サザエさん
「サザエさん」は、長谷川町子の漫画『サザエさん』(主に4コマ漫画)、およびそれを原作とするアニメ『サザエさん』の題であり、その主人公である子持ちの若妻フグ田サザエの呼び名である。
概要
アニメの放送は1969年からフジテレビで始まり、フジテレビの長寿番組で2004年現在も続いている。放送は毎週日曜日の18:30~19:00(JST)。当初は東芝の単独提供番組だったが、現在は東芝を含む複数社提供となっている。なお、一時期は火曜日19:00~19:30に再放送(これは東芝提供ではない)があったが現在は終了している。 アニメの製作は主にエイケン(旧TCJ) 。当初は宣弘社と共同で制作していた。
ストーリー漫画ではなく、一貫した舞台、人物が登場する比較的独立したエピソードからなるものである。
長谷川町子の作品の出版は、作者の町子と姉の毬子が共同で設立した姉妹社が独占して行ってきたが、町子の死後の1993年4月に姉妹社が解散し、すべて絶版となった。しかし、同年9月に、朝日新聞社から文庫本が発行されるなど、今後の展開が望まれている。
1992年に東京サザエさん学会が『磯野家の謎 サザエさんに隠された69の謎』(飛鳥新社)という本を出して、大ヒット。サザエさんに新たなスポットを当てて、人気復活に大いに貢献し、その後数年続く「謎本」の火付け役になった。ただ類書と違いこの本自体は、きわめてまじめな文献解読の演習をサザエさんを材料に試みたもの。
主な登場人物
- フグ田サザエ - 声優:加藤みどり この漫画の主人公。現在は夫子を持つ。27歳。
- 磯野波平 - 声優:永井一郎 サザエの父。サラリーマン。54歳。
- 磯野フネ - 声優:麻生美代子 サザエの母。しっかり者で、優しい。旧姓は石田。48歳。
- 磯野カツオ - 声優:冨永みーな サザエの弟。ズル賢いが、成績は悪い。11歳。
- 磯野ワカメ - 声優:野村道子 サザエの妹。勉強はあまりできない。7歳。
- フグ田マスオ - 声優:増岡弘 サザエの夫。大阪出身。現在は磯野家に同居している。32歳。
- フグ田タラオ - 声優:貴家堂子(さすがたかこ)サザエとマスオの子供。3歳。敬語で話す。愛称は「タラちゃん」
- 波野ノリスケ 波平の甥。新聞記者。
- 波野タイ子 ノリスケの妻。旧姓は入江。
- 波野イクラ ノリスケとタイ子の子供。1歳。まだ喋れない。
- 伊佐坂難物 磯野家の隣人の小説家。
- 伊佐坂かる フネの友人。
- 伊佐坂ウキエ 伊佐坂の娘。高校生
- 伊佐坂じん六 伊佐坂の息子。大学生。
- 花沢花子 花沢不動産の娘。カツオと同級生。原作には登場せず。
- 中島 カツオの友人。原作には登場せず。
- 早川さん
- カオリちゃん
- 裏のおじいちゃん・おばあちゃん
連載の履歴
- 1946年4月22日に『夕刊フクニチ』紙上に連載開始、同年8月22日に連載終了
- 1947年1月3日に『夕刊フクニチ』紙上に連載再開、同年5月8日に連載終了
- 1947年10月25日に『夕刊フクニチ』紙上に連載再開、同年11月5日に連載終了
- 1948年2月6日に『夕刊フクニチ』紙上に連載再開、同年6月21日に連載終了
- 1948年3月に『漫画少年』誌上に連載開始
- 1948年11月17日に『夕刊フクニチ』紙上に連載再開、1949年4月4日に連載終了
- 1948年11月21日に『新夕刊』紙上に連載開始、1949年4月2日に連載終了
- 1949年12月1日に『夕刊朝日新聞』紙上に連載開始、1950年12月31日に連載終了
- 1951年4月16日に『朝日新聞』(朝刊)紙上に連載開始、1960年4月に連載休止
- 1957年1月に『若い女性』誌上にて連載開始、1959年1月に連載終了
- 1961年10月15日に『朝日新聞』(朝刊)紙上に連載再開、1974年2月21日に連載終了
その他のメディア化
- 1956年12月12日に東宝により映画化(全9回)
- 1955年1月4日にニッポン放送によりラジオドラマ化(1965年4月まで)
- 1955年10月3日にKRテレビ(現TBS)によりアニメ化(1957年9月28日まで)
- 1965年11月19日にTBSによりドラマ化(1967年9月29日まで)
- 1969年10月5日にフジテレビによりアニメ化(放送中)
- その他にも1982年、1992年-1994年ごろフジテレビでスペシャルドラマとして再ドラマ化された。
ネット(テレビアニメ)
- フジテレビ-北海道文化放送・青森テレビ・岩手めんこいテレビ・秋田テレビ・仙台放送・さくらんぼテレビ・福島テレビ・新潟総合テレビ・長野放送・富山テレビ放送・石川テレビ放送・福井テレビ・テレビ山梨・テレビ静岡・東海テレビ放送・関西テレビ放送・山陰中央テレビ・岡山放送・テレビ新広島・テレビ山口・四国放送・愛媛放送・高知さんさんテレビ・テレビ西日本・サガテレビ・テレビ長崎・テレビ熊本・テレビ大分・テレビ宮崎・鹿児島テレビ放送・沖縄テレビ放送
過去のネット
- 山形テレビがテレビ朝日系列に移行しネットを解消(ネットチェンジ)したため、さくらんぼテレビが開局するまでの4年間はテレビユー山形(TBS・JNN系)で時差ネットされていた。
- 鹿児島では、1980年代末期まで鹿児島テレビがNNN(NNS)とのクロスネットのため、特例としてJNN系列局の南日本放送でネットしていた。
- 岩手では1991年よりIBC岩手放送から、その年開局した岩手めんこいテレビに移っている。開局を記念してかオープニングで岩手県を使用、当時水沢市にあった岩手めんこいテレビの旧本社(現在はめんこい美術館)が登場した。
各種データ
オープニング・エンディング
- オープニング、エンディングとも3ヶ月ごとに変更。
- オープニングではサザエさん一家が日本各地を旅行するアニメーションを使用している。
- オープニング最後の製作が「宣弘社」が「フジテレビ」に変更されたのは1985年から。
- エンディングは単行本「よりぬきサザエさん」に掲載された傑作を抜粋してアニメ化して流す(噴出し表示付き)。末尾の映像は夏用と冬用がある。
- 提供部分は東芝1社提供時代はサザエさんとタラちゃんがアニメで登場し「東芝がお送りします」「いたしまーす!」と伝えていた(放映開始当初はカラーテレビが普及しはじめた頃であり「カラーでお送りします」と付け加えられていた)。これまでオープニングのみだったが後にエンディングでも登場する。複数提供となった現在はサザエさんの提供読みと文字表示のみ。
- テレビ山口で放送される分には局用のオリジナルバージョンによるオープニングがある。
予告編
- 予告編では毎週、サザエさん一家のうち1人が声で登場、コメントのあと次回放送の3本を紹介する。
- 最後にサザエさんがハガキをのどに詰まらせ「フンガフッフ」とやっていたのが、1991年10月20日放送よりじゃんけんに変更された。
タマの声の主
タマは磯野家で飼っている白い猫である。アニメのエンディングのスタッフロールでは、タマの声優は「?」と書かれて秘密になっており、「タマの声優は誰なのか?」はサザエさんの謎の一つであるが、 最近では、スタッフロールに「タマ」の名前は出なくなっている。
事件
2000年12月24日放送「サンタとお約束」の話で、タラちゃんがサンタクロースは本当にいると信じていたものの、そのサンタクロースがマスオだったため愕然。その後、放送を見た視聴者から「子供の夢を壊さないで」などと苦情、抗議の電話やメール、投書等がフジテレビに殺到した。
最高視聴率
1979年9月16日放送で39.4%(関東地区、ビデオリサーチ調べ)を記録。
関連項目
外部リンク
公式ページ
- サザエさんフジテレビ
研究サイト
ファンサイト