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自己効力感

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自己効力感 (じここうりょくかん) とは、外界の事柄に対し、自分が何らかの働きかけをすることが可能であるという感覚心理学などで用いられる。

カナダ人心理学者アルバート・バンデューラが提唱したもので、原語はself-efficacy。「自己効力」と訳されることもあるが(たとえば、本明寛による翻訳書の書名)、日本語として正しい語感とは言えない。自己効力感は、バンデューラの社会的認知理論の中核となる概念である。自己効力感を通して、人は自分の考えや、感情、行為をコントロールしている。

よく似た用語に、自尊心(self-esteem)があるが、自尊心はその本人自身の価値に関する感覚であるのに対し、自己効力感は自分にある目標に到達するための能力があるという感覚である。

自己効力感の4つの源泉

自己効力感を生み出す基となるのは、以下の4つであるとされる.

  1. 達成体験(最も重要な要因で、自分自身が何かを達成したり、成功したりした経験)
  2. 代理経験(自分以外の他人が何かを達成したり成功したりすることを観察すること)
  3. 言語的説得(自分に能力があることを言語的に説明されること、言語的な励まし)
  4. 生理的情緒的高揚(酒などの薬物やその他の要因について気分が高揚すること)

自己効力感の3タイプ

  • 自己統制的自己効力感:自己の行動を制御する基本的な自己効力感
  • 社会的自己効力感:対人関係における自己効力感
  • 学業的自己効力感:学校での学習などにおける自己効力感