カブトエビ
カブトエビ | |||||||||||||||||||||
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![]() カブトエビ(実物は2-4cm)
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分類 | |||||||||||||||||||||
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英名 | |||||||||||||||||||||
tadpole shrimp | |||||||||||||||||||||
属 | |||||||||||||||||||||
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カブトエビ(Triops)は、鰓脚綱 葉脚亜綱 背甲目 カブトエビ科に属する甲殻類の総称。淡水性の原始的な小型甲殻類。名前にエビとついているがエビ類ではない。
特徴
日本国内ではヨーロッパ、アジア、アメリカカブトエビの3種が生息している。これらはいずれも移入種で日本原産ではないが、関東・中部地方以西に広く分布している。
日本では6-7月、水田などに大量発生するが、水田の水抜きで水が枯れると泥中に卵を残して数ヶ月の短い一生を終える。他の地域では頻繁に干上がるような浅い水たまりや池に生息することが多く、耐久卵を持ち、このような環境に適応したものと考えられる。 大きさは 2-3cm で、頭部の形状はカブトガニに似ている。丸い背甲の裏面に多くの脚を持つ。いずれも鰭状の鰓脚で、歩行に適した足は持たない。
細長い腹部とその先から鞭状に伸びた2本の尾は、ホウネンエビによく似ている。
分類
分類上ミジンコ類と近縁。カイエビやホウネンエビとも比較的近い。これらはいずれも甲殻亜門鰓脚綱に含まれる。いずれも頭部には発達した第2触角、胸部には多数の鰓脚を持ち、鰓脚を甲羅に包んだ構造をしている。カブトエビの場合、甲羅は平らに開いて背甲となり、第2触角の先から触角状の突起が伸びて、外見上の触角となっている。
カブトガニと混同され、子供用の図鑑等で「クモに近い動物」といった解説がされていることがあるが、誤りである。カブトガニはエビよりクモに近いが、カブトエビは甲殻類であり、クモよりエビに近い。
カブトエビ科 Triopsidae
- カブトエビ属 Triops
- オーストラリアカブトエビ T. australiensis
- ヨーロッパカブトエビ T. cancriformis
- アジアカブトエビ T. granarius
- アメリカカブトエビ T. longicaudatus
- Lepidurus属
- ヘラオカブトエビ L. arcticus
生きている化石
この類は甲殻類の中でも古い形質を残したものと考えられている。分化した当時から現在までほぼ同じ姿を保ち続けた生きている化石である。その生きている化石の特徴として大きな目が二つついているように思われるが、真ん中に小さな目があり、全部で三つ目である。これはノープリウス眼が成体にも残っているものであり、原始的特徴と見なされている。
水田の除草
水田において雑草の新芽を食べるため、あるいは、水底の泥をかき混ぜ、そのために水田雑草の苗が浮き上がることから「田の草取り虫」とも言われる。
飼育・観察
- 「トリオップス」(Triops)などの名前で飼育セットが販売されていることもあり、そのほとんどがアメリカカブトエビであるが、別種のカブトエビやホウネンエビ、ミジンコ等が混入していることもある。飼育法は至って簡単で、乾燥した卵を水の中に入れるだけで1~数日のうちに孵化する。熱帯魚用の餌などをカブトエビの餌にも使用できる。既述のように寿命が短く数ヶ月で死んでしまうが、卵を残していることが多いため、すべて死んでしまった水槽の砂を乾燥させ、再び水の中に入れると次の世代の個体が生まれることも多い。その手軽さから、中学生が自由研究の課題にすることも多い。ただし、この商品が日本におけるアメリカカブトエビの侵入経路の一つともなっている[要出典]エラー: タグの貼り付け年月を「date=yyyy年m月」形式で記入してください。間違えて「date=」を「data=」等と記入していないかも確認してください。。
![](http://upload.wikimedia.org/wikipedia/commons/thumb/b/b7/Triops_longicaudatus_spawn.jpg/200px-Triops_longicaudatus_spawn.jpg)
関連項目
参考文献
- 『カブトエビのすべて―生きている化石“トリオップス”』 秋田正人(著)八坂書房 ; ISBN 4896944542 ; (2000/05)
- 『カブトエビの飼育と観察―ふしぎな生き物“トリオプス”』 やさしい科学 谷本雄治(著), さ・え・ら書房 ; ISBN 4378038811 ; (1998/04)
- 内山りゅう『田んぼの生き物図鑑』,(2005),山と渓谷社