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ヒメタイコウチ

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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?ヒメタイコウチ
分類
 : 動物界 Animalia
 : 節足動物門 Arthropoda
 : 昆虫綱 Insecta
亜綱 : 有翅昆虫亜綱 Pterygota
 : カメムシ目(半翅目) Hemiptera
亜目 : カメムシ亜目(異翅亜目) Heteroptera
 : タイコウチ科 Nepidae
 : ヒメタイコウチ属 Nepa
 : ヒメタイコウチ N. hoffmanni
学名
Nepa hoffmanni

ヒメタイコウチ Nepa hoffmanni姫太鼓打)は、カメムシ目タイコウチ科に属する昆虫の一種。生態や分布域に謎が多く、比較的珍しいとされる。

分布

中国朝鮮半島ロシア日本に分布。国内では愛知県三重県兵庫県香川県を中心に分布している。湿地や浅い水域に生息。

形態・生態

体長20mmほど。体色は茶褐色で尻に呼吸器を具えるが、タイコウチのように長くはない。肉食性で主に昆虫、節足動物を捕らえ、口針から消化液を送り込み溶けた肉質を吸入する体外消化を行う。水中生活には適応しておらず、陸上で活動することが多い。を持つが飛翔はしない。

12月頃に陸上の土中や枯葉の下などで越冬する。

繁殖

産卵期は4~6月。雌は水辺の土、苔に数個の呼吸糸を持つ卵を産む。孵化した幼虫は5回の脱皮を行い成虫となる。

飼育

水深数cmの水に砂や土、苔等で陸部を多く設ける。水深が深いと溺れ死んでしまう。他の水生昆虫とは違い小魚を捕食しないため、生きた昆虫類を餌として与える。飛翔はしないが、壁面を登るため容器に蓋をする必要がある。

その他

三重県桑名市では、1985年に文化財(天然記念物)に指定された[1]

脚注

  1. ^ 「桑名市指定文化財 ヒメタイコウチ」 桑名市教育委員会文化財ホームページ