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トランスフォーマー/リベンジ

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トランスフォーマー: リベンジ
Transformers: Revenge of the Fallen
監督 マイケル・ベイ
脚本 アレックス・カーツマン
ロベルト・オーチー
アーレン・クルーガー
製作 イアン・ブライス
トム・デサント
ロレンツォ・ディボナヴェンチュラ
製作総指揮 スティーヴン・スピルバーグ
マーク・ヴァーラディアン
出演者 シャイア・ラブーフ
ミーガン・フォックス
ジョン・タトゥーロ
ジョシュ・デュアメル
タイリース・ギブソン
ピーター・カレン
ヒューゴ・ウィーヴィング
音楽 スティーヴ・ジャブロンスキー
主題歌 リンキン・パーク
「ニュー・ディヴァイド」
撮影 ベン・セレシン
編集 ロジャー・バートン
ポール・ルベル
配給 ドリームワークス
公開 日本の旗 2009年6月20日
アメリカ合衆国の旗 2009年6月24日
上映時間 147分
製作国 アメリカ合衆国の旗 アメリカ合衆国
言語 英語
製作費 $200,000,000[1]
興行収入 $831,753,769[1]
前作 トランスフォーマー
次作 トランスフォーマー3(仮)
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トランスフォーマー: リベンジ』(Transformers: Revenge of the Fallen)は、2009年アメリカ映画。『トランスフォーマー』の続編。

概要

今回は前作の1億5,000万ドルを超える2億ドルもの製作費が投じられ、アメリカのみならず、上海ロンドンパリエジプトなど世界各地を舞台に物語が展開していく。

監督は前作に引き続きマイケル・ベイが担当。シャイア・ラブーフをはじめ、前作の主要キャストも続投する。また、前作に続き今作でもアメリカのロックバンドリンキン・パークテーマ曲『ニュー・ディヴァイド(New Divide)』を書き下ろした。

ワールドプレミア東京TOHOシネマズ六本木ヒルズで2009年6月8日に開催された。

アメリカでの興行収入は4億ドルを記録。全米歴代9位という驚異的な成績を叩き出している。日本では6月19日に世界最速公開されたが、『ヱヴァンゲリヲン新劇場版:破』や『ROOKIES-卒業-』等といった強力なライバルの公開と重なった影響もあり、興行成績は27億円[2]で前作を下回った。

キャッチコピー

  • リベンジが始まる…
  • 新たなる<変身>トランスフォームはリベンジから始まる。

あらすじ


注意:以降の記述には物語・作品・登場人物に関するネタバレが含まれます。免責事項もお読みください。


前作のロサンゼルスでの戦いから2年。オプティマス・プライム率いるオートボットはアメリカ軍を母体とした対ディセプティコン特殊部隊NEST(ネスト)のメンバーとして世界各地に散らばっているディセプティコンの残党退治に勤しんでいたが、最近になって出没回数が増えていること、そして上海戦にてホイールボットが死に際に残した「ザ・フォールン様が蘇る」という言葉を聴き、ディセプティコンが何か企んでいるのではと疑念を募らせる。

一方、大学に進学したサムは両親、恋人のミカエラ、そしてバンブルビーとの別れを惜しみつつも、これから始まる大学生活に胸を躍らせていた。しかし、引越しの最中に見つけたオールスパークの欠片に触れた瞬間、これまで見たことのない文字が頭に浮かぶようになり、授業中に錯乱するなどといった症状が出始める。もしかしたら自分も先祖のようにいつか発狂するのではないか、とサムは疑い始めた。

その頃、サウンドウェーブが入手した情報によって、オールスパークの欠片を奪取したディセプティコン達は海底に沈められたメガトロンを復活させる。そうして復活したメガトロンがディセプティコンの本拠地に帰還すると、そこには主と仰ぎ、地球に対して復讐(リベンジ)の念を募らせているザ・フォールンが待っていた。

キャスト

民間人

サム・ウィトウィッキー:シャイア・ラブーフ
吹き替え:小松史法
主人公。フルネームはサミュエル・ジェームズ・ウィトウィッキー。前作までの気弱な性格はほとんど見られなくなり、常に前に進もうとする勇敢な青年へと成長した。口の上手さは相変わらず。プリンストン大学への進学に伴い実家を出て寮住まいを始めようとするが、キューブの欠片に触れたことがきっかけとなり再びトランスフォーマー達の戦いに巻き込まれていく。
ミカエラ・ベインズ:ミーガン・フォックス
吹き替え:東條加那子
サムの恋人。大学には進学せず、出所した父親と共に家業のバイクショップ(カスタムファクトリーと推測される)の運営に精を出している。ボーンズという大型犬を飼っている。愛車はアプリリアRS125
シーモア・シモンズ:ジョン・タトゥーロ
吹き替え:チョー
元セクター7のエージェント。前作の最後でセクター7は解散後、実家の肉屋兼惣菜店を切り盛りしながら、セクター7から押収した大量の資料(その中にはフレンジーの頭部も混ざっている)を元に独自で調査を続けていた。ネット上ではロボウォーリアーというハンドルネームを用いている。レオの手引きでサムと再会する。本人によると、アラブ人の血が混じっているとのこと。
レオ・スピッツ: ラモン・ロドリゲス
吹き替え:阪口周平
フルネームはレオナルド・ポンス・デ・レオン・スピッツ。プリンストン大学でのサムのルームメイト。お調子者の典型的なオタクで「超リアルサイトスクープ.com(Real Effing Deal.com)」なるネット会社を立ち上げ、仲間2人とつるんで金儲けをしている。学生寮のコンピューター情報を操作しサムと同室になったことでなし崩し的に事件に巻き込まれてしまう。
ロン・ウィトウィッキー:ケヴィン・ダン
吹き替え:後藤哲夫
サムの父親。少々守銭奴な面もあるが、大学に進学した息子のサムを誇りに思い、心から愛している。ギャグ担当だった前作とは一変し、今作ではフランスを旅行中に妻と共にトランスフォーマー達の戦いに巻き込まれる。今作ではチワワの「モージョ」に加え、新たに「フランキー」という名の雄のフレンチブルドッグを飼っている。
ジュディ・ウィトウィッキー:ジュリー・ホワイト
吹き替え:野沢由香里
サムの母親。前作のエキセントリックな言動は健在で、より親馬鹿な面が顕著になり、サムが大学の寮に引っ越す際には未だに子離れ出来ない一面を見せる。
コラン教授:レイン・ウィルソン
吹き替え:丸山壮史
プリンストン大学物理学教授。やや変わり者である。講義中に錯乱したサムを追い出すが、ラストでは彼を快く迎え入れた。マイケル・ベイがウェスリアン大学在学中に講義を受けていた教授がモデル。

政府・軍関係者

ウィリアム・レノックス:ジョシュ・デュアメル
吹き替え:矢崎文也
アメリカ陸軍少佐にしてNEST部隊指揮官。前作にて最初にトランスフォーマーと遭遇した軍人の一人。前線にてNESTの指揮を取る。オートボットに対する信頼は厚く、それゆえにギャロウェイに反発する。
ロバート・エップス:タイリース・ギブソン
吹き替え:山野井仁
アメリカ空軍曹長でレノックスの部下。レノックス共々、前作より一階級昇進している。レノックスと同様、ギャロウェイを嫌っている。
セオドア・ギャロウェイ:ジョン・ベンジャミン・ヒッキー
吹き替え:御友公喜
国家安全保障問題担当大統領補佐官。オートボットの存在自体がディセプティコンを地球に呼び込んでいるのではないかと疑い、彼らを追い出そうと企む。
モーシャワー将軍:グレン・モーシャワー
吹き替え:原康義
アメリカ統合参謀本部議長にしてNEST司令官。前作でもグレン・モーシャワーが演じる司令官が登場するが、前作に登場したのはモーシャワーが演じたのはシャープ大佐であり、モーシャワー将軍とは別人である。
グラハム大尉:マシュー・マーズデン
吹き替え:宮内敦士
イギリス軍特殊部隊(United Kingdom Special Forces)より派遣されたエージェント。レノックスたちの優秀な部下として彼らをサポートする。
ワイルダー艦長:ジョン・ニールセン
アメリカ海軍原子力空母ジョン・C・ステニス」の艦長。
国境警備員:ディープ・ロイ
エジプトの国境にある検問所の警備員。

トランスフォーマー

前作でも言及されている項目については前作映画を参照。 今作では変形に加えて、ザ・ツインズ(アイスクリームバン形態時)、アーシー(小説、コミックのみ)、コンストラクティコン・デバステーターのような合体戦士が多数登場する。

オートボット(サイバトロン戦士)/Autobots

オプティマス・プライム(コンボイ)Optimus Prime
声:ピーター・カレン / 吹き替え:玄田哲章
オートボット総司令官。ピータービルト・379トレーラートラックに変形。
本作ではトランスフォーマー側の主役という位置付けがより明確になっており、オートボットたちのリーダーとして、NEST隊員たちと共にディセプティコンと戦う反面、人類との調和に対し悩みを抱えている。何よりも平和と自由を重んじており、基本的には非常に穏やかな性格なのだが、ディセプティコンとの戦闘に際しては暴力的かつ過激な台詞を発することもある。
バンブルビー(バンブル)Bumblebee
オートボットの若き戦士。シボレー・カマロ(5代目)に変形。オートボットの中では唯一NESTに加わらず、サムの愛車として生活している。サムとは親友同士。愛称は「ビー」。サムの母親からは「ワッフルビン」(日本語版では「ワッフルメーカー」)と呼ばれている。
前作のラストで発声機能を回復したが、完全には回復していないようで引き続きラジオ音声を使用して対話している。大学に進学することになったサムと別れる際は涙(ウォッシャー液)を流したり、ビークルモードでも助手席に向けて放水したりと、前作よりもさらに表情豊かな動きを見せている。
なお、変形する車両は前作のカマロ・コンセプトよりリニューアルされている。
アイアンハイド/Ironhide
声:ジェス・ハーネル / 吹き替え:北川勝博
オートボットの兵器担当。GMC・トップキック C4500に変形。今作ではサブリーダー的な立場になり、レノックスたちと共に上海エジプトなどの前線で多くの活躍を見せる。オプティマスの信念を尊重し、冷静に判断を下す様子も見られるが、好戦的で血の気の多い性格はそのままである。
ラチェット/Ratchet
声:ロバート・フォックスワース / 吹き替え:浦山迅
オートボットの軍医ハマー・H2レスキュー車に変形。ギャロウェイの身勝手さを目の当たりにして「こんな星出て行くか」などネガティブな発言をすることもあったが、終盤ではジェットファイアのパーツをオプティマスに移植するといった活躍を見せた。
サイドスワイプ(ランボル)/Sideswipe
変形車種:シボレー・コルベット・スティングレイコンセプト
声 - アンドレ・ソグリウゾ
オプティマスに応じて地球に来た新戦士。シボレー・コルベット・スティングレイコンセプトに変形。両足がタイヤで構成されており、高速で滑走することができる。鋭い両腕のブレードや4連マフラー型のキャノンを武器に持つ。旧シリーズではサンストリーカーとの双子であるサイドスワイプだったが、今回は単体での登場。
アーシーArceeクロミアChromia、エリータ・ワン/Elita One[3]
声 - グレイ・デリスル / 吹き替え:勝生真沙子
バイク型の女性トランスフォーマー。赤色のアーシーはドゥカティ848[4]に、青色のクロミアはスズキ・B-KINGに、紫色のエリータ・ワンはMVアグスタF4に変形。3体で1つの人格を共有している。ビークルモードでは座席部分に人間の女性のホログラフを映してカモフラージュしている。実写映画で初登場となったウーマン・サイバトロンだが、前作で登場が予定され玩具も発売されていたアーシーと本作のキャラクターは別人である。
紫色の個体は当初名前が発表されておらず、2009年のコミコンにてFlareup(フレアラップ)という名称で公表されたが、その後ハズブロ側がElita-1(エリータ・ワン)であると答えており一部食い違いが見られる。[5]現段階ではエリータ・ワンとする見向きが強いため、ここでは便宜上「エリータ・ワン」の名前を記述する。
ザ・ツインズ(スキッズ&マッドフラップ)/The Twins(Skids and Mudflap
声 - トム・ケニー(スキッズ)、レノ・ウィルソン(マッドフラップ) / 吹き替え:関智一(スキッズ)、多田野曜平(マッドフラップ)
サイドスワイプやアーシー3姉妹と共にやって来た双子のオートボット。緑色がスキッズ、橙色がマッドフラップ。二人ともお調子者であり普段は喧嘩が耐えないが、基本的にはとても仲が良い。本編序盤では二人が合体してアイスクリームバンに変形していたが、その後スキッズがシボレー・ビートを、マッドフラップがシボレー・トラックスを再スキャンした。
一つのプロトフォームがスパークごと2つに分裂することで誕生した経緯を持つ。[6]ちなみに、それぞれのナンバープレートにはアルファベットで自分の名前が記されている(マッドフラップは海外版の玩具のみTRAXと書かれている)。
MTVでマイケル・ベイがお気に入りと語ったキャラクター。
スキッズの名称はアニメ第1作に登場した同名キャラクターに由来する。マッドフラップは『トランスフォーマー ギャラクシーフォース』のデモリッシャーの海外名であるが、関連性は無い。
ジョルト/Jolt
エレクトロウィップを武器に持つ青いオートボット。シボレー・ボルトに変形。
準備稿の段階では登場させる予定がなかったため登場シーンが非常に少なく、ノベライズでは登場していない。クライマックスではオプティマスとジェットファイアの合体を支援するなどの活躍を見せる。玩具のキャラクターバイオでは、ディセプティコンを混乱させ、トラブルを引き起こすことが大好きなオートボットであると設定されている。
ジョルトの名称は過去の作品にて、多くのキャラクターで使用されていたものである。
当初は前作でグレン・ホイットマンを演じたアンソニー・アンダーソンがキャスト候補にあがっていた。[7]
ジェットファイア
声:マーク・ライアン / 吹き替え:乃村健次
かつてディセプティコンの傭兵であった、「シーカー」と呼ばれている古い世代のトランスフォーマーの一人。ロッキードSR-71 ブラックバードに変形。フォールンの命令で「リーダーのマトリクス」を捜し求め地球に潜伏していた。相手を憎むことしか知らないディセプティコンを嫌悪しオートボットに鞍替え、何らかの事情でスミソニアン航空宇宙博物館に展示されていた。
古い時代から地球に潜伏しているというG1シリーズに登場したスカイファイアーと、オプティマスとの合体、好戦的な性格などユニクロン3部作に登場したジェットファイアーの設定が反映されている。

ディセプティコン(デストロン軍団)/Decepticons

メガトロンMegatron
声:ヒューゴ・ウィーヴィング / 吹き替え:中村浩太郎
ディセプティコンのリーダー。
前作で倒されローレンシア海溝に沈められたが、キューブの欠片とドクターによる修理で復活。破損した箇所をコンストラクティコンズのパーツで補った為、前作から身体の形状が全体的にマッシブになり、フュージョンキャノンが原作と同様に右腕に装備され、接近戦用の武器もチェーンメイスからデスロックピンサー[8]へと変化した。また、それに合わせてトランスフォーム形態もエイリアンジェットからエイリアンタンクになった。ジェットモードも兼ね備えており、空中から宇宙空間を問わずに飛行することができる。
スタースクリームStarscream
声:チャーリー・アドラー / 吹き替え:宮澤正
前作の戦いを唯一生き延びたディセプティコンのNo.2。ロッキード・マーティンF-22 ラプターに変形。今作では伝説上のディセプティコンに肖り、全身にオールスパークに似た柄の刺青を施している。声は前作と同じ声優が担当しているがより初代スタースクリームに近い甲高い声で演じている。
ザ・フォールンの命令でディセプティコンの指揮を執っていたが、復活したメガトロンにその件に関し咎められ、折檻されるといったアニメ版でお馴染みのシーンが描かれた。その一方で、メガトロンやグラインダーと共にオプティマスを追い詰めるなどの活躍を見せた。また、予告第二弾が解禁になるまで、メガトロンとフォールンの存在が秘密にされていた為、ポスターなど広告資材ではディセプティコン側の代表としてメインビジュアルを担当している。
サウンドウェーブSoundwave
声:フランク・ウェルカー / 吹き替え:郷里大輔
情報戦略担当のディセプティコン。エイリアンサテライトに変形。人工衛星に取り憑き、機密情報の盗聴等による情報収集を行う能力を持つ。劇中ではアメリカ軍の通信衛星をハッキングし、衛星軌道上からディセプティコン達をサポートした。今回は単体での変形による活動や戦闘は行わない。玩具ではトリプルチェンジャーとされ、エイリアンシャトルに変形する他、本編での衛星形態の他にアニメに準じたロボットモードが存在している。
前作でも登場が検討され結局実現しなかったサウンドウェーブだったが、ファンの期待に応えての登場となった。
フランク・ウェルカーは過去のアニメでもサウンドウェーブの声を担当し、吹き替えを担当した郷里大輔は『超神マスターフォース』のダウロス、『V』のダイノキングなどを演じていた。
ラヴィッジ(ジャガー)Ravage
声:フランク・ウェルカー
動物のジャガーの姿を模したディセプティコン。サウンドウェーブの部下であり、彼の胸部より放たれる。豊富な武装を持ち、ドクターやインセクティコンなどの小型ディセプティコンを体内に収納する事もできる。劇中では、サウンドウェーブによって地球に送り込まれ、オールスパークの欠片を強奪する為にNESTの本部へ侵入。エジプトでは他のディセプティコン達と共にサムを追跡、バンブルビーと交戦した。
単眼であること以外は、デザインや設定共にオリジナルに限りなく近い造形となっている。
ウィーリーWheelie
声:トム・ケニー
キューブの欠片の在り処を調査する小型ディセプティコン。青いRCカーに変形。キューブの欠片をサムから預かったミカエラを追跡するが捕まってしまう。その後、ジェットファイアから陣営に関する話を聞きオートボットに寝返った。シーカーに関する様々な情報をサムたちに提供する。
アリス/Alice
演:イザベル・ルーカス / 吹き替え:牛田裕子
人間に擬態する「プリテンダー」。女子大生[9]を装ってサムに近づき、正体が露見すると大学の校舎内で大暴れした。サム一行との追跡劇はターミネーターを思わせる(ちなみに本作の直前にターミネーター4が公開されており、ロボット映画対決と言われた)。
ザ・ドクター(スカルペル)/The Doctor
声:ジョン・ディ・クロスタ
ディセプティコンの軍医。光学顕微鏡に変形。玩具ではスカルペル/Scalpelという名称だが劇中ではドクターと呼ばれる。ドイツ訛りの英語で話す。人間の頭ほどの大きさしかないが、膨大な解剖学の知識を持っているマッドサイエンティスト。メガトロンを修理する際「パーツが足りない」という理由で味方のディセプティコンを破壊し、パーツを強奪した。
ホイールボット
声:カルヴィン・ウィマー / 吹き替え:大滝寛
白い油圧ショベルO&K/テレックス・RH400)に変形する。オプティマスの数倍以上の巨大な体躯を持ち、人型から逸脱した異様な姿をしている。体の上下についたタイヤを使い分けて、這いずるように走行する。映画の冒頭にて上海でNEST部隊と交戦する。
ランページ
声:ケビン・マイケル・リチャードソン
キャタピラー・D9L・ブルドーザーに変形。キャタピラから変形した両腕のムチとバネ状の下半身が特徴。コンストラクティコンの中で最も小柄だが、それでもバンブルビーより一回り大きい。劇中では「ジャックハンマーモード」と呼ばれる形態で戦っている。
劇中では単体で変形する赤い個体と、デバステーターに合体する黄色の個体が登場している。実際にランページと呼ばれたのは赤い個体の方である。エジプトではマトリクスを入手する為にスタースクリームの命令でサムの両親を人質にサムを脅迫。その後バンブルビーと激戦を繰り広げた。
G1のボーンクラッシャーに相当するポジションであるが、前作で同名のキャラクターが登場したため名称が変更された。ランページはG1シリーズのアニマトロン部隊や『ビーストウォーズメタルス』などに同名キャラクターが存在する。製作スタッフの間では「スキップジャック(Skipjack)」のあだ名で呼ばれていた。エンドロールでもこちらの名前がクレジットされている。
デバステーター/Devastator
声:フランク・ウェルカー / 吹き替え:原康義
複数の建設車両が合体して誕生する超巨大トランスフォーマー。頭部を大きく開いてあらゆる物体を吸引し、口内のヴォルテックスグラインダーで粉砕する。
コンセプトアートや海外版の玩具では頭部は銀だが、本編では赤くなっている。また、いかにも男性の睾丸を思わせる位置に二つの鉄球がついているなどスタッフのお遊び具合が伺える。前作に登場したエイブラムス戦車に変形するデバステーター(ブロウル)とは別の存在であり、特に関連も無い。

プライム王朝/The Dynasty of Primes

オールスパークによって誕生したとされる原初のトランスフォーマー。紀元前17,000年に地球に到来し、グレートマシンを建造した。映画では7人であるが、小説版では13人と設定されている。

ザ・フォールン/The Fallen
声 - トニー・トッド / 吹き替え:木村雅史
エネルゴンとなる恒星を求め宇宙を探索した7人のプライムの1人。エイリアンジェットに変形。
探索の果てに条件を満たす恒星の一つ、地球の太陽を探し出したが、ルールに従って生成を見送ろうとする兄弟達と対立し離反。ディセプティコンを創設し、ロボット戦争を起こすきっかけを生み出した。エネルゴンを手に入れるべく、地球侵略を開始する。
プライム/Primes
声 - マイケル・ヨーク、ケビン・マイケル・リチャードソン、ロビン・アトキン・ダウンズ / 吹き替え:銀河万丈、郷里大輔、原康義
ザ・フォールンと供に地球に訪れたプライム達。掟に反して地球を滅ぼそうとしたザ・フォールンと対立し、マトリクスを奪った後、自らの命を犠牲にして、マトリクスを封印する。肉体は滅んだものの、魂はマトリクスに宿っており、サムの行動を見守っていた。オプティマス・プライムは彼らの子孫である。
大まかなシルエットはザ・フォールンと同じだが、顔や体のデザインはそれぞれ微妙に違っている。
アメコミなどに登場した原初のトランスフォーマーや、コンボイ以前のマトリクス保持者達がモチーフになっている。
また劇中でのサムの台詞から、センチネル・プライム(G1コンボイの先代のマトリクス保持者と同名)の存在が示唆されている。

その他

  • アフリカ大陸でのロケ撮影において、ヨルダンペトラ遺跡エジプトピラミッドをロケ地にした撮影が行われた。ただ背景として映しただけでなく、役者が実際に中に入ったり登ったりもしているが、これはそれらを管理するヨルダン王室およびエジプト考古学最高権威のザヒ・ハワス氏がトランスフォーマーシリーズの大ファンだったため、今回特別に認められたものである。
  • 終盤でのプロットのモチーフになったのは、アニメ第1作の第12話「ソーラーエネルギーを盗め!」(原語版第18話「Changing Gears」)である。他にも旧作アニメに対するオマージュが散りばめられている。
  • サムが大学の寮にやってきたシーンで、寮の中に様々な作品のポスターが貼られている。
  • 本編中に広島に原爆を投下したエノラ・ゲイがロゴをはっきり映す形で登場する。(エノラ・ゲイはスミソニアン航空宇宙博物館に展示されるべきか否かで論争を巻き起こしたことがある)
  • 作中のテレビの音声で分かるが、作中のアメリカ大統領は現実と同じくバラク・オバマとなっている。
  • 本作の制作にあたり、監督のマイケル・ベイは「今度はもっと多くのトランスフォーマーを出す」と公言し、その言葉通り前作の13体から約60体と実に4倍以上のトランスフォーマーが登場した。
  • 前作同様、マイケル・ベイ本人が端役で出演している。
  • 劇中でミカエラのペットとして登場しているマスティフ犬「ボーンズ」のフルネームは「ボーンクラッシャー」であり、マイケル・ベイ自身のペットである。
  • 主演を務めるシャイア・ラブーフは撮影中に左腕を負傷し、撮影の続行が危ぶまれたが、マイケル・ベイは「それならそれで対応する」として撮影を続行した。本編後半でサムが左腕に包帯を巻いているのはこの為である(本編ではスペースブリッジで飛ばされた際に負傷したことになっている)。
  • 森林の戦闘やデバステーターの登場シーンの2シーンでIMAXカメラで撮影されているため、2008年公開の「ダークナイト」同様、IMAXシアターで公開されたバージョンは画面サイズが混同している。本編はシネスコサイズだが、IMAXのシーンはビスタサイズになっており最高解像度に切り替わる。海外のBlu-rayとDVD版は通常版とビッグ・スクリーン・エディション(IMAX版)の2種類が発売される。IMAX版は、オプティマスがメガトロンに蹴られる前のカットが13秒程度存在するほか、ところどころに1、2秒程度の追加シーンがある。
  • オプティマスとジェットファイアの合体シーンでは、飛んでいく部品の中にR2-D2のフィギュアが混じっている。また、ツインズがデバステーターのボルテックスグラインダーから逃れようとポールをつかむシーンでは、ポールにくっついた新聞記事にレーザーウェーブの写真がある。
  • 終盤の爆撃シーンで、アイアンハイドが左腕のキャノン砲を切り離しているが、ザ・フォールンがマトリクスを奪うシーンでは何故か復活している。
  • ラヴィッジが洋上のタンカーに着地するシーンで、ミックスマスター(ミキサー車)の左側にいるディセプティコンが、着地する前と後で明らかに違っている。

スタッフ

Blu-ray・DVD

2009年12月18日パラマウントよりBlu-ray DiscDVD版リリース・レンタル。セル版Blu-ray、DVDは、どちらにも本編ディスクと特典ディスクの2枚組。本編は通常の劇場公開版であり、IMAX版は未発売。特典内容はBlu-ray、DVD共通。本編ディスクにはコメンタリを収録。特典ディスクにはメイキングや削除シーン、ミュージックビデオなどを収めている。また、Blu-ray版の特典ディスクにはさらに、オールスパーク(英語のみ)と撮影日誌も収めている。前作をセットにした4枚組のダブルパックも両フォーマットで同日リリース。

  • Blu-ray Disc
    • トランスフォーマー/リベンジ スペシャル・コレクターズ・エディション ※通常版
    • トランスフォーマー/リベンジ ブルーレイ バンブルビーBOX ※6,000BOX限定販売
    • トランスフォーマー/リベンジ オプティマスプライム ブラックバージョンBlu-ray BOX ※Amazon.co.jp完全限定販売
  • DVD
    • トランスフォーマー/リベンジ スペシャル・コレクターズ・エディション ※通常版
    • トランスフォーマー/リベンジ バンブルビーBOX ※15,000BOX限定販売
    • トランスフォーマー/リベンジ オプティマスプライム ブラックバージョン BOX ※Amazon.co.jp完全限定販売

脚注

  1. ^ a b Transformers: Revenge of the Fallen (2009)”. Box Office Mojo. 2009年9月25日閲覧。
  2. ^ 『DVDでーた』より
  3. ^ http://www.tfwiki.net/wiki/Elita_One_(disambiguation)
  4. ^ http://www.retrosbk.com/?p=262、および英語版ウィキペディアより
  5. ^ http://www.actionfigs.com/index.php?categoryid=21&p2_articleid=2471
  6. ^ アルティメットガイドより
  7. ^ http://www.variety.com/review/VE1117940483.html?categoryid=31&cs=1
  8. ^ Transformers: Revenge of the Fallen: The Movie Universeより
  9. ^ 小説版によるとテレビCMに使用されていた女性型ロボットをスキャンしたことが示唆されているが、劇中では特に言及されていない。

外部リンク