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桜木花道

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桜木 花道(さくらぎ はなみち、4月1日 - )は、井上雄彦漫画作品およびそれを原作とするアニメSLAM DUNK(スラムダンク)』に登場する架空の人物。アニメでの声優は草尾毅

プロフィール

  • 所属:湘北高等学校1年7組
  • 身長:188cm → 189.2cm
  • 体重:83kg
  • 背番号:10
  • ポジション:パワーフォワード(PF)
  • 呼称:
    • (自称):天才、アイアンボディ、キングコング弟、バスケットマン桜木、次期キャプテン、勝利を呼ぶ男 桜木、ゴール下の覇者 桜木、格闘技の天才、才能と気合が同居する男 桜木、勝つために手段を選ばない男 桜木、三度のメシより勝ちが好き、県内トップクラス男 桜木、次代の神奈川№1 桜木、ここ一番の男 桜木、大黒柱 桜木、天才ジャンパー 桜木、崖っぷちに強い男 桜木、追試の鬼、勝利至上主義者 桜木、負けを受け入れない男 桜木、リハビリ王、集中の鬼 桜木、平和主義者桜木、エース、エース桜木、
    • (他称):レッドヤンキー・桜木、花みっちゃん、赤坊主、単純王、(神奈川の)退場王、赤点王、馬鹿王、赤毛猿、どあほう、口だけ男、負け犬、自称天才(自他共)、リバウンド王桜木、スーパーリバウンダー桜木、脳天ダンク男、赤頭、敗北者
  • 口癖:天才ですから
  • バッシュナイキ エアジョーダン6→ナイキ エアジョーダン1

人物

本編の主人公。中学時代50人の女性に告白したが全てフラれ[1]、湘北高に入学した時に赤木晴子に一目惚れし、誘われてバスケ部へ入る。和光中学出身の元不良で、喧嘩では無敵というほど、めっぽう強い。水戸洋平・高宮望・大楠雄二・野間忠一郎の4人は中学時代からの喧嘩仲間兼親友で、通称「桜木軍団」。髪が真っ赤で、初期は逆立てたリーゼントだったが、海南戦で自分のパスミスで負けた事を悔やんで坊主頭になる。
驚異的な身体能力の持ち主で[2]、パワー、スピード、スタミナはいずれも一級品。垂直跳びは目測で1m以上。最高到達点は赤木をも凌ぎ、到達までの時間も早いので、魚住のダンクを赤木の上からブロックするほど。特筆すべきこととして連続して最高到達点にジャンプ可能で、滞空時間も長いため監督の安西や、山王の河田が息を呑むほどであり、リバウンドを取りまくる[3]。初期にはゴール前で高速で連続でジャンプし、壁のようにシュートコースを全てふさぐという超人的なディフェンス(通称:フンフンディフェンス)を披露した。その能力は王者・山王工業高校相手にも通用し、流れを湘北に傾けた。1年にも関わらず走り回ったりパワープレイを繰り返しても尽きないスタミナ、驚異的な身体能力、底が知れない素質は、監督の安西・他校の主力選手や監督も非常に高く評価した。河田雅史をも手こずらせたことから、最後の山王戦においては全国トップクラスのリバウンダーになったと言える。

過去のバスケ経験はなし。プレイスタイルは荒削りもいいところで、素人丸出しである。しかし、集中力が増した時のプレイは常軌を逸しており、「素人」と決めてかかった者は手痛いしっぺ返しを食らっている。成長スピードにも目に見張るものがあり、言わば「未完の大器」である。この成長の裏には隠れた努力と彼なりの工夫があり、元不良らしからぬ努力家でもある。IH(インターハイ)予選で4試合連続退場を記録した後は、県内一の高さを誇る翔陽相手にリバウンダーの才能を開花させ、続く海南戦ではこれまで自分が目立つプレイばかりを求めてきた桜木が「誰かのためにプレイをする」ということを覚え始めていき、「抱えたボールを下から掬うように投げる」という特異なフリースローフォームを編み出した[4]。さらに、この予選期間中にゴール下シュートの特訓も積み、ゴール下のシュートをマスターし攻撃にも参加するようになる。そして全国大会直前にも2万本のミドルシュート練習を完遂させ、ミドルシュートも習得した。その甲斐もあって、山王戦では安西監督に「湘北の武器」と言わしめた。山王戦のラスト、流川からのパスで逆転のブザービーターを決めた。また、ボールハンドリングは入部当初からかなりの腕前であった。スタミナは十分すぎる程あるが、退場や怪我などのため、公式戦で40分フル出場の経験は一度もない。山王戦で背中を負傷してしまい、IHの後療養中。
山王戦では沢北の行動を読み、対抗策を赤木に指示するなど、頭脳的な面も見せる。その上、桜木自身が繰り出すプレイは観客を味方につける力があり、湘北ファンが少なかった翔陽戦や海南戦、山王戦などにおいても、会場を湘北ムードに変えた。特に山王戦では傍若無人な勝利宣言で大ブーイングを受けていながら、危険を顧みず記者席に突っ込みながらルーズボールを奪った事で、ほとんど山王ファンしか居なかった観客の心を動かし、味方につけた。上記の5試合連続退場(翔陽戦も終了間際に退場している)、決勝リーグの陵南戦では自殺点を取ったり、IHの山王戦では沢北のブロックを顔面で受けてしまい、撥ね返ったボールが得点になったりなど、珍プレーも目立った。仙道曰く「勝負したくなる気にさせる」タイプで、海南戦では牧に自らマークを買って出させ、さらにラスト20秒で牧が桜木を止めようとして会心のファウルをもらい、逆転のチャンスを作り出した。ただし、強い相手ではないと実力以上のものが出ないらしく、試合出場経験なしの海南、宮益につかれたところ、マスターする前だったとはいえゴール下シュートをことごとく外していた。
モデルとしては、元NBAプレーヤーのデニス・ロッドマンであると言われる事が多い。問題児である事や奇抜なヘアースタイル(赤髪の坊主頭にしていたこともある)、ピストンズ~スパーズ所属中の背番号が10番である事。リバウンドだけで試合を支配する特化したプレースタイルで、時折頭脳的なプレーを見せる所等、非常に似通っている。

性格

自信家および自意識過剰で、非常に生意気な箇所が目立っている。口癖は「天才」。また、「天才・桜木」をはじめ様々な肩書き(自称の名が大半を占める)を持つ。礼儀知らずで傍若無人な振る舞いをする。[5]年上や教師が相手でもタメ口で話すが、女の前ではとても弱くなり、彼女らの前では敬語を使う。初対面の相手にその特徴を突いた失礼なあだ名をつけるのが得意。[6]清田に「黙って試合できねーのか」と言われるほど試合中によく突っかかる。[7]男気が強い面を持ち、赤木と流川が怪我した時や陵南戦前の木暮の言葉に胸を熱くする一面も持ち合わせている。喧嘩は作中でも最強クラスであり、必殺技は頭突き。また、逆上した彼を抑える事は友人の桜木軍団総がかりでも不可能であり、彼を抑える事ができる人物は非常に少ない(赤木・安西先生など)。

非常に目立ちたがり屋のため、ダンクシュートなどの派手なプレーやリバウンドなど試合の鍵となる重要なプレーを好み、逆に地味な基礎練習は大嫌い(例外的にボールハンドリングは自ら進んで練習をこなした)。また、作中彼が流川にパスを出した事は山王戦の最後の一回しかなくどんなピンチでも流川にパスを出し渋る。[8]

貧乏なのか金銭感覚がおかしいのか、チエコスポーツの店長からバスケットシューズを2度買った(?)ことがあるが、その時払った金額は30円と100円。500円しか持っていないのに牧、清田と共に新幹線で名古屋に行こうとしたことがある。[9]また、靴下も履いていないため、裸足で直接バスケットシューズを履いている。

晴子が流川に片想いだと知り、以後から流川を強烈にライバル扱い(または嫉視・敵視)する(これは流川の性格も大きな原因なのだが)。一方で表面には決して出さないが、物語の後半では徐々に流川の実力を認めるようになった。その為、友情を垣間見せる時がある。山王の最後の逆転シュートの際にハンドタッチをするなど、連帯感を出している。[10]

学業の成績は悪く、一学期終了時に赤点が7つあった。[11]その後、赤木宅にて死にもの狂いで勉強し、何とか追試をギリギリで合格した。同じ学校の生徒達や桜木軍団には「バカ」呼ばわりされていたが、新聞で県大会の翔陽戦の花道がダンクを決めた(直後退場となるが)記事を見た生徒に「あいつもタダのバカじゃなかったのか」と言われた。

設定上忘れられがちだが、桜木軍団は桜木の性格について「赤い髪してるくせに内向的」と言っており、感情を外へ発散せず自身の中へ溜め思いつめる一面もある。実は努力家であり、自信家で生意気で傍若無人かと思えば、非常に緊張する事に弱く精神的に繊細さを見せることもあった(しかし、徐々に克服したものと思われる)。

家族構成

中学時代、自宅に戻ると父親が発作のような状態で倒れている描写があったが、家族構成や家庭の状況などは不明。父親が倒れた後のことについては触れられていない。住居については中学時代の時点ではアパート暮らしをしていた。

脚注

  1. ^ この期間を推測すると、約3週間に1人の割合で告白したことになる。
  2. ^ 身体能力に限れば作中総合トップとの呼び声も高い。
  3. ^ 劇場版の津久武戦では、県大会タイ記録となる22リバウンドを記録した。
  4. ^ 作中では「往年のNBAの名選手であるリック・バリーのフォームと偶然一致した」と説明されている。
  5. ^ そのため度々、赤木に鉄拳制裁を受ける。
  6. ^ ただし、流川や仙道、桜木軍団など、ライバルや親友にはあだ名で呼ばない(流川を「キツネ」と呼ぶ事はある)。
  7. ^ ただし、その清田も流川に「つくづくよくしゃべる」といわれている。
  8. ^ しかし敵チームにとって得点力の高い流川に出す事はセオリーであり、ディフェンス時は必ず流川をマークしている相手にとっては理解不能の事態に陥っている。
  9. ^ 結局は清田からお金を借りたことで無事名古屋に行けた。その際「3倍にして返してやるよ」と言ったが、返したのかは不明。
  10. ^ その直後に自分達のしたことを思い出して、お互いにプイとそっぽを向け合ったが、それも不器用な友情の表れでもあると伺える。
  11. ^ 本作中に詳細な理由は明記されていないが、湘北高校では赤点4つ以上取るとIHに行けなくなる。

関連項目