コンテンツにスキップ

エドゥアルト・ガンス

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Kentin (会話 | 投稿記録) による 2004年12月23日 (木) 11:42個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

エドゥアルト・ガンスEduard Gans, 1797年3月22日 - 1839年5月5日)は、ドイツ法学者法哲学者。名門銀行家の息子としてベルリンに生まれた。当時ドイツの学界を席巻していたヘーゲルの直接的な弟子である。ヘーゲルは、哲学者であるがその論理は法学、論理学から数学にいたるまであらゆる学問に影響を及ぼしていた。ベルリン大学、ハイデルベルク大学でヘーゲルの直接的な指導を受け、ヘーゲル自身からも多大な信頼を得ていた。1826年にベルリン大学法学部員外教授に就任。当時主流の歴史主義的な法学から、ヘーゲル哲学を元にした哲学的な法学へと転換を主張。28年には正教授。ヘーゲル学派の機関紙「学的批判年報」の創刊に尽力。ヘーゲルの「法哲学」「歴史哲学」の講義録編集にも従事した。次第に自由主義・共和主義からサン・シモンの社会主義にも関心を示し始め、王室からヘーゲルに対してガンスを是正させるよう訴えたというエピソードもある。またガンスは、いわゆるヘーゲル学派のカテゴリーでは、右派ないしは中央派と捉えられると考えられる。


著作

  • 『全く無記名で公に交わした契約の解除権」』
  • 『自然法すなわち法哲学』
  • 『占有の基礎に関して』

など