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; マット・マーフィの妻
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; スティーヴ “カーネル” クロッパー
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: バンドのトランペット、高級レストラン”Chez Paul”の支配人
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; バートン刑事
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; イリノイ・ナチ司令官
; イリノイ・ナチ司令官

2023年3月21日 (火) 23:13時点における版

ブルース・ブラザース
The Blues Brothers
映画のオープニングシーンに登場する
ジョリエット刑務所
監督 ジョン・ランディス
脚本 ダン・エイクロイド
ジョン・ランディス
製作 ロバート・K・ウェイス
製作総指揮 バーリン・ブリスタイン
出演者 ジョン・ベルーシ
ダン・エイクロイド
撮影 スティーヴン・M・カッツ
編集 ジョージ・フォルシー・Jr
配給 アメリカ合衆国の旗 ユニバーサル・ピクチャーズ
日本の旗 CIC
公開 アメリカ合衆国の旗 1980年6月16日
日本の旗 1981年3月28日
上映時間 133分(劇場公開版)
148分(オリジナル版)
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $27,000,000 (概算)
興行収入 $57,229,890[1] アメリカ合衆国の旗カナダの旗
$115,229,890[1] 世界の旗
配給収入 7億7000万円[2] 日本の旗
次作 ブルース・ブラザース2000
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ブルース・ブラザース』(The Blues Brothers)は、1980年ジョン・ランディスが監督したアメリカ映画アメリカ合衆国コメディアンであるジョン・ベルーシダン・エイクロイドが主演で、彼らをフロントメンバーとするR&B/ブルースの音楽バンドとしても活動している。

映画の続編に『ブルース・ブラザース2000』(1998年)がある。

概要

アメリカのNBCの人気番組『サタデー・ナイト・ライブ』の、同名の人気コーナーのキャストとバンドをベースに、ストーリーをつけて映画化したもの。スラップスティックコメディアクションミュージカルなどの要素が入り混じる。主演のベルーシとエイクロイドの、ブルースR&Bソウルミュージックなどの黒人音楽に対するオマージュという側面もある。日本での公開は1981年3月。

メンフィスサウンドの立役者スティーブ・クロッパーを初めとするバンドメンバーと客演ミュージシャンの顔ぶれの豪華さが話題となり、現在でも根強いファンがいる。1998年には続編として『ブルース・ブラザース2000』も製作された。また、映画とは若干のメンバー変更はあるものの、「ザ・ブルース・ブラザーズ・バンド」名義で何枚かのアルバムもリリースされている。

映画が公開された年と同じく1981年に、主演のジョン・ベルーシとダン・エイクロイドは来日を果たしている。その際には、吉祥寺にあるライブハウスを訪れており、日本人バンドとのセッションも行った[3]

世界に存在する「ユニバーサル・テーマパーク」では、主演の2人らのソックリさんを出演させたストリート・ミュージカル・ショーが、連日上演されていた。

黒いスーツ、ネクタイ、靴、レイバンのサングラス(ウェイファーラー)、ソフト帽という格好は、往年のブルースミュージシャン達へのオマージュであったが、その後さらにMIBマトリックスのエージェントの格好としてもオマージュされている。

当初、148分の映画として編集され、試写会が行われたが、ユニバーサルは「こんな映画を見に来る白人はいない」とし、133分に短縮された。劇中曲は短く編集されたほか、ブルース・モービルの車庫入れ、エルウッドの退職などのシーンが削られた。DVD化の際、当初のオリジナル・フィルムが発見され、DVDには148分の特別編が収録された。

レイア姫役のキャリー・フィッシャーと、ヨーダ役のフランク・オズスターウォーズの二人が出演。

あらすじ

ジョリエット・ジェイクは強盗を働き、3年の刑期を終えてシカゴ郊外の刑務所(ジョリエット刑務所)を出所し(仮出所、判決は懲役5年)、弟のエルウッドが彼を迎えに来た。兄弟はかつて育ててくれたカトリック系の孤児院に出所の挨拶に行くが、そこで、孤児院が5,000ドルの固定資産税を払えないため立ち退きの瀬戸際にあることを知る。孤児院の危機を救うため援助を申し出る2人だが、犯罪で得た汚れた金は要らないと逆に女性院長に追い払われてしまう。

何とか孤児院を救いたい2人はかつて孤児院で世話を焼いてくれたカーティスに相談すると、ジェイムズ・クリオウファス牧師の移動礼拝に出席することを勧められる。気乗りのしないジェイクをエルウッドがプロテスタントの教会(トリプルロック教会)での礼拝に無理矢理連れて行くと、クリオウファス牧師の説話を聞いていたジェイクは突然神の啓示を受ける。「汝 光を見たか?」「そうだ!バンドだ!」

こうして2人は、昔のバンド仲間を探し出し、あの手この手でバンドに引き入れ、音楽で金を稼いで孤児院を救う「神からの任務」に立ち上がったのだが、行く手にはイリノイやシカゴの警官、州兵、マッチョなカントリー・ミュージック・バンドネオナチ極右団体、そしてジェイクの命を付けねらう謎の女が待ち受ける。

あらゆる伝手を使い、孤児院の子ども達も宣伝に動員した結果、満席となった会場で“凱旋コンサート”を催し、舞台裏でレコード会社の契約を受けた2人はレコーディングの前払金として現金10,000ドルを受け取る。孤児院存続に十分な資金を得た2人はブルース・モービルに乗って、警察やネオナチの追手を振り切りシカゴ市本庁舎に到着、クック郡を担当する窓口で期限前に納税を済ませるも、州警察や軍隊の総動員によって身柄を拘束され刑務所に収監される。

ラストシーンでは、刑務所の食堂施設でバンド一同とブルース兄弟がエルヴィス・プレスリーの“監獄ロック”を演奏する。

キャスト

ジェイク・ブルース役のジョン・ベルーシ
“ジョリエット”・ジェイク・ブルース
演 - ジョン・ベルーシ
エルウッド・ブルース
演 - ダン・エイクロイド
クリオウファス・ジェームズ牧師
演 - ジェームス・ブラウン
カーティス
演 - キャブ・キャロウェイ
孤児院の管理人
マット・マーフィの妻
演 - アレサ・フランクリン
夫のマット “ギター” マーフィと共にシカゴの下町でソウルフード・レストランを運営
スティーヴ “カーネル” クロッパー
演 - スティーヴ・クロッパー
バンドのリードギター
ドナルド “ダック” ダン
演 - ドナルド・ダック・ダン
バンドのベースギター
マーフ
演 - マーフィー・ダン英語版(マーフ&ザ・マジックトーンズのリーダー)
バンドのキーボード
ウィリー “トゥービッグ” ホール
演 - ウィリー・ホール英語版
バンドのドラム
トム “ボーンズ” マローン
演 - トム・マローン英語版
バンドのトロンボーン
“ブルー・ルー” マリーニ
演 - ルー・マリーニ英語版
バンドのサックス、シカゴ下町のソウル・フード・レストラン(マット・マーフィの妻が経営者)の調理担当
マット “ギター” マーフィ
演 - マット・マーフィ英語版
バンドのギター
ミスター・ファビュラス
演 - アラン・ルービン英語版
バンドのトランペット、高級レストラン”Chez Paul”の支配人
バートン・マーサー刑事
演 - ジョン・キャンディ
イリノイ・ナチ司令官
演 - ヘンリー・ギブソン
ボブ
演 - ジェフ・モリス
謎の女
演 - キャリー・フィッシャー
レイ
演 - レイ・チャールズ
レイ楽器店の盲目の店主
高級レストランのウェイター
演 - ポール・ルーベンス
給油所でエルウッドにナンパされる女
演 - ツイッギー
ジェイク仮釈放時の看守
演 - フランク・オズ
路上ミュージシャン
演 - ジョン・リー・フッカー
聖歌隊メンバー
演 - チャカ・カーン
「監獄ロック」で最初に踊りだした囚人
演 - ジョー・ウォルシュ
スライン
演 - スティーブ・ローレンス英語版
"凱旋コンサート"の会場であるパレスホテルを手配したプロモーター
ペンギン
演 - キャスリーン・フリーマン
イリノイ州カルメット市の聖ヘレン養護施設シスターかつ院長
クック郡収税課職員
演 - スティーヴン・スピルバーグ

日本語吹替

役名 俳優 日本語吹替
フジテレビ旧録版 フジテレビ新録版 Blu-ray
ジェイク ジョン・ベルーシ せんだみつお ブラザー・トム 高木渉
エルウッド ダン・エイクロイド 小野ヤスシ ブラザー・コーン 青山穣
ジェームズ牧師 ジェームズ・ブラウン 寺田誠 内海賢二 町田政則
カーティス キャブ・キャロウェイ 田中康郎 野本礼三 水野龍司
マットの妻 アレサ・フランクリン 間嶋里美 佳川紘子 慶長佑香
謎の女 キャリー・フィッシャー 吉田理保子 行成とあ
レイ レイ・チャールズ 田中康郎 千葉耕市 水野龍司
ペンギン キャスリーン・フリーマン 麻生美代子 京田尚子 高橋里枝
バートン ジョン・キャンディ 小関一 楠見尚己
ボブ ジェフ・モリス 緒方賢一 増岡弘 西村知道
マッケルロイ チャールズ・ネイピア 緑川稔 仁内建之 谷口節
ナチ司令官 ヘンリー・ギブソン 楠見尚己
スティーブ・クロッパー 塩沢兼人 幹本雄之
ドナルド・ダック・ダン 原田一夫 石森達幸 かぬか光明
マーフィ・ダン 千田光男 小島敏彦
ウィリー・ホール 山下啓介
トム・マローン 大塚芳忠
ルー・マリーニ 谷口節 大塚芳忠
マット・マーフィ 中尾隆聖 安西正弘
アラン・ルービン 石丸博也 大山高男 成田剣
ナンパされる女 ツイッギー 太田淑子
収税課職員 スティーヴン・スピルバーグ 山口健 大塚芳忠
その他声の出演:坂口正平山田礼子亀井三郎
演出:左近允洋、翻訳:額田やえ子、効果:PAG、調整:栗林秀年、配給:日本MCA、プロデューサー:関一由、制作:グロービジョン
  • フジテレビ新録版:初回放送1986年2月22日 21:02-22:54『ゴールデン洋画劇場』
その他出演:桑原たけし林優子さとうあい
演出:壺井正、翻訳:川本燁子、効果:PAG、調整:飯塚秀保、配給:日本MCA、制作:グロービジョン
  • Blu-ray版:2011年発売のBDに初収録、各種配信でも使用。劇場公開版を元に制作。
その他出演:林和良遠藤大智高橋英則山口りゅう杉村憲司羽飼まり
演出:簑浦良平、翻訳:小島さやか、制作:東北新社

スタッフ

登場歌

シーン:ジェイクが刑務所で看守に起こされる
シーン:エルウッドが刑務所にジェイクを迎えに来た
シーン:ジェイクとエルウッドが、カーティスと孤児院で話している
シーン:ジェイムズブラウン牧師がトリプルロック教会で説教をしながら歌う
シーン:ジェイクが教会で光を見て、「Sees the Light」と言った時
シーン:エルウッドがブルースモビールで信号無視し、警官に止められた
シーン:ブルースモビールがパトカーに追跡され、ショッピングモールの駐車場に入る
シーン:ブルースモビールがショッピングモール内に突入し、カーチェイスをする
シーン:エルウッドがジェイクを連れて自分のボロアパートに行く
シーン:エルウッドとジェイクが部屋に入り、エルウッドがレコードでかけた曲
シーン:タランティーノ夫人の家で
  • Quando, Quando, Quando (Murph and the MagicTones)
シーン:マーフとバンドがホリデイ・インで演奏する
シーン:ジェイクとエルウッドがマーフとバンドを自分たちのバンドへの復帰を説得している時
シーン: Chez PaulレストランでのBGM
シーン:マックスウェルストリートでジョン・リー・フッカーが演奏
シーン:ソウルフードカフェで、マットの奥さんが声高らかに歌う
シーン:レイの楽器店で演奏される曲
シーン:ジェイクとエルウッドがボブのカントリーバンカーにバンドを連れていく
シーン:イリノイ・ナチの事務所で流れているBGM
シーン:ボブのカントリーバンカーで
シーン:ボブのカントリーバンカーでのライブで最初に演奏する曲
シーン:ボブのカントリーバンカーでのライブで2番目に演奏する曲
シーン:ボブのカントリーバンカーでのライブで3番目に演奏する曲
シーン:ジェイクとエルウッド、カーティス、孤児達が外でコンサートの宣伝活動をする
シーン:パレスホテルにて、コンサートでカーティスとバンドが演奏する曲
  • Can't Turn You Loose (The Blues Brothers Band)
シーン:カーティスが「Time is Tight」と言い、ジェイクとエルウッドを紹介して時にバンドが演奏する曲
シーン:パレスホテルにて、ジェイクとエルウッドの最初の曲
シーン:パレスホテルにて、ジェイクとエルウッドの2番目の歌で、その後のカーチェイス中にも流れる曲
シーン:カーチェイスの後、イリノイ・ナチの車が空から落下する時
シーン:納税へ行く時のエレベーター内で流れる曲
シーン:刑務所にて演奏する曲

クレジット

登場車種

エルウッドらブルースブラザーズが愛車として使用。
元パトカーであるため運転席側にサーチライトが付いており、車庫入れの際点灯させているシーンがある。方向指示器が故障しており、手で合図しながら曲がるシーンがある。
イリノイ州・シカゴ市警察がパトカーとして使用。
1977年式は、エルウッドらのモナコとの違い、フロントライトが格納式になっている。
司令官率いるイリノイ・ナチの車。最後の空から落ちるシーンは実際にフォードをヘリから落として撮影した。
  • 1975年式フォード・LTDワゴン(緑)
イリノイ・ナチの車。
  • 1977年式ポンティアック・グランプリ(赤)
キャリー・フィッシャー演じる謎の女の車。ボディの至るところが腐食しているが、当時すでに3年落ちである。

撮影エピソード

  • レイ・チャールズがエレクトリックピアノを弾き「Shake your tail feather」を演奏し、通りを歩く歩行者がリズムに合わせダンスをするシーンは、設定は夏だが撮影は真冬で極寒の日のロケだったという。
  • ショッピングモールのカーチェイスシーンは、イリノイ州ハーベイにあった、1975年に閉業したショッピングモールの廃墟を使って1週間かけて行われた。実在する企業から商品を借りて撮影をしていたため、盗難防止に当時アメリカ最大の警備会社に警備を依頼していたが、撮影中商品が無くなる事が相次いだ。警察を呼び調べたところ、その警備会社の警備員が盗んでいたことが判明した。
  • 物語の終盤、シカゴ市役所前での群衆シーンでは500名を超えるエキストラが投入され、ここには200名の州兵、100名のシカゴ市およびイリノイ州の警察官が含まれた。さらに騎馬警官用の15頭、M4戦車3輌、消防車3台、ヘリコプター3機も用いられた。

テーマパーク

世界のユニバーサル・スタジオ・テーマパーク(フロリダハリウッドジャパン)で「ブルース・ブラザーズ・ショー」という名称で劇中の曲を演奏するストリート・ミュージカル・ショーが開催されている。1991年にフロリダのニューヨークエリアに設置され、その後ハリウッドのアッパーロットにも設置された。だが、ジャパンは2009年12月31日に、ハリウッドでは2015年2月16日にクローズしたため、残るのはフロリダのみとなっている。

撮影地

  • ジョリエット刑務所 - ジェイクの出所シーン
  • シカゴ - シカゴ・デイリー・プラザ
  • イリノイ州・ハーベイ - ショッピングモールのカーチェイス
  • ハリウッド・パラディウム劇場 - コンサートのシーン

脚注

  1. ^ a b The Blues Brothers (1980)” (英語). Box Office Mojo. 2020年10月23日閲覧。
  2. ^ 『キネマ旬報ベスト・テン85回全史 1924-2011』(キネマ旬報社、2012年)400頁
  3. ^ A-Side 第16回 2008/5/3 - 青南プレゼンツ ブルースパワー A-サイド, (2008-08-26), http://bluespower-a.jugem.jp/?eid=18 2020年10月23日閲覧。 

外部リンク