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南海高野線

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南海高野線
特急「りんかん」
特急「りんかん」
特急「りんかん」
路線総延長64.5 km
軌間1067 mm
電圧1500 V 架空電車線方式直流
最高速度100 km/h
駅・施設・接続路線
特記のない路線は南海電気鉄道
地下鉄:大阪市営地下鉄

KBFa-ELEV KBFa-ELEV
3.9 難波駅 接続路線は下記
ABZld-ELEV ABZrd-ELEV
AKRZu AKRZu
阪神高速道路1号環状線
ELEV BHF-ELEV
3.0 今宮戎駅
CPICl-ELEV CPICr-ELEV
2.5 新今宮駅 接続路線は下記
ELEV BHF-ELEV
1.9 萩ノ茶屋駅
ELEV exHSTR
天王寺支線
CPICl-ELEV CPICr-ELEV
0.9 天下茶屋駅 接続路線は下記
HSTa ELEV ELEV
汐見橋駅
eABZlf eABZlg
高野線(汐見橋線)
STRlf ABZlg-ELEV STR
詳細は下記
BHF-ELEV BHF
0.0 岸里玉出駅
STRrf-ELEV STR
南海本線
uHSTR UKRZo uSTRrf
阪堺電気軌道阪堺線
BHF
1.1 帝塚山駅
STR
←阪堺電気軌道:上町線
uHBHF UKRZu
神ノ木駅
BHF
2.0 住吉東駅
BUE
国道479号
BHF
2.9 沢ノ町駅
BHF
3.5 我孫子前駅
WBRÜCKE
大和川
BHF
4.8 浅香山駅
BHF
6.4 堺東駅
STR
KRZo HBHF STRrf
←JR西:阪和線
BHF
7.9 三国ヶ丘駅
BHF
8.8 百舌鳥八幡駅
STR
地下鉄:御堂筋線→
BHF tBHFr tSTRrf
9.5 中百舌鳥駅
STRrg ABZrf
大阪府都市開発
TUNNEL1 STR
泉北高速鉄道線
HSTe STR
和泉中央駅
BHF
10.5 白鷺駅
BHF
12.0 初芝駅
BHF
12.9 萩原天神駅
AKRZu
阪和自動車道
BHF
14.7 北野田駅
WBRÜCKE
西除川
BHF
15.6 狭山駅
WBRÜCKE
東除川
BHF
17.2 大阪狭山市駅
BHF
18.3 金剛駅
BHF
20.0 滝谷駅
BHF
21.3 千代田駅
DST
千代田信号所
ABZlf KDSl
千代田検車区・千代田工場
SBRÜCKE
国道170号
STR STRrg
近鉄:長野線
BHF KBFe
23.4 河内長野駅
WBRÜCKE
石川
WBRÜCKE
天見川
WBRÜCKE
天見川
WBRÜCKE
天見川
BHF
25.1 三日市町駅
BHF
26.7 美加の台駅
BHF
28.6 千早口駅
BHF
30.3 天見駅
TUNNELa
大阪府
etGRENZE
紀見トンネル(通称「紀見峠トンネル」)
TUNNELe
和歌山県
BHF
34.0 紀見峠駅
BHF
35.3 林間田園都市駅
BHF
37.3 御幸辻駅
DST
小原田信号所
KDSr ABZrf
小原田検車区
AKRZu
京奈和自動車道(橋本道路)
SBRÜCKE
国道371号
STRrg STRrf
STRlf HBHF STRlg
40.1 橋本駅
HBHF KRZu
←JR西:和歌山線
SBRÜCKE
国道24号
eDST
妻信号所 1959年廃止
eABZlf exKDSl
紀ノ川口駅 1959年廃止
WBRÜCKE WASSERq
紀の川
BUE
国道371号
BHF
43.2 紀伊清水駅
BHF
45.8 学文路駅
BHF
47.6 九度山駅
WBRÜCKE
TUNNEL1
BHF
49.6 高野下駅
WBRÜCKE
TUNNEL2
TUNNEL2
BHF
51.3 下古沢駅
LUECKE
トンネル2
BRÜCKE
TUNNEL2
BHF
53.0 上古沢駅
LUECKE
トンネル4
WBRÜCKE
LUECKE
トンネル2
BHF
56.0 紀伊細川駅
LUECKE
トンネル7
BHF
58.4 紀伊神谷駅
LUECKE
トンネル4
KBFe
59.9 極楽橋駅
BHFl
鋼索線

“汐見橋線”
↑地下鉄:千日前線
tSTRlf tHBHF
桜川駅(阪神:2009年3月20日開業予定)
texHSTR texHBHF
阪神阪神なんば線
KBFa
0.0 汐見橋駅
STR
←JR西:大阪環状線
HKRZo-ELEV HBHF-ELEV
芦原橋駅
BHF
0.9 芦原町駅
BHF
1.6 木津川駅
AKRZu
阪神高速道路17号西大阪線
BHF
2.6 津守駅
eUKRZu
大阪市電阪堺線
AKRZu
阪神高速道路15号堺線
BHF
3.6 西天下茶屋駅
KRZt
←地下鉄:四つ橋線
eABZlf exHSTR eABZlg
↑↓南海本線
STRlf ABZlg-ELEV STR
↑高野線→
BHF-ELEV BHF
4.6 岸里玉出駅
ELEV STRlf

難波-天下茶屋 接続路線
tSTR
↑↓地下鉄:四つ橋線
tSTR tSTR
↑↓地下鉄:御堂筋線
tKRZt tHBHF tHSTR
←地下鉄:千日前線
etKRZt tHSTR
近鉄難波線→(近鉄難波駅
tBHF tBHF
阪神阪神なんば線
tSTR tSTR
(2009年3月20日開業予定)
tSTR tSTR KBFa-ELEV KBFa-ELEV
難波駅
tSTR tSTR ABZld-ELEV ABZrd-ELEV tSTR
↑↓(右)地下鉄:堺筋線
tSTR tSTR AKRZu AKRZu tSTR
阪神高速道路1号環状線
tHST tHST ELEV ELEV tSTR
大国町駅
tSTR tSTR ELEV BHF-ELEV tSTR
今宮戎駅
tSTRrf tSTR ELEV ELEV uHSTa tHST
恵美須町駅
tSTR ELEV ELEV uSTR tSTR
阪堺阪堺線
tSTR ELEV ELEV uSTR tSTR
←JR西:大阪環状線関西本線大和路線)→
tHKRZo-ELEV uHKRZo-ELEV tHKRZo-ELEV
新今宮駅
tSTR ELEV ELEV uBHF tSTR
南霞町駅
tSTRlf KRZt-ELEV KRZt-ELEV uHTUNNEL
←地下鉄:御堂筋線→ 動物園前駅
ELEV ELEV uSTR tSTR
ELEV BHF-ELEV uHST tSTR
萩ノ茶屋駅 /→今池駅
ELEV ELEV uSTRlf tUKRZ
↑阪堺:阪堺線→
ELEV ELEV tSTRrg tSTRrf
↑地下鉄:堺筋線
BHF-ELEV BHF-ELEV tKBFe
天下茶屋駅
ELEV ELEV
↑↓南海本線高野線

高野線(こうやせん)は、大阪府大阪市浪速区汐見橋駅から和歌山県伊都郡高野町極楽橋駅までを結ぶ南海電気鉄道鉄道路線。一般的には、帝塚山駅以遠発着の列車がすべて乗り入れる南海本線難波駅から極楽橋駅までの運行系統を指す(運行形態を参照)。

難波 - 橋本間にはりんかんサンラインという愛称が(命名経緯は後述)、また汐見橋 - 岸里玉出間には汐見橋線(しおみばしせん)という通称がある。路線シンボルマークは、高野杉の林をイメージしたもので、ラインカラーは緑。

路線データ

  • 路線距離(営業キロ):汐見橋 - 極楽橋間 64.5km
  • 軌間:1067mm
  • 駅数:42駅(起終点駅・汐見橋線の駅も含む)
  • 複線区間:汐見橋 - 橋本間(汐見橋線岸里玉出駅構内のみ単線)
  • 単線区間:橋本 - 極楽橋間
  • 電化区間:全線電化(直流1500V)
  • 閉塞方式:自動閉塞式
  • 最高速度:100km/h

概要

真言宗の霊地高野山への足であり、終点の極楽橋駅からは鋼索線に連絡している。また大阪への通勤・通学路線でもある。かつては、南海本線に対して支線的な存在だったが、泉北ニュータウンをはじめとする沿線の宅地開発が進むにつれ、南海本線と並ぶ路線となる。

難波 - 橋本間は沿線に住宅地が多く、20m級の4扉大型車両を運行し通勤客を捌いている。一方で橋本 - 極楽橋間は山岳路線であり、特に高野下駅からは50の勾配や、制限時速33km/h、半径100m以下の急カーブが続く登山鉄道となっているため、この区間に乗り入れる列車にはズームカーと呼ばれる17m級の2扉中型車両が専用車両として使用されている。

山岳区間、とりわけ高野下 - 極楽橋間においては完全に線路が山の中に入るために、途中にある駅へは集落や幹線道路から辿り着く事自体が困難で、利用客はきわめて少なく、ほとんど行き違いのために置かれているといっても過言ではない(一部の駅においては鉄道ファンの間で秘境駅と呼ばれることも)。しかしそのような駅においても、簡易型でこそあるがすべての駅に自動改札が完備され、終日でこそないものの駅員もすべての駅に配置されているということも特筆すべき点といえよう。

駅における案内板やその他の設備に関しては南海本線よりも後れている面がある。主に橋本までの優等列車停車駅や、百舌鳥八幡、中百舌鳥などでバリアフリー工事が完成して、近代的な設備になってはいるが、設備が古いままの駅も僅かながら残っている。一方で、複数の駅でLED式の列車案内装置を導入しており、この点では南海本線より先行している。

方向幕は南海本線と異なり、1000系や2000系を除く従来型通勤車はCI導入後も白地の英文なし幕を使用し続けていたが、2000年11月頃から南海本線と同じタイプの黒地の英文入り幕に交換され始めた。これは同年12月23日のダイヤ改正で難波 - 三日市町間系統の急行を新設することになったものの、従来からの方向幕には「急|三日市町」の表示が入っていなかったためである。

大阪市内の住吉東駅 - 沢ノ町駅を中心に大きな幹線道路と平面交差になるところもあり、『開かずの踏切』が点在する。沿線住民から高架化工事の要望もあるが、地形的な問題もあるため具体的な構想にまでは至っていない。またカーブが多いことも相まって、難波 - 堺東駅間は南海本線の難波 - 堺間よりも所要時間が幾分長い。しかし、日中の優等列車の運行頻度は高野線の方が高い。

なお、2006年7月1日より、全線でPiTaPaICOCAが使用できるようになった。ただし、乗車回数に応じて割引が適用されるサービスはPiTaPaのみが対象となる。

30000系電車 特急「こうや」(橋本駅
2200系電車(汐見橋線・汐見橋駅

りんかんサンラインの愛称について

1995年から難波 - 橋本間には「りんかんサンライン」の愛称が付けられている。1993年に、当時の社長が「高野線の愛称ではローカル線の感が否めない。難波 - 橋本間の路線名を変更したい」と発言したのがきっかけで、社長案として南海山手線が候補に挙げられていたが、南海沿線の住民からは好意的な意見は少なかった。また高野山を総本山とする真言宗からの反発も激しく、結局難波 - 橋本間を「りんかんサンライン」、橋本 - 極楽橋間を「高野線」とイラストの路線図では区別しているが、沿線住民の間では未だに“高野線”と呼ばれており、“りんかんサンライン”と呼ぶ人は皆無に等しい。

なお山手線の名称は、南海電気鉄道の前身である南海鉄道が1940年に統合した阪和電気鉄道の後にJR西日本阪和線となる路線の呼称として、戦時買収によってそれが国有化される1944年まで用いていたことがあった。

また、難波 - 橋本間については真言宗への配慮から(当時の読売新聞の記事より)「高野線りんかんサンライン」両名併記とした案内も一部で見られる。

運行形態

高野線の起点は汐見橋駅だが、現在は高野山方面へ行くすべての列車が難波駅から発着する。汐見橋 - 岸里玉出間の通称汐見橋線は、この区間を折り返す各駅停車だけが運行されている。

難波 - 極楽橋間に特急こうや」、難波 - 橋本間に特急「りんかん」が運転されている。特急のほか、快速急行急行、区間急行準急各駅停車が運転されている。また、泉北ニュータウンの足として泉北高速鉄道と相互直通運転を行っており難波から直通列車がある。

高野山」のみで「極楽橋」の表示がない方向幕。(登場間もない頃の2000系

難波から高野山方面へ直通する列車をかつては「大運転」と称したが、特急「こうや」や日中運行される快速急行など一部の列車を除き大運転自体が減少したこともあって、近年はあまり用いられていない。大運転の高野山方面列車の行先案内は、高野線の実際の終着駅である極楽橋ではなく、鋼索線を経た「高野山」と表示されていた。また、方向幕を持たない21000系などの場合は、「急」という方向板を掲げるだけで行き先は表示されていなかった。表示方法の見直しが進んだ現在では、「高野山極楽橋」(ただし英語表記は「KŌYASAN」のみ)と表示されるようになっている。

以下に特急以外の種別の運転概況を示す。特急については当該列車の項を参照のこと。

列車種別

快速急行

2000系による快速急行(帝塚山-住吉東間にて)

昼間時間帯に難波から極楽橋駅まで、平日夕方ラッシュ時に下りのみ難波から橋本駅まで運転されている。停車駅は千早口駅・天見駅・紀見峠駅を通過するほかは急行と同じである。遠距離のスピードアップを狙うべく2003年5月31日に登場した。最速列車は難波13:00発の列車で、難波 - 極楽橋間を1時間28分で駆け抜けており、同区間では特別料金不要列車にして1時間30分を切っている。

平日夕方の列車は2008年11月1日にJR和歌山線との接続を考慮して下り急行2本を格上げして設定され[1]、すべて4扉大型車両8両編成で運転される。このうちの1本(難波18:20発)は高野山方面の列車とも接続している。

案内放送では「快速急行」であるが、時刻表や方向幕での表記は「快急」、英語表記は“Rapid Express”である。また2008年10月31日まで、平日ダイヤの難波11:00発の極楽橋行き快速急行の橋本 - 極楽橋間はワンマン運転となっていたため、車両側の種別幕には「快急」と「ワンマン」の二段表記となっていた。なお、この快速急行の前2両(極楽橋行き)は2300系で運転されていたが、ダイヤ変更後最初の平日ダイヤ実施日となる11月4日からは、再び2000系4両に戻され、併せて難波から橋本を跨いで運転する料金不要列車はすべて2000系に再び統一された。ただし、夏季などでは2300系も4両以上で難波直通列車に入ることがある。

事故などでダイヤが乱れた時は通過駅である千早口駅・天見駅・紀見峠駅の3駅に臨時停車の処置を行うことがある。

快速急行は1968年に一度急行に統合されて消滅しており、35年ぶりに復活したことになる。その当時の停車駅は新今宮駅(1966年から)・堺東駅・北野田駅と河内長野以遠の各駅だった。



急行

6000系による急行(帝塚山付近にて)

難波から三日市町・林間田園都市・橋本・高野下・極楽橋駅まで運転されている。2005年10月16日の改正で極楽橋方面への列車は系統分割が行なわれ基本的に橋本折り返しとなった。難波 - 林間田園都市・橋本間の列車が中心で高野下・極楽橋発着はごく一部のみ。橋本駅で橋本 - 高野下または極楽橋間に運転されるワンマン運転の各駅停車に接続している。なお快速急行同様、高野下・極楽橋へ直通する列車は橋本で分割併合作業を行う。

2000年12月23日の改正以前の急行はズームカーで運転される難波 - 極楽橋間直通の列車が中心だった。それゆえ特に深夜の下り急行に関しては激しい混雑が常態化していた。現行のダイヤでは大半が大型車両に置き換えられたが、ズームカーの運用はまだ残っていて、早朝には難波 - 橋本・極楽橋間の急行において4両編成で運転される列車が残っている。また昼間以降でも難波 - 河内長野・橋本方面の系統の優等列車(急行・区間急行)を中心に6・8両で運用されている。

朝ラッシュ時、8両編成運転(ズームカーを除く)の、橋本駅または林間田園都市駅を始発とする上り列車は、橋本 - 天下茶屋間で、難波寄りから4両目に女性専用車両を設定する。

英語表記は“Express”である。なお、橋本で極楽橋行(高野下行)の列車と接続する場合は「高野山・極楽橋(高野下)連絡、急行 橋本行」となり、接続のない急行橋本行とは明確に区別されている。自動放送もこの表現で統一されているが、難波駅のみこの表現が用いられず、「橋本で高野山極楽橋行(高野下行)に接続いたします」と放送される。2007年8月25日のダイヤ変更からは、方向幕にも小ぶりながら「高野山連絡(高野下連絡)」の表記が追記され、より区別が明確になっている。さらにこれに合わせて主要駅に備え付けの時刻表では本来のスペースに加え、直通列車のほか橋本で極楽橋行への接続がある列車用の時刻表(いわゆる「高野山極楽橋行専用時刻表」のこと)も別に掲載されるようになり、利便性が増した。

加えて、2008年10月31日まで平日ダイヤの上り極楽橋駅9:10発の難波行き急行の極楽橋 - 橋本間はワンマン運転となっていたため、車両側の種別幕は「急行」と「ワンマン」の二段表記となっていた。なお、この急行の後部2両(極楽橋発)は2300系で運転されていたが、前述の通り再び2000系4両に戻された。

1968年までは、現在の急行は「快速急行」として運行され、これとはまた別に住吉東駅・三国ヶ丘駅・初芝駅にも停車する急行が設定されていた。

現行ダイヤでは河内長野以南で各駅に停車するにもかかわらず難波 - 橋本間を快速急行と同じ所要時間(48分)で運転される列車もある。


区間急行

6200系による区間急行(帝塚山-住吉東間にて)

難波から河内長野・三日市町・林間田園都市駅まで運転されている。2000年12月23日の改正で朝・夜のみの運転となっていたが、2005年10月16日の改正で再び終日運転となった。昼間時間帯は難波 - 河内長野・三日市町間の運転が中心であるが、夕方以降に林間田園都市行きの列車もある。夕方、夜間の下りにおいては一部の列車で河内長野駅で特急に追い抜かれることがある。朝ラッシュ時の上りの一部列車は金剛駅で急行に追い抜かれる列車もある。これは特急や急行が停車しない駅からでもこれら相互間の緩急接続により特急や急行が利用できるようにしているからである。昼間時間帯はほとんどの列車が終着駅まで先着する。

案内放送では「区間急行」であるが、時刻表や案内板の表記は「区急」、英語表記は“Sub Express”である。

このほか、平日朝に泉北高速鉄道和泉中央発難波行きが運転されている(2000年12月23日の改正までは平日夕方に難波発和泉中央行きも運転されていた。詳しくは泉北高速鉄道線も参照)。

1995年4月頃(泉北高速線和泉中央駅開業時に変更)まで、種別幕の色は急行と同様に赤色(時刻表での表記は赤字に▲印)であったが、混乱を招きやすいためか、関西国際空港開港後の南海本線系統に合わせて緑色に変更し、さらなる区別を明確にしている。しかも旧幕のまま実施された。


準急

6100系による準急(住吉東付近にて)

難波から主に泉北高速鉄道直通列車として終日運転され、河内長野方面は平日朝に三日市町・河内長野・千代田駅から難波行きしか運転されていない。また毎年8月1日の「教祖祭PL花火芸術」開催時には、数本程度河内長野方面への臨時の準急が運転される。

かつては平日朝ラッシュ時に10両編成運転が多数あったが、乗客減により減少し、2005年10月16日改正時点では準急・区間急行合わせて4往復のみとなっている。

車掌や係員によるアナウンスと、南海高野線内の自動放送では「準急行」と案内されるが、泉北高速鉄道線内各駅における自動放送でのみ「準急」と案内されている。なお英語表記は“Semi Express”である。


各駅停車

8200系による各駅停車(住吉東付近にて)

難波から堺東・北野田・金剛・千代田・河内長野・三日市町・林間田園都市・橋本駅まで運転されているが、大半が難波 - 金剛・河内長野・三日市町間の運転で、堺東発着は始発難波行き・最終堺東行きのみ、北野田発着は平日朝のみ、他も一部のみとなっている。このほか河内長野 - 橋本間、橋本 - 高野下・極楽橋間にも運転されているほか、深夜に泉北高速鉄道和泉中央発難波行きが1本運転されている。6両編成での運転が基本だが、2005年10月16日の改正で十数年ぶりに昼間の大型車両での4両編成運転が復活した。基本的には下り住吉東駅で泉北線直通の準急を待避し、堺東駅で急行(または区間急行)、北野田駅で急行とそれぞれ緩急接続を行う。上りは河内長野駅、北野田駅で急行(または区間急行)、堺東駅で準急、急行(または区間急行)とそれぞれ緩急接続を行う。

山岳路線である橋本 - 高野下・極楽橋間の系統のうち、2両編成のものはワンマン運転(4両編成には車掌乗務)である。なお、ワンマン対応車両は現在のところ2300系のみとなっている。橋本駅で難波 - 橋本間の急行と相互接続を行い、橋本駅では基本的に高野山寄りから発車する。

案内放送では「各駅停車」であるが、時刻表や案内板の表記は「各停」である。また、南海本線の普通車(普通)と同様に、英語表記は“Local”である。

1970年11月23日に岸ノ里駅の難波直通列車ホームが使用開始されるまでは、難波発着列車は堺東折り返しの列車が「各駅停車」(ただし岸ノ里は配線上の都合で通過)として、それ以遠に直通する列車が今宮戎・萩ノ茶屋・岸ノ里通過の「普通」として運転されていた。また、汐見橋発の列車も「各駅停車」として住吉東まで運転されていた。また、南海本線にも東線を走行して今宮戎・萩ノ茶屋にも停車する「各駅停車」が住吉公園(現・住吉大社)まで運転され、両線で「普通」と「各駅停車」が共存していた。


汐見橋線

汐見橋線(2200系・木津川駅にて)

全日30分間隔(夜間は35 - 40分間隔)で運転され、ワンマン運転を行っている。終電は22時台とかなり早い部類に当たる。1985年以前は、高野線岸ノ里以南と線路が繋がっており、出入庫のため住吉東駅堺東駅発着の列車も存在したが、同年以後線路が分断され、汐見橋線から高野線帝塚山方面へ直通は不可能となったため、今では岸里玉出 - 汐見橋間の運転のみとなり、完全に支線運用扱いとなった。

南海本線とは高野線分断前から線路が繋がっており、車両は南海線住ノ江検車区所属の2200系、2230系電車が充当されているが、あくまで正式に同区間は高野線の一部として扱われているため、乗務員も高野線側が担当しており、列車種別も「普通」ではなく「各停」としている。高野線本体と分断される1985年以前は、高野線所属の主に6000系ステンレスカー2両編成で運転されていた。1985年から1995年までは本線の他の支線と同様に1521系が使われた。

お盆期間中の臨時対応

お盆期間における高野山への参拝客・観光客・墓参り客への対応として、以下の臨時列車が運転される。

特急

「こうや」とは別に、一般車(近年は2000系電車の4両編成が多い)の自由席特急が運転される。停車駅は「こうや」と同じだが、全車自由席のため特急券は必要ない。

なお、お盆以外にも、特急用車両の事故や故障などの緊急時に、一般車による自由席特急が代走することもある。

臨時

難波 - 高野下間の急行や橋本 - 高野下間の各駅停車が高野下 - 極楽橋間を延長運転したり、急行や各駅停車に接続する形で高野下 - 極楽橋間を往復する列車が運転されたりする。いずれの場合も高野下 - 極楽橋間はノンストップであり、この区間は「臨時」の幕が表示される。 また、橋本 - 極楽橋間の各駅停車が増発される場合もあり、このうち高野下 - 極楽橋間をノンストップで走る列車は、全区間で「臨時」幕を出すこともある。

乗務員

  • 難波 - 極楽橋間では、特急以外は橋本駅で乗務員交替が行われ、特急は始発駅から終着駅まで乗り通しである。
  • 泉北高速鉄道線の直通列車は中百舌鳥駅で乗務員交替が行われる(平日朝の泉北線からの区間急行は中百舌鳥通過のため、例外として光明池駅で乗務員交替を行う)。
  • 汐見橋線では、高野線に所属する乗務員が乗務する。
  • 南海電鉄での運転士車掌とのペアは「乗組制」を敷いており、一旦組むとどちらかが他の部署への異動退職、どちらかが休暇をとらない限り、そのペアでずっと組む珍しいシステムを敷いている。
  • 高野線において全席指定の特急電車運転士は希望調査の上決定される。
  • 終着駅到着直前に運転士が車掌に対して電鈴で合図を送る。偶数番線入線時は運転士が電鈴を2打鳴らし、奇数番線入線時は電鈴を1打鳴らす。それに対する車掌の返事は電鈴1打か2打である。また、特に橋本駅入線時、なんば方面行き電車は通常4番線入線だが、ダイヤの都合上5番線入線時は電鈴1打の合図を車掌に対して行う。この合図に対する車掌の返事も電鈴1打か2打である。
  • 下古沢駅 - 紀伊神谷駅間は、出発前に車掌に対して電鈴1打による閉扉良しの合図を送る。
  • 夜間運転中、各駅停車電車が駅停車中に通過電車が接近した場合、各駅停車の運転士がヘッドライトを消す。
  • 終着駅到着後、車掌が降車側の扉を開ける。その後運転士は車掌スイッチの切り換えを行い、切り換え完了後乗車側の扉を開扉し、車掌に対して電鈴2打で合図を送る。合図を受けた車掌は車掌スイッチが作動しないことを確認した後、電鈴2打で合図を送る。そして降車側扉は運転士によって閉扉される(南海本線では降車側扉の閉扉は車掌が行う)。
  • 上り難波行き運転士は、橋本御幸辻林間田園都市河内長野萩原天神新今宮などの各駅で停車中、乗降客確認のための後方監視を行う(ただし任意で他の駅でも後方監視を行う場合がある)。
  • 九度山 - 極楽橋間では、トンネルが連続する区間であるため、昼間でも遮光幕を閉めることがある。
  • 信号が警戒・注意、ならびに入換信号と誘導信号が進行を示した時に、指差し確認を行う。

歴史

21000系ズームカー
(天見にて1994年撮影)

から高野山を目指し、高野鉄道が1898年に大小路(現在の堺東) - 狭山間を開業。その後、長野(現在の河内長野)まで延びた。当初の計画では大小路から南海鉄道の堺駅に接続する予定だったが、住吉大社我孫子観音への参詣客が見込めることから方針を転換。大小路から北上して道頓堀(現在の汐見橋)まで延伸し、自力で大阪市内へ乗り入れた。だが、当初の経営は思わしくなく、事業を継承した高野登山鉄道の手で路線延長が図られることになった(なお、高野登山鉄道の社長は根津嘉一郎 (初代)、現地支配人として乗り込んできたのは後に東京地下鉄道を起こす早川徳次である)。高野登山鉄道は、1915年に汐見橋 - 橋本間を開通させ大阪高野鉄道と社名変更。その後、南海鉄道に合併し、1925年に高野山(現在の高野下)駅まで開通した。

高野下駅以南は別会社である高野山電気鉄道によって建設され、1928年高野下 - 神谷(現在の紀伊神谷)間が開業、翌年極楽橋駅まで開業し全通した。南海鉄道は1944年に関西急行鉄道に合併し近畿日本鉄道となったが、この高野山電気鉄道は戦後、南海が分離独立する際の受け皿会社となった。

1960年代頃から沿線の宅地開発が進み、南海も美加の台住宅地や南海橋本林間田園都市を建設する。その通勤輸送増加に対応するため、列車編成増強や河内長野以南の線路改良を進め、1995年には橋本駅までの複線化を完成させた。この結果、1980年代前半までは三日市町以北に限られていた20m級車体の大型車両の運転区間が、1984年に林間田園都市まで、1995年には橋本駅まで延長された。なお、全通当初の路線距離は汐見橋 - 極楽橋間で65.1kmであったが、河内長野 - 橋本間の線路改良で、1995年に河内長野 - 極楽橋間で0.6km短縮されている。

その反面、橋本 - 極楽橋間の乗客数は減少の一途を辿り、2000年12月のダイヤ改正で高野下 - 極楽橋間において日中の運転本数の削減が行われ(1時間に2本→1本)、さらに2005年10月のダイヤ改正では同区間を運転する列車が4両編成の直通急行から2両編成・ワンマン運転の各停が中心となるダイヤに変更された。

一方、事実上支線化された汐見橋線は乗客が減少し減便されながらも細々と生きながらえている状態である。将来建設が計画されているなにわ筋線との接続路線になるために複線のまま維持されている状態だが、現在なにわ筋線の建設計画は事業主体が決まらず、頓挫している状態であり、その動向によっては汐見橋線にも何らかの動きがあるものと見られている。

年表

  • 1898年(明治31年)1月30日 高野鉄道により大小路(現在の堺東) - 狭山間が開業。
  • 1898年(明治31年)4月2日 狭山 - 長野(現在の河内長野)間が開業。
  • 1900年(明治33年)9月3日 道頓堀(現在の汐見橋) - 大小路間が開業。
  • 1900年(明治33年)9月7日 百舌鳥八幡駅開業。
  • 1902年(明治35年) 勝間駅を阿部野駅(現在の岸里玉出駅)に改称。
  • 1907年(明治40年)1月6日 我孫子前駅開業。
  • 1907年(明治40年)11月15日 高野鉄道が事業一切を高野登山鉄道に譲渡。
  • 1912年(大正元年)10月10日 汐見橋 - 長野(現在の河内長野)間が600V電化。中百舌鳥駅、萩原天神駅開業。
  • 1912年(大正元年)11月15日 芦原町駅開業。
  • 1913年(大正2年)2月21日 津守駅開業。
  • 1914年(大正3年)5月22日 狭山 - 滝谷間の池尻信号所廃止届出。
  • 1914年(大正3年)8月7日 北野田駅開業。
  • 1914年(大正3年)10月21日 長野 - 三日市町間が開業。以降当初から電化。
  • 1915年(大正4年)3月11日 紀見トンネル(通称「紀見峠トンネル」/現在の天見 - 紀見峠間上り線)開通。三日市町 - 橋本間が開業。
  • 1915年(大正4年)6月22日 浅香山駅開業。
  • 1915年(大正4年)9月18日 西天下茶屋駅開業。
  • 1915年(大正4年)4月30日 高野登山鉄道が大阪高野鉄道に社名変更。
  • 1915年(大正4年)9月1日 橋本 - (妻信号所) - 紀ノ川口間が開業。
  • 1917年(大正6年)7月5日 河内半田駅(現在の大阪狭山市駅)開業。
  • 1921年(大正10年)5月1日 河内半田 - 滝谷間に貨物駅として第一半田駅、第二半田駅開業(1913年頃に仮駅として開業? 廃止日不明)。
  • 1922年(大正11年)9月6日 南海鉄道が大阪高野鉄道を合併。高野線となる。
  • 1923年(大正12年)3月 高野辻駅を御幸辻駅に改称。
  • 1923年(大正12年)12月 汐見橋から橋本まで40分ごとに運転(大運転列車)。
  • 1924年(大正13年)3月18日 住吉東 - 我孫子前間が複線化。
  • 1924年(大正13年)9月8日 阿部野 - 住吉東間が複線化。
  • 1924年(大正13年)10月26日 汐見橋 - 木津川間が複線化。
  • 1924年(大正13年)11月1日 妻信号所 - 学文路間が開業。橋本 - 紀ノ川口間に妻信号所開設。
  • 1924年(大正13年)12月25日 学文路 - 九度山間が開業。
  • 1925年(大正14年)3月15日 岸ノ里駅(現在の岸里玉出駅)に南海本線との東連絡線開設。阿部野駅を岸ノ里駅に統合。難波駅乗り入れ開始。難波直通列車はホームがないため岸ノ里駅を通過。清水駅開業。
  • 1925年(大正14年)3月28日 高野山電気鉄道設立
  • 1925年(大正14年)4月1日 清水駅を紀伊清水駅に改称。
  • 1925年(大正14年)6月8日 我孫子前 - 堺東間が複線化。
  • 1925年(大正14年)7月30日 九度山 - 高野山(現在の高野下)間が開業。
  • 1925年(大正14年)8月22日 高野山駅を高野下駅に改称届出。
  • 1926年(大正15年)12月3日 西天下茶屋 - 岸ノ里間が複線化。岸ノ里駅東連絡線複線化。西連絡線開設。
  • 1928年(昭和3年)6月18日 高野山電気鉄道が高野下 - 神谷(現在の紀伊神谷)間を開業。1500V電化。
  • 1928年(昭和3年)6月22日 堺東 - 西村間が複線化。
  • 1929年(昭和4年)2月21日 高野山電気鉄道の神谷 - 極楽橋間が開業し全通。
  • 1929年(昭和4年)10月10日 西村 - 北野田間が複線化。
  • 1929年(昭和4年)11月1日 高野線全列車難波駅より発着開始。汐見橋 - 岸ノ里が事実上支線化。汐見橋発着列車は住吉東折り返し(出入庫列車は堺東まで延長運転)となる。
  • 1930年(昭和5年)3月1日 細川駅を紀伊細川駅に、神谷駅を紀伊神谷駅に改称。
  • 1930年(昭和5年)4月12日 木津川 - 西天下茶屋間、北野田 - 狭山間が複線化。
  • 1930年(昭和5年)6月29日 鋼索線(極楽橋 - 高野山間)が開業し高野山上までの鉄道のみでのルートが完成。
  • 1932年(昭和7年)4月28日 高野山電気鉄道が600Vに降圧し、南海高野線と相互直通運転開始。
  • 1934年(昭和9年)12月26日 帝塚山駅開業。
  • 1935年(昭和10年)8月1日 西村駅を初芝駅に改称。
  • 1937年(昭和12年)4月19日 狭山 - 金剛間が複線化。金剛駅開業。
  • 1938年(昭和13年)2月11日 金剛 - 長野間が複線化。千代田駅開業。
  • 1942年(昭和17年)2月15日 沢ノ町駅、三国ヶ丘駅開業。
  • 1944年(昭和19年)6月1日 関西急行鉄道と南海鉄道が合併、近畿日本鉄道となる。
  • 1944年(昭和19年)9月3日 高野山電気鉄道紀伊細川 - 上古沢間で極楽橋行き電車が床下から火を噴き、停車して点検中に勾配を下り始めカーブで脱線転覆大破。71名死亡。
  • 1944年(昭和19年)9月4日 萩原天神駅で100m以上オーバーランした長野発難波行き各駅停車がホームまで戻ったところへ定刻より約10分遅れで同駅通過の三日市町発難波行き急行が追突、通勤通学客で満員の両電車大破。5名死亡。
  • 1945年(昭和20年)3月14日? 難波駅乗り入れ休止、全列車汐見橋駅発着となる。
  • 1945年(昭和20年)12月6日 汐見橋発橋本行き電車が速度超過により紀見峠駅の安全側線を越えて脱線転覆。27名死亡。
  • 1946年(昭和21年)7月1日? 難波駅乗り入れ再開。
  • 1947年(昭和22年)3月15日 高野山電気鉄道が南海電気鉄道に社名変更。
  • 1947年(昭和22年)6月1日 近畿日本鉄道が旧・南海鉄道の路線を南海電気鉄道に譲渡。
  • 1949年(昭和24年)7月30日 中百舌鳥 - 初芝間に(臨)中百舌鳥運動場前駅開業。
  • 1950年(昭和25年)4月1日 河内半田駅を狭山遊園前駅に改称。
  • 1951年(昭和26年)7月7日 特急こうや号運転開始。
  • 1954年(昭和29年)4月1日 長野駅を河内長野駅に改称。
  • 1957年(昭和32年)6月29日 三日市町 - 千早口間に加賀田信号所開設。
  • 1958年(昭和33年)5月10日 (臨)中百舌鳥運動場前駅廃止。
  • 1959年(昭和34年)12月20日 妻信号所 - 紀ノ川口間廃止。橋本 - 紀伊清水間の妻信号所廃止。
  • 1964年(昭和39年)2月25日 紀見峠 - 御幸辻間が一部複線化。同区間に橋谷信号所開設。
  • 1964年(昭和39年)5月25日 白鷺駅開業。
  • 1966年(昭和41年)3月1日 千代田 - 河内長野間に千代田信号所開設。
  • 1968年(昭和43年)1月18日 天下茶屋駅構内で南海本線春木発難波行き急行が信号を冒進し堺東行き下り回送列車に正面衝突。296名負傷(天下茶屋駅列車衝突事故)。
  • 1969年(昭和44年)11月1日 朝夕の通勤時間帯における大運転急行2往復に対し、河内長野駅で2両増結運転開始。
  • 1970年(昭和45年)11月23日 岸ノ里駅に難波駅直通列車用ホーム設置。
  • 1971年(昭和46年)4月1日 泉北高速鉄道と相互直通運転開始。
  • 1973年(昭和48年)10月7日 架線電圧を1500Vに昇圧。
  • 1974年(昭和49年)3月24日 河内長野 - 三日市町間が複線化。大運転急行の増結・解放を河内長野駅から三日市町駅に変更。
  • 1976年(昭和51年)4月4日 天見 - 紀見峠間下り線の「新紀見トンネル」(通称「紀見峠トンネル」)が竣工。
  • 1979年(昭和54年)5月26日 天見 - 紀見峠間が複線化。
  • 1979年(昭和54年)6月3日 大運転急行のうち、朝通勤時の2往復を難波 - 三日市町間で4両増結の8両編成で運転開始。
  • 1981年(昭和56年)11月22日 林間田園都市駅開業。
  • 1983年(昭和58年)6月5日 千早口 - 天見間、紀見峠 - 御幸辻間が複線化。橋谷信号所廃止。
  • 1984年(昭和59年)3月6日 三日市町 - 千早口間が複線化。加賀田信号所廃止。
  • 1984年(昭和59年)3月11日 朝ラッシュ時に大型車両が林間田園都市駅まで乗り入れ開始。三日市町駅における大運転急行の増結・解放を昼間(閑散時)にも拡大し、ほぼ終日行われるようになる。
  • 1984年(昭和59年)9月1日 美加の台駅開業。
  • 1985年(昭和60年)6月16日 汐見橋線が岸ノ里駅以南と分断。昼間の区間急行が林間田園都市駅まで乗り入れ開始し、難波駅の発車時刻を10分前倒し。
  • 1992年(平成4年)11月10日 特急りんかん運転開始。大型車両橋本駅まで乗り入れ開始。金剛駅が全列車停車駅に昇格。
  • 1993年(平成5年)4月18日 岸ノ里駅と南海本線玉出駅が統合され岸里玉出駅となる。
  • 1994年(平成6年)7月21日 御幸辻 - 橋本間を新線に切り替え。
  • 1995年(平成7年)9月1日 御幸辻 - 橋本間が複線化。難波 - 橋本間に「りんかんサンライン」の愛称使用開始。ズームカーによる急行の増解結の実施駅が一部を除いて三日市町から橋本に変更。平日朝ラッシュ時に難波 - 河内長野間でズームカーの急行10両編成運転開始。このときの運賃改定で河内長野 - 極楽橋間の営業キロを0.6km短縮。
  • 1995年(平成7年)11月1日 南海本線萩ノ茶屋 - 岸里玉出間高架化完成。東側2線を高架化。
  • 1996年(平成8年)11月24日 御幸辻 - 橋本間に小原田信号所開設。天下茶屋駅が区間急行・準急の標準停車駅に昇格。
  • 1998年(平成10年)9月30日 学文路駅構内難波方の分岐器付近で発車直後の難波行き急行が脱線。いわゆる「せり上がり脱線」。
  • 2000年(平成12年)12月23日 狭山遊園前駅を大阪狭山市駅に改称。昼間の区間急行を急行に格上げ。天下茶屋駅が全列車停車駅に昇格。日中のダイヤが10分・15分間隔の混在型から一律12分間隔となり、優等列車の増発と各停の運転本数削減。汐見橋線ワンマン運転開始。
  • 2002年(平成14年)3月28日 紀伊細川 - 紀伊神谷間で土砂崩落が発生し、走行中の難波行き急行が乗り上げ脱線。高野下 - 極楽橋間が運休し、翌日復旧。
  • 2003年(平成15年)2月24日 紀伊細川 - 紀伊神谷間で土砂崩落が発生し、走行中の極楽橋行き急行が乗り上げ脱線。1名負傷。高野下 - 極楽橋間が運休し、2月27日部分復旧、3月3日完全復旧。
  • 2003年(平成15年)5月31日 昼間時間帯に快速急行を運転開始。ズームカーの10両編成運転終了。平日朝の上り急行で女性専用車両導入。
  • 2005年(平成17年)10月16日 難波 - 極楽橋間の急行を系統分割化、一部除き橋本折り返しに。橋本 - 極楽橋間でワンマン運転開始。特急列車の増発。区間急行が終日運転となる。
  • 2007年(平成19年)7月10日 我孫子前駅付近で、和泉中央行き準急に乗務していた車掌が線路に転落。対向列車にはねられ死亡。
  • 2007年(平成19年)10月27日 浅香山駅北付近の線路上に小型ヘリコプターが墜落炎上し搭乗員2名が死亡。電車は通過していなかったが、一時上下線とも運転見合わせとなった。付近は住宅密集地であり、さらなる惨事に繋がる可能性もあった。
  • 2008年(平成20年)11月1日 平日夕方にも下り急行2本の格上げで快速急行を設定するとともに、快速急行初の4扉大型車両運転開始。


駅一覧

難波 - 岸里玉出 - 極楽橋間

難波 - 橋本間は愛称「りんかんサンライン」。

凡例
●:停車、|:通過
準急・区間急行:泉北高速鉄道線直通あり

※難波 - 天下茶屋間の駅と帝塚山 - 極楽橋間の駅との間の運賃は、天下茶屋 - 帝塚山間を1.8kmとして計算する。例えば難波 - 極楽橋間63.8kmの場合は63.6kmで計算する。

駅名 駅間キロ 岸里玉出
からの営業キロ
各駅停車 準急 区間急行 急行 快速急行 特急 接続路線 所在地
南海本線
難波駅 - 3.9 大阪市営地下鉄:御堂筋線千日前線四つ橋線
近畿日本鉄道:難波線近鉄難波駅
阪神電気鉄道:阪神なんば線(近鉄難波駅・2009年3月20日開業予定)
西日本旅客鉄道:関西本線大和路線)(JR難波駅
大阪府 大阪市中央区
今宮戎駅 0.9 3.0   大阪市浪速区
新今宮駅 0.5 2.5 西日本旅客鉄道:大阪環状線関西本線大和路線
大阪市営地下鉄:御堂筋線・堺筋線動物園前駅
阪堺電気軌道:阪堺線南霞町駅
大阪市西成区
萩ノ茶屋駅 0.6 1.9  
天下茶屋駅 1.0 0.9 大阪市営地下鉄:堺筋線
高野線
岸里玉出駅 0.9 0.0 南海電気鉄道:南海本線汐見橋線 大阪府 大阪市西成区
帝塚山駅 1.1 1.1   大阪市住吉区
住吉東駅 0.9 2.0 阪堺電気軌道:上町線神ノ木駅
沢ノ町駅 0.9 2.9  
我孫子前駅 0.6 3.5  
浅香山駅 1.3 4.8   堺市堺区
堺東駅 1.6 6.4  
三国ヶ丘駅 1.5 7.9 西日本旅客鉄道:阪和線
百舌鳥八幡駅 0.9 8.8  
中百舌鳥駅 0.7 9.5 大阪府都市開発:泉北高速鉄道線(直通あり)
大阪市営地下鉄:御堂筋線
堺市北区
白鷺駅 1.0 10.5  
初芝駅 1.5 12.0   堺市東区
萩原天神駅 0.9 12.9  
北野田駅 1.8 14.7  
狭山駅 0.9 15.6   大阪狭山市
大阪狭山市駅 1.6 17.2  
金剛駅 1.1 18.3  
滝谷駅 1.7 20.0   富田林市
千代田駅 1.3 21.3   河内長野市
千代田信号所 0.7 22.0  
河内長野駅 1.4 23.4 近畿日本鉄道:長野線
三日市町駅 1.7 25.1  
美加の台駅 1.6 26.7    
千早口駅 1.9 28.6    
天見駅 1.7 30.3    
紀見峠駅 3.7 34.0     和歌山県 橋本市
林間田園都市駅 1.3 35.3    
御幸辻駅 2.0 37.3      
小原田信号所 0.9 38.2      
橋本駅 1.9 40.1     西日本旅客鉄道:和歌山線
紀伊清水駅 3.1 43.2      
学文路駅 2.6 45.8      
九度山駅 1.8 47.6       伊都郡九度山町
高野下駅 2.0 49.6      
下古沢駅 1.7 51.3      
上古沢駅 1.7 53.0      
紀伊細川駅 3.0 56.0       伊都郡高野町
紀伊神谷駅 2.4 58.4      
極楽橋駅 1.5 59.9     南海電気鉄道:鋼索線

汐見橋 - 岸里玉出間

通称「汐見橋線」。全列車各駅停車

駅名 駅間キロ 営業キロ 接続路線 所在地
汐見橋駅 - 0.0 阪神電気鉄道:阪神なんば線(2009年3月20日開業予定)
大阪市営地下鉄:千日前線(桜川駅
大阪府 大阪市浪速区
芦原町駅 0.9 0.9 西日本旅客鉄道:大阪環状線(芦原橋駅
木津川駅 0.7 1.6   大阪市西成区
津守駅 1.0 2.6  
西天下茶屋駅 1.0 3.6  
岸里玉出駅 1.0 4.6 南海電気鉄道:南海本線・りんかんサンライン

過去の接続路線

主要駅の乗降客数

  • 難波 266,178人
  • 新今宮 88,738人
  • 天下茶屋 57,534人
  • 堺東 58,661人
  • 三国ヶ丘 37,155人
  • 中百舌鳥 21,529人
  • 北野田 33,907人
  • 金剛 38,037人
  • 河内長野 31,496人
  • 三日市町 19,538人
  • 林間田園都市 12,394人
  • 橋本 9,354人
  • 高野下 187人
  • 極楽橋 49人

南海電気鉄道ホームページ(平成19年度1日平均乗降客数)による[2]

脚注

関連項目