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「ゴールキーパー (火器)」の版間の差分

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著名な[[CIWS]]である[[ファランクス (火器)|ファランクス]]と比較して、以下のような点があげられる。
著名な[[CIWS]]である[[ファランクス (火器)|ファランクス]]と比較して、以下のような点があげられる。
* 2倍ほど高価。
* 2倍ほど高価。
* ファランクス比べ装置が重く、艦の重心に与える影響が大きい。
* ファランクス比べ装置が重く、艦の重心に与える影響が大きい。
* 採用国が少ない。本国[[オランダ]]の他、[[イギリス]]、[[大韓民国|韓国]]、[[アラブ首長国連邦]]などへ、[[2000年]]まで55セットが出荷されているのみ<!--http://www.thales-nederland.nl/nl/news/archive/2000/jan-2000a.shtml-->。
* 採用国が少ない。本国[[オランダ]]の他、[[イギリス]]、[[大韓民国|韓国]]、[[アラブ首長国連邦]]などへ、[[2000年]]まで55セットが出荷されているのみ<!--http://www.thales-nederland.nl/nl/news/archive/2000/jan-2000a.shtml-->。
* ゴールキーパーは[[弾薬]]として[[APDS]](装弾筒付徹甲弾)の他、[[焼夷弾|焼夷]][[榴弾]]が使用できる。
* ゴールキーパーは[[弾薬]]として[[APDS]](装弾筒付徹甲弾)の他、[[焼夷弾|焼夷]][[榴弾]]が使用できる。

2021年9月24日 (金) 04:02時点における版

ゴールキーパー
イラストリアス」のゴールキーパー
種類 近接防御火器システム
運用史
配備期間 1980年-現在
配備先 採用国と装備艦艇
開発史
開発者 シグナール(現タレス・ネーデルランド
開発期間 1975年
製造業者 タレス ネイビー ネーデルランド
製造期間 1979年
諸元
重量 6,372kgと弾丸1,190発(甲板上),9,902kg(合計)
全高 3.71m(甲板上)6.2m(デッキ下部も含む)
要員数 監視員を伴う自動式

口径 30mm
銃砲身 7本
仰角 +85から−25°80度/秒で移動
旋回角 360°
発射速度 毎秒70発(毎分4,200発)
初速 1,109m/s(APDS弾)
有効射程 350-1,500/2,000m。弾薬に依存

主兵装 GAU-8/A アヴェンジャー 30mm 7砲身ガトリング砲x1
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ゴールキーパーは、オランダシグナール(Signaal)(現タレス・ネーデルランド)社製、艦艇用近接防御火器システム(CIWS)。名称は、サッカーのゴールキーパーに由来する。

概要

SGE-30 ゴールキーパーは、広域艦隊防空システムの網を突破した対艦ミサイルなどを数キロオーダーの範囲での迎撃・撃墜を任務とする近接防空火器。個艦防衛の要。オランダ海軍の要求に基づいて1975年から開発され、1980年から配備されている。

本システムは、7砲身の30mm ガトリング砲と捜索レーダー追尾レーダーが一体となった旋回砲塔と、SMR-5射撃コンピュータ、その他の管制機器より構成されている。

砲は、GE社製 7砲身30mm ガトリング砲であるGAU-8/A アヴェンジャーを同じくGE社製の軽量砲架EX-83に搭載したものである。砲弾は、砲塔下の弾倉ドラムに1,190発が収められており、リンクレス給弾装置によって機関砲の下部に垂直装填される。連続発射に関してはソ連CIWS(近接防御火器システム)の艦載型AK-630を参考にしている。現在ではRIM-116 RAMミサイルなどの防空兵器と同時に搭載するNATO加盟国が多い。高い性能を持つ射撃管制装置によって、射程内であればかなりの防空能力となる。

射撃指揮レーダーは、シグナール社の開発による"Flycatcher"と呼ばれるもので、捜索レーダー、追尾レーダーから構成される。スロット型の円筒形アンテナを持つ捜索レーダーはシステムの右上に装備されており、Iバンドを使用して同時に18の目標を追跡し、うち重要な4目標と交戦可能。最大有効距離は20キロメートルである。捜索レーダーが探知した目標は、自動的に追尾レーダーに移管される。追尾レーダーは砲身の上方にあり、カセグレンアンテナを持ち、X/Kaバンドを使用する。目標が1,500メートルに近づくと、システムは自動的に発砲を開始する。

類似のシステムに、アメリカ海軍海上自衛隊などで使用されているファランクス・システムなどがある。

なお、シグナール社は、1990年フランスの Thomson-CSF(トムソン-CSF)社に買収されて"Thomson-Signaal"となり、2000年にトムソン-CSF社が社名をタレス(Thales)社に変えたため、Thomson-Signaal社は現在タレス・ネーデルランド社となっている。

比較

著名なCIWSであるファランクスと比較して、以下のような点があげられる。

CIWSの比較[疑問点]
ロシアの旗AK-630 アメリカ合衆国の旗ファランクス オランダの旗ゴールキーパー 中華人民共和国の旗730型
画像
重量[要出典] 9,114 kg (20,093 lb) 6,200 kg (13,700 lb) 9,902 kg (21,830 lb) 9,800 kg (21,600 lb)?
武装 [要出典] GSh-6-30 30 mm (1.2 in)
6砲身ガトリング砲
M61 20 mm (0.79 in)
6砲身ガトリング砲
GAU-8 30 mm (1.2 in)
7砲身ガトリング砲
[注 1]30 mm (1.2 in)
7砲身ガトリング砲
発射数[要出典] 毎分5,000発 毎分4,500発 毎分4,200発 毎分5,800発
射程[要出典] 4,000 m (13,000 ft) 1,490 m (4,890 ft) 2,000 m (6,600 ft) 3,000 m (9,800 ft)
携行弾数 [要出典] 2,000発 1,550発 1,190発 1,000発
弾丸初速 [要出典] 毎秒900 m (3,000 ft) 毎秒1,100 m (3,600 ft) 毎秒1,109 m (3,638 ft) 毎秒1,100 m (3,600 ft)
垂直軸射撃範囲[要出典] +88°~-12° +85°~-25°
水平軸射撃範囲[要出典] 360° +150°~-150° 360°

採用国と装備艦艇

脚注

注釈

  1. ^ AK-630を6砲身から7砲身したもの

出典

関連項目

外部リンク