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* 梵音寺(ぼんのんじ) - [[847年]](承和14年)創建という伝説。
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* 清光寺 - 長島高城の伝承の地。[[1502年]](文亀2年)創建。
* 清光寺 - 長島高城の伝承の地。[[1502年]](文亀2年)創建。
* 香取神社(東葛西2) - 長島村の[[鎮守神|鎮守]]。創建年は不明。
* 香取神社(東葛西2) - 長島村の[[鎮守神|鎮守]]。創建年は不明。
* 桑川神社 - 桑川村の鎮守。創建年は不明。
* 桑川神社 - 桑川村の鎮守。創建年は不明。
* 真蔵院(雷不動) - 波切り不動。[[天文 (元号)|天文]]年間(1532年から1554年)創建。
* [[真蔵院 (江戸川区)|真蔵院]](雷不動) - 波切り不動。[[天文 (元号)|天文]]年間(1532年から1554年)創建。
* 天祖神社 - 東宇喜田村中割の鎮守。[[1649年]](慶安2年)創建。
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2020年5月11日 (月) 02:10時点における版

日本 > 東京都 > 江戸川区 > 東葛西
東葛西
葛西警察署
東葛西の位置(東京23区内)
東葛西
東葛西
東葛西の位置
北緯35度40分14.94秒 東経139度52分53.76秒 / 北緯35.6708167度 東経139.8816000度 / 35.6708167; 139.8816000
日本の旗 日本
都道府県 東京都
特別区 江戸川区
地域 葛西地域
面積
 • 合計 2.805 km2
人口
2017年(平成29年)12月1日現在)[1]
 • 合計 43,400人
 • 密度 15,000人/km2
等時帯 UTC+9 (日本標準時)
郵便番号
134-0084[2]
市外局番 03[3]
ナンバープレート 足立

東葛西(ひがしかさい)は、東京都江戸川区町名。現行行政地名は東葛西一丁目から東葛西九丁目。郵便番号は134-0084[2]

地理

江戸川区南部、葛西地域東部に位置する。江戸川から分流した旧江戸川の西岸にあたる。面積は2.805平方kmで、区内で2番目に大きな町である[4]。北で新川を境に江戸川五丁目、東で一級河川の旧江戸川を境に千葉県浦安市当代島一・二丁目、猫実五丁目、堀江四・五丁目、富士見二・三丁目、南で左近川を境に南葛西二・六・七丁目、西で環七通りを境に中葛西二・三・五・八丁目と隣接する。また、東葛西三丁目の16,17番地は旧江戸川上に浮かぶ中州・妙見島にあり、浦安橋江戸川区本土・浦安市とそれぞれ結ばれている。東京湾から1.5kmほどしか離れておらず、葛西地域の他の町と同様、堤防がなければ水没してしまう海抜ゼロメートル地帯にある[5]

住宅街

東葛西は区内で最も人口が多い町であり、2万291世帯、3万9713人(2011年1月)が居住している[4]。最寄り駅は環七通りを跨いだ中葛西に所在する東京メトロ東西線葛西駅である。東葛西の住宅街としての発展は1969年にこの駅が開業したことでもたらされた。駅前を中心に比較的に高層化されているが、低層の地域もあるため、人口密度は区内48町中22位で、近隣と比べると低いようである[4]

産業

東葛西には1017の事業所があり、1万2186人が働いている[6]。従業者数は西葛西や平井に次ぐ第三位で、事業所当たりの従業員数(約12人)は区内の平均(約9人)を上回っている。業種は卸売業・小売業(26%)、宿泊業・飲食サービス業(13%)、クリーニング業美容所パチンコなどの生活関連サービス業と製造業(9%)、建設業と運輸業(8%)が多いようである。また大型のショッピングモールや病院があるせいか、卸売業・小売業(3322人)と医療福祉(1298人)の従事者は区内で2番目に多いようである。また区営農場の「ファーマーズクラブ東葛西」があり[7]、農林漁業の従事者(28人)は区内で2番目に多い。

東葛西は葛西地域の中で最も製造業が盛んな町である。妙見島や川沿いなど奥まった場所にあるため目立ちにくいようだが、日本ロール製造や新井鉄工所など地図上でも確認できるほど大規模な工場があり、製造業の従業者は1166人で、区内第四位である[6]。日本ロール製造は日本最大(自称)のゴム・プラスチック加工機械の専門メーカーで、圧延用のカレンダーロールの製造技術を持っており、上下水道用のパイプなども生産している[8]。東葛西に戦前から存在する歴史の古い工場で[9]、周辺一帯にスーパー銭湯や大型倉庫[10]などを所有している。また1960年代に吉永小百合が出演した映画の舞台になったり[11][12]、最近では就業規則に関する判例としても登場する[13]。一方、新井鉄工所はパイプの接続部品や、石油採掘用のドリルパイプなどを生産していると言う[14]。妙見島にはマーガリン工場など様々な工場があり、マーガリンの原材料は船で運ばれてくるようである[15]。また小売業も盛んで年間販売額は約456億円に達し、区内第一位の規模である[6]

地価

住宅地の地価は、2017年平成29年)の公示地価によれば、東葛西6-23-3の地点で40万5000円/m2となっている。[16]

歴史

東葛西の北部は、葛西地域の中で最も歴史が古い区域である。太日川の河口に位置し、中世には葛西御厨の長島として知られていた。御厨とは、有力な神社の荘園の事である。葛西御厨は伊勢神宮の荘園であり葛西清重が治めていたが、葛西氏が衰えると千葉氏後北条氏の所領となった。この地域は河川交通の要所で、上流には下総国国府香取海があり、多くの船が行き来していた。長島には長島湊(長島の津)が設けられ、葛西御厨や国府の外港の1つとして栄えた。南北朝時代の河川交通は、香取神宮が取り仕切っていた。香取神宮の勢力は東京湾と内海の境界に当たる長島にまで及んでおり、1372年(文中元年/応安5年)、長島に河関を設けて通行料(灯油料所)を徴収した[17]

戦国時代には港を守るために、長島高城があったという説がある[18]。清光寺がその跡と言われており、現在でも周辺には神社仏閣が立ち並んでいる。1559年(永禄2年)の長島は後北条氏の重臣太田康資の領地の1つだった[19]。近隣では数度に渡って国府台合戦が行われ、1563年(永禄6年)の第二次国府台合戦は太田康資が里見氏に寝返った事が開戦の発端となった。この時、負傷した里見義弘を助けて落ち延びた1人が篠原伊予(安西氏)で、後に北小岩に伊予新田を開発した。子孫は長島村に移住し、名主の1人となったと言う[20]

江戸時代には、南部の開発が進んだ。宇田川定氏宇喜田を開発し、東葛西の南部もその一部だったが、元禄時代に東宇喜田村として分かれた。旧江戸川沿いの自然堤防[21]に雷(いかずち)、新田仲町通り沿いの後背低地に仲町などの集落ができ[22]、北部には長島村や桑川村、下今井村が出来た。1629年(寛永6年)、東葛西の北端に新川が開削され、江戸の水運の大動脈となった。

明治時代になると、町村制によって葛西地域の村々は合併し、葛西村となった。昭和時代には市郡合併によって江戸川区が誕生し、桑川町など一部の旧地名が復活した。戦後、葛西地域では大規模な開発が進んだ。1969年(昭和44年)、東西線が全線開通し、葛西駅が設けられた。1972年(昭和47年)には葛西沖開発事業が始まり、1980年(昭和55年)の住居表示の実施により、東葛西という住所が成立した。東葛西の南部が脚光を浴びたのは、平成に入ってからである。葛西土地区画整理事業[23]や東葛西土地区画整理事業[24]により、放射16号や都市計画道路補助第289号線が開通した。1999年(平成11年)7月3日にはイトーヨーカドー葛西店を含む葛西リバーサイドモールが開店し[25]2004年(平成16年)12月6日には島忠ホームズ葛西店が開店した[26]2005年(平成17年)には東葛西図書館が開館し、今後は補助第289号線が北進する予定である。現在、船堀で工事が行われており[27]、それに伴い東葛西の北部でも江戸川南部土地区画整理事業[28]が予定されている。2011年(平成23年)に長島桑川コミュニティ会館が開館するなど[29]、開発が進行中である。

世帯数と人口

2017年(平成29年)12月1日現在の世帯数と人口は以下の通りである[1]

丁目 世帯数 人口
東葛西一丁目 2,636世帯 5,314人
東葛西二丁目 2,227世帯 3,526人
東葛西三丁目 617世帯 1,141人
東葛西四丁目 3,088世帯 6,035人
東葛西五丁目 4,705世帯 7,988人
東葛西六丁目 4,405世帯 7,335人
東葛西七丁目 1,922世帯 3,488人
東葛西八丁目 2,551世帯 5,342人
東葛西九丁目 1,320世帯 3,231人
23,471世帯 43,400人

小・中学校の学区

区立小・中学校に通う場合、学区は以下の通りとなる[30]。なお、江戸川区では学校選択制度を導入しており、区内全域から選択することが可能。[31][32]

丁目 番地 小学校 中学校
東葛西一丁目 3〜6番
11〜16番
31〜34番
41〜43番
47〜49番
江戸川区立二之江第三小学校 江戸川区立葛西中学校
その他 江戸川区立葛西小学校
東葛西二丁目 全域
東葛西三丁目 全域
東葛西四丁目 全域 江戸川区立第二葛西小学校 江戸川区立東葛西中学校
東葛西五丁目 全域
東葛西六丁目 全域
東葛西七丁目 全域 江戸川区立東葛西小学校
東葛西八丁目 13〜29番
31〜41番
1〜12番 江戸川区立第四葛西小学校
30番 江戸川区立南葛西第二小学校
東葛西九丁目 1〜3番
23番
4〜22番 江戸川区立東葛西小学校

交通

鉄道

東西線葛西駅中葛西所在)

道路・橋梁

施設

官公署
  • 東葛西コミュニティ会館
    • 江戸川区立東葛西図書館
  • 長島桑川コミュニティ会館
  • 警視庁葛西警察署 - 六丁目
教育
博物館
商業施設
社寺
  • 梵音寺(ぼんのんじ) - 847年(承和14年)創建という伝説。
  • 清光寺 - 長島高城の伝承の地。1502年(文亀2年)創建。
  • 香取神社(東葛西2) - 長島村の鎮守。創建年は不明。
  • 桑川神社 - 桑川村の鎮守。創建年は不明。
  • 真蔵院(雷不動) - 波切り不動。天文年間(1532年から1554年)創建。
  • 天祖神社 - 東宇喜田村中割の鎮守。1649年(慶安2年)創建。
  • 昇覚寺 - 鐘楼は江戸川区の有形文化財で[34]、基礎部分に珍しいそろばん地業を使用している点も価値が高い。 朝夕に鐘つきが行われる。1638年(寛永15年)創建。

祭事

  • 雷の大般若 - 雷不動の縁日に行われる、雷の町内を女装した若者が駆け回る祭り。江戸川区の無形民俗文化財である[35]

脚注

  1. ^ a b 町丁目別世帯と人口・年齢別人口報告”. 江戸川区 (2017年12月8日). 2017年12月13日閲覧。
  2. ^ a b 郵便番号”. 日本郵便. 2017年12月13日閲覧。
  3. ^ 市外局番の一覧”. 総務省. 2017年12月13日閲覧。
  4. ^ a b c 江戸川区 (2012年2月). “統計江戸川区 土地・人口・気象”. 2013年7月6日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年7月16日閲覧。
  5. ^ 江戸川区 地盤標高拡大図”. 2007年12月31日閲覧。
  6. ^ a b c 江戸川区 (2012年2月). “統計江戸川区 産業”. 2010年9月10日時点のオリジナルよりアーカイブ。2012年7月16日閲覧。
  7. ^ 江戸川区. “広報えどがわ 平成21年10月20日号”. 2012年7月7日閲覧。
  8. ^ 事業概要”. 2012年7月20日閲覧。
  9. ^ 国土地理院. “地図・空中写真閲覧サービス(旧・国土変遷アーカイブ 空中写真閲覧)”. 2012年7月16日閲覧。
  10. ^ 関連会社紹介”. 2012年7月20日閲覧。
  11. ^ ドレイ工場 - MOVIE WALKER PRESS
  12. ^ 新どぶ川学級 - MOVIE WALKER PRESS
  13. ^ 「労働判例」832号36ページ
  14. ^ 会社概要”. 2012年7月20日閲覧。
  15. ^ 営業所・工場”. 2012年7月20日閲覧。
  16. ^ 国土交通省地価公示・都道府県地価調査
  17. ^ 『旧大禰宜家文書』「藤原長者二条師良宜写」
  18. ^ 『小田原衆所領役帳』の解釈。『葛飾記』の城館説。
  19. ^ 『江戸川区史』P80
  20. ^ 『江戸川区史』P175
  21. ^ 土地条件図”. 国土地理院. 2013年2月27日閲覧。
  22. ^ 歴史的農業環境閲覧システム”. 2008年12月20日閲覧。
  23. ^ 葛西土地区画整理”. 2009年6月20日閲覧。
  24. ^ 東葛西土地区画整理事業”. 2012年7月16日閲覧。
  25. ^ a b c “イトーヨーカ堂「葛西リバーサイドモール」開店”. 日本食糧新聞(日本食糧新聞社). (1999年7月12日)
  26. ^ a b “島忠 ホームズ葛西店 12月6日オープンへ 東京都江戸川区”. タイハン特報 (大量販売新聞社). (2004年5月24日)
  27. ^ 補助線街路第289号線”. 2009年6月20日閲覧。
  28. ^ 土地区画整理事業施行箇所図”. 2012年7月16日閲覧。
  29. ^ 江戸川区. “広報えどがわ 平成23年4月11日号”. 2012年7月16日閲覧。
  30. ^ 町丁目別通学指定校一覧”. 江戸川区. 2017年12月13日閲覧。
  31. ^ 江戸川区立小学校「学校選択制」のご案内”. 江戸川区 (2017年5月12日). 2017年12月13日閲覧。
  32. ^ 江戸川区立中学校「学校選択制」及び学校公開のご案内”. 江戸川区 (2017年7月12日). 2017年12月13日閲覧。
  33. ^ “オープン情報=イトーヨーカ堂葛西店”. 日本食糧新聞(日本食糧新聞社). (1999年6月16日)
  34. ^ 江戸川区. “江戸川区指定文化財”. 2009年6月20日閲覧。
  35. ^ 江戸川区. “東葛西の奇祭「雷の大般若」”. 2009年6月20日閲覧。

参考文献

  • 江戸川区教育委員会『江戸川区の史跡と名所』(2000年)

外部リンク