イアン・ダンカン・スミス

イアン・ダンカン・スミス（Rt Hon Iain Duncan Smith MP、1954年 4月9日生-）は、英国の政治家、軍人。下院議員で現在4期目。保守党所属で、2001年から2003年まで党首を務めた。英国軍人時代の最終階級は陸軍大尉。元エリザベス夫人との間に4人の子供がいる。宗教はカトリックである。

経歴

スコットランドのエディンバラ生まれで、母方の曾祖母は日本人で8分の1だけ日本人の血を引いており、劇作家のジョージ・バーナード・ショーは曾祖父にあたる。青年時は、英国陸軍に所属し、スコットランド近衛連隊に所属し、陸軍大尉を最後に退役。政治キャリアのスタートは1992年以降で、マーガレット・サッチャー元首相の側近・ノーマン・テビット元貿易産業相の引退に伴い同年の総選挙に出馬、下院議員に当選を果たし、以来現職。当選後は、ジョン・レッドウッドやマイケル・ポーティロらと党内右派として立ち回り、当時のジョン・メージャー首相と政策的にたびたび対立した。2001年の総選挙での惨敗を受けウィリアム・ヘイグ党首が辞任。その後行われた党首選で勝利し、2001年9月に党首に就任するが、トニー・ブレア首相の個性の前に埋没。党内ではブレア首相に対抗できないとの声が相次ぎ、2003年10月には党内から党首不信任決議案が提出、可決され辞任を余儀なくされた。後任には論争に強いマイケル・ハワードが就任した。

また、イラク戦争に対しては一貫して積極論者で、2002年 9月のデイリー・テレグラフへの寄稿でサッダーム・フセイン政権打倒の旨をこの時点で表明している。2003年 3月の同戦争開戦前には、持論に基づきブレア首相と党首会談。イラクに対する武力行使容認決議可決・英軍参戦への流れを決定付ける。ただ、同戦争でブレア政権全面擁護の立場に立ったことは、同政権と保守党との政策的相違を曖昧にし、自身の失脚の一因ともなる。

2005年12月より、保守党社会正義調査会の座長を務める。

経歴

関連項目