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ボブ・ブーン

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ボブ・ブーンRobert Raymond Boone , 1947年11月19日 - )はアメリカメジャーリーグで活躍した野球選手。捕手。右投右打。アメリカ合衆国カリフォルニア州サンディエゴ出身。

人物・来歴

スタンフォード大学を卒業し、1969年のドラフトでフィラデルフィア・フィリーズから6巡目に指名され、入団。1972年9月10日にメジャーデビューを果たす。

打撃面では、本塁打は最多でも12、打点は66、打率は最高でも.286とそれほどの数字を残したわけではなかったが、卓越した守備力と強肩、リードでリーグを代表する捕手となる。1976年に初のオールスター出場を果たし、以後通算4回出場。1977年には年間わずか3回しかパスボールをしなかった。1978年ゴールドグラブ賞を受賞し、以後通算7回受賞。

1981年に、ストライキによるシーズン中断・短縮もあったが76試合の出場で.211の低打率に終わり、35歳の年齢もあってカリフォルニア・エンゼルスに放出されるが、新天地で息を吹き返し、この後1989年まで120~150試合の出場を続けた。特に、39歳の1986年から4年連続でゴールドグラブ賞を受賞。1989年カンザスシティ・ロイヤルズに移籍し、1990年限りで現役を引退。

捕手としての通算2,225試合出場は当時メジャー最多記録であったが、後年カールトン・フィスクに更新された。

現役引退後、1995年から1997年途中までロイヤルズで、2001年から2003年途中までシンシナティ・レッズで監督を務めた。しかし一度もシーズン勝ち越しをできず、いずれのチームでも最終年はシーズン途中で解任された。

現在はワシントン・ナショナルズでGM補佐兼球団副社長を務める。

親子三代メジャーリーガー

父は1950年代デトロイト・タイガース等で主に三塁手として活躍したレイ・ブーン。息子はシンシナティ・レッズシアトル・マリナーズ二塁手として活躍したブレット・ブーンフロリダ・マーリンズに所属する(現役の)アーロン・ブーン

つまり、ボブを含んで親子孫と三世代でメジャーでプレイした最初のファミリーとなった。四人全員がオールスターに出場した。

他の三代メジャーリーガーは下記の2組である。

ブーン・ファミリー通算成績

名前 現役年 主な守
備位置
試合 安打 本塁打 打点 盗塁 打率
レイ・ブーン(祖父) 1948年1960年 三塁手 1,373 1,260 151 737 21 .275
ボブ・ブーン(父) 1972年1990年 捕手 2,264 1,838 105 826 38 .254
ブレット・ブーン(兄) 1992年2005年 二塁手 1,780 1,775 252 1,021 94 .266
アーロン・ブーン(弟) 1997年~現役 三塁手 1,038 961 120 527 107 .265

※アーロンの成績は2007年終了時点。

受賞歴・記録

年度別打撃成績
































O
P
S
1972 PHI 16 51 4 14 1 0 1 4 1 0 5 7 .275 .333 .353 18 0 1 2 0 2 0.686
1973 PHI 145 521 42 136 20 2 10 61 3 4 41 36 .261 .311 .365 190 5 8 8 0 7 0.676
1974 PHI 146 488 41 118 24 3 3 52 3 1 35 29 .242 .295 .322 157 9 5 9 4 16 0.617
1975 PHI 97 289 28 71 14 2 2 20 1 3 32 14 .246 .322 .329 95 6 1 6 1 8 0.651
1976 PHI 121 361 40 98 18 2 4 54 2 5 45 44 .271 .348 .366 132 4 7 14 1 10 0.714
1977 PHI 132 440 55 125 26 4 11 66 5 5 42 54 .284 .343 .436 192 3 8 5 2 8 0.779
1978 PHI 132 435 48 123 18 4 12 62 2 5 46 37 .283 .347 .425 185 5 8 10 1 13 0.772
1979 PHI 119 398 38 114 21 3 9 58 1 4 49 33 .286 .367 .422 168 4 1 9 2 9 0.789
1980 PHI 141 480 34 110 23 1 9 55 3 4 48 41 .229 .299 .338 162 4 2 12 1 9 0.637
1981 PHI 76 227 19 48 7 0 4 24 2 2 22 16 .211 .279 .295 67 2 2 2 0 6 0.574
1982 CAL 143 472 42 121 17 0 7 58 0 2 39 34 .256 .310 .337 159 23 5 2 0 9 0.647
1983 CAL 142 468 46 120 18 0 9 52 4 3 24 42 .256 .289 .353 165 10 7 1 0 19 0.642
1984 CAL 139 450 33 91 16 1 3 32 3 3 25 45 .202 .242 .262 118 6 5 1 0 11 0.504
1985 CAL 150 460 37 114 17 0 5 55 1 2 37 35 .248 .306 .317 146 16 4 2 3 12 0.623
1986 CAL 144 442 48 98 12 2 7 49 1 0 43 30 .222 .287 .305 135 12 6 1 0 15 0.592
1987 CAL 128 389 42 94 18 0 3 33 0 2 35 36 .242 .304 .311 121 14 3 0 1 10 0.615
1988 CAL 122 352 38 104 17 0 5 39 2 2 29 26 .295 .352 .386 136 9 0 2 2 9 0.738
1989 KC 131 405 33 111 13 2 1 43 3 2 49 37 .274 .351 .323 131 8 5 4 2 16 0.674
1990 KC 40 117 11 28 3 0 0 9 1 1 17 12 .239 .336 .265 31 2 0 0 0 2 0.601
通算 19年 2264 7245 679 1838 303 26 105 826 38 50 663 608 .254 .315 .346 2508 142 78 90 20 191 0.661

監督成績

年度 チーム 地区 年齢 試合 勝利 敗戦 勝率 順位/チーム数 備考
1995年 KC AL CENTRAL 47 144 70 74 .486 2 / 5 ストライキのため4月下旬開幕
1996年 KC AL CENTRAL 48 161 75 86 .466 5 / 5  
1997年 KC AL CENTRAL 49 82 36 46 .439 5 / 5 途中解任、順位は最終順位
2001年 CIN NL CENTRAL 53 162 66 96 .407 5 / 6  
2002年 CIN NL CENTRAL 54 162 78 84 .481 3 / 6  
2003年 CIN NL CENTRAL 55 104 46 58 .442 5 / 6 途中解任、順位は最終順位
通算 26年   815 371 444 .455    

エピソード

  • ゴールドグラブ賞を受賞できなかった1983年 - 85年はデトロイト・タイガースランス・パリッシュが獲得した。1989年のロイヤルズへの移籍は、フィリーズに移籍していたパリッシュがエンゼルスに移籍するための玉突き状態の移籍だった。
  • レッズ監督時代には、息子アーロンがレッズでプレイしていた。2002年には全162試合に出場し、26本塁打、87打点と活躍。