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TNT換算

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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TNT換算とは爆薬の爆発で放出されるエネルギーを定量化する方法である。 ニュースなどでも「A国の原爆BはTNT換算で50キロトンの破壊力」などと表す使い方が一般的に見かける。

1グラムのTNTは、爆発すると980から1100カロリーのエネルギーを放出する。 1000カロリー=4184ジュールと規定され、それが1グラムのTNTに相当するとして標準化されている。つまり「TNT換算1トンの爆弾」とはその爆弾が爆発時に4.184×109ジュールのエネルギーを放出することを表す。

例えば、広島に落とされた原子爆弾リトルボーイ)は、TNT換算で約15キロトンである。これは

4.2×109(J)×15×103=6.3×1013(J)

だと表現することができる。

また、比喩的に「メガトン級」や「ギガトン級」などという言葉が使われる事もある。

なお、核爆弾以外の通常爆弾で、何トン爆弾という表現が使われることがあるが、これは爆弾の実際の質量であり、TNT換算とは関係ない。

グラム単位表記 記号 トン単位表記 記号 エネルギー
グラム g マイクロトン μT 4.184×103 J
キログラム kg ミリトン mT 4.184×106 J
メガグラム Mg トン t 4.184×109 J
ギガグラム Gg キロトン kt 4.184×1012 J
テラグラム Tg メガトン Mt 4.184×1015 J
ペタグラム Pg ギガトン Gt 4.184×1018 J