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「ジャラーラーバード」の版間の差分

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[[クシャーナ朝]]期には[[ガンダーラ]]の仏教文化([[ガンダーラ美術]])の中心地の1つだった。[[630年]]に[[玄奘三蔵]]がインドに向かう途中に立ち寄った。[[7世紀]]に[[アラブ帝国|アラブ]]の支配を受けた。[[10世紀]]に入ると[[ガズナ朝]]の[[マフムード (ガズナ朝)|マフムード]]のインド侵攻を受け、その版図となる。その後、[[ムガル帝国]]の[[バーブル]]がここに都市を建設することとし、[[アクバル]]によって今日のジャラーラーバードの基礎が作られた。


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[[第一次アフガン戦争]]中の[[1842年]]、[[イギリス]]軍は当地で[[バーラクザイ朝]]のアクバル・ハン(Akbar Khan)王子の軍勢に包囲された。[[1878年]]、[[第二次アフガン戦争]]で英軍は再びジャラーラーバードへ進軍した。

2021年10月26日 (火) 13:57時点における版

ジャラーラーバード
Jalalabad
アフガニスタンの旗
位置
ジャラーラーバードの位置(アフガニスタン内)
ジャラーラーバード
ジャラーラーバード
ジャラーラーバード (アフガニスタン)
ジャラーラーバードの位置(中東内)
ジャラーラーバード
ジャラーラーバード
ジャラーラーバード (中東)
地図
座標 : 北緯34度31分 東経70度31分 / 北緯34.517度 東経70.517度 / 34.517; 70.517
行政
アフガニスタンの旗 アフガニスタン
  ナンガルハール州
ジャラーラーバード
人口
人口 (2007現在)
  域 205,423人
その他
等時帯 UTC+4:30

ジャラーラーバードパシュトー語: جلال آباد Jalālābād)は、アフガニスタン東部の都市である。カーブル川クナル川英語版に隣接する、ナンガルハール州の州都である。 カーブルへは西に約90マイルの高速道路で結ばれており、ほぼ同距離を東に行くとパキスタンペシャーワルである。したがって、パキスタンからカイバル峠を越えてアフガニスタンに入国すると最初に遭遇する都市で、交通の要衝である。市内にナンガルハール大学英語版がある。人口は168,600人(2006年の公式推計[1])、アフガニスタン東部最大で、同国で第8位の都市である。

歴史

クシャーナ朝期にはガンダーラの仏教文化(ガンダーラ美術)の中心地の1つだった。630年玄奘三蔵がインドに向かう途中に立ち寄った。7世紀アラブの支配を受けた。10世紀に入るとガズナ朝マフムードのインド侵攻を受け、その版図となる。その後、ムガル帝国バーブルがここに都市を建設することとし、アクバルによって今日のジャラーラーバードの基礎が作られた。

第一次アフガン戦争中の1842年イギリス軍は当地でバーラクザイ朝のアクバル・ハン(Akbar Khan)王子の軍勢に包囲された。1878年第二次アフガン戦争で英軍は再びジャラーラーバードへ進軍した。

1980年代1990年代は、親ソビエト政権の勢力圏であったが、その後、ターリバーンがカーブルに侵攻する過程でターリバーンの手に落ちた。

ターリバーンが撤退し、アフガニスタン・イスラム共和国成立後は、国連NATOの指導のもとに復興が進められると、それとともにパキスタンから難民が戻っている。ジャラーラーバード空港をはじめ市内には多くの米軍施設がある。ジャラーラーバードは、パシュトゥーン人にとって最も重要な町の1つで、人口のほとんどをパシュトゥーン人が占め、3%ほどタジク人グジャール英語版がいるだけである。

2021年、アメリカ軍の撤退が本格化する中で、ターリバーンの反攻も本格化(2021年ターリバーン攻勢 参照)。同年8月15日までにターリバーンが市内を制圧した[1]

主なテロ・事件・事故

  • 2007年3月5日 - アメリカ軍の車列が自爆攻撃を受けた直後に銃撃戦が発生。一般市民8人以上が死亡、35人が負傷[2]
  • 2012年2月27日 - 北大西洋条約機構基地が自爆攻撃を受ける。民間人、アフガニスタン人兵士、警備員ら9人が死亡。タリバンが犯行声明を出した[3]
  • 2013年5月29日 - 赤十字国際委員会の事務所が襲撃を受け、2時間にわたる銃撃戦が行われる。警備員1人が死亡、スタッフ1人が負傷[4]
  • 2013年8月3日 - インド領事館前で爆発物を積んだ自動車が爆発。9人以上が死亡、22人が負傷[5]
  • 2015年4月18日 - 市内銀行前で、オートバイに乗った男が自爆。33人以上が死亡、百人以上が負傷。ISILの下部組織を名乗るグループが犯行声明を出した[6]
  • 2016年1月17日 - 部族指導者会議であるジルガの会場が自爆攻撃を受ける。14人が死亡、13人が負傷[7]
  • 2017年5月17日 - 国営放送局RTAのビルが武装勢力に襲撃[8]。警備員を含む2人が死亡、16人が負傷。
  • 2017年12月31日 - 葬儀会場を標的とした爆弾が爆発し少なくとも17名が死亡。このほか12月中には数件の死者が生じるテロが発生した[9]
  • 2018年1月24日 - 国際NGO組織セーブ・ザ・チルドレン事務所が襲撃を受け4人が死亡、数十人が負傷。襲撃後、ISISが犯行声明を出した[10]
  • 2018年5月13日 - ジャララバード市財務部を武装勢力が襲撃。駆けつけた治安部隊が交戦したものの職員ら民間人が8人死亡、45人が負傷。襲撃した武装集団も8人全員が死亡した。後日、イスラム国が犯行声明を出している[11]
  • 2018年5月18日 - クリケット競技場で連続爆発が発生。試合観戦に訪れていた観客8人が死亡、45人が負傷。タリバンは犯行を否定するメッセージを出している[12]
  • 2018年7月31日 - 武装集団が政府庁舎を襲撃。銃撃戦となり15人以上が死亡。タリバンは犯行を否定、犯行声明を出した武装勢力は現れなかった[13]
  • 2019年12月4日 - ペシャワール会の代表の医師中村哲ら計6人が銃撃され殺害される。
  • 2021年8月28日 - アメリカ中央軍がジャラーラーバード近郊に潜伏していたISIL-K幹部を無人機で爆殺。同年8月26日に発生したカーブル国際空港テロ事件の報復[14]

姉妹都市

脚注

  1. ^ タリバン戦闘員、アフガニスタン首都郊外で待機”. AFP (2021年8月15日). 2021年8月16日閲覧。
  2. ^ 自爆攻撃などに巻き込まれ、市民40人以上が死傷 - アフガニスタン AFP(2007年3月5日)2018年1月25日閲覧
  3. ^ アフガニスタン、NATO軍基地で自爆攻撃 タリバンが犯行声明 AFP(2012年2月27日)2018年1月25日閲覧
  4. ^ 赤十字事務所に襲撃、アフガニスタンでは初 AFP(2013年5月30日)2018年1月25日閲覧
  5. ^ アフガニスタン東部のインド領事館前で自爆攻撃、9人が死亡 AFP(2013年8月3日)2018年1月25日閲覧
  6. ^ 銀行前の自爆テロで33人死亡、ISISが犯行声明 アフガン CNN(2015年4月18日)2018年1月25日閲覧
  7. ^ アフガン東部の部族会議で自爆攻撃、14人死亡 AFP(2017年1月18日)2018年1月25日閲覧
  8. ^ 武装勢力が国営放送局のビルを襲撃 アフガン東部 CNN(2017年5月18日)2018年1月25日閲覧
  9. ^ アフガニスタン:治安情勢(定期更新)”. 外務省海外安全情報(スポット情報) (2018年1月4日). 2018年3月25日閲覧。
  10. ^ アフガンの国際NGO襲撃、4人死亡 ISISが犯行声明 CNN(2018年1月25日)2018年1月25日閲覧
  11. ^ アフガン東部で政府庁舎に襲撃、10人死亡 ISが犯行主張”. AFP (2018年5月14日). 2018年5月19日閲覧。
  12. ^ アフガニスタンのクリケット競技場で連続爆発、8人死亡 45人負傷”. AFP (2018年5月19日). 2018年5月19日閲覧。
  13. ^ アフガン政府庁舎襲撃、死者15人 西部ではバス爆破で11人死亡”. AFP (2018年8月1日). 2018年8月4日閲覧。
  14. ^ カブール空港に再度テロ攻撃の恐れ、バイデン米大統領が警告”. CNN (2021年8月28日). 2021年8月29日閲覧。

外部リンク