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p軌道

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』
p軌道の角度依存、赤は正、青は負の符号を示している

p軌道(ピーきどう、: p orbital)とは、原子を構成している亜鈴状の電子軌道のひとつである。

方位量子数は1で、L殻以降の電子殻(2以上の主量子数)についてpx,py,pzという異なる配位の3つの軌道が存在する。各電子殻(主量子数)のp軌道は主量子数の大きさから「2p軌道」(L殻)、「3p軌道」(M殻)のように呼ばれ、ひとつの電子殻(主量子数)のp軌道にはスピン角運動量自由度と合わせて最大で6つの電子が存在する。s軌道波動関数球対称だが、3つのp軌道はそれぞれx軸、y軸、z軸に対する軸対称な波動関数をしている。

p軌道のpは「principal」に由来し、ほぼすべての元素で観測されること、また励起pから基底sへの遷移スペクトル強度が大きいことから、主要な、第一の、と意味づけられた。

混成軌道

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p軌道は炭素窒素など、13族から17族のPブロック元素の物性に重要な役割を果している(周期表参照)。これらの元素が共有結合をするとき、p軌道のみが結合に関わることは余りなく、s軌道と混成軌道を作り、結合に関わることが多い。

関連項目

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