有線役務利用放送
有線役務利用放送(ゆうせんえきむりようほうそう)とは、公衆によって直接受信されることを目的とする有線電気通信の送信であって、その全部又は一部を電気通信事業を営む者が提供する電気通信役務を利用して行うものである(電気通信役務利用放送法施行規則)。電気通信役務利用放送の種類の一つ。
有線ラジオ放送及び有線テレビジョン放送が自前で回線その他設備を所有するのに対し、こちらは電気通信事業者のものを用いる。従来のケーブルテレビと同等の方式で行われるもの(インターネット用のFTTH回線に放送波を重畳させるものを含む以下「標準テレビジョン方式」)とIPマルチキャストによるもの(以下「IP方式」)がある。IP方式は、著作権法においては有線放送でなく自動公衆送信となる為、同法に規定する有線放送事業者の諸権利は認められていない。
追記 この問題に関する政府見解は以下の通り (一般には「著作権法上は、放送には当たらず、自動公衆送信に該当する」>放送(送信)には権利者の事前の許諾必要) http://www.shugiin.go.jp/itdb_shitsumon.nsf/html/shitsumon/b159023.htm >著作権法(昭和四十五年法律第四十八号)第二条第一項第八号において、放送とは、「公衆送信のうち、公衆によつて同一の内容の送信が同時に受信されることを目的として行う無線通信の送信」をいうものと定義され、同法第二条第一項第九号の四において、自動公衆送信とは、「公衆送信のうち、公衆からの求めに応じ自動的に行うもの(放送又は有線放送に該当するものを除く。)」をいうものと定義されている。 このように、電気通信役務利用放送法上の電気通信役務利用放送と著作権法上の放送等とは、その定義を異にしているところであり、一般論として申し上げれば、いわゆるブロードバンドサービス等を用いて家庭や職場の受信者それぞれがコンテンツの提供を求めることにより初めて当該コンテンツが自動的に送信されるものは、それが電気通信役務利用放送法上の電気通信役務利用放送に該当するか否かにかかわらず、公衆によって同一の内容の送信が同時に受信されることを目的として行う送信形態ではないことから、著作権法上は、放送には当たらず、自動公衆送信に該当すると考えている
有線役務利用放送を行う電気通信役務利用放送事業者の一覧
有線役務利用放送を行う電気通信役務利用放送事業者の数は、2006年10月24日現在で17である。
標準テレビジョン方式
- インターネット用のFTTH回線に放送波を重畳させるもの
- ケイ・キャット (K-CAT eo光テレビ)
- 近鉄ケーブルネットワーク (KCN eo光テレビ)
- オプティキャスト (スカパー!光・光PerfecTV!)
- STNet (ピカラ光てれび)
- その他
IPマルチキャスト方式
- ビー・ビー・ケーブル (BBTV)
チャンネル]]は一部伝送されている。
- KDDI (MOVIE SPLASH)
- 使用回線:ひかりone 最大50チャンネル
- オンラインティーヴィ (4th MEDIA)
- 使用回線:NTT東日本・NTT西日本のフレッツ
- アイキャスト (オンデマンドTV)
- 使用回線:NTT東日本・NTT西日本のフレッツ