「金沢シーサイドライン新杉田駅逆走事故」の版間の差分
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全車両の[[主電動機|モーター]]が進行方向とは逆に動き、時速20キロメートル以上で[[車止め]]([[油圧]]式[[ショックアブソーバー|緩衝装置]]タイプ)に衝突したと見られている<ref name="yomiuri190604">{{Cite news |title=車両のモーター、一斉に逆作動…4日も全線で運休の見込み |newspaper=読売新聞 |date=2019-06-04 |url=https://www.yomiuri.co.jp/national/20190603-OYT1T50262/ |accessdate=2019-06-04}}</ref><ref>{{Cite news |title=シーサイドライン時速20キロ以上で衝突か 全車両モーター動く |newspaper=毎日新聞 |date=2019-06-03 |url=https://mainichi.jp/articles/20190603/k00/00m/040/247000c |accessdate=2019-06-04}}</ref>。一方、当該車両が新杉田駅に到着した際、[[前照灯]]([[前部標識]])の切り替えやモーターを進行方向に切り替える[[信号 (電気工学)|信号]]が駅側から正常に送信され、さらに前照灯の切り替えと扉の開閉については正常に作動していたことが分かっている{{R|yomiuri190604}}。このことから、事故発生の原因については運転台切り替えの不具合などを含めた自動運転システム([[自動列車運転装置|ATO]])関連の電気系統か車両[[エラー]]の可能性が考えられる<ref name="tokyo190602">{{Cite web|title=「体が飛ばされた」シーサイドライン逆走 自動運転 車内パニック|url=https://www.tokyo-np.co.jp/article/national/list/201906/CK2019060202000135.html|website=東京新聞 TOKYO Web|date=2019-06-02|accessdate=2019-06-02}}</ref>。[[運輸安全委員会]]は翌2日の午前から[[事故調査]]を開始した<ref name="yomiuri190602">{{Cite news |title=逆走事故、運輸安全委が調査…再開めど立たず |newspaper=読売新聞 |date=2019-06-02 |url=https://www.yomiuri.co.jp/national/20190602-OYT1T50147/ |accessdate=2019-06-04}}</ref>。 |
2019年6月15日 (土) 06:33時点における版
金沢シーサイドライン 新杉田駅逆走事故 | |
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![]() 金沢シーサイドライン新杉田駅ホーム | |
発生日 | 2019年6月1日 |
発生時刻 | 20時15分頃 |
国 |
![]() |
場所 |
神奈川県横浜市磯子区新杉田町 新杉田駅構内 |
路線 | 金沢シーサイドライン |
運行者 | 横浜シーサイドライン |
事故種類 | 逆走事故 |
原因 | 配線の断線 |
統計 | |
列車数 | 1(2000形第41編成5両) |
死者 | なし |
負傷者 | 14人 |
金沢シーサイドライン新杉田駅逆走事故(かなざわシーサイドラインしんすぎたえきぎゃくそうじこ)は、2019年(令和元年)6月1日、横浜シーサイドラインが運行する金沢シーサイドライン(AGT路線)の新杉田駅で列車が逆走し車止めに衝突、乗客が負傷した事故である。同路線初の鉄道人身障害事故となった。
概要
2019年(令和元年)6月1日午後8時15分頃、新杉田駅発並木中央駅行きの2000形5両編成の電車(無人自動運転)は旅客の乗降を終え、ドアが閉まると同時に進行方向とは逆方向に起動し、25メートル先の車止めに衝突した。
全車両のモーターが進行方向とは逆に動き、時速20キロメートル以上で車止め(油圧式緩衝装置タイプ)に衝突したと見られている[1][2]。一方、当該車両が新杉田駅に到着した際、前照灯(前部標識)の切り替えやモーターを進行方向に切り替える信号が駅側から正常に送信され、さらに前照灯の切り替えと扉の開閉については正常に作動していたことが分かっている[1]。このことから、事故発生の原因については運転台切り替えの不具合などを含めた自動運転システム(ATO)関連の電気系統か車両エラーの可能性が考えられる[3]。運輸安全委員会は翌2日の午前から事故調査を開始した[4]。
神奈川県警察の発表では、本件事故により乗客計14人が負傷し、うち6人が骨折などの重傷を負っている[3][4][5]。
なお、当該車両は6月2日午後から3日午前1時までに、別車両を用意して金沢区の車両基地まで牽引・収容された[6]。
原因
横浜シーサイドラインは6月6日、当該車両の内部装置において運行全体に関する「指令系」とモーターの制御などに関する「駆動系」の間の配線に断線が見つかったと発表。司令系から駆動系への信号が正確に伝わらず、モーターの進行方向の切り替えがうまくできなかった可能性がある。また、本来は逆走時に非常ブレーキが作動するが、今回発見された箇所が断線した場合に作動しなくなるシステム上の欠陥も確認された[7]。さらに断線を検知して知らせる警告システムなどもなかった[8]。同社は運行システムの欠陥を認め、「このような事態を想定して安全に停車させるシステムがなく、早急な修正が必要」としている[8]。
一方で、事故の衝撃により断線した可能性もあることから、断線や事故の原因について慎重に調査を継続している[7]。
影響
事故発生後よりバスによる代行輸送が横浜市営バス・京急バスを中心に実施され、並行してJR線・京浜急行電鉄・京急バスによる振替輸送も行われた[1][5][9]。国土交通省は安全が確認できるまでの間、運行禁止措置を発令した[5]。
事故から3日後の6月4日朝までに事故車両以外の15編成の確認を行い、国土交通省と協議、同日午前11時より運転を再開[10][11]。安全確保のため、自動運転ではなく運転士乗務による手動運転を行い、運転士の数に限りがあるため、通常の65%程度の本数(運転間隔約7~10分)による特別ダイヤでの運転再開となった[10]。代行バスは運転再開後も平日ラッシュ時を中心に引き続き運行されている[10]。
脚注
- ^ a b c “車両のモーター、一斉に逆作動…4日も全線で運休の見込み”. 読売新聞. (2019年6月4日) 2019年6月4日閲覧。
- ^ “シーサイドライン時速20キロ以上で衝突か 全車両モーター動く”. 毎日新聞. (2019年6月3日) 2019年6月4日閲覧。
- ^ a b “「体が飛ばされた」シーサイドライン逆走 自動運転 車内パニック”. 東京新聞 TOKYO Web (2019年6月2日). 2019年6月2日閲覧。
- ^ a b “逆走事故、運輸安全委が調査…再開めど立たず”. 読売新聞. (2019年6月2日) 2019年6月4日閲覧。
- ^ a b c “シーサイドラインが逆走し衝突、20人負傷か 横浜”. 朝日新聞デジタル (2019年6月1日). 2019年6月1日閲覧。
- ^ “床がめくれ、連結部にゆがみ 逆走のシーサイドライン”. 朝日新聞デジタル. (2019年6月3日) 2019年6月4日閲覧。
- ^ a b “車両内部に断線 システムに欠陥も シーサイドライン事故”. 日本経済新聞. (2019年6月6日) 2019年6月7日閲覧。
- ^ a b “逆走事故、電気系統の断線確認 運行会社、欠陥認める”. 朝日新聞デジタル. (2019年6月6日) 2019年6月8日閲覧。
- ^ “シーサイドライン車両逆走、横浜 重傷含め20人程度けがのもよう”. 共同通信 (2019年6月1日). 2019年6月1日閲覧。
- ^ a b c “シーサイドライン、有人運転で再開 代行バスも”. 朝日新聞デジタル. (2019年6月4日) 2019年6月5日閲覧。
- ^ "横浜シーサイドライン運転再開について" (PDF) (Press release). 横浜シーサイドライン. 4 June 2019. 2019年6月4日閲覧。
関連項目
- 大阪市高速電気軌道南港ポートタウン線(ニュートラム/AGT路線) - 1993年に住之江公園駅で車止めに衝突する事故が発生している(ニュートラム暴走衝突事故)。
- 関東鉄道常総線列車衝突事故
外部リンク
- シーサイドライン(横浜シーサイドライン)