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「東京メトロ有楽町線」の版間の差分

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2019年9月9日 (月) 04:54時点における版

東京地下鉄 有楽町線
シンボルマーク
有楽町線で運用されている10000系電車 (新木場車両基地)
有楽町線で運用されている10000系電車
新木場車両基地
基本情報
日本の旗 日本
所在地 埼玉県東京都
種類 地下鉄
路線網 東京メトロ
起点 和光市駅
終点 新木場駅
駅数 24駅
輸送実績 2,529,946千人キロ (2012年度)[1]
路線記号 Y
路線番号 8号線
路線色       ゴールド
開業 1974年10月30日
(最終延伸は1988年6月8日
所有者 東京地下鉄
運営者 東京地下鉄
車両基地 和光検車区和光検車区新木場分室飯田橋検車区(前身の営団時代に廃止)
使用車両 10000系, 7000系, 東武9000系・9050系, 50070系, 西武6000系 ,40000系10両もしくは8両編成
路線諸元
路線距離 28.3 km
軌間 1,067 mm狭軌
線路数 複線
複線区間 全区間
電化方式 直流1,500 V 架空電車線方式
閉塞方式 速度制御式
保安装置 東京メトロ新CS-ATC
ATO(全線)
最高速度 80 km/h
路線図
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有楽町線(ゆうらくちょうせん)は、埼玉県和光市和光市駅から東京都江東区新木場駅までを結ぶ、東京地下鉄(東京メトロ)が運営する鉄道路線である。都市交通審議会における路線番号の区間は、小竹向原駅 - 新木場駅間が8号線、和光市駅 - 小竹向原駅間が13号線であるが、国土交通省監修『鉄道要覧』では和光市駅 - 新木場駅間が8号線有楽町線と記載されている。

路線名の由来は、銀座に隣接する有楽町駅に接続していることから。車体および路線図や乗り換え案内で使用されるラインカラーは「ゴールド」(金色)、路線記号はY

概要

路線図
CONTg
東武東上本線
KDSTaq
ABZgr
和光検車区
0.0 Y-01 和光市駅
tSTRa STR
tBHF LSTR
2.2 Y-02 地下鉄成増駅
tBHF
3.6 Y-03 地下鉄赤塚駅
tBHF
5.4 Y-04 平和台駅
tBHF
6.8 Y-05 氷川台駅
CONTg tSTR
西武:西武有楽町線
tABZgr
8.3 Y-06 小竹向原駅
tKRWgl+l
東京メトロ:副都心線
9.3 Y-07 千川駅 東武:東上本線
STR
10.3 Y-08 要町駅
11.5 Y-09 池袋駅 池袋線
tCONTgq tKRZto tSTRr
東京メトロ:副都心線(渋谷方面)
tBHF
12.4 Y-10 東池袋駅
tSTR
(東池袋四丁目停留場)
tBHF
13.5 Y-11 護国寺駅
tBHF
14.8 Y-12 江戸川橋駅
tSTR+l tKRZto tCONTfq
東京メトロ:南北線赤羽岩淵方面)
16.4 Y-13 飯田橋駅
tSTR tSTR etKDSTa
飯田橋検車区
tSTR tABZg+l tSTRr
tABZg+l tABZgr
南北線連絡線
17.5 Y-14 市ケ谷駅
tCONTgq tSTRr tSTR
東京メトロ:南北線(目黒方面)
tBHF
18.4 Y-15 麴町駅
tBHF
19.3 Y-16 永田町駅
tSTR
(赤坂見附駅 )
tCONTgq tSTR+r tSTR
東京メトロ:千代田線代々木上原方面)
tABZg+l tABZg+r
千代田線連絡線
tSTR tBHF
20.2 Y-17 桜田門駅
tHST tSTR
霞ケ関駅
21.2 Y-18 有楽町駅
(日比谷駅 )
tSTRl tKRZto tCONTfq
東京メトロ:千代田線(綾瀬方面)
tBHF
21.7 Y-19 銀座一丁目駅
tSTR
(銀座駅 )
tBHF
22.4 Y-20 新富町駅 (築地駅 )
tBHF
23.7 Y-21 月島駅
tBHF
25.1 Y-22 豊洲駅
etABZgl extCONTfq
8号線分岐線(住吉方面・事業中)
tBHF
26.8 Y-23 辰巳駅
tSTRe
BHF
28.3 Y-24 新木場駅
KDSTe
新木場車両基地

有楽町線は、東京都心部を概ね北西から南東に縦貫する路線である。A線を基準とすると、和光市から小竹向原・池袋・飯田橋付近までは概ね南東方向に走り、飯田橋から市ケ谷までは南北線およびJR中央・総武緩行線に沿うような形で一旦南西に進路を変えるが、市ケ谷からは南東方向に進路を戻して、永田町・有楽町・豊洲と直進し終点の新木場に至る。

和光市駅を出発すると、東武東上線上板橋方面への線路を跨ぎ、線路別複々線のようにしばらく並走する。都県境を跨ぎ、東上線が成増駅に接近する直前に当線は地下に潜り、すかさず地下鉄成増駅に到着する。東上線とは地下鉄赤塚駅・下赤塚駅まで並走し、両駅以東は離れる。その後、西武有楽町線の線路と合流した直後に小竹向原駅に到着、出発すると直ちに副都心線の線路を分ける。副都心線とは池袋駅まで当線の直下を走る線路別複々線をなし、同駅から新木場方面および渋谷方面へと分岐する。辰巳駅を出発し、ほどなく地上へ駆け上り、東京臨海高速鉄道りんかい線と並行、直上にJR京葉線が合流するとまもなく終点の新木場駅に到着する。

1968年(昭和43年)の都市交通審議会答申第10号において、東京8号線は、「成増及び練馬の各方面より向原及び池袋の各方面を経由し、また、中村橋方面より目白方面を経由し[2]護国寺飯田橋市ケ谷永田町有楽町及び銀座の各方面を経て明石町[3]方面に至る路線」として初めて示された。

その後1972年(昭和47年)の答申第15号では起点側が保谷に変更され、終点側は明石町 - 湾岸間及び豊洲 - 東陽町 - 住吉町 - 押上 - 亀有間が追加された。なお、同答申では保谷 - 練馬間は西武池袋線複々線することが示されたほか、中村橋 - 護国寺間は削除され、護国寺 - 目白間が東京12号線に編入され、志木 - 向原間は東京13号線として分離された。このうち小竹向原駅 - 新木場駅間が有楽町線、練馬駅 - 小竹向原駅間が西武有楽町線、石神井公園駅 - 練馬駅間が西武池袋線の線増分(複々線化)としてそれぞれ開業している。終点側は京葉間の湾岸沿いに海浜ニュータウン付近まで計画されていたが、ほぼ同じルートで計画されていた京葉線が当時は貨物専用線として計画が進行しており、後に旅客線へと用途が変更されたことを受けて有楽町線は新木場までに計画路線を短縮した。

一方、上記答申第15号で新たに13号線とされた小竹向原以西については、渋谷駅 - 池袋駅 - 小竹向原駅 - 和光市駅 - 志木駅のうち池袋駅 - 小竹向原駅 - 志木駅間が建設され、このうち小竹向原駅 - 和光市駅間が有楽町線として、和光市駅 - 志木駅間が東武東上線の線増分(複々線化)としてそれぞれ開業した[4]。なお、13号線の小竹向原駅 - 池袋駅(新線池袋駅)間は有楽町線新線(現・副都心線)として1994年に営業開始している。

建設目的の一つには、車体規格が小さく編成長も短いことから輸送力増強に限界のある丸ノ内線の混雑緩和があった。池袋駅の乗り換えが便利であったため、日比谷線に対する千代田線同様、混雑の緩和に大きく寄与した。

また、1974年(昭和49年)の銀座一丁目 - 池袋間の開業にあたっては、丸ノ内線中野坂上駅、日比谷線恵比寿駅に次いで、池袋駅と銀座一丁目駅に自動改札機が設置された。これは、当該区間では他線との改札内連絡がなかったため、集改札自動化の実証実験線区として好適であったためである。両端駅である池袋駅、銀座一丁目駅以外には自動改札機は設置されなかったが、有楽町線の全駅で磁気化券が発売されており、普通乗車券による出場にも対応していた。しかし、当時は他の路線の駅が有人改札であり、普通乗車券の裏面が白色の非磁気化券であったため、それを自動改札機に投入するトラブルが相次いだことから、営団成増(現・地下鉄成増)延長時に撤去され、当時の試みは失敗に終わっている。その他、大手町駅で採用された案内サインシステムを全面的に採用した。

13号線については新線池袋駅から西早稲田新宿三丁目を経て渋谷駅に至るルートが2008年平成20年)6月14日東京メトロ副都心線として開業した。さらに、副都心線は2013年(平成25年)3月16日から渋谷駅から東急東横線経由でみなとみらい線元町・中華街駅まで乗り入れを開始した。また、今後の整備計画として8号線については豊洲駅から分岐して野田市駅までの延伸計画がある(詳細は「都市高速鉄道8号線延伸構想」の節を参照)。なお、この区間は営団地下鉄が1982年(昭和57年)1月29日に豊洲 - 亀有間(14.7km)の鉄道事業免許を申請している[5]。ただし、その後事業免許の交付はされていない。

東京地下鉄で東京23区外に延びている路線は、当線との重複区間がある副都心線をのぞくと当線と東西線のみであり、都営地下鉄も含めた東京の地下鉄全路線でも他に都営新宿線を加えた3路線のみである。

路線データ

本路線の和光市 - 新木場間(有楽町線新線として建設された区間は含まない)の建設費用は総額4,920億円である。その内訳は土木関係費が2,961億5,032万8,000円、電気関係費が448億2,681万2,000円、車両関係費が658億5,965万4,000円、その他が851億6,320万6,000円となっている[5]

沿革

  • 1962年(昭和37年)12月8日 - 向原 - 池袋間を第4号線(丸ノ内線)の一部として、鉄道事業免許取得。
  • 1968年(昭和43年)
    • 6月6日 - 第8号線、成増 - 向原間と西池袋(現・池袋駅) - 明石町(現・新富町駅)間の鉄道事業免許申請および1962年に事業免許をしていた向原 - 池袋間の起業目論見変更認可[7]を申請。
    • 10月30日 - 第8号線、成増 - 池袋間と西池袋 - 明石町間の鉄道事業免許取得および向原 - 池袋間の起業目論変更を認可される(つまり、現在の地下鉄成増 - 新富町間の鉄道事業免許が交付されたことになる)。
  • 1970年(昭和45年)8月19日 - 池袋駅 - 銀座一丁目駅間の建設工事に着手。
  • 1972年(昭和47年)
    • 2月26日 - 営団成増駅(現・地下鉄成増駅) - 池袋駅間の建設工事に着手。
    • 3月1日 - 都市交通審議会答申第15号において、第13号線を建設することが決定され、13号線が向原 - 池袋間で並行することになる。
  • 1974年(昭和49年)
    • 1月9日 - 8号線を有楽町線と呼称決定。
    • 10月30日 - 池袋駅 - 銀座一丁目駅間開業。
  • 1975年(昭和50年)9月2日 第13号線和光市 - 成増間と池袋 - 渋谷間の免許申請および第8号線向原 - 池袋間の工事区間を一部変更(13号線として別に建設)する認可を申請。
  • 1976年(昭和51年)
    • 3月1日 - 銀座一丁目 - 新富町間の建設工事に着手。
    • 8月11日 - 第13号線和光市 - 成増間の鉄道事業免許取得および第8号線向原 - 池袋間の工事区部変更が認可される。なお、池袋 - 渋谷間の鉄道事業免許の交付は保留となった。
    • 9月22日 - 自動列車運行制御装置(PTC)を導入[8]
  • 1978年(昭和53年)9月1日 - 和光市 - 営団成増間の建設工事に着手。
  • 1979年(昭和54年)10月24日 - 新富町 - 湾岸(現・新木場駅)間の鉄道事業を免許申請。
  • 1980年(昭和55年)
    • 3月27日 - 銀座一丁目駅 - 新富町駅間開業。
    • 9月26日 - 新富町 - 湾岸間の鉄道事業免許取得。
  • 1982年(昭和57年)
    • 1月29日 - 豊洲 -亀有間 (14.7km) の鉄道事業免許申請。ただし、その後交付はされていない。
    • 4月1日 - 新富町 - 新木場間の建設工事に着手。
  • 1983年(昭和58年)
  • 1987年(昭和62年)8月25日 - 和光市駅 - 営団成増駅(現・地下鉄成増駅)開業[9]東武東上線との相互乗り入れ開始(森林公園駅まで)[9]
  • 1988年(昭和63年)6月8日 - 新富町駅 - 新木場駅間開業、全線開業。また、同年より自社の冷房車の導入開始。
  • 1993年平成5年)3月18日 - 07系営業運転開始。
  • 1994年(平成6年)12月7日 - 有楽町線新線小竹向原駅 - 新線池袋駅(現・池袋駅)間開業、同時に西武有楽町線新桜台駅 - 練馬駅間が単線で開業したことにより、練馬駅まで乗り入れ開始。
  • 1995年(平成7年)3月20日 - 地下鉄サリン事件に関連し午前の運転を休止、午後から再開。
  • 1998年(平成10年)3月26日 - 西武有楽町線が全線複線化され同線経由で西武池袋線との相互乗り入れ開始(乗り入れ区間を飯能駅まで延長)。
  • 2002年(平成14年)10月12日 - 池袋駅 - 新富町駅間で新CS-ATCを使用開始。
  • 2004年(平成16年)4月1日 - 帝都高速度交通営団の民営化により東京地下鉄(東京メトロ)に承継。営団赤塚駅と営団成増駅をそれぞれ地下鉄赤塚駅と地下鉄成増駅に改称。
  • 2005年(平成17年)10月31日 - 女性専用車両導入。
  • 2006年(平成18年)9月1日 - 10000系営業運転開始。
  • 2007年(平成19年)10月27日 - 和光市駅 - 池袋駅・小竹向原駅 - 新線池袋駅(当時)間で新CS-ATCを使用開始。
  • 2008年(平成20年)
    • 5月3日 - 小田急特急ロマンスカー60000形「MSE」)乗り入れ開始。
    • 6月14日 - 副都心線開業に伴い、和光市駅 - 小竹向原駅間が同線との共用区間となり、有楽町線新線小竹向原駅 - 新線池袋駅間が副都心線に編入される。準急列車運転開始。
    • 6月16日 - 小竹向原駅を核とした複雑な相互乗り入れが端を発し、終日にわたり本路線と副都心線のダイヤが乱れ、さらには乗り入れ先の東武東上線や西武線の一部列車にも遅れ等が生じた。西武線からの列車の進入遅れに対する対応の不手際・乗務員の機器操作不慣れ・誤ったルートを設定したりしたことが大混乱の原因である。また、副都心線では各駅停車が東新宿駅を誤通過(誤って通過線に進入)を起こした。一連の混乱はメディアでも大きく取り上げられ話題になった。
    • 11月29日 - 準急列車を和光市駅 - 新木場駅間の線内運転のみとした上で本数を大幅に減便。
  • 2010年(平成22年)
    • 3月6日 - 準急列車が廃止される。
    • 5月22日 - 本路線の全列車においてATO装置による自動運転を開始[6]
    • 平成22年度事業計画において、既に設置済みの小竹向原駅をのぞく全駅に順次ホームドアを設置することを表明。また、小竹向原駅 - 千川駅間に連絡線を設置するなど遅延対策に乗り出すことも発表した[10]
  • 2011年(平成23年)
    • 2月23日 - この日から地下鉄成増・地下鉄赤塚両駅に発車メロディが導入された。以後、ホームドアが稼働している駅から順次発車メロディの使用が開始されている[11]
    • 10月4日 - 8時54分ごろ、小竹向原駅でコンクリートが落下し、信号ケーブルを切断する。この影響で小竹向原 - 池袋間が17時過ぎまで運休する。この事故の影響を重く見た国土交通省関東運輸局は東京地下鉄に対して早期の原因究明と再発防止を求める警告文書を発出した。
    • 12月7日 - 2時10分ごろ、豊洲駅で夜間作業事故が発生し、死傷者が出る。この影響で銀座一丁目駅 - 新木場駅間が8時30分過ぎまで運休し、銀座一丁目駅での折り返し運転が行われた。
  • 2012年(平成24年)
    • 3月17日 - ホームドア設置工事の進捗に伴い、小田急ロマンスカーの乗り入れを中止。
    • 9月10日 - 東急5050系4000番台の営業運転開始。当日は東武東上線森林公園駅 - 新木場駅間の朝1往復運転。
  • 2013年(平成25年)12月7日 - 全駅のホームドアの設置が完了[12]
  • 2014年(平成26年)2月8日 - 千川駅でのホームドア稼働開始をもって、全駅のホームドアが稼働[13]
  • 2015年(平成27年)3月28日 - 和光市 - 小竹向原間のワンマン運転が開始される[14]
  • 2016年(平成28年)2月14日 - 千川駅 - 小竹向原駅間の有楽町線和光市方面連絡線が完成し、始発から運用が開始される[15]
  • 2018年(平成30年)3月17日 - 新富町駅と日比谷線築地駅との乗り換え業務を開始。
  • 2020年度 - 銀座一丁目駅と銀座線・丸ノ内線・日比谷線銀座駅との乗り換え業務を開始予定[16]

運行形態

和光市駅から東武東上線を経由して川越市駅(朝夕は森林公園駅、土休日朝の副都心線直通一部列車のみ小川町駅)まで、小竹向原駅からは西武有楽町線経由池袋線直通で小手指駅(朝・夕の一部列車は飯能駅)までそれぞれ相互乗り入れを行っている。

有楽町線のみの運行となる列車や東武東上線直通列車は全区間各駅停車で運行されているが、西武池袋線直通列車にはラッシュ時を中心に西武線内を準急・快速・快速急行として運行する列車があり、この場合は小竹向原駅で種別変更を行う。また後述するように2017年3月25日から有料指定列車「S-TRAIN」が運転開始された。有楽町線へは平日ダイヤのみ乗り入れ、所沢駅 - 豊洲駅間で朝に豊洲行き2本・夕方以降に所沢行きを5本運転している。有楽町線内の途中停車駅は飯田橋駅有楽町駅の2駅で、豊洲行は降車専用、所沢行は乗車専用となり、西武線内のみや有楽町線内のみの利用は不可能である。

和光市駅 - 小竹向原駅間は副都心線と線路・駅施設を共有し、新木場駅発着(平日朝の一部は豊洲駅発着)の列車と渋谷方面(東急東横線みなとみらい線直通の元町・中華街駅発着:一部は武蔵小杉駅元住吉駅菊名駅横浜駅発着)の列車がともに運行されている。

副都心線との共用区間である和光市 - 小竹向原間では10両編成と8両編成の列車で運行されているが、小竹向原 - 新木場間はすべて10両編成の列車で運行されている。

平日朝のラッシュ時の池袋方面では数多くの列車が運行され、小竹向原駅で新木場方面と渋谷方面に振り分けられている[17]

その他、野球や花火大会などのイベント開催時に運転される臨時列車がある(詳細は「臨時列車」の項を参照)。特に、埼玉西武ライオンズ主催試合など西武ドームでのイベント開催日には西武有楽町線・池袋線西所沢駅経由狭山線西武球場前行が運転され、東京都心および湾岸地区から西武ドームまで乗り換えなしで移動することができる。また、かつては年間30日程度、小田急線直通の臨時特急が運転されていた(詳細は「特急ロマンスカー「ベイリゾート」」の項を参照)。

運用番号の末尾は、東京地下鉄車がS、東武車がT、西武車がM(、副都心線直通の東急車と横浜高速車はK)である。東武車は西武の路線に入線できず、西武車は東武の路線に入線できない。副都心線・東横線・みなとみらい線の10両編成列車と共通運用で、東京地下鉄車はもちろん、東武車と西武車にも有楽町線のみの運用があり、西武車が和光市駅まで乗り入れることがある。東京地下鉄車の一部運用には東武東上線川越市方面および和光市発の列車が、新木場折り返し後に西武池袋線石神井公園方面行の列車となる運用もあり、その逆の運用もある。一方、有楽町線新木場発の列車が和光市・東上線川越市方面・池袋線石神井公園方面で折り返して副都心線・東急東横線・みなとみらい線元町・中華街方面行となる運用もあり(10両編成のホーム有効長の関係上、少なくとも東横線・みなとみらい線内は急行以上の種別)、その逆の運用もある。運用番号は東京地下鉄車(21S - 95S)は奇数(ただし、平日ラッシュ時に一部の列車に偶数番号での運用がある。/48S、52S[18])、東武車(01T - 23T)と西武車(02M - 40M及びS-TRAINに充当される40000系限定の50M - )の偶数がある[19]。またダイヤ乱れの際には東急車10両編成が東京地下鉄車・東武車・西武車の運用として臨時に乗り入れる場合がある。

運転本数

和光市方面・東武東上線直通

朝・夕方:2 - 4分間隔(1時間に10 - 17往復)
1時間に東上線直通列車(川越市駅・志木駅発着)が6 - 8往復(朝の新木場方面行きと夕方の和光市方面行きはともに森林公園駅発着便の設定あり)、和光市駅発着列車が4 - 11往復、新木場駅発着が5 - 15往復、全列車各駅停車。
日中:5 - 7分間隔(1時間に6往復)
1時間に新木場駅 - 川越市駅間の列車が2往復、新木場駅 - 和光市駅間の列車が各4往復。
早朝・夜間:6 - 9分間隔

川越市駅・森林公園駅発着ともに東武車・東京メトロ車どちらも運転されている。また志木駅発着が平日のみ設定されている。車両は南行の1本は東武車で運転される以外は東京メトロ車で運転されている。日中の川越市駅発着列車は、小竹向原駅で西武池袋線系統の副都心線・東横線・みなとみらい線Fライナーに連絡する。また、同駅基準、有楽町線・池袋線直通列車の直前(和光市行き)・直後(新木場行き)の和光市駅発着列車は、同駅で森林公園駅発着のFライナーに連絡する(緩急接続)。

一方線内運転の列車の大多数の列車は和光市駅 - 新木場駅間の運転だが、一部列車は新木場駅 - 池袋駅間の運転である。平日の北行は西武車が1本以外は東京メトロ車で、平日の南行、土休日の北行・南行は東京メトロ車で運転されている。また新木場駅 - 小竹向原駅間の列車が設定されており、平日は南行が2本、土休日は北行・南行がそれぞれ1本設定されている。車両は東京メトロ車で運転されている。平日のみ森林公園発豊洲行きが東武車で運転されている。初電には市ヶ谷発和光市行き、有楽町発新木場行きが設定されており、どちらも東京メトロの車両で運転されている。終電には和光市発池袋行きが1本設定されている。車両は東京メトロ車で運転されている。

東上線内で人身事故・各種トラブルなどにより直通運転を見合わせた場合、すべて和光市駅での折り返し運転となるが、その逆もある。また池袋駅で運転を取りやめることもある。

西武有楽町線・池袋線直通

朝:6 - 9分間隔
石神井公園駅・保谷駅・清瀬駅・所沢駅・小手指駅・飯能駅発着、豊洲行き・新木場行き
その他の時間帯:6 - 30分間隔(1時間に2 - 4往復)
日中は新木場駅 - 小手指駅間・新木場駅 - 保谷駅間の列車ともに1時間各2往復。
夕方以降は新木場駅 - 石神井公園駅・保谷駅・清瀬駅間の設定もある。
西武ドームで野球が開催される場合、西武球場前行きの列車も運行される。

石神井公園駅発着は平日・土休日ともに北行は西武車2本以外は東京メトロ車で、平日の南行は西武車2本以外は東京メトロ車で、土休日の南行は東京メトロ車で運転されている。清瀬駅発着は平日南行は西武車4本、東京メトロ車7本で、平日の北行、土休日の南行・北行は西武車1本以外は東京メトロ車で運転されている。平日のみ清瀬発豊洲行き列車が、東京メトロ車で存在する。所沢発着は平日の北行は東京メトロ車1本以外は西武車で(※平日朝の「S-TRAIN」返却を兼ねて豊洲発所沢行きも設定され、40000系が限定使用)、南行は平日・土休日ともに西武車で運転されている。飯能発着は平日の北行は西武車で、土休日の北行は西武車・東京メトロ車のそれぞれ2本ずつ、土休日の南行は西武車で運転されている。

日中の小手指駅・保谷駅発着各駅停車は、小竹向原駅で、副都心線各駅停車・東急東横線内急行の和光市駅発着列車(東武東上線森林公園駅発着のFライナーの直前・直後)に連絡する。

西武線内の種別は各駅停車以外に準急・快速・快速急行として運行されるものがある。西武線内準急は朝・夕に運転され、平日南行は各社の車両で、平日北行・土休日南行は西武車で、土休日北行は東京メトロ車が1本以外は西武車で運転されている。西武線内快速となる列車は北行は平日・土休日ともに西武車で、平日南行は西武車で、土休日南行は東京メトロ車で運転されている。西武線内快速急行となる列車は平日のみ東京メトロ車、土休日は西武車で運転される。列車種別はすべて小竹向原駅にて変更される。

池袋線内での人身事故・各種トラブルなどにより当路線との直通運転を見合わせた場合、西武線直通列車は池袋駅にて客扱いを打ち切り、小竹向原駅に回送した後に新木場方面へ折り返す。これにより、要町駅・千川駅では列車間隔が10分以上開いてしまうこともある。また、有楽町線の各駅では構内放送で「西武線をご利用の方は池袋駅でお乗り換えください」と案内している。

列車種別

各駅停車

東京地下鉄線内の各駅に停車する種別。駅の案内板では小竹向原駅 - 和光市駅の各駅をのぞいて種別表示はされず、行き先のみの表示となる。後述の準急廃止後も、副都心線の急行に対しての「各駅停車」の一つの系統としてこの種別の表現は残されている。

有楽町線・西武池袋線内の種別表示は通常各停である。東上線内では普通として案内されるが、一部各停表示のまま運行することもある。

西武池袋線内は各停以外に小竹向原駅で種別を変更して快速・準急・快速急行として運行するものがある。かつてはこれらの列車が新木場駅から西武池袋線内の種別を案内していた(正確には各停は西武有楽町線小竹向原駅から普通であった)。一方新木場方面行は西武有楽町線練馬駅から全列車が各駅に停車するため、練馬駅から普通・小竹向原駅から各停として案内されていた。

S-TRAIN

2017年3月27日より平日の通勤時間帯に運行を開始した座席指定列車[20]豊洲駅発着で全列車が西武有楽町線・池袋線に直通する。乗車には座席指定券が必要で、途中飯田橋駅有楽町駅にのみ停車する(池袋駅も通過。なお乗務員交代のため小竹向原駅に運転停車する)が、各駅とも朝は降車のみ・夕方は乗車のみの扱いとなり有楽町線内のみの利用は出来ない。有楽町線内で通過駅の設定がある種別としては2010年に廃止になった準急以来となる。

なお、土休日は副都心線・東急東横線・みなとみらい線直通(元町・中華街駅発着)となり、有楽町線には乗り入れない。また、座席指定列車のS-TRAINに限り、座席指定券の確認などを行うことから車掌が乗務しているため、ワンマン運転の対象外である。

副都心線の列車

副都心線開業後、当路線の和光市駅 - 小竹向原駅間は副都心線との共用区間となっている。この区間には副都心線の各駅停車・通勤急行・急行も運転されている。詳しくは「副都心線」を参照。

副都心線開業に伴う主な変化

2008年6月14日の副都心線開業に伴い、併走区間・線路共用区間のある有楽町線でも大幅なダイヤ改正が行われた。その際の主な変化は以下のとおりである。

  • 優等種別の「準急」が設定された(詳細は後述)。和光市駅 - 新木場駅間の所要時分は各駅停車は49分35秒、準急列車は45分20秒とされた。
  • 小竹向原駅で、有楽町線新木場行き列車と副都心線渋谷行き列車、和光市方面行き列車と西武線直通列車で相互接続が行われる。これは、副都心線開業前から新木場行き列車と新線池袋行き列車、和光市方面行き列車と西武線直通列車で相互接続が行われていた(ただし副都心線開業前・後とも全便ではない)。
  • 小竹向原駅で、片方の列車が遅れた場合でも接続待ちは行わなくなった。そのため接続予定の列車同士でも遅れた場合は接続を行わない。副都心線開業前は片方の列車が遅れた場合接続待ちを行っていた[21]
  • 東武東上線または西武線との相互直通列車で、和光市駅または小竹向原駅にて種別変更を行うものが増えた[22]
  • 西武線直通列車の始発・終着駅の変更や、系統入れ替えが行われた。以下はその一例。
    • 各駅停車は清瀬発着が増えた。
    • 日中の新木場 - 飯能発着(快速)と新線池袋 - 小手指間(各駅停車)を入れ替える形で、新木場 - 小手指間(準急)と渋谷 - 飯能間(快速)に変更された。

過去に存在した種別

特急ロマンスカー「ベイリゾート」

小田急電鉄所属の60000形「MSE」により小田急線と千代田線を直通する特急ロマンスカーの一部を、「ベイリゾート」として年間30日程度、千代田線北千住駅から当路線の新木場駅に行き先・始発駅を変更して運転していた[23]

有楽町線桜田門駅と千代田線霞ケ関駅間を結ぶ連絡線(詳しくは後述)を経由し、霞ケ関駅で方向転換を行う。有楽町線内では豊洲駅新木場駅のみに停車する。

有楽町線・副都心線のホームドアに対応できないことから、ホームドア設置工事の進捗に伴い、2011年10月以降運行を休止していたが、2012年3月17日のダイヤ改正で運行中止となった[24]。公式には廃止とはされていないものの、運転再開については未定である。なお、小田急ロマンスカー車内で発券する「車内補充券」からは、2016年の改訂版より「ベイリゾート」の欄と、「豊洲」、「新木場」の欄が削除された。

準急

相互乗り入れ先での種別ということではなく、有楽町線内で通過駅のある列車としては初めて設定された種別。2008年6月14日のダイヤ改正で、平日の昼間と、土休日の早朝・深夜をのぞく時間帯に設定された。併走区間がある副都心線急行・通勤急行とともに、東京の地下鉄での料金不要の優等列車の運転は、東西線快速、都営新宿線急行、都営浅草線エアポート快特に次いで4例目であった。

停車駅は和光市、小竹向原、池袋 - 新木場間の各駅であった。

イメージカラーは黄緑。

設定当初は東武東上線および西武線との相互直通運転をする列車も存在した。運転本数は新木場方面は毎時3本(和光市発2本、小手指発1本)、和光市・東上線・西武線方面は毎時4本(和光市行きまたは川越市行き2本、小手指行き2本)で、土休日ダイヤでは21時頃まで運転され、平日で往復22本(土休日は往復44本)が運行されていた。しかし、同年11月29日のダイヤ改正で平日・土休日ダイヤとも日中のみ、両方向とも毎時2本(1日あたり10往復)に大幅減便した上ですべての準急が和光市 - 新木場間の線内運転のみとなり、東武東上線・西武線直通準急や夕方以降の準急はすべて各駅停車に格下げされた。さらに、準急の運行によって要町駅・千川駅では停車列車の本数・乗客の利用機会が減少したため、2駅が所在する豊島区議会は準急全廃を求める意見書を出していた[25]。こうした意見を受け、東京メトロは2010年3月6日のダイヤ改正で準急を廃止することを発表し[26]、有楽町線の準急は登場から2年足らずで姿を消した。

東上線直通の準急は和光市駅で「普通」に種別変更の上、東上線内を普通列車として運行していた(東上線準急と停車駅が変わらないので、7000系の一部車両は「準急」のまま走らせる場合もあった。また、東武車両のフルカラーLED表示は有楽町線準急が緑色、東上線準急が青色であった[27])。ただし、東上線直通の準急は本数が少なく、平日は新木場→川越市の片道1本が運転されるのみ、土休日も朝の川越市→新木場の3本と夕方以降の5往復が運転されるのみで、土休日に1本森林公園行きがある以外はすべて川越市発着であった。一方、西武線直通の準急は西武線内でも「準急」として運行するものと、小竹向原で「各停」「快速」に種別変更を行うものがあった。また、西武線直通の準急は小手指発着を中心に本数が多く、一部列車は清瀬発着・飯能発着として運行されていた。

なお、有楽町線の準急が廃止された後も、前述の副都心線の急行(Fライナー含む)が和光市、小竹向原、池袋と停まる速達列車として存続している。

車両

現在の車両はすべて副都心線と共通であり、小竹向原以東は原則として10両編成の東京地下鉄車・西武車・東武車のみが入線するが、和光市 - 小竹向原間および並走区間である小竹向原 - 池袋間の副都心線の線路には8両編成の東京地下鉄車および東急車・横浜高速車も入線する。

自社車両

  • 7000系
    • 有楽町線を通しで走る7000系はゴールド帯の10両編成車のみであったが、2010年(平成22年)5月までに10両編成は副都心線・有楽町線兼用車への統一が完了し、ゴールド帯の7000系は消滅した。現在は、副都心線カラーの車両が運用されている。
    • 副都心線開業に備えて改造された8両編成車は有楽町線の運用には入らず、和光市 - 小竹向原間の副都心線との共用区間に副都心線の各駅停車として乗り入れる。
  • 10000系
    • 原則として10両編成であるが、一部(第1 - 5編成)は8両編成として運用することも可能である。なお、8両編成は7000系8両編成同様の区間のみの運用となり、10両編成で運転される有楽町線では運用されない。

過去の車両

  • 07系
    • 07系は、後に小竹向原駅に設置されるホームドアに対応できないことから2009年3月までに全車両が東西線に転属した。

導入予定車両

  • 17000系:2020年度導入開始予定、7000系置き換え用[28][29]

乗り入れ車両

小竹向原 - 新木場間に乗り入れる車両を挙げる。

現在の乗り入れ車両

  • 東武鉄道
    • 9000系・9050系 - 副都心線池袋 - 渋谷間の開業に向けて、2007年度までに同線への乗り入れ改造工事を順次施工。なお、試作車である9101編成はドアの間隔が量産車と異なるため改造工事の対象外であり、東武東上線 池袋 - 小川町間限定運用となった。また特筆すべき点として、2013年3月16日現在、9000系は有楽町線(および副都心線・東急東横線・横浜高速鉄道みなとみらい線)で定期運用される車両として唯一電機子チョッパ制御の車両となっている。
    • 50070系
  • 西武鉄道
    • 6000系 - 副都心線池袋 - 渋谷間の開業に向けて、2010年度までに同線への乗り入れ改造工事を順次施工。なお、試作車である6101編成・6102編成はドアの間隔が量産車と異なるため改造工事の対象外であり、この2本は副都心線開業前に西武新宿線拝島線へ転属した。
    • 40000系 - 2017年3月25日より運行している「S-TRAIN」とその間合い運用となる豊洲駅 - 所沢駅間の北行き1本(全区間各駅停車)として乗り入れ[20]

過去の乗り入れ車両

  • 小田急電鉄
  • 東京急行電鉄
    • 5050系4000番台 - 副都心線と東横線が直通運転を開始するのを前に、2012年9月から東武・西武の2社に貸し出され先行運用を開始し、定期運用も存在した[30]。副都心線との直通運転が開始された2013年3月16日以降は、小竹向原 - 新木場間での定期運用は設定されていない。但し、輸送障害時の際には現在でも有楽町線へ入線することがある。

有楽町線内での種別表示について

現在、有楽町線内では各駅停車のみが運行されている。車両側では「各停」と種別を表示する。これに対し、和光市駅〜小竹向原駅以外の駅の発車案内標では、種別欄が空白となる[31]

東武東上線と相互乗り入れする列車は、東上線内ではすべて「普通」であるため、和光市駅にて「各停」と「普通」の種別表示を変更する。また、西武線と相互乗り入れする列車は、小竹向原駅で種別表示を変更し、有楽町線内での西武線内の種別の表示は行わずに「各停」と表示する[22]

なお、副都心線開業前も、有楽町線内は全列車各駅停車であり、副都心線開業前は車両によって種別表示の有無が異なっていた。なお、副都心線開業前は「各停」は用いられず、種別表示をする場合でも「普通」であった。また、以下のようになっていた。

乗り入れ先区間も含めて全区間各駅停車の列車の場合

  • 駅の発車標は、和光市駅以外はすべて種別欄が空白だった。
  • 東京地下鉄の車両は行先のみを表示していた。
  • 東武鉄道の車両は50070系および改造工事後の9000・9050系は前面・側面ともに種別表示を行っていた。なお、改造工事前の東武9000・9050系は、2000年頃までは前面も含め種別表示を行わず、2000年頃からは前面のみ種別表示を行い側面は行先のみを表示していた(改造工事直後の一時期も同様だった)。
  • 西武鉄道の車両は当初より前面・側面ともに種別表示を行っていた。

西武線内が準急や快速になる場合

  • A線(新木場・新線池袋方面)
    • 有楽町線内の駅の発車標は、すべて種別欄が空白だった[32]
    • 東京地下鉄の車両(LED行先表示器を装備する)は手動で各駅停車(種別無表示)に変更していた。
    • 西武鉄道の車両は1998年3月26日から2005年頃までは西武線内の種別表示のまま有楽町線内でも変更は行わなかった。しかし、利用客の誤解や誤乗を防ぐため、また、副都心線開業準備(一部で途中駅から種別が変わる系統が発生するのに備えた)のために、2005年頃から小竹向原駅で種別を「普通」に変更するようになった[33]
  • B線(小竹向原・練馬・飯能方面)
    • 駅の発車標や東京地下鉄の車両・西武鉄道の車両とも有楽町線内でも始発駅から西武線内の種別を表示していた。なお、東京メトロ民営化後の一時期、車内表示・車内自動放送は有楽町線内では種別を案内しない(種別無案内)時期もあった。

女性専用車

2005年10月31日から導入され[34]、2013年3月18日より設定時間帯を変更した。

2013年3月18日 -
  • 平日の始発列車から新木場方面行最後尾の1号車に設置。9時30分をもって終了。他社からの直通や途中駅始発の列車も含むが、「S-TRAIN」は未設置。
設定開始当初 - 2013年3月15日
  • 平日の朝ラッシュ時、和光市駅を7時07分から9時12分までに発車する新木場行列車、または小竹向原駅を7時20分から9時15分までに発車する新木場行き列車の、進行方向最後尾車両に設定。
  • 他社線直通列車は、乗り入れ先の始発駅より実施。
  • 9時20分になった時点で女性専用車の扱いを一斉に終了。

各駅の出入口が先頭車両あるいは最後尾車両に存在する場合が多い。

なお、ダイヤ乱れ時には女性専用車の運用が取りやめとなる。

利用状況

2018年度の最混雑区間(A線、東池袋 → 護国寺間)の混雑率165%である[35]

東上線との直通運転を開始した1987年度は混雑率が229%を記録したが、輸送力の増強により1993年度に180%程度に緩和された。1998年度以降は輸送人員が減少傾向となり、副都心線が開業した2008年度に混雑率が170%を下回った。

2007年度の一日平均通過人員は池袋 - 飯田橋間で37万人を超えており、そのうち江戸川橋 - 飯田橋間が378,275人で最も多い。飯田橋で輸送量が一気に減少し、飯田橋 - 市ヶ谷間は301,399人である。その後は豊洲まで輸送量が20万人を超えるが、豊洲で再度輸送量が一気に減少し、豊洲 - 辰巳間が112,576人である。一方、和光市方面は池袋を境に輸送人員が減少する。特に西武線と分岐する小竹向原で輸送量が一気に減少し、氷川台 - 小竹向原間が229,420人である。その後も減少傾向が続き、埼玉県との都県境を越える和光市 - 地下鉄成増間が113,140人である。最も通過人員が少ないのは辰巳 - 新木場間で、92,483人である[36]

近年の輸送実績を下表に記す。表中、最高値を赤色で、最高値を記録した年度以降の最低値を青色で、最高値を記録した年度以前の最低値を緑色で表記している。

年度 最混雑区間(東池袋 → 護国寺間)輸送実績[37] 特記事項
運転本数:本 輸送力:人 輸送量:人 混雑率:%
1980年(昭和55年) 20 14,080 29,519 210
1981年(昭和56年) 20 14,080 30,576 217
1982年(昭和57年) 20 14,080 30,969 220
1983年(昭和58年) 17 24,208 40,897 169 1983年6月24日、営団成増 - 池袋間開業
1984年(昭和59年) 17 24,208 41,446 171
1985年(昭和60年) 17 24,208 47,128 195
1986年(昭和61年) 17 24,208 48,667 201
1987年(昭和62年) 17 24,208 55,331 229 1987年8月25日、和光市 - 営団成増間開業・東武東上線との直通運転開始
1988年(昭和63年) 18 25,632 56,205 219 1988年6月8日、新富町 - 新木場間開業
1989年(平成元年) 20 28,480 58,782 206
1990年(平成02年) 20 28,480 59,544 209
1991年(平成03年) 20 28,480 59,993 211
1992年(平成04年) 21 29,904 61,011 204
1993年(平成05年) 23 32,752 59,422 181
1994年(平成06年) 23 32,752 60,401 184 1994年12月7日、有楽町線新線開業
1995年(平成07年) 24 34,176 61,271 179
1996年(平成08年) 24 34,176 60,729 178
1997年(平成09年) 24 34,176 61,014 179 1998年3月26日、西武池袋線との直通運転開始
1998年(平成10年) 24 34,176 61,437 180
1999年(平成11年) 24 34,176 60,460 177
2000年(平成12年) 24 34,176 60,312 176
2001年(平成13年) 24 34,176 177
2002年(平成14年) 24 34,176 60,226 176
2003年(平成15年) 24 34,176 60,113 176
2004年(平成16年) 24 34,176 174
2005年(平成17年) 24 34,176 175
2006年(平成18年) 24 34,176 176
2007年(平成19年) 24 34,176 173
2008年(平成20年) 24 34,176 57,590 169 2008年6月14日、東京メトロ副都心線開業
2009年(平成21年) 24 34,176 57,109 167
2010年(平成22年) 24 34,176 168
2011年(平成23年) 24 34,176 57,211 167
2012年(平成24年) 24 34,176 58,050 170 2013年3月16日、副都心線が東急東横線との直通運転開始
2013年(平成25年) 24 34,176 56,397 165
2014年(平成26年) 24 34,176 54,726 160
2015年(平成27年) 24 34,176 54,915 161
2016年(平成28年) 24 34,176 54,457 159
2017年(平成29年) 24 34,176 55,847 163
2018年(平成30年) 24 34,176 56,254 165

駅一覧

駅番号はA線方向(和光市から新木場の方向)に増加。

凡例
●:停車駅、|:通過駅、 ◇:運転停車
各駅停車はすべての駅に停車するため省略。
駅番号 駅名 駅間キロ 累計キロ S-TRAIN 接続路線・備考 所在地
直通運転区間 TJ 和光市駅から東武東上本線森林公園駅(副都心線からの列車のみ小川町駅)まで
SI 小竹向原駅から西武有楽町線練馬駅経由池袋線飯能駅(臨時列車は西所沢駅経由狭山線西武球場前駅)まで
Y-01 和光市駅[* 1] - 0.0   東武鉄道TJ 東上線 (TJ-11)(直通運転)
東京地下鉄副都心線 副都心線 (F-01・共用)
埼玉県 和光市
Y-02 地下鉄成増駅 2.2 2.2   東京地下鉄:副都心線 副都心線 (F-02・共用) 東京都 板橋区
Y-03 地下鉄赤塚駅 1.4 3.6   東京地下鉄:副都心線 副都心線 (F-03・共用) 練馬区
Y-04 平和台駅 1.8 5.4   東京地下鉄:副都心線 副都心線 (F-04・共用)
Y-05 氷川台駅 1.4 6.8   東京地下鉄:副都心線 副都心線 (F-05・共用)
Y-06 小竹向原駅[* 2] 1.5 8.3 西武鉄道SI 西武有楽町線 (SI37)(池袋方面から直通運転)
東京地下鉄:副都心線 副都心線 (F-06・共用)
Y-07 千川駅 1.0 9.3 東京地下鉄:副都心線 副都心線 (F-07) 豊島区
Y-08 要町駅 1.0 10.3 東京地下鉄:副都心線 副都心線 (F-08)
Y-09 池袋駅 1.2 11.5 東京地下鉄:丸ノ内線 丸ノ内線 (M-25) ・副都心線 副都心線 (F-09)(渋谷横浜方面)
東日本旅客鉄道JA 埼京線 (JA 12)・JS 湘南新宿ライン (JS 21)・JY 山手線 (JY 13)
東武鉄道:TJ 東上線 (TJ-01)
西武鉄道:SI 池袋線 (SI01)
Y-10 東池袋駅 0.9 12.4 東京都交通局SA 都電荒川線(東京さくらトラム)(東池袋四丁目停留場:SA 25)
Y-11 護国寺駅 1.1 13.5   文京区
Y-12 江戸川橋駅 1.3 14.8  
Y-13 飯田橋駅 1.6 16.4 東京地下鉄:東西線 東西線 (T-06)・南北線 南北線 (N-10)
都営地下鉄大江戸線 大江戸線 (E-06)
東日本旅客鉄道:JB 中央・総武線(各駅停車)(JB 16)
新宿区
Y-14 市ケ谷駅 1.1 17.5 東京地下鉄:南北線 南北線 (N-09)
都営地下鉄:新宿線 新宿線 (S-04)
東日本旅客鉄道:JB 中央・総武線(各駅停車)(JB 15)
Y-15 麹町駅 0.9 18.4   千代田区
Y-16 永田町駅 0.9 19.3 東京地下鉄:半蔵門線 半蔵門線 (Z-04)・南北線 南北線 (N-07)、
銀座線 銀座線赤坂見附駅:G-05)・丸ノ内線 丸ノ内線(赤坂見附駅:M-13)
Y-17 桜田門駅 0.9 20.2  
Y-18 有楽町駅
1.0 21.2 東京地下鉄:日比谷線 日比谷線日比谷駅:H-07)・千代田線 千代田線(日比谷駅:C-09)
都営地下鉄:三田線 三田線(日比谷駅:I-08)
東日本旅客鉄道:JY 山手線 (JY 30)・JK 京浜東北線 (JK 25)
Y-19 銀座一丁目駅
0.5 21.7 東京地下鉄:銀座線 銀座線(銀座駅:G-09)・丸ノ内線 丸ノ内線(銀座駅:M-16)・日比谷線 日比谷線(銀座駅:H-08)
(2020年度乗り換え業務開始予定[16]
中央区
Y-20 新富町駅 0.7 22.4 東京地下鉄:日比谷線 日比谷線(築地駅:H-10)
Y-21 月島駅 1.3 23.7 都営地下鉄:大江戸線 大江戸線 (E-16)
Y-22 豊洲駅 1.4 25.1 ゆりかもめU 東京臨海新交通臨海線 (U-16) 江東区
Y-23 辰巳駅 1.7 26.8    
Y-24 新木場駅 1.5 28.3   東日本旅客鉄道:JE 京葉線 (JE 05)
東京臨海高速鉄道R りんかい線 (R 01)
  1. ^ 和光市駅は他社接続の共同使用駅で、東武鉄道の管轄駅である。
  2. ^ 小竹向原駅は他社接続の共同使用駅で、東京地下鉄の管轄駅である。

備考

  • 連絡駅で一度改札口を出たり、構内を長時間歩かねばならない場合が多いため、他の路線との乗り換えには時間がかかる場合が多いが、南北線には比較的スムーズに乗り換えられる。
  • 新富町駅は開削工法による対向式ホーム構造でありながら入船橋の下にホームがあるため、線路間の中柱がない。日本の地下駅では類例の少ない構造である。同様の駅として、都営三田線白山駅つくばエクスプレス南千住駅青井駅が挙げられる。
  • 有楽町線池袋駅 - 要町駅 - 副都心線池袋駅の折り返し接続を認めていないため、有楽町線新木場方面 - 副都心線渋谷方面間の乗り換えは池袋駅で一度改札外に出て行う。
  • 座席指定列車「S-TRAIN」は有楽町線内では西武池袋線所沢方面への乗車と所沢方面からの降車のみ可能。有楽町線内のみの利用は不可。
  • 和光市駅と新木場駅は地上駅、他の駅はすべて地下駅となっている。

連絡線

この路線には、他の路線への連絡線が2本ある[38]

  • 桜田門駅西側から南西へ弧を描いて千代田線霞ケ関駅の西側へ単線で接続する連絡線。
    • この連絡線は単線で延長578mと長く、途中には半径167mもの急カーブが存在する。
  • 市ケ谷駅から南東に並行する南北線の同駅への連絡線

この2つは主に千代田線の綾瀬工場へ検査を受ける車両を回送するためにあるが、臨時の特別列車がごく希に走ることもある。2002年からは夏の花火大会と冬の年末年始に関連した臨時列車が運転されるのが定番化している。この臨時列車は相互乗り入れの関係上、千代田線からの直通は同線車両(6000系もしくは16000系、過去には06系)、南北線からの直通は同線車両(9000系)が使用される。また、後者の連絡線は半蔵門線用の8000系を更新のため新木場CRへ回送する際にも用いられた。この回送は鷺沼車両基地から東急田園都市線大井町線目黒線・南北線を経由して連絡線から有楽町線に入り新木場というルートとなる。

2007年12月に放送されたテレビ朝日の番組『タモリ倶楽部』の企画で、南北線の9000系を使用して運転された貸切電車「地下鉄開業80周年 タモリ倶楽部号」がこの2つの連絡線を通った。

臨時列車

沿線でのイベントなどで臨時列車が運行されることがある。連絡線を介して運行されることが多いが、中には乗り入れ路線発着とした列車が運行される。

下記のほかにも、2004年9月に新木場検車区(現・和光検車区新木場分室)撮影会への臨時列車(千代田線06系6000系、南北線9000系を使用)や、10月に開業30周年記念列車を運転したことがある。

西武ドームへの観客輸送

東京湾大華火祭

2002年度から、東京湾大華火祭会場最寄りの豊洲駅への輸送を担う列車として打ち上げ花火の名称にちなんだ臨時列車が運行されている。基本的には同大会の開催日に運行されるため、中止時には運行されない。往復とも運転される列車には1号、2号、と号数が付く。

なお、2006年は8月12日に運転される予定であったが、雨の影響で開催できなかったため、運転する列車すべてが運転中止となった(同大会は翌13日に開催されたが、都営大江戸線の臨時列車は運行された)。また、2007年は愛称の付かない線内運転の臨時列車となった。

  • ナイアガラ1・2号
  • スターマイン1・2号(2004年度は往路のみ運転、2005年度は運転なし)
    • 2003年度までは東武東上線森林公園駅 - 新木場駅間で、2004年度は東武東上線川越市駅高坂駅 - 川越市駅間回送運転)→新木場駅間に往路のみ運転した。
    • 往路(1号):東武東上線内は各駅停車、当線内は和光市 - 池袋間ノンストップ、池袋 - 新木場間各駅停車(2003年度までは和光市 - 新木場間が急行運転となり途中小竹向原・池袋・飯田橋・永田町・有楽町・月島・豊洲に停車していた)。
    • 停車駅(2004年度):川越市駅から和光市駅までの各駅→有楽町線池袋駅から新木場駅までの各駅
    • 復路(2号):当線・東武東上線内とも各駅停車。
    • 2006年度は3年ぶりの往復運転となり、往路(1号)は東武東上線内も急行運転(森林公園駅から川越までの各駅→ふじみ野駅志木駅朝霞台駅→和光市駅)で、当線内は2003年度までと同一の停車駅で運行される予定であった。
  • ドラゴン号
  • ファンタジー号(2003年度から運転)
    • 東急目黒線武蔵小杉駅(2003年度は東急東横線日吉駅) - 新木場駅間運転。東急目黒線および東京メトロ南北線内は各駅停車、当線内は急行扱い。
    • 停車駅(2004・2005年度):武蔵小杉駅から市ケ谷駅(南北線)までの各駅→永田町駅(有楽町線)→有楽町駅→月島駅→豊洲駅→新木場駅
    • 東京地下鉄9000系で運行。新木場行の行先表示がないため、「新木場」と表記された方向板を付けて運転する。
    • 2006年度は東急東横線菊名駅からの運転で、同線内は急行運転(菊名駅→綱島駅→日吉駅→武蔵小杉駅)で運行される予定であった。
  • レインボー号
    • 埼玉高速鉄道線浦和美園駅 - 新木場駅間運転。埼玉高速鉄道線および東京メトロ南北線内は各駅停車、当線内は急行扱い。
    • 停車駅:浦和美園駅から市ケ谷駅(南北線)までの各駅→永田町駅(有楽町線)→有楽町駅→月島駅→豊洲駅→新木場駅
    • 東京地下鉄9000系で運行。新木場行の行先表示がないため、「新木場」と表記された方向板を付けて運転する。

いずれも、先頭車の前面に愛称毎のヘッドマークを掲出して運転する。

なお、2003年度から2005年度までは東急田園都市線中央林間駅から東京メトロ半蔵門線永田町駅まで「HA・NA・BIリレー号」(2003年度は半蔵門駅まで運行)と「スターライト号」(2004・2005年度)を運行していた。両愛称とも永田町駅で他の臨時列車に連絡するリレー扱いの臨時列車である。2006年度は運行しなかった。

東京ミレナリオ

2003年12月27日28日30日と2004年12月25日26日には、東京ミレナリオ会場最寄りの有楽町駅への輸送を担う列車として「東京ミレナリオトレイン」という臨時列車が運行され、先頭車の前面にヘッドマークを掲出して運転していた(2005年は運行しなかった)。

鉄道フェスティバル

2004年10月9日10日日比谷公園で開催される予定であった「第11回鉄道フェスティバル」への臨時列車も設定されていた。

いずれも10月9日に運転される予定であったが、鉄道フェスティバルが台風のため、同月10日のみの開催となったため、結局運転中止となった。また、2005年度以降は運転されていない。

ドリームエキスプレス

鉄道の日を記念して、2001年まで営団地下鉄(当時)が中心となって関東私鉄5社が合同で企画された団体臨時列車で、各ルート別に参加者を募って団体列車として運転された。

  • 有楽町線では、霞ヶ関駅 - 桜田門駅間の連絡線を経由して霞ヶ関駅に至る東武・西武両線発着のルートとして運転された(開催年によって発着路線・駅が入れ替わる)。
  • 他にも、開催年によっては小田急線-千代田線ルートや、東武伊勢崎線 - 日比谷線、東急東横線 - 日比谷線の発着ルートもあった。また、2001年のみ千代田線 - 南北線 - 東急目黒線 - 東急東横線のルートもあった(千代田線 - 南北線のルートについては国会議事堂前-溜池山王接続で南北線に乗り換え)。

途中の地下鉄霞ケ関駅で一旦下車し、各ルートからの参加者が合流して、メインイベントが開催された。

なお、2002年以降、ドリームエキスプレスのイベントが開催されなくなったが、この時の5社合同企画が、後の東京湾大華火祭の臨時列車の企画に発展していく。

SEIBU RAILWAY PRESENTS ageHa TRAIN

2015年6月5日6日には、西武鉄道が新木場駅近くにあるSTUDIO COASTで開催されるクラブイベントageHaとタイアップし、日本初の列車内EDMイベント臨時列車「ageHa TRAIN」が運転された。

路線名

有楽町線の名称は、1973年(昭和48年)11月1日から12月15日までの期間で、公募が行なわれ、30,591通の応募があり、2,519種類の路線名が提案された。

その時の得票数第1位は「麹町」であった。しかし、「麹」の漢字が常用漢字でないため難しく、親しみにくいということと、2位「有楽町線」・5位「有楽線」の合計得票数が「麹町線」を上回っていたことから、「有楽町線」が選ばれた。

応募の中には「カンガルー線」(楽町・池有袋類の連想で)というものもあったという。

発車メロディ

2011年2月23日の地下鉄成増駅と地下鉄赤塚駅を皮切りに、ホームドア稼働駅から順次発車メロディ(発車サイン音)を導入している[11]。制作は全てスイッチで、塩塚博、福嶋尚哉、谷本貴義の3名が作曲を手掛けた。[39]

曲名はスイッチの音源リストおよび同社が運営する「鉄道モバイル」による。

駅名 A線(新木場方面) B線(和光市方面)
車上メロディ 未来電車【福嶋】 Rapid【谷本】
和光市[* 1] 3:(ベル)[* 2] 2:(東武下り副本線用汎用メロディ)
地下鉄成増 1:電車ライト【福嶋】 2:はらり【塩塚】
地下鉄赤塚 1:レッツトレイン【福嶋】 2:始まるよ【塩塚】
平和台 1:輪になって【塩塚】 2:こおろぎ【塩塚】
氷川台 1:もう来ます【谷本】 2:ワクワク電車【福嶋】
小竹向原 1:オーバーフロー【塩塚】
2:駅ストレッチ【福嶋】
3:キャロット【塩塚】
4:無休【福嶋】
千川 1:スター車両【福嶋】 2:さわやかステーション【福嶋】
要町 1:休みながら【谷本】 2:電車へステップ【福嶋】
池袋 3:bright【谷本】 4:OK!【塩塚】
東池袋 1:マイルド電車【福嶋】 2:時のスパイラル【塩塚】
護国寺 1:冒険電車【福嶋】 2:かざぐるま【塩塚】
江戸川橋 1:星の舞踏会【塩塚】 2:風香る駅【福嶋】
飯田橋 3:ラブリートレイン【福嶋】 4:星のゆくえ【塩塚】
市ヶ谷 1:電車でウキウキ【福嶋】 2:common【谷本】
麹町 1:キューティー電車【福嶋】 2:きらめき電車【福嶋】
永田町 1:サムライ電車【福嶋】 2:パピヨン【福嶋】
桜田門 1:雪景色【谷本】 2:地下鉄が好き【谷本】
有楽町 1:一緒に【塩塚】 2:アンブレラ・ワルツ【塩塚】
銀座一丁目 1:花時計【塩塚】 2:Rolling【塩塚】
新富町 1:雨が上がれば【塩塚】 2:目覚めの電車【福嶋】
月島 1:江戸の街【福嶋】 2:旅の前日【谷本】
豊洲 1:たんとんとん【塩塚】[* 3]
2:(降車専用のため無し)
3:フラワートレイン【福嶋】[* 4]
4:きらめくホーム【福嶋】[* 2]
辰巳 1:スキップ車両【福嶋】 2:駆け込み禁止【谷本】
新木場 1:(降車専用のため無し) 2:明日はきっと【塩塚】[* 3]
  • 上表の数字は各駅の番線、【】内は作曲者を表す。
  1. ^ 和光市駅は東武鉄道の管轄駅であり、接近放送は東武仕様のものが流れ、3番線は発車放送がない。
  2. ^ a b 2012年7月7日から12月17日まで和光市駅3番線で「きらめくホーム」が使用されていた。その後、2013年10月26日から豊洲駅4番線で使用されている。
  3. ^ a b 使用開始前に、作曲した塩塚博の著書「駅メロ! THE BEST 」(扶桑社)の付属CDに収録されていた。
  4. ^ 導入当初は定期列車の発着がなかったが、2017年3月27日から「S-TRAIN」の始発列車で使用されるようになった。

都市高速鉄道8号線延伸構想

有楽町線豊洲駅ホーム中央部分
(2005年6月)

豊洲駅で有楽町線から分岐して東武野田線野田市駅まで8号線を延伸する構想がある。実際、営団地下鉄は1982年(昭和57年)1月29日に豊洲 - 亀有間 (14.7km) の鉄道事業免許を申請している[5]1985年(昭和60年)の運輸政策審議会答申第7号において、8号線は、豊洲から北へ分岐する線が住吉 - 四ツ木間で11号線と線路を共用し常磐線亀有駅へ至る路線に変更されており、豊洲駅と半蔵門線住吉駅は線路が分岐できるよう2面4線の構造で建設されている。

沿線自治体となる江東区・墨田区・葛飾区・松戸市の3区1市(及び東京都・千葉県の1都1県)は1986年(昭和61年)に「地下鉄8・11号線促進連絡協議会」を組織し、2007年2008年(平成19年・平成20年)に実施した調査の結果、同協議会が推進する8号線・11号線の延伸計画のうち、豊洲駅 - 住吉駅間(約5.2km)からの段階的な整備を要望する方針を示し[40]、早期事業化を目指した活動が行われている。うち、江東区(当該先行区間唯一の沿線自治体)は地下鉄8号線の建設および関連付帯設備に要する経費に充てるためとして、「(仮称)江東区地下鉄8号線建設基金」を設置し、平成22年度(2010年度)予算に5億円を計上した[41]。また、豊洲市場を受け入れる条件にもなっているとして東京都などに早期の延伸実現を強く求めている[42]

ただし、東京地下鉄は平成21年(2009年度)3月期の有価証券報告書において申請時から事業環境の変化を理由に「整備主体となることは極めて困難」と事業化に消極的な態度を表明しており[43]、東京地下鉄を事業主体とした整備は難しい状況である。

江東区は2011年7月に第三セクターを設立して整備を担い、運営を行う上下分離方式で整備し、豊洲 - 東陽町間、東陽町 - 住吉間に新駅を建設する計画案をまとめた[44]2012年8月現在、江東区・東京都・東京メトロなどと検討委員会を作り協議中で、2015年度までの着工を目指している[45]

答申にはないが、さらに八潮駅つくばエクスプレス)・越谷レイクタウン駅武蔵野線)を経由する形での延伸も検討されている。現在のところ構想段階であり、運輸政策審議会答申第18号では「2015年までに整備着手することが適当である路線」と位置付けられたが、延伸決定はなされていない。

脚注

  1. ^ 東京都統計年鑑平成24年/運輸”. 東京都. 2014年2月8日閲覧。
  2. ^ 中村橋 - 目白 - 護国寺間(9.6km)は検討のみ。ただし東京都の都市計画情報豊島区の都市計画道路図には未だに計画線としてルートが載っている。
  3. ^ 現在の新富町駅東側付近。
  4. ^ ただし池袋駅 - 営団成増駅間延伸時は、まだ13号線建設の認可が下りていなかったため、小竹向原駅以西の13号線部分は8号線に編入のうえ8号線の予算で建設された。開業後に13号線に戻されている。 - 帝都高速度交通営団編 東京地下鉄道有楽町線建設史(1996年)
  5. ^ a b c 帝都高速度交通営団「東京地下鉄道有楽町線建設史」参照。
  6. ^ a b レールアンドテック出版「鉄道車両と技術」No.177記事「ATOの技術」参照。
  7. ^ これは第4号線として免許取得した区間を第8号線とするため、経過地や軌間を変更するためである。
  8. ^ 東京メトロハンドブック2008
  9. ^ a b 鉄道ジャーナル』第21巻第13号、鉄道ジャーナル社、1987年11月、96頁。 
  10. ^ 平成22年度(第7期)事業計画” (PDF). 東京地下鉄株式会社. pp. 3-4 (2010年3月). 2017年12月19日閲覧。
  11. ^ a b 有楽町線の発車メロディを制作しました Archived 2014年7月24日, at the Wayback Machine. - 株式会社スイッチ、2011年4月6日。
  12. ^ 有楽町線全駅にホームドアの設置が完了します! (PDF) - 東京地下鉄、2013年8月9日。
  13. ^ 2 月8 日(土)から有楽町線千川駅のホームドアが稼働します (PDF) - 東京地下鉄、2014年1月23日。
  14. ^ "有楽町線・副都心線和光市~小竹向原駅間で、ワンマン運転を実施します。―" (PDF) (Press release). 東京地下鉄. 10 March 2015. 2015年3月30日閲覧
  15. ^ 有楽町線小竹向原駅~千川駅間連絡線設置工事完成! 2016年2月14日(日)始発より運用開始 東京メトロ公式サイト
  16. ^ a b 東京メトロプラン2021” (PDF). 東京地下鉄. p. 20 (2019年3月26日). 2019年3月26日閲覧。
  17. ^ 小竹向原駅基準で平日朝において、7時台は35本(有楽町線21本+副都心線14本)、8時台は36本(有楽町線21本+副都心線15本)設定されている。
  18. ^ 48S、52S運用は2013年3月15日で終了。
  19. ^ 2008年6月13日まで、東京地下鉄車は前記と同様、東武車(01T - 15T)、西武車(02M - 24M)だった。
  20. ^ a b http://www.tokyometro.jp/news/images_h/metroNews20170110_g02.pdf 2017年3月25日(土)から「S-TRAIN」運行開始! (PDF) - 西武鉄道、東京地下鉄、東京急行電鉄、横浜高速鉄道共同ニュースリリース、2017年1月10日
  21. ^ 副都心線開業前でもダイヤが乱れた際には接続を行わないことがあった。
  22. ^ a b 東上線との直通列車については、http://www.seibu-group.co.jp/railways/kouhou/diagram/choku/2.html を、
    西武線との直通列車については、http://www.seibu-group.co.jp/railways/kouhou/diagram/choku/3.html を参照
  23. ^ 特急ロマンスカー時刻表」内に、年間運転スケジュールが記載されている。
  24. ^ 2012年3月17日(土)ダイヤ改正を実施します。 (PDF) 小田急電鉄ニュースリリース2011年12月16日
  25. ^ 東京メトロ有楽町線要町駅及び千川駅の準急通過の廃止を求める要望書」豊島区議会 2009年3月27日
  26. ^ 東京メトロニュースリリース(2010年2月3日付)
  27. ^ 後の2013年3月16日のダイヤ改正より、東上線準急は緑色に変更された。
  28. ^ "東京メトロプラン2021" (PDF) (Press release). 東京メトロ. 26 March 2019.
  29. ^ 東京メトロが新型車両設計へ、何を変える?”. ニュースイッチ (2019年4月17日). 2019年4月27日閲覧。
  30. ^ 東急5050系4000番台が東武東上線・地下鉄有楽町線で営業運転開始 - 交友社『鉄道ファン』railf.jp 鉄道ニュース 2012年9月11日
  31. ^ 和光市駅・小竹向原駅の発車案内標では「各停/Local」と表示される。
  32. ^ 西武有楽町線練馬駅新桜台駅は副都心線開業前は「各停/Local」、副都心線開業後は小竹向原までの種別を表示する。
  33. ^ 副都心線開業前は改造工事後の6000系も「普通」表示だった。
  34. ^ 東京メトロ公式サイト 女性専用車両」中の「有楽町線」の項も参照。
  35. ^ 混雑率データ(平成30年度)” (PDF). 国土交通省. p. 3 (2019年7月18日). 2019年8月15日閲覧。
  36. ^ 東京地下鉄 平成19年度1日平均乗降人員・通過人員” (PDF). 関東交通広告協議会. 2017年9月23日閲覧。
  37. ^ 「都市交通年報」各年度版
  38. ^ 日本の地下鉄では珍しい例であるとされている。他では、大阪市交通局中央線があるくらい。
  39. ^ 東京メトロ 駅発車メロディー & 駅ホーム自動放送 シリーズ[東京メトロ有楽町線 駅発車メロディー & 駅ホーム自動放送:TECD-21634] / TEICHIKU ENTERTAINMENT”. 株式会社テイチクエンタテインメント. 2019年7月26日閲覧。
  40. ^ 江東区長定例記者会見平成19年7月4日 http://www.city.koto.lg.jp/profile/kucho/10150/22710.html
  41. ^ 平成22年度予算案プレス発表(仮称)江東区地下鉄8号線建設基金を創設 (PDF)
  42. ^ 江東区長「だまし討ちだ」 地下鉄延伸で東京都を厳しく批判”. 東京メトロポリタンテレビジョン(2019年6月21日作成). 2019年7月6日閲覧。
  43. ^ 東京地下鉄第五期有価証券報告書 (PDF) 。21頁参照。
  44. ^ 東京・江東区、有楽町線延伸「上下分離」方式で(日本経済新聞)
  45. ^ 東京・江東区、有楽町線延伸「上下分離」方式で(日本経済新聞)

参考文献

  • 帝都高速度交通営団「東京地下鉄道有楽町線建設史」

関連項目

外部リンク