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H

出典: フリー百科事典『ウィキペディア(Wikipedia)』

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Hh Hh
ラテン文字
Aa Bb Cc Dd    
Ee Ff Gg Hh    
Ii Jj Kk Ll Mm Nn
Oo Pp Qq Rr Ss Tt
Uu Vv Ww Xx Yy Zz
  • 太字で表した字は母音である。

Hは、ラテン文字(アルファベット)の8番目の文字。小文字は h


字形

2つの字形がある。

  1. 2本の縦棒とそれを中央で結ぶ横棒から成る。大文字はふつうこの字形である。
  2. 右の縦棒の上半分を缺く。右の角は丸まり、左の交点も同じ方向に丸まる。小文字はこの字形である。亀甲文字のように、大文字、小文字ともこの字形である。

呼称

これらの呼称は
ラテン語「ha」→後期ラテン語「aha」→「ahha」→「accha」
 →イタリア語「acca」
 →スペイン語「acche」→フランス語「ache」→英語「aitch」
というような推移によるものと考えられている。

なお、日本では従来「エッチ」と呼ばれることが多かったが、性的な意味の「エッチ」との混同を避けるためか、近年では英語読みの「エイチ」と呼ばれることが多くなった。

音素

  • ドイツ語や英語では原則として無声声門摩擦音[h]ないしその類似音を表す。ドイツ語では語頭以外で前に母音、またはt,rを伴うhは発音されない(複合語中のhは元の単語の発音に準ずる)。また、その前の母音を長くのばすように作用し、英語でもそうなる場合があり、この場合hの文字そのものは発音されない。
  • ポーランド語では/x/
  • 多くのロマンス語では発音されない。
    • フランス語では、この文字単独で発音することはないが、語頭ではこの文字の存在がその前後の発音に影響を与えることがある。
    • イタリア語では発音に関わらないhについては、英語のhaveに相当する動詞avereの活用、感嘆詞、外来語を除き、書かれなくなった。なお、hはcやgのあとに置かれてcやgを/k/や/g/の発音に保つ働きを持つ。
  • 多くの言語で、"ch", "ph" などのように他の子音字の後ろに置かれ、類似の別音を表す。摩擦音になることが多い。

歴史

ギリシャ文字Η(イータ)に由来し、キリル文字Иとは共通の祖先を持つ文字である。現在のΗ(イータ)やИが母音字なのに対し、このHが/h/を表すのは、Η(イータ)の古い音韻(ヘータと呼ばれ、/h/を表した)に基づくものである。

Hの意味

関連項目