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大谷昭宏

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大谷 昭宏(おおたに あきひろ、1945年7月8日 - )は、ジャーナリスト漫画原作者読売新聞社元社員。東京都目黒区出身。弟は大阪高等裁判所長官の大谷剛彦[1]

経歴

目黒区立第十中学校早稲田大学高等学院早稲田大学政治経済学部政治学科卒業後、1968年読売新聞社入社。大阪本社社会部配属時、上司の黒田清などとともに『黒田軍団』の一員として、数多くのスクープ記事を取材。1980年朝刊社会面コラム欄『窓』を7年間にわたって担当。

1987年に黒田が読売グループのドン・渡邉恒雄側近との対立から読売新聞社を退社した際、行動を共にし、黒田とともにジャーナリスト事務所・黒田ジャーナルを設立。2000年7月、黒田の死去に伴い黒田ジャーナルを解散、個人事務所・大谷昭宏事務所を設立し、現在に至る。1987年の退社以来、読売新聞の子会社である日本テレビ系列の番組に出られずにいたが、2006年、「NNNきょうの出来事」にコメンテーターとして出演。

弱者が標的となるような若年層による犯罪を、特定の趣味サブカルチャーと結びつける。ただし、現実の人間関係や格差問題など、若年犯罪者が置かれてきた境遇に言及することも多い[2]

2009年12月25日スーパーモーニングにおいて鳩山由紀夫総理の故人からの献金記録から端を発した偽装献金問題での釈明会見の報道に際し、万引きの罰則が最高罰金50万であることを引き合いに出し「万引き程度で総理大臣が辞めてたらどうなる、という発想もある」という主張を展開した[3]

2009年12月には、ダウンタウンのガキの使いやあらへんでの笑ってはいけないホテルマン24時の1コーナーで、ジミー大西と対談してボケられている。

その他主張・発言

  • 「グリコ・森永事件の犯人は宮崎学」
大谷と宮崎学の対談本である『グリコ・森永事件最重要参考人M』などで確認できる様に、大谷は宮崎学に「あんたがグリコ・森永事件の真犯人なんでしょ」と発言した。ただし、これは宮崎に対する個人攻撃ではなく「学生時代からの友人ゆえにシャレで言っている」のであり「時効寸前だったので自首を勧めた」という意味合いが強い。しかし、大谷が挙げた根拠がやや薄弱だったために、テレビ朝日の「サンデープロジェクト」で両者が出演した際、宮崎に猛反論されている。それ以降は「学生時代からの友人」「警察を知り尽くしている」という共通項の存在もあってか、『警察幹部を逮捕せよ!』などで共著が増えている。
  • 郵政民営化賛成
官僚批判・公務員批判の一環として、比較的早い時期から郵政民営化に賛成している。これは自身のコラムなどでもたびたび述べられていたことでもあり、大谷が毛嫌いしている小泉政権の政策の中で唯一支持してきた政策であった。そのため、大谷は、自身が連載しているコラムの中で民営化反対派を批判した。この郵政民営化への賛成によって小泉政権を支持しているとの誤解を受けたため、衆議院選挙期間中の2005年9月3日、大谷は公式サイトに『小泉支持?! いま、答えられるところでのお答え』というコラムを発表した[4]。さらに、選挙後には、日刊スポーツ連載のコラム『フラッシュアップ』にて、それまで通り野党と小泉政権の双方を批判している[5]。また公式サイトのコラムで『言うことを聞かず0点の答案を持って帰ってきたバカ息子、バカ娘』と野党を批判している[6]
  • 共謀罪反対
共謀罪の自民党案について、「"組織的犯罪集団"の定義が労働組合市民団体にまで拡大解釈され、また人間の内心の自由を侵す危険がある。また、通告者を減罪・放免する条項は、"密告社会"を奨励してしまい、市民同士を疑心暗鬼に陥らせてしまう。自民党案での提要罪状の多さは、自民党が国内犯罪に対してこの法案を適用したがっている事をしめしている。テロ防止の為の国際条約に沿うための法案ならば、国際的組織犯罪に限定するべき」として反対している。
  • 北朝鮮拉致放送命令問題
2006年に、菅義偉総務大臣がNHK短波ラジオ国際放送に対して北朝鮮拉致問題を重点的に取り上げるよう放送命令を下したことについて、「報道の自由」「報道機関の自主性」に関わってくる大問題だとした。

著書

ノンフィクション

  • 『開け心が窓ならば』
  • 関西電力の誤算(上・下)』
  • グリコ・森永事件―最重要参考人M』
  • 『警察幹部を逮捕せよ!』
  • 『警察が危ない』
  • 『権力犯罪』
  • 殺人率
  • 『事件記者(1)~(3)』
  • 『ささやかな少数意見』
  • 『死体は語る 現場はかたる』
  • 『新聞記者が危ない』
  • 『日本警察の正体』
  • 『メディアの内と外』
  • 『監視カメラは何を見ているのか』

フィクション

  • 『事件記者・新婚夫妻殺人事件』(幻冬舎アウトロー文庫)
  • 『事件記者2・陰毛怪怪殺人事件』(幻冬舎アウトロー文庫)
  • 『事件記者3・不完全仏殺人事件』(幻冬舎アウトロー文庫)
『事件記者』シリーズの主人公は"日政新聞"の"谷昭宏"。また、1999年の5月と12月に2度に亘って日本テレビ系列の「火曜サスペンス劇場」にてドラマ化され、大谷本人もカメオ出演した。

漫画原作

  • 『獅子のごとく』画:さだやす圭(講談社・モーニングKC)
主人公の新人熱血警察官による小児性犯罪事件捜査の失敗のエピソードと、刑事に転身してからのベテラン刑事とコンビを組んでの2件の猟奇的殺人事件の解決が描かれている。後年の漫画作品と比べて、犯人の性生活や性暴力の描写が多く登場するのが特徴である。
  • 『大阪府警刑事部捜査第一課』画:政岡としや(秋田書店・ヤングチャンピオンコミックス)
主人公は"読朝新聞"の"谷昭宏"記者。『大阪府警刑事部捜査第一課』のストーリーは『事件記者3・不完全仏殺人事件』と類似しており、漫画バージョンと言える。
『こちら大阪社会部』は、大谷による解説を加える等の再構成が施されたムック『こちら大阪社会部+α』として、2006年から月刊ベースで発売された。
  • 『こちら大阪社会部 阪神大震災篇』画:大島やすいち(講談社・ミスターマガジンKC、講談社漫画文庫『こちら大阪社会部』収録)
ストーリー中に出て来る大学生の死亡エピソードは、実在の犠牲者(読売大阪に内定)の話を基にしている。また、『こちら大阪社会部+α』にも収録された。
  • 『こちら社会部』画:大島やすいち(講談社・ミスターマガジンKC)
『こちら大阪社会部』の東京異動篇。現実の大谷が大阪読売新聞を辞職した事を反映して、主人公が日政新聞を辞めて独立するまでのストーリーとなっている。また、「フィギュア萌え族」以前から、近年のオタク文化に批判的であった事が窺える「バーチャルアイドル編」が収録されている。

仕事

テレビ番組出演

ラジオ番組出演

雑誌等連載・コラム

脚注

  1. ^ 産経新聞 【人】「(兄とは)体格も性格も正反対」 大阪高裁長官に就任した大谷剛彦氏
  2. ^ http://homepage2.nifty.com/otani-office/flashup/n080623.html
  3. ^ J-CAST 「万引き程度で首相辞めてたらどうなる」説 鳩山釈明会見
  4. ^ http://homepage2.nifty.com/otani-office/column/ot_006.html
  5. ^ http://homepage2.nifty.com/otani-office/flashup/n050913.html
  6. ^ http://homepage2.nifty.com/otani-office/column/ot_007.html
  7. ^ フォーラム神保町=「『新選組』化する警察&検察&官僚がニッポンを滅ぼす!」~1.18緊急シンポジウム開催~=
  8. ^ 青木理魚住昭・大谷昭宏・岡田基志木村三浩郷原信郎佐藤優鈴木宗男田原総一朗平野貞夫宮崎学. File:01 国民不在の権力ゲーム. Infoseek 内憂外患編集部. 1月27日閲覧 {{cite AV media}}: |accessdate=の日付が不正です。 (説明); 不明な引数|accessyear=は無視されます。(もしかして:|access-date=) (説明); 不明な引数|date2=は無視されます。 (説明)

関連項目・人物

外部リンク