猪子吉人

猪子 吉人（いのこ よしと、1866年3月28日（慶応2年2月12日） - 1893年（明治26年）9月20日）は明治時代の薬理学者。豊岡藩（兵庫県）藩士猪子清の次男。

1887年（明治20年）帝大医科大学卒、1889年（明治22年）助教授。西洋の学者の後塵を拝すことをよしとせず、天産資源を研究材料とする際にも日本産毒（キノコ毒、フグ毒）、和漢薬を対象とした。欧文も含めて論文50編近くを発表。ヨーロッパで知られていない東洋産薬物の薬理を紹介して海外でも注目されたが、ドイツ留学中にベルリンで腸チフスにより客死、28歳の短い生涯を終えた。長兄の止戈之助は外科学者として京都府立医学校長、京都帝大医科大学教授を歴任した。

参考文献

• 『中外医事新報』328号