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間ノ岳

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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南アルプスの間ノ岳(2004年7月撮影)

間ノ岳(あいのだけ)は赤石山脈(南アルプス)および飛騨山脈(北アルプス)にある山の名前である。通常は前者を指すことが多い。

1. 南アルプスの間ノ岳は標高3189mで、日本で4番目、南アルプスで2番目に高い山である。南アルプスの最高峰北岳の南側約3kmに位置し、更に南の農鳥岳と並んで白峰三山と呼ばれることもある。山頂の東側には、細沢カール(圏谷)がある。登山道は北岳方面から農鳥岳方面に稜線を抜ける稜線上の縦走路と、山頂を起点としてこの登山道から分岐し、西隣の三峰岳(みぶだけ)で仙塩尾根の縦走路に合流するものがある。

最寄りの山小屋は、南側の西農鳥岳との鞍部にある農鳥小屋、次いで北側の北岳との鞍部にある北岳山荘である。

白峰三山全体としてみると高山植物の豊富な山域で間ノ岳も同様だが、山頂近辺に限っては岩屑帯で、高山植物は少ない。なお、山頂付近には地滑りによってできたと考えられる線状凹地が発達しており、この地滑りが起こる前は現在より数十メートル程度標高が高かったのではないか、と考えられている。そのため、現在でこそ日本で4番目の高さの山だが、最終氷期には日本最高峰だったのではないか、とも推定されている。その当時、富士山はまだ現在の高さに達しておらず、また2位・3位の北岳・奥穂高岳との現在の標高差がわずか4mと1mしかないためである。

現在でも、高さこそ北岳にわずかに及ばないが、山容の大きさでは北岳を上回るのではないかと思われる、どっしりとした山である。

2. 北アルプスの間ノ岳は、穂高連峰の西穂高岳と奥穂高岳の間にある小ピークである。標高は2907m、一帯は一般登山道としては日本でもっとも難関といわれる縦走路上にある。