コンテンツにスキップ

端島 (長崎県)

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Chuta (会話 | 投稿記録) による 2005年5月7日 (土) 16:10個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

軍艦島(ぐんかんじま)とは、長崎県長崎市(旧高島町)にある約6.3haの小さな島、端島の通称である。三菱が1890年から所有し、豊富な石炭が取れ、日本の近代化を支えてきた炭鉱の一つであった。最盛期には5000人あまりの人口がおり、人口密度は東京の9倍にも達した。炭鉱施設のほか、住宅、学校、店舗、病院、寺院、映画館などがあり、完結したコミュニティになっていた。石炭の斜陽化のため閉山の直前には人口も2000人に減少し、1974年、閉山。全ての住民は島を離れ無人島となった。

軍艦島は、建替えで話題になった同潤会アパート以上の歴史を持っている。 1916年以降、日本最初期の鉄筋コンクリート造のアパート群が建設され、戦争中の物資がない中にも建設が続けられていた。現在、建物は廃墟と化しており、倒壊の危険性もあるが、近代化遺産として、また初期集合住宅の遺構としても注目されている。廃墟ブームの一環でもしばしば話題に上る。

三菱マテリアルが島を所有していたが、2002年高島町(現在長崎市に合併)に無償譲渡された。廃墟化のため危険な箇所もあり、課題は多いものの、観光面での活用についても検討が行われている。(例:[1]

写真家、奈良原一高の作品『人間の土地』の舞台としても知られる。