[融点]] &minus;15.3 ℃、[[沸点]] 205 ℃ の無色の液体。[[CAS登録番号]]は [100-51-6]。フェニルメタノール(phenylmethanol) とも呼ばれる。
'''ベンジルアルコール''' (benzyl alcohol) は、[[示性式]] C<sub>6</sub>H<sub>5</sub>CH<sub>2</sub>OH、[[分子量]] 108.14 の[[芳香族化合物|芳香族]][[アルコール]]。[[融点]] &minus;15.3 ℃、[[沸点]] 205 ℃ の無色の液体。[[CAS登録番号]]は [100-51-6]。フェニルメタノール(phenylmethanol) とも呼ばれる。



2018年3月22日 (木) 08:42時点における版

ベンジルアルコール
{{{画像alt1}}}
{{{画像alt2}}}
識別情報
CAS登録番号 100-51-6
E番号 E1519 (追加化合物)
KEGG D00077
特性
化学式 C6H5CH2OH
モル質量 108.14
外観 無色の液体
密度 1.046 g/cm3
相対蒸気密度 3.7
融点

−15.3

沸点

205

溶解度 g/100 mL ( ℃)
溶解度 g/100 mL ( ℃)
危険性
安全データシート(外部リンク) ICSC 0833
出典
ICSC
特記なき場合、データは常温 (25 °C)・常圧 (100 kPa) におけるものである。

ベンジルアルコール (benzyl alcohol) は、示性式 C6H5CH2OH、分子量 108.14 の芳香族アルコール融点 −15.3 ℃、沸点 205 ℃ の無色の液体。CAS登録番号は [100-51-6]。フェニルメタノール(phenylmethanol) とも呼ばれる。

性質と反応

単体は無色透明の液体で、ほのかな心地よい芳香臭がある。比重 1.046 で水溶性は低く (4 g/100 mL)、とほとんど分離する。

溶剤として優れており、毒性が低く、蒸気圧が小さい。アルコールエーテルに溶けやすい。空気中で酸化されて安息香酸に変化する。

酢酸安息香酸セバシン酸などの酸と反応することで、エステルなどの化合物を生成する。特にエステルの酢酸ベンジルは、ジャスミンイランイランの芳香成分として有名。

用途

ベンジルアルコールは、インク、塗料、ラッカーエポキシ樹脂塗膜などの溶剤として用いられる。石鹸香料に用いるさまざまなエステルの原料としても使用される。写真の現像のほか、香りが良いことから殺菌剤としても用いられている。揮発保留剤としても使われる。

製法

実験的には、ベンズアルデヒド (C6H5CHO) を触媒下で水素化したり、還元剤を使って還元したりすると得られる。

また、炭酸ナトリウム(ソーダ灰)の存在下、塩化ベンジル (C6H5CH2Cl) を加水分解することで製造できる。