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仙丈ヶ岳

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仙丈岳(2000年8月撮影)

仙丈ヶ岳、あるいは仙丈岳(せんじょうがたけ・せんじょうだけ)は、赤石山脈(南アルプス)の北部にある標高3033mの山の名前である。

北東に小仙丈岳(2855m)・南西に大仙丈岳(2975m)の小ピークを従え、さらに大仙丈岳の南側には、南アルプス中部の塩見岳に至る長大な仙塩尾根が連なっている。また、尾根の間には、東側に小仙丈カール・北側に藪沢カール・南東側に大仙丈カールと三つのカール(圏谷)を擁し、山容が比較的穏やかである。高山植物の非常に豊富な山として知られている。

1980年代に南アルプススーパー林道が開通するまでは、南アルプス中でももっとも奥地の山であったが、現在はふもとの北沢峠(標高約2000m)まで南アルプス市営バスが運行しており、東京方面からは1泊2日程度の日程でも登頂可能である。日本の3000m方の中でもかなり簡単に登れる山となった。

登山道は北沢峠との間に尾根筋(小仙丈尾根)と谷筋(藪沢)の二本、さらに北沢峠より北側の登山口と結ぶ丹渓新道、反対に南方の大仙丈岳を経て塩見岳に至る仙塩尾根の縦走路があり、そこから分岐する登山道から両俣小屋・間ノ岳に至ることもできる。

山頂の北側、北沢峠との間の登山道近辺に藪沢小屋と馬の背ヒュッテの2つの営業小屋があり、さらに頂上直下の藪沢カールに仙丈避難小屋がある。避難小屋ではあるが夏場は管理人が入り、寝具貸し出しや簡単な食事の提供も行っており、やや営業小屋に近い形態となっている。また、ふもとの北沢峠付近にも長衛荘・北沢長衛小屋・大平山荘と3軒の山小屋がある。