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[[File:Francesc Masriera - Winter 1882 - Google Art Project.jpg|thumb|『1882年冬』 フランセスク・マリエラ(Francesc Masriera) 1882年 カタルーニャ美術館]]
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[[file:Muff 1959.jpeg|thumb|right|150px|1950年代のマフ]]
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'''マフ'''(英語:muff)は、[[毛皮]]や[[織物]]で作られた、両端の開いた円筒形の防寒具である。両端の開いた口から手を入れて用いる。15世紀に現れ、16世紀には主として高貴な女性の間で流行り、17世紀および18世紀には威厳を示すアクセサリーとして男性にも用いられた<ref>{{Citation | year=2004 | publisher=Courier Corporation | authors=Katherine Morris Lester, Bess Viola Oerke, Helen Westermann | title=Accessories of Dress | url=https://books.google.co.jp/books?id=3JZB2YLqsu0C&newbks=1&newbks_redir=0&dq=muff+history&hl=ja&source=gbs_navlinks_s | access-date=25 February 2023}}</ref>。20世紀初頭には女性のみが使用するようになった{{sfn|Chisholm|1911|p=955}}。<!-- このファッションは19世紀に大きく流行おくれになったということも報告されている。[出典なし] --><!-- これは1940年代後半と1950年代に短期間、戻ってきた。[出典の信憑性不明] -->
'''マフ'''(仏語:moufle)は、ファーまたは織物の、両端の開いた円筒形の戸外用の防寒具である。両端から両手をそれぞれさし入れて用いる。


ローマ時代には、[[手袋]]の代わりに手まで届く長い[[袖|スリーヴ]](''manicae'')が用いられ、冬は毛皮製の特別なスリーヴが使われた。『中期,末期ラテン語辞典』を編纂した[[シャルル・デュ・フレーヌ・デュ・カンジュ]](Charles du Fresne du Cange)は、中世ラテン語の''muffulae''という単語を''chirothecae pellitae et hibernae''(冬の皮の手袋)と定義した。この"muffulae"は、修道士に払い出された羊の毛皮製のカバーで、西暦817年の公式台帳に記録が残っている。ただし、一体型ではなく左右の手に別々に着用する形態であった可能性がある(ローマ時代の物は別々であった)。台帳からは、夏用の手袋と冬用の''muffulae''が区別されていたことが見てとれる{{sfn|Chisholm|1911|p=955}}。
これは、16世紀に女性のファションに導入され、17世紀および18世紀に男女ともに人気があった。
20世紀はマフは女性のみによって用いられた。{{sfn|Chisholm|1911|p=955}}
このファッションは19世紀に大きく流行おくれになったということも報告されている。
これは1940年代後半と1950年代に短期間、戻ってきた。<!--英語版{{Citation needed|date=January 2009}} -->


フランス語''moufle''は、厚手の手袋または[[ミトン]]を意味したオランダ語''mof''、ワロン語''mouffe''、英語の''muff''は''moufle''の派生語と考えらる{{sfn|Chisholm|1911|p=955}}
ローマ時代に、グラヴ(glove)の地位は、手にまでとどく長いスリーヴ(''manicae'')によって取られ、そして冬はファーの特別なスリーヴが着られた。
中世ラテン語の''muffulae''という単語は、カンジュ(Du Cange)によって''chirothecae pellitae et hibernae''(冬の皮の手袋)と定義された。
彼は、冬のあいだに用いられるシープスキンのカヴァーの、修道士に発行される、817年の権利証書台帳から引用している。
これらは、ローマ人は確実にそうであったが、それぞれの手のためのカヴァーを分けていたかもしれないけれども、
引用された権利証書台帳はまた、夏のグラヴを冬着の muffulae から区別している。


==注==

フランス語''moufle''は、厚手のグラヴまたはミトン(mitten)を意味したし、そしてこれから、オランダ語 ''mof''、ワロン語 ''mouffe''派生

==注==
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==参考文献==
==参考文献==
*ブリタニカ百科事典 18巻、1911年、955ページ Muffの項目
* Chisholm, Hugh, ed. (1911). "Muff". Encyclopædia Britannica. Vol. 18 (11th ed.). Cambridge University Press. p. 955.(ブリタニカ百科事典Muffの項目


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2023年2月25日 (土) 14:44時点における版

『1882年冬』 フランセスク・マリエラ(Francesc Masriera) 1882年 カタルーニャ美術館
1950年代のマフ

マフ(英語:muff)は、毛皮織物で作られた、両端の開いた円筒形の防寒具である。両端の開いた口から手を入れて用いる。15世紀に現れ、16世紀には主として高貴な女性の間で流行り、17世紀および18世紀には威厳を示すアクセサリーとして男性にも用いられた[1]。20世紀初頭には女性のみが使用するようになった[2]

ローマ時代には、手袋の代わりに手まで届く長いスリーヴmanicae)が用いられ、冬は毛皮製の特別なスリーヴが使われた。『中期,末期ラテン語辞典』を編纂したシャルル・デュ・フレーヌ・デュ・カンジュ(Charles du Fresne du Cange)は、中世ラテン語のmuffulaeという単語をchirothecae pellitae et hibernae(冬の皮の手袋)と定義した。この"muffulae"は、修道士に払い出された羊の毛皮製のカバーで、西暦817年の公式台帳に記録が残っている。ただし、一体型ではなく左右の手に別々に着用する形態であった可能性がある(ローマ時代の物は別々であった)。台帳からは、夏用の手袋と冬用のmuffulaeが区別されていたことが見てとれる[2]

古フランス語moufleは、厚手の手袋またはミトンを意味した。オランダ語のmof、ワロン語のmouffe、英語のmuffmoufleの派生語と考えられる[2]

脚注

  1. ^ Katherine Morris Lester, Bess Viola Oerke, Helen Westermann (2004), Accessories of Dress, Courier Corporation, https://books.google.co.jp/books?id=3JZB2YLqsu0C&newbks=1&newbks_redir=0&dq=muff+history&hl=ja&source=gbs_navlinks_s 2023年2月25日閲覧。 
  2. ^ a b c Chisholm 1911, p. 955.

参考文献

  • Chisholm, Hugh, ed. (1911). "Muff". Encyclopædia Britannica. Vol. 18 (11th ed.). Cambridge University Press. p. 955.(ブリタニカ百科事典「Muff」の項目)