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'''大畑駅'''(おこばえき)は、[[熊本県]][[人吉市]]大野町にある、[[九州旅客鉄道]](JR九州)[[肥薩線]]の[[鉄道駅|駅]]である。
'''大畑駅'''(おこばえき)は、[[熊本県]][[人吉市]]大野町にある、[[九州旅客鉄道]](JR九州)[[肥薩線]]の[[鉄道駅|駅]]である。
肥薩線の山線と呼ばれる険しい区間にある駅。また日本で唯一、[[ループ線]]の中に[[スイッチバック]]を併せ持つ駅としても知られる。
肥薩線の山線と呼ばれる険しい区間にある駅。また日本で唯一、[[ループ線]]の中に[[スイッチバック]]を併せ持つ駅としても知られる<ref>[[#sone02|歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR 2号]]、11頁</ref>
「こば」とは[[焼畑]]を意味した言葉で、その昔大きな焼畑があったことからこの地名が付けられたという説がある。
「こば」とは[[焼畑]]を意味した言葉で、その昔大きな焼畑があったことからこの地名が付けられたという説がある。


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* [[1909年]]([[明治]]42年)[[12月26日]] - 鹿児島本線所属駅として鉄道院が開設<ref>鹿兒島本線大畑停車場一般運輸營業開始(明治42年鉄道院告示第91号、{{ws|[[:s:鹿兒島本線大畑停車場一般運輸營業開始|原文]]}})</ref>。
* [[1909年]]([[明治]]42年)[[12月26日]] - 鹿児島本線所属駅として鉄道院が開設<ref>鹿兒島本線大畑停車場一般運輸營業開始(明治42年鉄道院告示第91号、{{ws|[[:s:鹿兒島本線大畑停車場一般運輸營業開始|原文]]}})</ref>。
* [[1927年]](昭和2年)[[10月17日]] - 海岸ルート(川内本線)全通に伴い肥薩線所属に変更。
* [[1927年]](昭和2年)[[10月17日]] - 海岸ルート(川内本線)全通に伴い肥薩線所属に変更<ref>[[#sone02|歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR 2号]]、17頁</ref>
* [[1986年]](昭和61年)[[11月1日]] - 電子閉塞装置導入により無人化。
* [[1986年]](昭和61年)[[11月1日]] - 電子閉塞装置導入<ref name="sone02-19">[[#sone02|歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR 2号]]、19頁</ref>により無人化。
* [[1987年]](昭和62年)[[4月1日]] - [[国鉄分割民営化]]により九州旅客鉄道が継承。
* [[1987年]](昭和62年)[[4月1日]] - [[国鉄分割民営化]]により九州旅客鉄道が継承{{R|sone02-19}}
* [[2007年]](平成19年)[[11月30日]] - 大畑駅、周辺の鉄道施設遺産、石造りの給水塔、および朝顔型噴水が[[肥薩線#近代化産業遺産群|南九州近代化産業遺産群]]の物資輸送関連遺産の1つとして選ばれる。
* [[2007年]](平成19年)[[11月30日]] - 大畑駅、周辺の鉄道施設遺産、石造りの給水塔、および朝顔型噴水が[[肥薩線#近代化産業遺産群|南九州近代化産業遺産群]]の物資輸送関連遺産の1つとして選ばれる。
* [[2018年]](平成30年)[[9月8日]] - 駅構内の旧保線詰所跡を改装した[[レストラン]]が開業<ref>{{Cite news|url=https://www.asahi.com/sp/articles/ASL8Q42N1L8QTLVB004.html|title=無人駅に残る旧駅長官舎、ホテルに変身 JR九州の挑戦|newspaper=朝日新聞|date=2018-08-31|accessdate=2018-10-08|archiveurl=https://archive.fo/4bTw2|archivedate=2018-10-08}}</ref>。
* [[2018年]](平成30年)[[9月8日]] - 駅構内の旧保線詰所跡を改装した[[レストラン]]が開業<ref>{{Cite news|url=https://www.asahi.com/sp/articles/ASL8Q42N1L8QTLVB004.html|title=無人駅に残る旧駅長官舎、ホテルに変身 JR九州の挑戦|newspaper=朝日新聞|date=2018-08-31|accessdate=2018-10-08|archiveurl=https://archive.fo/4bTw2|archivedate=2018-10-08}}</ref>。
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== 参考文献 ==
* {{Cite journal |和書|author=[[曽根悟]](監修) |journal=週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR |editor=朝日新聞出版分冊百科編集部(編集) |publisher=[[朝日新聞出版]] |issue=2 |title=肥薩線・吉都線・三角線 |date=2009-07-19 |ref=sone02 }}


== 関連項目 ==
== 関連項目 ==

2021年5月12日 (水) 16:08時点における版

大畑駅
駅舎(2017年3月17日)
おこば
Okoba
人吉 (10.4 km)
(9.5 km) 矢岳
地図
所在地 熊本県人吉市大野町
北緯32度9分53.84秒 東経130度47分15.77秒 / 北緯32.1649556度 東経130.7877139度 / 32.1649556; 130.7877139座標: 北緯32度9分53.84秒 東経130度47分15.77秒 / 北緯32.1649556度 東経130.7877139度 / 32.1649556; 130.7877139
所属事業者 九州旅客鉄道(JR九州)
所属路線 肥薩線
キロ程 62.2 km(八代起点)
電報略号 オコ
駅構造 地上駅
ホーム 1面2線
開業年月日 1909年明治42年)12月26日
備考 無人駅
スイッチバック
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大畑駅(おこばえき)は、熊本県人吉市大野町にある、九州旅客鉄道(JR九州)肥薩線である。 肥薩線の山線と呼ばれる険しい区間にある駅。また日本で唯一、ループ線の中にスイッチバックを併せ持つ駅としても知られる[1]。 「こば」とは焼畑を意味した言葉で、その昔大きな焼畑があったことからこの地名が付けられたという説がある。

歴史

開業当時に走っていた蒸気機関車のために設けられた、信号所給水所としての役割が大きかった駅で、現在でも駅の周りには人家がなく、大畑の集落に出るには徒歩1時間近くかかる。

人吉駅から連続した勾配を登ってきた蒸気機関車は、この駅で給水をする必要があった。また機関士たちのみならず、トンネルの連続で乗客達もで顔や手が汚れるため、駅のホームにある湧水の洗顔場で洗っていたという。人吉駅から当駅まで、D51形蒸気機関車で1トンもの石炭を消費し、1分間に250リットルもの水をボイラーに送り続けていたという。特に、1927年昭和2年)まではこのルートが鹿児島本線とされ、多くの重量貨物列車が往来していた。

当駅で一休みした列車は、さらに険しい矢岳駅への勾配へ挑んでいった。スイッチバックを併せ持ったのは勾配途中に平坦な場所を設け、そこに停車場を建設するためだった。

2000年平成12年)3月11日まで、急行えびのが停車していた。

駅構造

通過不可能なスイッチバック構造で、かつて運転されていた優等列車も必ず停車しなければならなかった。ただし、特急「おおよど」は運転停車のため、客扱いは行わなかった。

駅は島式ホーム1面2線を持ち、ホームから構内踏切を渡って駅舎に行くことができる。木造の駅舎は開業当時のもので、周りの駅とよく似ているが、当駅のみ観光列車いさぶろう・しんぺい」のリニューアルにあわせて窓枠を木造に戻すなど、開業当初の雰囲気を再現する改装が行われた。

無人駅である。

発車ベルがある。

のりば

のりば 路線 方向 行先 備考
1 肥薩線 下り 吉松宮崎鹿児島方面 宮崎(都城)・鹿児島(隼人)方面は吉松にて乗換
2 上り 人吉熊本方面  

近年では人吉駅以北へ直通する列車の設定がなかったが、2016年3月のダイヤ改正より、「いさぶろう1号」及び「しんぺい4号」が熊本駅まで、普通列車上下各1本が八代駅まで直通する[6]

スイッチバック

駅周辺

その他

位置情報

隣の駅

※観光列車「いさぶろう・しんぺい」の停車駅は列車記事を参照のこと。

九州旅客鉄道(JR九州)
肥薩線
人吉駅 - 大畑駅 - 矢岳駅

脚注

  1. ^ 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR 2号、11頁
  2. ^ 鹿兒島本線大畑停車場一般運輸營業開始(明治42年鉄道院告示第91号、 原文
  3. ^ 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR 2号、17頁
  4. ^ a b 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR 2号、19頁
  5. ^ “無人駅に残る旧駅長官舎、ホテルに変身 JR九州の挑戦”. 朝日新聞. (2018年8月31日). オリジナルの2018年10月8日時点におけるアーカイブ。. https://archive.fo/4bTw2 2018年10月8日閲覧。 
  6. ^ 平成 28 年春ダイヤ改正”. 九州旅客鉄道 (2015年12月18日). 2015年12月19日閲覧。
  7. ^ “肥薩線の「守り神」に 宮地嶽神社の鳥居へ再生/人吉駅 解体の跨線橋支柱”. 熊本日日新聞 (熊本日日新聞社): p. 14(県南). (2015年3月26日)  朝刊
  8. ^ 込山富秀『「青春18きっぷ」ポスター紀行』講談社、2015年5月26日、90-91頁。ISBN 978-4-06-219279-8 
  9. ^ [1]、人吉市の大畑駅に来月レストラン

参考文献

  • 曽根悟(監修)(著)、朝日新聞出版分冊百科編集部(編集)(編)「肥薩線・吉都線・三角線」『週刊 歴史でめぐる鉄道全路線 国鉄・JR』第2号、朝日新聞出版、2009年7月19日。 

関連項目

外部リンク

  • 大畑駅(駅情報) - 九州旅客鉄道