矢澤克之

矢澤 克之（やざわ かつゆき）は朝日放送のテレビプロデューサー。

来歴・人物

1988年に朝日放送入社。

1989年に『探偵!ナイトスクープ』の取材ディレクターとして、1991年まで番組制作に取り掛かる。『ラインバックの墓探し』でアメリカ取材、ギャラクシー賞にノミネートされる。清水圭のデビュー作、桂小枝とともに琵琶湖の幽霊ホテルに泊まるなど様々な作品を制作。一時、番組を離れるが、その後1998年に『探偵!ナイトスクープ』のチーフディレクターとして復帰し、「カルタ名人との対決」や「炎のカレー対決」など名作を連発。2000年4月にプロデューサーとなり、上岡龍太郎の芸能界引退特番を制作、引退後に迷走した番組を立て直すべく西田敏行をキャスティング。『探偵！ナイトスクープ』の第二期黄金期を作る。西田敏行をバラエティ番組の司会者として才能を開花させる。2001年の民間放送全国大会において、日本民間放送連盟賞（テレビエンターテインメント番組部門）最優秀賞を受賞した。『探偵!ナイトスクープ』の中興の祖でもある。

『探偵!ナイトスクープ』においては西田敏行の信頼厚く、その演出能力により番組を支え続けていたが、2005年4月に朝日放送の内部で抗争があり、彼の能力に嫉妬した初代プロデューサーから圧力を受け番組を離れる。そのことが問題となり、西田敏行などから番組降板を求める声まで挙がった。

2005年に『ビーバップ!ハイヒール』を立ち上げ、同番組を早々に高視聴率をマークする人気番組にまで育て上げる。さらに、同番組に無名時代のブラックマヨネーズ、チュートリアル、たむらけんじを起用。その演出により彼らの才能を開花させ、ブラックマヨネーズが2005年の、チュートリアルが2006年の「M-1グランプリ」チャンピオンとなる礎をきづかせる。この二組がM－1獲得以前からレギュラー参加の番組は『ビーバップ！ハイヒール』だけである。 バラエティ番組を演出するなか、朝日放送ローカル制作のドラマも演出担当し、その一方で全国ネット番組『上沼恵美子のおしゃべりクッキング』のプロデューサーなども務めた。

2008年、今田耕司MCの『今ちゃんの「実は…」』を立ち上げ、いち早く関西の高視聴率番組に育て上げる。この番組からは、サバンナや小藪千豊などが全国区の芸人として巣立った。その才能発掘能力や番組制作能力の高さから、『関西ＴＶ界のスティーブン・スピルバーグ』と綽名されている。