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サルヴァトーレ・リイナ

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サルヴァトーレ・リイナ
Salvatore Riina
生誕 (1930-11-16) 1930年11月16日(93歳)
シチリア州パレルモ県コルレオーネ
職業 マフィア
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サルヴァトーレ・トト・リイナイタリア語: Salvatore Riina1930年11月16日 - )は、イタリアマフィア(マフィオーソ)。

人物像

コルレオーネ村のマフィアのボスだった人物。「野獣」と呼ばれ恐れられた男。

頭の回転が速く、裏で陰謀を計画したりするのが得意だという。

ステファノ・ボンターテというマフィアのボスはリイナをもっとも危険な人物と恐れていたという。またトンマーゾ・ブシェッタはリイナのことをコーザ・ノストラの歴史がはじまって以来最も凶悪な男といっている。

プロフィール

1930年コルレオーネに生まれ、青年時代からルチアーノ・リッジョと組んで数多くの犯罪を行ってきた。

リイナは60年代の初めに指名手配されるが、その後、20年以上も逃亡生活をしていた。その間、写真を撮られたことがなく、警察の捜査はうまく進まなかった。噂によると93年に逮捕されるまで逃亡中は自由に街を歩いたりしていたりもしていたという。

リイナは70年代の初めに結婚したといわれている。アントニエッタ・バガレッラという女性で、リッジョの部下のレオルーカ・バガレッラの姉である。リイナのようにマフィアは同じファミリーのメンバーの血縁関係者と結婚することはよくあるという。

多くのマフィア関係者の証言からすると1974年にリッジョが逮捕されてからリイナがマフィア組織の頂点に立っていたという。頭脳明白なリイナはリッジョの組織を受け継いだと言われているが、一部の資料によると獄中のリッジョがリイナを手足のように使っていたとも言われている。

その後、リイナ率いるコルレオーネ一派はイタリア裏社会において大幅に勢力を伸ばす。コルレオーネ一派が他のファミリーと違い、勢力を大きく伸ばしたのは隠密性にあるという。構成員などを秘密にし、他のファミリーには明かさなかった。さらにコルレオーネ・マフィアは他のファミリーの構成員を殺害すると、その後釜に自分のファミリーの者を送り込んで、他のファミリーを内部から崩し、自分たちの勢力にしていった。

さらにコルレオーネ一派は委員会や会議などせずに自分たちの気に入らない者を殺害していった。このような行動に他のファミリーは怒っていた。80年代にリイナはステファノ・ボンターテ、サルヴァトーレ・インツェリッロという強力なボスを最高幹部会での力を徐々になくし、重要な決定権を奪い孤立化させてから最後には殺害した。1981年4月23日にボンターテ、5月11日にインツェリッロを殺害。リイナはそれ以外にも数多くの暗殺を命令しており、同じコルレオーネ一派の中でものし上がってきそうな若手を殺害したこともあるという。

なお、1970年代から1980年代にかけて、稼いだ資金をアンブロシアーノ銀行頭取であったミケーレ・シンドーナなどを通じてマネーロンダリングしていたとされ、同行の破綻後に暗殺されたロベルト・カルヴィ頭取の暗殺にも関わっていたのではないかと噂された。

その後、1992年にマフィア取締りの先鋒だったジョヴァンニ・ファルコーネパオロ・ボルセリーノの両判事をパレルモ爆弾で殺害し、市民の反感を買う。翌1993年に逮捕され、24年間の逃亡生活が終わる。彼は逮捕されたとき、警官に向かって「そうだ、私がリイナだ。おめでとう」と賞賛の言葉を送ったという。

彼が逮捕されたときの写真や映像を見たイタリア国民は、"本当にこの男がリイナなのか"と驚いたという。なぜならそのリイナの容姿が小男で服装も質素であり、とてもマフィアの大ボスには見えなかったからである。

裁判で終身刑の判決を受け、現在も収監中。

政界との関係

首相就任前のみならず、首相在任当時も、国内外においてマフィアをはじめとする犯罪組織との親密な関係が半ば「公然たる事実」として扱われていたジュリオ・アンドレオッティ首相との深い関係が知られていた。

実際にアンドレオッティが首相を退任した翌年の1993年には、贈賄とマフィアとの癒着の容疑で検察よりアンドレオッティに捜査通告が出され、リイナとの親密な関係が暴露された。なお、リイナの裁判の過程において、アンドレオッティはリイナが指名手配を受け逃亡中にもかかわらず、数回に渡り密会していたことが明らかになっている。

この事からアンドレオッティは、リイナをはじめとするマフィアと政界の癒着を解明しようと捜査を行っていたファルコーネ判事が、リイナによってパレルモで暗殺された事件の「黒幕」とも目されている。

外部リンク