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フレガート (ロケット)

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フレガートロシア語: Фрегат, ラテン文字表記の例: Fregat, フリゲートの意味)とは、1990年代にロシア科学生産合同ラボーチキンで開発されたロケットステージ。人工衛星宇宙探査機パーキング軌道からより高い軌道へ移す目的で設計された。現在はソユーズロケットゼニットロケット等の上部ステージとして用いられている。

設計

フレガートの構造は独特のもので、6つの球体がリング状に並んだ形をしている。一般的な円筒形のロケットステージと異なり、直径3.5m、高さ1.5mと平べったい寸法を持つ。6つの球のうち4つは推進剤タンクで、残りの2つはアビオニクスを収める区画に利用されている。乾燥重量は1トン程度だが、推進剤を含めると6.5トンになる[1]

リングの中心にはロケットエンジン "S5.92" を備えている。このエンジンは非対称ジメチルヒドラジン (UDMH) と四酸化二窒素 (NTO) を推進剤として使用するもので、最大0.2kN(2000kg重)の推力を1350秒間発生させることができる。宇宙空間で3年の設計寿命を持ち、20回以上の再点火が可能である[1]

参考文献

  1. ^ a b Anatoly Zak. “Fregat space tug”. RussianSpaceWeb.com. 2010年9月13日閲覧。