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「台湾鉄路管理局EMU500型電車」の版間の差分

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=== IGBT化 ===
=== IGBT化 ===
これらの改造に加え、当形式の故障率が高いことから63編成252両を対象に電装品も更新する<ref name="ltn180918">{{Zh-tw icon}}[http://news.ltn.com.tw/news/life/breakingnews/2554777 EMU500型故障率高 台鐵砸32億元改造升級版]2018-09-18,自由時報</ref>。[[2018年]]6月の7度目の入札において台湾企業の士林電機が[[CAF (企業)|CAF]](スペイン)や[[ボンバルディア・トランスポーテーション]](ドイツ)の海外勢を破って受注した。士林電機は[[三菱電機]]が21%の株式を保有する関連企業であるため<ref>[http://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2011/1214-b.html 士林電機と低圧配電制御機器の開発・製造・販売会社を設立]2011-12-14,三菱電機</ref>、[[制御装置]]はシーメンス[[ゲートターンオフサイリスタ|GTO]]から三菱[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]]-[[VVVFインバータ制御]]へと更新されることになる。1編成は[[2019年]]末に、残り全数も[[2023年]]内に更新を完了する予定<ref name="ltn180918" />。残り23編成はEMU900型に置き換えられ廃車となる予定。
これらの改造に加え、当形式の故障率が高いことから63編成252両を対象に電装品も更新する<ref name="ltn180918">{{Zh-tw icon}}[http://news.ltn.com.tw/news/life/breakingnews/2554777 EMU500型故障率高 台鐵砸32億元改造升級版]2018-09-18,自由時報</ref>。[[2018年]]6月の7度目の入札において台湾企業の士林電機が[[CAF (企業)|CAF]](スペイン)や[[ボンバルディア・トランスポーテーション]](ドイツ)の海外勢を破って受注した。士林電機は[[三菱電機]]が21%の株式を保有する関連企業であるため<ref>[http://www.mitsubishielectric.co.jp/news/2011/1214-b.html 士林電機と低圧配電制御機器の開発・製造・販売会社を設立]2011-12-14,三菱電機</ref>、[[制御装置]]はシーメンス[[ゲートターンオフサイリスタ|GTO]]から三菱[[絶縁ゲートバイポーラトランジスタ|IGBT]]-[[VVVFインバータ制御]]へと更新されることになる。1編成は[[2019年]]末に、残り全数も[[2023年]]内に更新を完了する予定<ref name="ltn180918" />。残り23編成は更新せずにEMU900型に置き換えられ廃車となる予定。


== その他 ==
== その他 ==

2019年8月16日 (金) 03:50時点における版

台湾鉄路管理局EMU500型電車
汐止駅にて停車中のEMU500型電車
基本情報
運用者 台湾鉄路管理局
製造所 大宇重工
製造年 1995年 - 1997年[1]
製造数 86編成344両[1]
主要諸元
編成 4両編成
軌間 1,067 mm
電気方式 交流25,500V/60Hz
最高運転速度 [1]110 km/h
起動加速度 2.88 km/h/s
全長 [1]20,330 mm
全幅 [1]2,853 mm
全高 [1]3.964m
[1]4.219m(EP)
車体 ステンレス鋼
主電動機 かご形三相誘導電動機(1TB2021[2]
主電動機出力 250 kW
駆動方式 吊り掛け駆動方式
歯車比 122/28(4.36)[2]
編成出力 [1]2,000 kW
制御方式 VVVFインバータ制御[1]シーメンス製)
保安装置 ATP
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EMU500型電車(EMU500がたでんしゃ)は、台湾鉄路管理局(台鉄)の交流電車で、東部幹線西部幹線の電化区間で運用されている。

概要

EMU500型は従来の通勤電車(現・区間車)より、輸送能力、加速性能を向上させる事を目的として導入した車両である。韓国・大宇重工製で1993年に発注、1995年1997年に順次86編成が導入された。電装品はドイツのシーメンス製である。

この車両の導入により、当時バスに奪われつつあった通勤客を取り返す事に成功し、台鉄の収支をある程度改善させる事につながった。

2001年、大宇重工がロテム社と統合されて以降、車両の補修用部品が調達困難となったため、整備性が極端に悪化した。故障の為、代車運用される事も多い。

2015年3月以降、台北運転所、彰化運転所、嘉義運転所、花蓮運転所に配置され、主に区間車として運用されている。

編成

 
EMU500
← (逆行)
(順行) →
号車 1 2 3 4
形式
45EMC500
(Mc)
 <  
45EP500
(T)

45ET500
(T)

45EM500
(Mc)
搭載機器 VVVF     VVVF
凡例

設備

内装

安全設備

客用扉には挟み込み防止の安全装置が備えられており、もし人が挟まれたりして扉が閉まりきらなかった場合には電車が発車できないようになり、車掌の小開扉操作のあと完全に扉が閉まるまで発車ができない。

感応式自動水栓

車内のトイレ個室内に設けられた蛇口は感応式となっており、蛇口に手を差し出すと自動的に水が出るので衛生的である。

身体障害者用スペース

EMU400型と同じように車椅子スペースがあり、安全ベルトで車椅子を固定できる。また電車とホームとの段差がある為、扉付近に渡し板が用意されている。

改造工事

無段化工事など

後継車の入札が遅れたことと現行型式の故障が多いこと、台中市内や高雄市内での新駅を中心にホームの嵩上げが進んでいることから2015年以降に全編成を対象として、ドア付近の段差解消や[3]、LEDの旅客案内装置追加の改造工事が施されている[4]

屏東仕様

屏東県では永らく台湾高速鉄道(高鉄)の県内延伸や新左営駅での新在接続改善を要求してきた。蔡英文政権発足後の公共インフラ投資事業である前瞻基礎建設計画において前者は実現可能性調査の対象となり、後者も高鉄延伸計画が実現した場合でも開通には長期間を要することから、それまでの一時的な対応としても必要性が高まり、客室設備改造に中央政府の予算が投入されることになった[5]。屏東線を走行する当形式15編成60両は大幅リニューアルされる[6]。落成した改造車第1編成は「優化編成」として2018年9月3日より屏東線内の区間車に[7]、高雄市内において新駅が開業する2018年10月改正後は、高屏間の時短のため増発となる区間快車に優先投入される[6]。外装は2019年に屏東県で開催される台湾ランタンフェスティバル中国語版仕様となっている[7]。2019年6月までに対象全編成の改造完了を予定[7]

IGBT化

これらの改造に加え、当形式の故障率が高いことから63編成252両を対象に電装品も更新する[8]2018年6月の7度目の入札において台湾企業の士林電機がCAF(スペイン)やボンバルディア・トランスポーテーション(ドイツ)の海外勢を破って受注した。士林電機は三菱電機が21%の株式を保有する関連企業であるため[9]制御装置はシーメンスGTOから三菱IGBT-VVVFインバータ制御へと更新されることになる。1編成は2019年末に、残り全数も2023年内に更新を完了する予定[8]。残り23編成は更新せずにEMU900型に置き換えられ廃車となる予定。

その他

しなの鉄道色のラッピング列車

台鉄としなの鉄道の友好提携締結に伴い、EMU533編成にしなの鉄道色仕様を施したラッピング列車が運行を開始した。期間は2019年1月19日から約3年間[10]

脚注

関連項目

外部リンク