コンテンツにスキップ

ストリートボール

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

これはこのページの過去の版です。Hoop69 (会話 | 投稿記録) による 2009年1月18日 (日) 11:29個人設定で未設定ならUTC)時点の版であり、現在の版とは大きく異なる場合があります。

ストリートボール(streetball)は、半面のコートを使用したバスケットボールである。主に街中(ストリート)で行われることからこう呼ばれる。「ストリートバスケット」、「ストリートバスケットボール」とも呼ばれる。

概要

公園に設置されたバスケットボールリングなどを用い、主に屋外で行うバスケットボールのプレイスタイルである。体育館で行われる通常のバスケットと区別してストリートボールと呼ばれることが多い。

ゲームは1~5人と、特に決まりはない。人数によって1on13on3、5on5などと呼ばれるが、日本のストリートボールの大会では、この3on3のハーフコート(コートが半分で、リングが1つ)の形態で行われることが多い。

しかし、それはあくまでも基本的な形であり、ストリートボールに、「どうやらなければならない」というルールは特に存在しない。通常のオールコート(リングが2箇所)を用いて行う形態もあり、単に「外でやるバスケ」がストリートボールである、という広義の見方が有効であろう。実際に、アメリカではオールコートのストリートリーグが多数存在し、ニューヨークのリーグには日本人選手も参加している。

アメリカでは公園などにストリートボールのコートが多く設置されており、近年はバスケットボールブランドの「AND1(アンド・ワン)」が立ち上げた「AND1 MIXTAPE TOUR」も人気を博している。また、ストリートからNBAに上り詰める選手もいる。

プロリーグではないが、日本でも代々木公園のバスケットコートにおいて、不定期で週末、ALLDAYという5on5の大会を行っている。これには日本人だけでなく、アメリカ人などの外国人も気軽に参加し、交流を深めるきっかけにもなっている。

日本ではまだ馴染みの薄いスポーツカテゴリのひとつであるが、bjリーグにおいてストリート出身の選手も活躍している。

ストリートを、単に「体育館バスケ」から排他された者や実力が無い者の集まり、と捉えることはできない。「プレイをする場所がない」という現実的な問題から、自分たちがそれでもプレイを続ける目的についてじっくり考える姿勢は、スポーツをすることの意味だけでなく、何かを一生懸命やることについても、わかりやすく問いかけてくる。しかし、単にバスケットの「プレイ」を楽しむことに集中しているという側面も持つ。その意味で、ストリートボールは、カルチャー性を強くアピールしていると言える。

ストリートボールはイベントとして開催される際には、DJヒップホップなどの音楽をかけ、MCが常に選手をはやし立てたり、時には観客にゲームの進行やルールを解説しながら試合が展開していく。単純な勝ち負けではなく、1ON1を強調するなど、試合の見せどころや選手自身の楽しみどころにこだわっていることが多い。

2005年11月、ストリートボールリーグ「LEGEND」が開幕。このLEGENDが既存のストリートの大会と大きく異なるところは、プロリーグであり、参加した選手には出場料が支払われることである。LEGENDはチームごとではなく、選手それぞれチームを試合ごとに変更し個人成績を競うのが通例。ハーフコートの3ON3を中心に行われる。SEASONは5~6ヶ月を基本に、週末の日中に商業施設の広場などで試合を無料で開催し、節目のイベントではクラブを使う。

また、AND1 ミックステープツアーもジャパンツアーが開催され、2007年はbjリーグから選抜チームも参加した。

さらに2007年12月、LEGENDの開催にも携わり、bjリーグ東京アパッチ青木康平が所属していたことでも知られる、プロストリートボールクルー「FAR EAST BALLERS」が主催した、2つ目のプロストリートボールリーグ「SOMECITY(サムシティ)」が開幕。SOMECITYは、古くから日本のストリートボールシーンを支えたTEAM-Sをはじめ、チームごとに勝敗を競う形態をとっており、試合はハーフコートの3ON3で行われる。2008年1月の段階では、主にクラブを使い、入場料をとって開催されている。

地方でも、ストリートボールは盛んで、15年前から大阪ではバスケットボール専用の建物内で毎月第3日曜にプロからアマチュアまで全員参加型のトーナメントイベントBALLERS DELIGHTがあり「AND1 MIXTAPE TOUR」唯一のアジア人プレイヤー 森下雄一郎選手もアメリカに渡米する以前に参加していたことでも知られる。

ストリートボールでは、試合(ゲーム)の他に、フリースタイルを行うこともある。フリースタイルとは、ボールを自由に使ったパフォーマンスであり、主にヒップホップなどの音楽に合わせ、ブレイクダンスなどのダンスのステップも使って、ボールハンドリングの技術や見た目の格好良さを見せる。上記のストリートリーグだけでなく、様々な大会において、試合の合間のパフォーマンスショーなどで行われている。ここ数年では、「FREESTYLEBATTLE日本一決定戦」など、フリースタイルだけの独立した大会も見られる。こちらもストリートボールにおいて重要な項目である。


トリック: 試合中、トリックというストバス独特のスキルをもって、相手を出し抜きいかにクールに得点までもっていくのが醍醐味となっている。 ルール上、トラベリングや、ダブルドリブルなどトリックとして普通のバスケットボールのルールとは一線を置くところもあるが、通常のバスケットボールのルール上でも使用できるトリックもある。

外部リンク