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「生理の貧困」の版間の差分

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スコットランドでは、「生理の貧困」との呼び方が「女性の[[ヒューマンライツ]]を損ねる」という声が上がり、'''「生理の尊厳」(period pride)'''または'''「生理の公平」(period equality)'''という表現に変わりつつある<ref name="asahi20211114a" />。スコットランド地方議員アリソン・エビソンは、「女性の尊厳を守るために、言葉を買えるという考えに至った」と言った<ref name="asahi20211114a" />。
スコットランドでは、「生理の貧困」との呼び方が「女性の[[ヒューマンライツ]]を損ねる」という声が上がり、'''「生理の尊厳」(period pride)'''または'''「生理の公平」(period equality)'''という表現に変わりつつある<ref name="asahi20211114a" />。スコットランド地方議員アリソン・エビソンは、「女性の尊厳を守るために、言葉を買えるという考えに至った」と言った<ref name="asahi20211114a" />。


[[国連女性機関]]日本事務所長の[[石川雅恵]]は、「「生理の貧困」の根源は人権問題であり、女性が衛生的に生活できる環境の確保も、守れらるべき「[[基本的人権]]」である」と言う<ref name="asahi20211114b">「女性の負担「社会全体の問題」」朝日新聞2021年11月14日朝刊2面</ref>。日本国内での「生理禁忌」の風習は[[平安時代]]に溯り、慣習や風習での「生理タブー視」は今でも根強く、悩みを持った女性が声を上げづらい状況、政治の現場に女性が少ない構造につながっている<ref name="asahi20211114b" />。石川は「世界中の女性が理期間を安心して過ごせるようになれば、社会的な機会損失がなくなって経済の向上にも寄与する。生理の問題は「社会全体の課題」とすべきだ」といった<ref name="asahi20211114b" />。
[[国連女性機関]]日本事務所長の[[石川雅恵]]は、「「生理の貧困」の根源は人権問題であり、女性が衛生的に生活できる環境の確保も、守れらるべき「[[基本的人権]]」である」と言う<ref name="asahi20211114b">「女性の負担「社会全体の問題」」朝日新聞2021年11月14日朝刊2面</ref>。日本国内での「生理禁忌」の風習は[[平安時代]]に溯り、慣習や風習での「生理タブー視」は今でも根強く、悩みを持った女性が声を上げづらい状況、政治の現場に女性が少ない構造につながっている<ref name="asahi20211114b" />。石川は「世界中の女性が理期間を安心して過ごせるようになれば、社会的な機会損失がなくなって経済の向上にも寄与する。生理の問題は「社会全体の課題」とすべきだ」といった<ref name="asahi20211114b" />。




== 要素 ==
== 要素 ==
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=== 理解の問題 ===
=== 理解の問題 ===
愛媛県松山市で子育てサポート事業をしている女性は、女性用品やケアを通して生理の大切さを伝えてきた事から、「生理」と「貧困」の2語が並んでいるのに違和感を感じている<ref name="fnn215993">[https://www.fnn.jp/articles/-/215993 「生理の貧困」広がる支援の一方、言葉に違和感も…子育て世代に寄り添う女性の活動 見えたのは性と生理への“理解”の貧困【愛媛発】]</ref>。また、小学1年生の娘がいる別の女性は、まだ第二次性徴も始まっていない年齢の娘が、学校で生理について教えられずに、ただ「生理用ナプキンを配布します」という紙を持って帰ってきたことに戸惑っていた<ref name="fnn215993" />。生理を「恥ずかしいからあまり公言してはいかない」という社会、「ナプキンを買いたくても買えないから助けてほしい」と言える社会にすることが課題である<ref name="fnn215993" />。
愛媛県松山市で子育てサポート事業をしている女性は、女性用品やケアを通して生理の大切さを伝えてきた事から、「生理」と「貧困」の2語が並んでいるのに違和感を感じている<ref name="fnn215993">[https://www.fnn.jp/articles/-/215993 「生理の貧困」広がる支援の一方、言葉に違和感も…子育て世代に寄り添う女性の活動 見えたのは性と生理への“理解”の貧困【愛媛発】]</ref>。また、小学1年生の娘がいる別の女性は、まだ第二次性徴も始まっていない年齢の娘が、学校で生理について教えられずに、ただ「生理用ナプキンを配布します」という紙を持って帰ってきたことに戸惑っていた<ref name="fnn215993" />。生理を「恥ずかしいからあまり公言してはいかない」という社会、「ナプキンを買いたくても買えないから助けてほしい」と言える社会にすることが課題である<ref name="fnn215993" />。


生理の問題が今まで公にされなかった要因として、学校で生理に対する教育が十分にされてこなかったことがある。生理の手当ては「家で母親が教えるもの、しつけの問題」と想定されていたという声がある<ref name="ryukyu1378979">[https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1378979.html <金口木舌>「生理の貧困」タブー視から一歩先へ - 琉球新報デジタル|沖縄のニュース速報・情報サイト]</ref>。
生理の問題が今まで公にされなかった要因として、学校で生理に対する教育が十分にされてこなかったことがある。生理の手当ては「家で母親が教えるもの、しつけの問題」と想定されていたという声がある<ref name="ryukyu1378979">[https://ryukyushimpo.jp/column/entry-1378979.html <金口木舌>「生理の貧困」タブー視から一歩先へ - 琉球新報デジタル|沖縄のニュース速報・情報サイト]</ref>。
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生理の問題がなかなか表面化してこなかった背景には、「生理は隠すのが美徳」とされてきた日本の風潮がある<ref name="asahiutfl009">[https://www.asahi.com/articles/ASP655SMRP61UTFL009.html 生理への理解、深めるには 無くしたいブロック、格差…:朝日新聞デジタル]</ref>。生理で悩む若年層に、「病気ではない」から「薬を使うことに母親が良い顔をしなかった」り、「生理くらいで産婦人科に行くなんて」「子どもを産めば治る」といった「母親によるブロック」が少なくない<ref name="asahiutfl009" />。また、親が生理用品を与えないネグレクトなどが原因の「生理の貧困」問題は以前からあり、COVID-19のパンデミックで表沙汰になっただけである<ref name="asahiutfl009" />。[[サンリオピューロランド]]を運営する[[サンリオエンターテイメント]]は、2021年7月に小学生から大学生を対象に、「生理」や「性」についてスピーチコンテストを開催した<ref name="asahiutfl009" /><ref>[https://letstalk.tokyo/contest.html Let's talk!トークイベント]</ref>。「親子で一緒に生理について調べよう」という狙いで、表彰会場のサンリオピューロランドには[[子宮頸がん]]の検診車を呼んだ<ref name="asahiutfl009" />。子宮頸がんの予防啓発リーフレットには[[ハローキティ]]が起用されている<ref name="asahiutfl009" />。
生理の問題がなかなか表面化してこなかった背景には、「生理は隠すのが美徳」とされてきた日本の風潮がある<ref name="asahiutfl009">[https://www.asahi.com/articles/ASP655SMRP61UTFL009.html 生理への理解、深めるには 無くしたいブロック、格差…:朝日新聞デジタル]</ref>。生理で悩む若年層に、「病気ではない」から「薬を使うことに母親が良い顔をしなかった」り、「生理くらいで産婦人科に行くなんて」「子どもを産めば治る」といった「母親によるブロック」が少なくない<ref name="asahiutfl009" />。また、親が生理用品を与えないネグレクトなどが原因の「生理の貧困」問題は以前からあり、COVID-19のパンデミックで表沙汰になっただけである<ref name="asahiutfl009" />。[[サンリオピューロランド]]を運営する[[サンリオエンターテイメント]]は、2021年7月に小学生から大学生を対象に、「生理」や「性」についてスピーチコンテストを開催した<ref name="asahiutfl009" /><ref>[https://letstalk.tokyo/contest.html Let's talk!トークイベント]</ref>。「親子で一緒に生理について調べよう」という狙いで、表彰会場のサンリオピューロランドには[[子宮頸がん]]の検診車を呼んだ<ref name="asahiutfl009" />。子宮頸がんの予防啓発リーフレットには[[ハローキティ]]が起用されている<ref name="asahiutfl009" />。



2020 Women's well-being推進プロジェクトの1400人を対象にした調査では、男性の23.1%が生理を知らず、生理を「面倒臭いもの、煩わしいもの」と答えたのは、女性が42.6%に対して、男性は12.5%しかいなかった<ref name="dime1173830">[https://dime.jp/genre/1173830/ 男性が知っておくべき「生理の貧困」問題|@DIME アットダイム]</ref>。
2020 Women's well-being推進プロジェクトの1400人を対象にした調査では、男性の23.1%が生理を知らず、生理を「面倒臭いもの、煩わしいもの」と答えたのは、女性が42.6%に対して、男性は12.5%しかいなかった<ref name="dime1173830">[https://dime.jp/genre/1173830/ 男性が知っておくべき「生理の貧困」問題|@DIME アットダイム]</ref>。


NHKアナウンサーの井上裕貴は、今まで理について触れ機会がほとんどなかったため、『クローズアップ現代+』で「生理の貧困」問題を放送すると決まった時に身構え「生理を経験したことのない自分が、この問題を語ってはいけないのではないか」と考えたたという<ref name="nhk026">[https://www.nhk.or.jp/gendai/comment/0020/topic026.html 「生理の貧困」男にできることは? 考え続けた1か月]</ref>。女性の問題に男性が介入することに「セクハラと受け取られかねない」反応への抵抗感や忌避を感じつつも、まずは同僚の女性アナウンサーに尋ねてみることから始めた<ref name="nhk026" />。アトピーの薬とコンタクトレンズを常用している井上は、取材を通して、生理用品の問題が「人の尊厳にかかわる問題」だと感じ、それを簡単に入手できない状態の深刻さを見た<ref name="nhk026" />。また、「井上は男だから問題の深刻さが分からない」といった指摘もあった<ref name="nhk026" />。これはを踏まえて、井上は放送中に「生理」「ナプキン」「タンポン」と言った言葉を連発したところ、好意的な反応が多数あった<ref name="nhk026" />。当初、井上は打ち合わせで [[保里小百合]]とこの話題を出すだけでも恥ずかしかったが、放送終了後は保里から「違和感が無くなった」と言われた<ref name="nhk026" />。井上は「自分と関係がないような状況にも、自分との共通点を見つけることを大事にしたい」と振り返った<ref name="nhk026" />。
NHKアナウンサーの井上裕貴は、今まで理について触れ機会がほとんどなかったため、『クローズアップ現代+』で「生理の貧困」問題を放送すると決まった時に身構え「生理を経験したことのない自分が、この問題を語ってはいけないのではないか」と考えたたという<ref name="nhk026">[https://www.nhk.or.jp/gendai/comment/0020/topic026.html 「生理の貧困」男にできることは? 考え続けた1か月]</ref>。女性の問題に男性が介入することに「セクハラと受け取られかねない」反応への抵抗感や忌避を感じつつも、まずは同僚の女性アナウンサーに尋ねてみることから始めた<ref name="nhk026" />。アトピーの薬とコンタクトレンズを常用している井上は、取材を通して、生理用品の問題が「人の尊厳にかかわる問題」だと感じ、それを簡単に入手できない状態の深刻さを見た<ref name="nhk026" />。また、「井上は男だから問題の深刻さが分からない」といった指摘もあった<ref name="nhk026" />。これはを踏まえて、井上は放送中に「生理」「ナプキン」「タンポン」と言った言葉を連発したところ、好意的な反応が多数あった<ref name="nhk026" />。当初、井上は打ち合わせで[[保里小百合]]とこの話題を出すだけでも恥ずかしかったが、放送終了後は保里から「違和感が無くなった」と言われた<ref name="nhk026" />。井上は「自分と関係がないような状況にも、自分との共通点を見つけることを大事にしたい」と振り返った<ref name="nhk026" />。


=== #みんなの生理 ===
=== #みんなの生理 ===
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===  学業  ===
===  学業  ===
「#みんなの生理」と「日本若者協議会」が女子学生に向けて行ったアンケート調査では、「生理で学校・授業・部活を休みたいと思ったことがありゅ」のは、300人の回答のうち93%に及び、そのうち3人に2人は「それでも学校を休めない」と答えていた<ref name="nhk034">[https://www.nhk.or.jp/gendai/comment/0020/topic034.html?cid=gendaihk-tvqc-211118-oha 【生理の貧困】生理がつらい、でも、学校を休めない]</ref>。「休めない」理由として、「成績や[[内申点]]に悪影響が出る」が63%、「生理を理由に休んでいいと思わなかった」も57%にあり<ref name="nhk034" />、休めないことで「授業に集中できなかった」が81%に達した<ref name="nhk034" />。また、学校を休んだ場合でも、3人に1人が'''「生理による欠席で成績や内申点を下げられた」'''と答えた<ref name="nhk034" />。そのうえで、学校での「[[生理休暇]]」の導入には、9割以上が賛意を示した<ref name="nhk034" />。
「#みんなの生理」と「日本若者協議会」が女子学生に向けて行ったアンケート調査では、「生理で学校・授業・部活を休みたいと思ったことがあ」のは、300人の回答のうち93%に及び、そのうち3人に2人は「それでも学校を休めない」と答えていた<ref name="nhk034">[https://www.nhk.or.jp/gendai/comment/0020/topic034.html?cid=gendaihk-tvqc-211118-oha 【生理の貧困】生理がつらい、でも、学校を休めない]</ref>。「休めない」理由として、「成績や[[内申点]]に悪影響が出る」が63%、「生理を理由に休んでいいと思わなかった」も57%にあり<ref name="nhk034" />、休めないことで「授業に集中できなかった」が81%に達した<ref name="nhk034" />。また、学校を休んだ場合でも、3人に1人が'''「生理による欠席で成績や内申点を下げられた」'''と答えた<ref name="nhk034" />。そのうえで、学校での「[[生理休暇]]」の導入には、9割以上が賛意を示した<ref name="nhk034" />。


[[高知市]]の私立[[土佐女子中学校]]では、先生の提案により、高知市の事業「こうちこどもファンド」に応募する動画を生徒6人で製作した<ref name="mainichi187000c">[https://mainichi.jp/articles/20211116/k00/00m/100/187000c 「もっと知って、生理のこと」立ち上がった中学生 啓発動画を制作 | 毎日新聞]</ref>。震災時の避難所で、男性が女性一人に1枚ずつナプキンを配っていた案件が契機となり、「女子校ならではの視点」で、小中学生向けに生理の知識を伝える動画を作成することにした<ref name="mainichi187000c" />。この動画案をプレゼンテーションに出した結果、ファンドからの助成が決まり、動画の作成が進められている<ref name="mainichi187000c" />。
[[高知市]]の私立[[土佐女子中学校]]では、先生の提案により、高知市の事業「こうちこどもファンド」に応募する動画を生徒6人で製作した<ref name="mainichi187000c">[https://mainichi.jp/articles/20211116/k00/00m/100/187000c 「もっと知って、生理のこと」立ち上がった中学生 啓発動画を制作 | 毎日新聞]</ref>。震災時の避難所で、男性が女性一人に1枚ずつナプキンを配っていた案件が契機となり、「女子校ならではの視点」で、小中学生向けに生理の知識を伝える動画を作成することにした<ref name="mainichi187000c" />。この動画案をプレゼンテーションに出した結果、ファンドからの助成が決まり、動画の作成が進められている<ref name="mainichi187000c" />。
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学校のトイレに生理用品を置くことを目的に活動している学生コミュニティ「SURP」は、高校生以上の学生団体が集まり、各校で活動している。[[国際基督教大学]]では、大学内の3か所ある「オールジェンダートイレ」に、生理用品を置く取り組みを始めた。「生理用品に関する悩みが可視化されていなかった」ことから、学生や教職員から「助かった」という反応や、生理用品の寄付もあった。「#みんなの生理」のメンバーは、「保健室に生理用品を取りに行くことにハードルを感じる人もいるため、プライバシーを守れるトイレの個室に置きたい」と語っている。「生理の問題は多くの人が声を上げるようになれば、今まで言えなかった人も声を出せるようになる」とエールを送る一方で、役所からは「生理に理解のない人からいたずらをされないか」とも指摘を受けていて、性教育の必要性を感じている。また、「生理のある人の性自認(ジェンダー)が女性とは限らない」ため、「生理=女性」という一元論から脱却する必要性も指摘する<ref>{{Cite web|title=「学校トイレに無料の生理用品」活動 「悩み」可視化される実感|url=https://mainichi.jp/articles/20210518/k00/00m/040/174000c|website=毎日新聞|accessdate=2021-08-06}}</ref>。
学校のトイレに生理用品を置くことを目的に活動している学生コミュニティ「SURP」は、高校生以上の学生団体が集まり、各校で活動している。[[国際基督教大学]]では、大学内の3か所ある「オールジェンダートイレ」に、生理用品を置く取り組みを始めた。「生理用品に関する悩みが可視化されていなかった」ことから、学生や教職員から「助かった」という反応や、生理用品の寄付もあった。「#みんなの生理」のメンバーは、「保健室に生理用品を取りに行くことにハードルを感じる人もいるため、プライバシーを守れるトイレの個室に置きたい」と語っている。「生理の問題は多くの人が声を上げるようになれば、今まで言えなかった人も声を出せるようになる」とエールを送る一方で、役所からは「生理に理解のない人からいたずらをされないか」とも指摘を受けていて、性教育の必要性を感じている。また、「生理のある人の性自認(ジェンダー)が女性とは限らない」ため、「生理=女性」という一元論から脱却する必要性も指摘する<ref>{{Cite web|title=「学校トイレに無料の生理用品」活動 「悩み」可視化される実感|url=https://mainichi.jp/articles/20210518/k00/00m/040/174000c|website=毎日新聞|accessdate=2021-08-06}}</ref>。


[[石川県]][[金沢市]]では、看護職と保育士の団体が、将来の[[エッセンシャルワーカー]]を支援するために、市内の看護教育機関の生徒向けに生理用品を寄付した<ref name="chunichi327596">[https://www.chunichi.co.jp/article/327596 看護学生支援 生理用品贈る 金沢の団体:北陸中日新聞Web]</ref>。2021年9月9日には[[金沢看護専門学校]]で「贈呈式」が行われたが<ref name="chunichi327596" />、ルポライターの[[田中ひかる]]は「贈呈式」が行われたことに違和感を書いた<ref>{{twitter status|tanakahikaru77|1436255386340786184}}</ref>。
[[石川県]][[金沢市]]では、看護職と保育士の団体が、将来の[[エッセンシャルワーカー]]を支援するために、市内の看護教育機関の生徒向けに生理用品を寄付した<ref name="chunichi327596">[https://www.chunichi.co.jp/article/327596 看護学生支援 生理用品贈る 金沢の団体:北陸中日新聞Web]</ref>。2021年9月9日には[[金沢看護専門学校]]で「贈呈式」が行われたが<ref name="chunichi327596" />、ルポライターの[[田中ひかる]]は「贈呈式」が行われたことに違和感を書いた<ref>{{twitter status|tanakahikaru77|1436255386340786184}}</ref>。


その一方で、トイレに置くと誰でも持っていってしまったり、性教育をする以前の学年への懸念から、トイレではなく保健室や職員室に置くことを決めた学校もある<ref name="bythem436928" /><ref name="kyotonp608033" />。[[京都府]][[城陽市]]は「トイレットペーパーのように『生理用品がトイレに置かれているのが当たり前』という認識が広がっていない」<ref name="bythem436928" /><ref name="kyotonp608033" />、[[京都市]]、[[宇治市]]、[[綾部市]]は「経済的困窮の問題」という理由を付けた<ref name="kyotonp608033" />。「保健室で受け取ってもらうことで、養護教諭が状況を聞き、必要な支援につなげる」ことを意図した自治体もある<ref name="kyotonp608033" />。その反面、[[亀岡市]]は「保健室に行くハードルが高い子もいる」可能性を示した<ref name="kyotonp608033" />。
その一方で、トイレに置くと誰でも持っていってしまったり、性教育をする以前の学年への懸念から、トイレではなく保健室や職員室に置くことを決めた学校もある<ref name="bythem436928" /><ref name="kyotonp608033" />。[[京都府]][[城陽市]]は「トイレットペーパーのように『生理用品がトイレに置かれているのが当たり前』という認識が広がっていない」<ref name="bythem436928" /><ref name="kyotonp608033" />、[[京都市]]、[[宇治市]]、[[綾部市]]は「経済的困窮の問題」という理由を付けた<ref name="kyotonp608033" />。「保健室で受け取ってもらうことで、養護教諭が状況を聞き、必要な支援につなげる」ことを意図した自治体もある<ref name="kyotonp608033" />。その反面、[[亀岡市]]は「保健室に行くハードルが高い子もいる」可能性を示した<ref name="kyotonp608033" />。

2021年12月30日 (木) 20:31時点における版

生理の貧困(せいりのひんこん)とは、経済的な理由などから生理処理用品を入手することが困難な状態にあることを指す[1][2]

経済的な理由のほかにも、羞恥心により購入に躊躇いがあることや、家族の無理解により入手ができないということが、2021年3月に国際NGOのプラン・インターナショナルが15歳から24歳を対象に実施したアンケートで示された[3]

定義とその変遷

イェール大学のGabrielle Joy Danielsによる2016年の論文ではカンボジア農村社会で月経の貧困(Menstrual Poverty)が新たな貧困の形として、月経への物資の支援の不足や身体的並びに精神的苦痛、周囲の反応への不安などが注目されている[4]

日本語の「生理の貧困」は「Period Poverty」という英語を和訳したものであり[5]、「経済的な理由で生理用品が買えないことだけではなく、物資にアクセスできない」ことを指す[5]。また、この背景には生理がタブー視されてきた歴史と、男尊女卑の政治・社会構造が影響している[6]。 2019年10月19日に、アメリカのNPOが、この日を「National Period Day(生理の日)」と定めた。「生理をタブー視せず、生理のある誰もが生理用品を入手可能にする」こと、つまり「生理の平等化」を求め、全米の各地でデモ行進も行われた[7]

 尊厳 

スコットランドでは、「生理の貧困」との呼び方が「女性のヒューマンライツを損ねる」という声が上がり、「生理の尊厳」(period pride)または「生理の公平」(period equality)という表現に変わりつつある[8]。スコットランド地方議員アリソン・エビソンは、「女性の尊厳を守るために、言葉を買えるという考えに至った」と言った[8]

国連女性機関日本事務所長の石川雅恵は、「「生理の貧困」の根源は人権問題であり、女性が衛生的に生活できる環境の確保も、守れらるべき「基本的人権」である」と言う[9]。日本国内での「生理禁忌」の風習は平安時代に溯り、慣習や風習での「生理タブー視」は今でも根強く、悩みを持った女性が声を上げづらい状況、政治の現場に女性が少ない構造につながっている[9]。石川は「世界中の女性が生理期間を安心して過ごせるようになれば、社会的な機会損失がなくなって経済の向上にも寄与する。生理の問題は「社会全体の課題」とすべきだ」といった[9]

要素

「生理の貧困」を構成する要素は、大きく3つある[10]

経済的貧困
経済的な問題で生理用品を買えない最大の要素で、高校生以上の学生の5人に1人が、生理用品を入手できない状態にあるという報告がある[10][11]
知識の貧困
生理についての知識や教育が、親などから十分に施されてなく、適切な手当てができない状態[12][10]
家族関係の貧困
生理が来たことを親に言えなかったり、生理痛を訴えても「生理は痛いものだから我慢しろ」などと、生理の辛さを親に頼れない状態[10][13]

施策とそれに対する反応

イギリス

イギリスでは、2021年1月

から生理用品に対する付加価値税タンポン税)を廃止している[14]

スコットランド

2020年11月、スコットランド議会において生理用品の無償提供に関する法律が成立した[14][15]。生理用品の購入による経済的な負担をなくすことを目的としており、学校や公共施設において生理用品を必要とする全ての人を対象として無償で配布する[14][15]。これにより、地方自治体には対象となる人が無料で生理用品を入手できるようにする法的義務が発生した[16]。きっかけは2017年にグラスゴーで始まった、地元自治体が高校などに生理用品を提供する社会実験で、生理用品を教師からもらうのは恥ずかしい生徒もいるため、トイレに置くことになった[8]。放課後に発案した生徒が毎日トイレを巡回して補充を続け、2018年には事業化されて、市内の全校に拡大された[8]。2021年現在、各自治体と提携した企業が学校・図書館・美術館などに生理用品を供給していて、年間の予算が£870万と見積もられている[8]

フランス

フランス国内では、「生理の貧困」の問題を持つ女性が170万人以上いたが[17]、2020年、フランス政府はホームレス女性や刑務所にいる女性を対象に生理用品を無償とする施策を発表[18]。さらに2021年2月に全ての大学生を対象に生理用品を無償で配布することを発表した。同年9月からの新学期までに全ての大学生が手に入れられるようにすることを目標としている[14][15]

ニュージーランド

ニュージーランドでは、2021年6月から学校施設において生理用品を無償で配布することが決定している[14][15]

韓国

2019年11月、ソウル市において満11歳から18歳の全ての女子児童に対して生理用ナプキンを支給するとした条例改正案が可決された[19]

アメリカ合衆国

カリフォルニア州

カリフォルニア州では、2021年10月8日、州知事が新法律に署名して、州内の公立学校と大学で、2022年~2023年の学期[20]から、生理用品を無料で配布することとなった。同州在住の女性が、生理用品の購入で課税されていた額は、年間2000万米ドルだったという[21]

日本における「生理の貧困」

背景

信濃毎日新聞』の社説では1ヶ月あたりの生理用品に費やす金額を千円とした場合、10代初めの初経から50歳前後の閉経までを累計すると、50万円近くを生理用品代に費やすと試算している[22]

13歳に初経が来て、50歳に閉経を来る仮定で計算すると、その間の37年間のうち、6年間分の日にちを生理に費やす[23]

このため、一人の女性が生涯の生理のために使う経済的負担は大きい[23]。また、15歳から24歳までの女性を対象にした、生理の意識調査では、「収入」「生理用品の値段」「自分が使える金額」といった金銭問題により、生理用品を買えない、入手できない女性がいることが判明した[23]

生理用品を買うお金がない、または利用できない環境にある状況は、開発途上国だけではなく先進国でも問題になっており、2016年には日本のホームレスシングルマザーの間で問題として挙げられている[24]

歴史社会学者の田中ひかるは『現代ビジネス』の記事で、生理用品を軽減税率の対象とすべく署名活動を行っている「#みんなの生理」が高校生以上の学生を対象としたアンケート調査を取り上げ、そのアンケートでは671件の回答があった[25]。それによると、2020年から過去1年の間で、金銭的な理由によって生理用品の入手に苦労した割合が20.1%、生理用品の交換頻度を減らした割合が37.0%、経血の処理に生理用品以外のものを利用した割合が27.1%となっている[25]。その中には、母親のネグレクトや、生理に対する無理解などで、生理用品を買ってもらえない、または買うお金がもらえないケースもあった[26]。また、ソーシャルネットワークサービス上で生理用品の入手に苦労したという体験談が流れ、共感が集まっていることを田中は指摘している[26]

日本放送協会の記事では、2019年以降の新型コロナウイルス感染症の世界的流行の影響でアルバイトの機会が減った結果、生理用品が購入できなくなってしまったものの、父親に重要性が理解されず、困窮した専門学生の取材が掲載されている[27]

埼玉県川口市の中学校で勤務していた元養護教諭は、埼玉新聞の取材にて、「病気や傷害を除いて保健室に行かないように指導している学校もある」が、「生理用品を得るために保健室に通う生徒は以前からいた」と述べ、「貧困層の子供は自分の立場を声に上げづらく、生理用品を取りに保健室に向かう生徒には理由がある」と述べている[28]。学校によって、保健室で借りた生理用品は、後で新品を返すルールがある学校もあった[29]

2021年3月9日放送の情報番組「グッとラック!」で「生理の貧困」問題が取り上げられた際には[30]3時のヒロイン福田麻貴が「売れていない頃はなるべく交換していなかった」「いろいろ切り詰めると月1000円でも辛い」と自身の過去の体験を述べた。その上で、「最低限清潔に暮らす権利は誰にもあり、生理用品は確実な入手が必要」とコメントした[30]。また同メンバーのゆめっちも、ナプキンの長時間使用やトイレットペーパーでの代用、低用量ピルの値段に言及した[30]。アナウンサー若林有子は、Twitter上でナプキンを買えない人への批判が集まっている事に対して、「こういう批判によって、より我慢を強いられる人が出てきてしまう」点を指摘した[30]田村淳も「今や生活必需品のスマートフォンをあきらめて生理用品を買えというのは暴論」との意見を述べた[30]。望月優大は「生理の貧困」への批判に対し、「こういう批判は他の貧困問題でも繰り返されていて、『結局貧しいものは貧しいままでいろ』と言っているに過ぎず、明日の食料や住居に困るところまでいかないと『自分が貧しい』と言えない、助けを欲してはいけないという文化が、日本を凄く厳しい社会にしている」ことを指摘した[30]。また「男性の生理についての無理解には、根本的な性教育を改めていく必要がある」との意見を述べた[30]トレンディエンジェル斎藤司も「ナプキンを1日7枚使うとは知らず、1日1枚と思っていた」と言った[30]。これらの問題の原因は、「自分が考える貧困に当てはまらない人は、貧困ではない」という「不寛容さ」にある[30]

理解の問題

愛媛県松山市で子育てサポート事業をしている女性は、女性用品やケアを通して生理の大切さを伝えてきた事から、「生理」と「貧困」の2語が並んでいるのに違和感を感じている[31]。また、小学校1年生の娘がいる別の女性は、まだ第二次性徴も始まっていない年齢の娘が、学校で生理について教えられずに、ただ「生理用ナプキンを配布します」という紙を持って帰ってきたことに戸惑っていた[31]。生理を「恥ずかしいからあまり公言してはいかない」という社会、「ナプキンを買いたくても買えないから助けてほしい」と言える社会にすることが課題である[31]

生理の問題が今まで公にされなかった要因として、学校で生理に対する教育が十分にされてこなかったことがある。生理の手当ては「家で母親が教えるもの、しつけの問題」と想定されていたという声がある[32]

NHKの男性記者が、女性パートナーのために生理用品を買う時、「生理の状態に応じて複数の種類のナプキンを買う」ことを男性記者が知らず、戸惑っている[33]。また、女性パートナーや娘と「生理の話をしたことがない」男性や、「生理痛がある女性の4人に1人は子宮内膜症の疑いがある」ことを知らなかった男性記者もいた[33]

プラン・インターナショナルの長島美紀は、生理用品が生活費の優先度で高くなく、美容費などが優先されている調査結果を見て、「自分の体のケアに対する意識が低いのではないか」と分析した[34]。また、「生理は恥ずかしいもの、隠すべきもの」という社会通念が根強く、「生理の知識や手当の方法が社会全体で共有されてこなかった」問題もある[34]。そのため、PMSやPMDD(月経前症候群)などの不調を本人が知らなかったり、周囲が理解できない状態も続いている[34]

生理の問題がなかなか表面化してこなかった背景には、「生理は隠すのが美徳」とされてきた日本の風潮がある[35]。生理で悩む若年層に、「病気ではない」から「薬を使うことに母親が良い顔をしなかった」り、「生理くらいで産婦人科に行くなんて」「子どもを産めば治る」といった「母親によるブロック」が少なくない[35]。また、親が生理用品を与えないネグレクトなどが原因の「生理の貧困」問題は以前からあり、COVID-19のパンデミックで表沙汰になっただけである[35]サンリオピューロランドを運営するサンリオエンターテイメントは、2021年7月に小学生から大学生を対象に、「生理」や「性」についてスピーチコンテストを開催した[35][36]。「親子で一緒に生理について調べよう」という狙いで、表彰会場のサンリオピューロランドには子宮頸がんの検診車を呼んだ[35]。子宮頸がんの予防啓発リーフレットにはハローキティが起用されている[35]

2020 Women's well-being推進プロジェクトの1400人を対象にした調査では、男性の23.1%が生理を知らず、生理を「面倒臭いもの、煩わしいもの」と答えたのは、女性が42.6%に対して、男性は12.5%しかいなかった[37]

NHKアナウンサーの井上裕貴は、今まで生理について触れる機会がほとんどなかったため、『クローズアップ現代+』で「生理の貧困」問題を放送すると決まった時に身構え「生理を経験したことのない自分が、この問題を語ってはいけないのではないか」と考えたたという[38]。女性の問題に男性が介入することに「セクハラと受け取られかねない」反応への抵抗感や忌避を感じつつも、まずは同僚の女性アナウンサーに尋ねてみることから始めた[38]。アトピーの薬とコンタクトレンズを常用している井上は、取材を通して、生理用品の問題が「人の尊厳にかかわる問題」だと感じ、それを簡単に入手できない状態の深刻さを見た[38]。また、「井上は男だから問題の深刻さが分からない」といった指摘もあった[38]。これはを踏まえて、井上は放送中に「生理」「ナプキン」「タンポン」と言った言葉を連発したところ、好意的な反応が多数あった[38]。当初、井上は打ち合わせで保里小百合とこの話題を出すだけでも恥ずかしかったが、放送終了後は保里から「違和感が無くなった」と言われた[38]。井上は「自分と関係がないような状況にも、自分との共通点を見つけることを大事にしたい」と振り返った[38]

#みんなの生理

大学でジェンダーについて学び、生理を題材に卒業論文を書いていた谷口歩実は、「生理用品に消費税の軽減税率が適用されないのはなぜか」について考えたことがきっかけで、3人共同で「#みんなの生理」というグループを立ち上げた[39]。谷口は幼少期に、祖母から「お金がないので朝食か生理用品かの片方しか買えなかった」話を聞いて驚いたという。「生理は恥ずかしいもの、隠すべきものという印象」に対して、谷口は「生理の問題は「月経のある人」だけが考えればよい問題ではない」と述べている[40]。「#みんなの生理」では「生理用品に軽減税率を適用するように」と4万6000人の署名を集めて、国や政治団体に提出した[39]。また2021年2月にインターネットで日本国内の利用者にアンケートを取り結果を公表したところ、「トイレットペーパーで代用している」「親に生理用品を買ってもらえない」「夜用のナプキンを一日中使うので身体に影響がある」といった声があり、この結果に対して大きな反響が寄せられた[39]

2021年7月16日、「#みんなの生理」は、厚生労働省で記者会見をして、生理用品への軽減税率の適用を求める署名者が、7月15日時点で7万2809人に達したと発表した[41]。2021年6月16日に内閣府が発表した「女性活躍・男女共同参画の重点方針2021」の中の「生理の貧困対策」に対して、「コロナ対策の一環のため、一過性の取り組みになりかねない」「生理用品が窓口配布になる可能性が高い」「生理のある人(の性自認)が『女性』に限定されている」「経済的要因以外で生理用品を入手できない人が不可視化されかねない」という4つの懸念と、それに対して、「生理用品への軽減税率適用」「学校トイレへの生理用品常備」「より包括的な調査」の3つを提案した。また、2021年7月9日に厚生労働省が発表した、「学校や職場などでの不妊予防の支援策」について、「将来ではなく、今現実の自分の身体についてのニーズに向けて活動している」とコメントした[42]

 学業 

「#みんなの生理」と「日本若者協議会」が女子学生に向けて行ったアンケート調査では、「生理で学校・授業・部活を休みたいと思ったことがある」のは、300人の回答のうち93%に及び、そのうち3人に2人は「それでも学校を休めない」と答えていた[43]。「休めない」理由として、「成績や内申点に悪影響が出る」が63%、「生理を理由に休んでいいと思わなかった」も57%にあり[43]、休めないことで「授業に集中できなかった」が81%に達した[43]。また、学校を休んだ場合でも、3人に1人が「生理による欠席で成績や内申点を下げられた」と答えた[43]。そのうえで、学校での「生理休暇」の導入には、9割以上が賛意を示した[43]

高知市の私立土佐女子中学校では、先生の提案により、高知市の事業「こうちこどもファンド」に応募する動画を生徒6人で製作した[44]。震災時の避難所で、男性が女性一人に1枚ずつナプキンを配っていた案件が契機となり、「女子校ならではの視点」で、小中学生向けに生理の知識を伝える動画を作成することにした[44]。この動画案をプレゼンテーションに出した結果、ファンドからの助成が決まり、動画の作成が進められている[44]

施策とそれに対する反応

2021年3月4日の参議院予算委員会にて、公明党佐々木さやかが「生理の貧困問題」について質問したところ、女性活躍大臣丸川珠代が「対応を検討する」と回答した[45]。3月19日の参議院予算委員会でも、立憲民主党蓮舫が「生理の貧困」を取り上げ、経済的な理由で生理用品の購入が難しかった学生が2割にあたるとする民間調査の結果を示した[46]。そのことから、本件は自己責任と呼べるものではないと言及した[46]。3月23日、一億総活躍担当大臣坂本哲志は、孤独・孤立対策に取り組むNPOなどへの財政支援に関し、「生理用品の無料配布を補助対象として認める」ことを発表した[47]。一方でfumumu編集部の五代桜子は2021年3月24日の記事にて、賛同や追加の提案以外にも課題そのものの根本解決になっていないことや、生理用品と肌の相性からくる課題の提示、実施に関する説明を求む声があったことに触れている[48]

各地で生理用品の配布が始まったことについて、助産師大貫詩織は、「今回配布されている生理用品は、あくまで『備蓄品の放出』を活用したものが多く、1回配ってそれで終了で良いものか?」「「生理の貧困」の根本の問題は、「生理にはどんなケアやコストが必要か?」などの、性教育の欠如による知識不足がある。この言葉が多様な議論につながってほしいが、まずは「性のタブー」をなくす最初の一歩として、身近な人と日常の会話で「性の話」を出してみてはどうか」と述べている[49]。また産婦人科医の宋美玄は、公共施設での生理用品配布に対して、インターネット上で賛否両論があるとして、その中の反対意見は悪用を心配するものが主だとした[50]

2021年4月3日の『日本経済新聞』では、コロナ禍による経済的困窮から、自治体や学校で生理用品の無償配布が広がっていることが報じられている[51]東京都では2021年3月15日から、豊島区が防災用に備蓄していた生理用品を女性向けに窓口で配布を始め、3月19日の終了までに計416袋を配布した[52]。きっかけは、区の若い女性への支援策プロジェクトで、プロジェクトに参加している支援団体から「生理用品を渡すことがある」という声があったことで、備蓄用の生理用品を入れ換え時期が来たことに合わせての活用となった[52]。豊島区をはじめとして、東京都の他の自治体でも、コロナ禍で困窮する女性へ生理用品を配布する支援が進められた[52]

2021年5月28日、男女共同参画大臣・丸川珠代は、定例記者会見で、内閣府が5月19日時点で各都道府県に調査したところ、「生理の貧困」への支援策をしている自治体が、全国で少なくとも255団体あることを発表した。最多は埼玉県内の31自治体で、東京都内の25自治体、愛知県内の23自治体と続く。主な取り組みは生理用ナプキンの無償配布である[53][54]

2021年6月16日、内閣府は「女性活躍・男女共同参画の重点方針2021」を決定した[55]。その中で、内閣府と文部科学省と厚生労働省が、地方教協団体に対して「地域女性活躍推進交付金」を使って、生理用品の提供を支援するだけではなく、それをきっかけに女性の背景や事情に向き合うこと、「地域子供の未来応援交付金」による、子どもたちへに必要な支援、学校での養護教諭スクールソーシャルワーカーによる生活支援への連携などが盛り込まれた。さらに、2021年度から、「生理の貧困」がもたらす健康への影響の調査と、「生理の貧困」に対する支援の「横のつながり」の情報提供を始める[56]

この発表に対して、日本労働組合総連合会事務局長の相原康伸は、発表された対策に加えて、「教育現場等で、生理の知識や理解を広げることも重要」だとのコメントを出した[57]

政治利用

2021年10月31日の衆議院議員選挙に向けて、日本共産党社会民主党公明党れいわ新選組立憲民主党自由民主党日本維新の会の各政党が、選挙公約で「生理の貧困」対策を掲げた[58]。「#みんなの生理」共同代表の谷口歩美は、自分たちの行動が政治を動かしている実感がある半面、生理が女性特有の問題と言う認識がまだ強く、「生理をめぐる問題が『女性の貧困問題』に矮小化されてしまわないか」という不安があり、谷口は「生理の問題を通じて、ジェンダーや男女の格差問題を解決する糸口にしたい」と言っている[58]

学校トイレでの生理用品常備

2021年3月17日には、市議会で「生理用品の支援」が質疑に挙がったことや女性議員9人から緊急要望が市長に出されたことを受け、多摩市にて防災備蓄用の生理用品(計1664枚)を、全部で26校ある市立小学校と市立中学校の女子トイレに置く取り組みを始めた[59]。学校での配布は都の中でも珍しいと報じられた[60]

この背景が朝日新聞に掲載された[61]ことに対して、若年女性の貧困対策で活動している一般社団法人Colabo仁藤夢乃は、多摩市の教育委員会が、記事に提供した写真に「持って来られなかった人のための生理用品です。忘れてしまった人は保健室でもらってください。」と書かれていることに違和感を感じ、「誰でも使える生理用品でなければ、本当に困っている女子も使い辛いのではないか」と指摘している[62]。また品川区の場合の写真でも「大切に使いましょう」と大書されていることにも問題がある[63]

2021年5月、群馬県は全ての県立学校や県所有施設(ぐんま男女共同参画センター、美術館、図書館)などで、生理用ナプキンの無償配布を始めた。県レベルでは全国初である[64]

2021年5月、愛知県東郷町では、町の小中学生たちが町長などに質問する「子ども議会」での小学生女子の提案が契機で、提案から2か月弱で、町内の小中学校9校の女子トイレの個室に、生理用品の常備が実現した。町の工業団地競合組合が費用を寄付し、合わせて約4000袋の生理用品が段ボールで届けられた[65]

学校のトイレに生理用品を置くことを目的に活動している学生コミュニティ「SURP」は、高校生以上の学生団体が集まり、各校で活動している。国際基督教大学では、大学内の3か所ある「オールジェンダートイレ」に、生理用品を置く取り組みを始めた。「生理用品に関する悩みが可視化されていなかった」ことから、学生や教職員から「助かった」という反応や、生理用品の寄付もあった。「#みんなの生理」のメンバーは、「保健室に生理用品を取りに行くことにハードルを感じる人もいるため、プライバシーを守れるトイレの個室に置きたい」と語っている。「生理の問題は多くの人が声を上げるようになれば、今まで言えなかった人も声を出せるようになる」とエールを送る一方で、役所からは「生理に理解のない人からいたずらをされないか」とも指摘を受けていて、性教育の必要性を感じている。また、「生理のある人の性自認(ジェンダー)が女性とは限らない」ため、「生理=女性」という一元論から脱却する必要性も指摘する[66]

石川県金沢市では、看護職と保育士の団体が、将来のエッセンシャルワーカーを支援するために、市内の看護教育機関の生徒向けに生理用品を寄付した[67]。2021年9月9日には金沢看護専門学校で「贈呈式」が行われたが[67]、ルポライターの田中ひかるは「贈呈式」が行われたことに違和感を書いた[68]

その一方で、トイレに置くと誰でも持っていってしまったり、性教育をする以前の学年への懸念から、トイレではなく保健室や職員室に置くことを決めた学校もある[23][34]京都府城陽市は「トイレットペーパーのように『生理用品がトイレに置かれているのが当たり前』という認識が広がっていない」[23][34]京都市宇治市綾部市は「経済的困窮の問題」という理由を付けた[34]。「保健室で受け取ってもらうことで、養護教諭が状況を聞き、必要な支援につなげる」ことを意図した自治体もある[34]。その反面、亀岡市は「保健室に行くハードルが高い子もいる」可能性を示した[34]

2021年8月3日、内閣府男女共同参画室は、全国581の自治体が学校や役所で生理用品の無料配布などを実施・検討していることを公表した[23]

長崎市では、6つの市民団体が、クラウドファンディングで資金を集め、市内の学校に生理用品を無料で配布するプロジェクトを始めた[69]


東京都港区では、2021年6月に、区立の焼酎学校に通う思春期女子、約2400人にアンケートを行った結果、17%に「学校生活で生理用品がなくて困った」ことがあり、そのうち95%は「持ってくるのを忘れた」から、5%は「家庭で用意できなかったから」だった[70]。生理がある女子生徒の3割が「生理用品がなくて困った」と答えた山口市では、市内の中学校で9割弱の女子生徒が「生理用品をトイレに置いてほしい」と答えた[71]港区立御成門中学校では、試行的にトイレに「自由に使ってよいが、後で保健室に来ること」という張り紙とともに生理用品を置いたところ、1か月で10セットが使われ、使った生徒が保健室に来た[71]東京都立新宿高等学校でも、2021年5月から、統括校長の意向で「トイレットペーパーと同じように」校内のトイレのうちの2か所に無造作に置き始めたところ、8月末までに410枚のナプキンが使用されていた[71][72]。保健室で渡していたころは年間10枚程度の利用だったが、単純計算で160倍に増え、2日に1回補充しないといけない状態である[72]

値引販売

ファミリーマートは、2021年の3月8日(国際女性デー)の翌日から12月31日まで、沖縄県を除く全国の店舗で、店内で販売される生理用品全てを2%値引販売している[73]

商業施設での配布

2021年6月2日、三井不動産は、ベンチャー企業オイテルとの協力で、グループ会社の三井不動産商業マネジメントが経営する、大型ショッピングモール「ららぽーと富士見」内の女子トイレの個室全141に、生理用品を無料で提供するサービスを夏に導入する計画を発表した。個室内の専用機にスマートフォンの専用アプリを近づけると、広告動画が流れたあとにナプキンが受け取れる仕組みで、2時間に1回利用できる。他のグループ施設にも広げる計画がある[74][75]

 報道 

2021年11月20日、一般社団法人反貧困ネットワークが主催する「貧困ジャーナリズム大賞2021」にて、NHKの「生理の貧困」取材チームが、「貧困ジャーナリズム大賞」を受賞した[76]。若い女性が苦しんでいる状況を番組やネットで発進し続け、学校や公共施設でのナプキン無料配布につなげた点が評価された[76]

批判と中傷

「生理の貧困」問題が報道され、名前と状況が広まってきたことで、「ナプキンを買えないのは金遣いが荒いからだ」「スマホに金が使えるのに、ナプキンは買えないのか」「大学に行っているのに生理用品が買えないのはおかしい」などといった批判や、「生理用品の無料配布は男性差別だ」「他人が働いた金が怠けものに流れてはならない」という自己責任論に基づく中傷が起きている[77]。しかし、実際に1回の生理で必要なのは生理用品の金額だけではなく、鎮痛剤、カイロ、替えの下着、さらに人によってはピルと、その処方のための産婦人科の診察費等も必要であり[78][79]、また、ピルを買うことも、「体に良くない」「ふしだらな女だと見られる」といった根拠のない理由で止められてしまうなど、「目に見えない部分の必需品」だからこその値段やハードルの高さがある[80]。「生理の貧困」とは、経済的困窮だけではなく個人を取り巻く多様な事情により引き起こされるものである。このことから、「女性に必要なものへのアクセス手段」が失われることで、「女性の人権」や「社会を変化させる芽」が損なわれるといった事態は避けるべきである[77]

「生理の貧困」が批判される大きな要因は日本の性教育の遅れであり、「ナプキンは1日1枚でいい」「生理中はセックスしても妊娠しない」といった誤解が蔓延する結果である[5]。また「女だけに補助があるのは優遇だ」「男の納めた税金を女に使うな」といった批判もあり、日本維新の会参議院議員梅村みずほは「『生理の貧困』が問題なら、『ひげそりの貧困』も対策が必要」[81]とTwitterに投稿し、物議を醸している[5]「生理の貧困」対策は「女性優遇」ではなく、「生理のある人が毎月苦しんでいることの是正」である[5]。また「生理の貧困」問題はきっかけに過ぎず、女性は初経から更年期障害に至るまで、男性では起こらない様々な問題があるため、女性の不快や苦痛を社会全体でケアする体制づくりが必要である[5]

女子大学生には、生理用品は安いものではない。「「生理の貧困」は「生理に対する考え方」の貧困だ」という高齢男性からの新聞投書に対して、反論したTwitter投稿[82]には27千件以上の反応があった[83]

2021年5月31日、日本テレビNEWS ZERO」で「生理の貧困問題」が特集され、大学1年生の女性に密着取材した内容が報道された[84]。この女性は父親の収入が減り、妹もいるため、自身が使う生理用品の量を減らしていた[84]。しかし、取材したアナウンサーから「スマートフォンの毎月の利用料金を削って生理用品を購入しないのか」という問いには、「スマホがないと友人付き合いができない」、また「遊ぶお金を削ってはどうか」という問いにも「Tシャツ1枚で友人には会えない」と回答した[84]。この報道に対して、主に同性から、「なぜ交友費や通信費を削って生理用品を買わないのか」という批判が相次ぎ、ネット上で炎上が発生した[84]。しかし、この報道を見た取材対象者本人を名乗るTwitterアカウントが釈明を投稿し[85]、インタビューでは「月経困難症の治療のために低用量ピルを飲んでいるが金額の負担が重い上、ピルを飲んでいることからの偏見や中傷を受けている」ことを訴え、さらに「男性に生理の辛さを理解してもらえない」辛さも伝えたが、そのような内容は編集でカットされてしまい、単に「金銭のやりくりで生理の貧困になった」と偏向報道されてしまったのを公表した[85][86]。この投稿によって、ネットでは一転して番組への批判が相次いだ[85]

 著書 

  • #みんなの生理(福井みのり),ヒオカ,吉沢豊予子,田中東子,田中ひかる,河野真太郎『#生理の貧困──#PeriodPoverty (Nursing Today ブックレット)』日本看護協会出版会、09 nov 2021。ISBN 978-4-8180-2364-2 

脚注

出典

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  4. ^ 秋保さやか「現代カンボジア農村における月経をめぐる規範と実践:―女性のライフコースの変容に着目して―」『国際開発研究』第28巻第2号、国際開発学会、2019年、19-33頁、doi:10.32204/jids.28.2_19ISSN 1342-3045NAID 130007786525 
  5. ^ a b c d e f 「生理の貧困」へのバックラッシュはなぜ起こる? 背景にある「無知」と「無理解」”. wezzy|ウェジー. 2021年8月6日閲覧。
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  11. ^ https://laundrybox.jp/magazine/son-hioka01/ 「なぜ生理にサステナブルを求めるの?」フェムテックと生理の貧困(産婦人科医・宋美玄先生×ヒオカさん対談) | ランドリーボックス
  12. ^ 使用後の生理用品をトイレに流してしまったり、一般のゴミ箱に捨ててしまうことも含まれる。
  13. ^ 「生理の貧困」の本当の意味を知ってほしい。フォロワーの体験談を漫画に|ウォーカープラス
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外部リンク