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出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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(うそ、:Lie(ライ))は、事実に反することを言うこと。

概要

コミュニケーションにおいて嘘はある程度潤滑油的な機能をしているとの研究がある。全く嘘をついてはいけない状況になるとコミュニケーションは滞る。我々は言い訳や責任転嫁などの嘘を無意識的に行うが、通常これらは正常の範囲内である。心理学精神医学的に扱う異常の症例では虚言癖作話症などがある。

多くの文化において、嘘は悪いこととされるが、嘘の中には文化的に許容されるものがある。どのような嘘が文化的に許容されるかは、その文化の性質を反映している。

ほらは自分や自分の出身地などを大げさに誉め称えることである。大げさの程度が高ければ、常識的に嘘であると判断できるフィクションとして聞き手を楽しませる要素も大きい。誕生日のパーティなどで、祝う相手をびっくりさせるために、秘密裏に計画されるびっくりパーティでは、計画を隠しておくために嘘がつかれることが多い。このように他人を喜ばせるための嘘は良いこととされる (White Lie) 。

末期ガン等の病気の告知では、医師から患者へは嘘の病名が告知されることがある。親族などは本人に真実を伝えることが辛過ぎるため嘘をつく場合があり、これらの嘘は一般に黙認されるが、インフォームド・コンセントの面からは問題視する声もある。

  • ブラック・ジャック『侵略者(インベーダー)』の例 - 誰も何も説明してくれず精密検査だけ繰り返された為、患者の少年は疑心暗鬼に陥ってしまった。

悪徳マルチ商法や悪徳キャッチセールスなどの詐欺で使われる嘘は社会通念から許容されず、法律によって罰せられる。

なお、金銭の授受の無い場合は、その嘘の虚実を証明する書類等があり、いかなる悪質な嘘(事実と異なる事)を吐いて錯誤させた上で金銭的庇護を与えられ、精神的被害を与えたとしてもそれを処する法律が無い為、日本国内において刑事罰には問われない。特に男女関係における嘘は民事不介入の判断もあり暴力が振るわれた場合でさえ、起訴要件を満たさない(例:目撃者の不在もしくは目撃者による黙秘権行使)場合は、診断書等の書類があろうとも刑事罰の要件を満たさず、その対象とならない。その為被害者個人が提出した被害届受理や告訴受理をされる事はかなり困難であり、裁判でその罪を問う事も困難な現状がある。また、却ってその被害を訴える被害者が加害者より名誉毀損(本当の事であってもその事を公共に知らしめ、それにより名誉を汚されたという訴えが出来る)で訴えられる危険性もある程である。

嘘の中には規模の大きな集団が組織的に行うものもあり、内容次第では社会に大きな影響を与える。

嘘は困難な課題をもっとも安易に解決する非合理的・非理性的方法であるということが出来る。ただし、年少者、とくに幼児における嘘はこれとかなり事情を異にしており、その多くは誤認、追想錯誤、空想と現実との混同、ないしは言語遊戯としての作話であって、成人の嘘とは質的に相違する。

病的虚言者と呼ばれる異常者の嘘も主として自己顕示欲求にもとづくもので、現実の課題解決の方法であるとは考えられない。事実に反する事柄の表明であり、過失無知ではなく、故意になされたものを言う。嘘は他者もしくは自分を欺くために用いられる。事実に反することが聞き手にあらかじめ了解されている場合は、嘘ではなくフィクションや冗談といったものに分類され、ガセと呼ばれることがある。嘘をつく動機や技術、事実との関係などによって、嘘は正負、両方の効果を及ぼしうる。

また人は嘘をつくと身振り手振りが大げさになったり、無意識に斜め上を見てしまうことがある。

その他

嘘の嘘はといわれるが、「嘘」の否定必ずしも正しいとは限らない

ことわざ

  • 嘘から出たまこと
  • 嘘も方便
  • 嘘つきは泥棒の始まり
  • 嘘も追従も世渡り
  • 嘘も誠も話の手管
  • 嘘をつかねば仏になれぬ
  • 真っ赤な嘘[1]

関連項目

嘘対策

嘘を楽しむゲーム・番組

ドラえもんのひみつ道具

など

類似のものに、無知を装うこと(ボケ)を芸とするものが有る。

出典・脚注

  1. ^ 「大うそ」の意。恥辱のあまり赤面するからではなく、サンスクリット語で大きい事を摩訶というので、「大きな嘘」が「摩訶な嘘」となり、結果それが真っ赤な嘘となった。