夏目一人
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夏目 一人 (なつめ かずと) | |
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生誕 |
1972年7月6日(52歳) 東京都渋谷区 |
職業 | 実業家、クリエーター |
夏目 一人(なつめ かずと 1972年7月6日 - )は、日本の実業家、クリエイター。「一般財団法人夏目漱石」代表理事。株式会社リクコーポレーション所属[1]。
経歴
東京都渋谷区出身。博報堂に勤務後、広告クリエイターとして活動する[2]。その後、事業再生などの企業活性をするブランドマーケティングとして企業の事業再建で役員経営や顧問も務めている。
一般財団法人夏目漱石
曾祖父にあたる夏目漱石の権利等の管理と賞の創設等を目的として、「一般財団法人夏目漱石」[3]を設立し、自らが代表理事に就任した。この財団は、漱石の人格権や肖像権などを管理すると主張するとともに、記念館の建設を謳って活動している[4]。加えて、漱石賞や漱石検定の創設を主張している[5]。しかし、夏目一人の母(漱石の孫)家以外の遺族からは賛同を得られていない。
反対している主な遺族は、夏目房之介(漱石の孫)、松岡陽子マックレイン(漱石の孫)、半藤末利子(漱石の孫)、漱石の四女の長女(漱石の孫)、夏目純一の長女(漱石の孫)、房之介の長男(漱石の曾孫)、夏目伸六の二女の長女(漱石の曾孫)、漱石の兄の孫(漱石の大甥)らである[6]。反対している遺族によると、設立趣意書に著作権を初めとする権利関係の管理をうたっているが、夏目漱石の著作権は戦後直後に消滅しているので、何を管理するのか不明であるなどとしている[6]。たとえば、財団側は主要事業の一つとして「漱石に関する人格権、肖像権、商標権、意匠権その他無体財産権の管理」[7]を挙げているが、房之介は人格権は相続不可である点を指摘し、財団の設立目的に疑問を呈している[6]。さらに、房之介は、漱石に纏わる権利が相続可能だったと仮定しても、一部の者のみが占有することはできないと指摘している[1]。房之介は、特定の者が漱石に対する権利を主張すれば文化の維持や再創造を阻害しかねないとして、財団に異議を唱えることが自らの社会的責務であると述べている[5]。
また、漱石顕彰事業を運営している東京都新宿区は、この財団との関係を一切否定しており、区民らに対し「新宿区と、この財団法人とは、一切の関係はありません」[8]と注意を呼びかけている。新宿区役所文化観光国際課の課長は、新宿区の活動と財団が提唱する事業概要とが似通っている点を指摘し、「よく似ているので、一緒にやっていると誤解されては困る」[9]と述べている。
ところが、房之介がブログで財団設立に反対する見解を表明すると、ブログの記事の削除を要求するコメントが書き込まれた[6]。『週刊ポスト』の報道によると、ブログの削除を要求したのは一人自身だとされている[1]。また、財団が主張する権利に対する疑義など財団設立に関する諸問題について、一人は「親族間の行き違い」[5]と表現し、「現在当事者間の話し合いを進めている」[5]と主張している。遺族などからの批判が相次ぐなか、財団はウェブサイトのコンテンツを削除した[5][4]。一人が所属する「リクコーポレーション」では、同社代表が「房之介さんが100%正しい」[1]と謝罪したうえで、一人を叱責したことを明らかにした[1]。
縁戚関係
作家の夏目漱石は曾祖父にあたり、編集者・随筆家の夏目伸六は祖父にあたる。母親のいとこには漫画評論家の夏目房之介、文学者の松岡陽子マックレイン、エッセイストの半藤末利子などがいる。
- 曾祖父:夏目漱石(小説家)
- 曾祖母:夏目鏡子(随筆家。漱石の妻)
- 祖父:夏目伸六(随筆家。漱石の二男)
- 大伯父:夏目純一(バイオリン奏者。漱石の長男)
- 義大伯父:松岡譲(小説家。漱石の長女の夫)
- 従伯母:松岡陽子マックレイン(文学者。譲の二女)
- 従伯母:半藤末利子(随筆家。譲の四女)
- 従伯父:夏目房之介(漫画家・評論家。純一の長男)
- 義従伯父:半藤一利(小説家。末利子の夫)
夏目鏡子 | 夏目漱石 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
夏目伸六 | 夏目純一 | (漱石の長女) | 松岡譲 | ||||||||||||||||||||||||||||||||||||
(伸六の長女) | 夏目房之介 | 半藤末利子 | 半藤一利 | 松岡陽子マックレイン | |||||||||||||||||||||||||||||||||||
夏目一人 | |||||||||||||||||||||||||||||||||||||||
脚注
- ^ a b c d e 「夏目漱石――突然の『財団設立』を巡って孫と曾孫が泥沼骨肉バトル」『週刊ポスト』41巻33号、小学館、2009年8月7日、145頁。
- ^ 久保俊哉・夏目一人『FOCUS スペシャル対談 夏目一人×久保俊哉 ~クリエイティブ×ビジネス~│STUDIO VOICE ONLINE』イータレントバンクSTUDIO VOICE ONLINE編集部。
- ^ 一定の要件を満たしていれば設立できる非営利目的の財団法人。設立に許可を必要とした従来の財団法人とは違い、一定の手続き及び登記さえ経れば、主務官庁の許可を得なくても設立する事が出来る。
- ^ a b 油井雅和「漱石のひ孫ら管理財団設立――孫は反対――わが輩に肖像権ある!?」『毎日新聞』47979号、14版、毎日新聞東京本社、2009年7月26日、24面。
- ^ a b c d e 加藤修「夏目漱石誰のもの?――『肖像権などを管理』ひ孫らが財団――『文化財だ』孫の房之介さんら異議」『朝日新聞』44274号、14版、朝日新聞東京本社、2009年7月25日、34面。
- ^ a b c d 夏目房之介『「夏目漱石財団」なるものについて:夏目房之介の「で?」:ITmedia オルタナティブ・ブログ』アイティメディア、2009年7月10日。
- ^ 「法人概要」『財団概要』一般財団法人夏目漱石。
- ^ 新宿区地域文化部文化観光国際課『漱石関連事業のページ』新宿区、2009年7月7日。
- ^ 『J-CASTニュース : 「夏目漱石」財団法人設立 親族同士で意見対立』ジェイ・キャスト、2009年7月14日。